「健康経営」が企業の重要課題となる中、「何から手をつければ最も効果的なのか?」と悩む経営者や人事担当者は少なくありません。
その答えの一つが、従業員の日々の「食事」をサポートすることです。食事の充実は、従業員の健康増進はもちろん、日々の満足度を高めます 。
さらに、この食事補助を賃上げとは別の形で、従業員の実質的な手取りを増やす「第三の賃上げ」として活用する動きも、近年注目されています 。
本記事では、食事を通じた健康経営を成功させるための具体的なメリット、導入方法、人気の社食サービスから成功事例までを徹底解説します 。
食事を活用した健康経営のメリット

健康経営に取り組むと、従業員のモチベーションや作業効率の向上が期待できます。従業員の健康状態が改善されることで、心身の不調による離職率の低下や医療費の削減効果も見込めます。
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従業員のやる気・作業効率の向上につながる
健康経営とは、経営的な視点から従業員の健康を支援し、組織の活性化や業績向上を目指す取り組みです。中でも食事による健康サポートは、特に重要な要素といえます。
多忙な現代の社会人は、不規則な食生活により自律神経の乱れや免疫力低下などの健康問題を抱えがちです。適切な食事を通じた健康改善により、従業員の集中力とモチベーションが向上し、作業効率の大幅な改善が期待できます。
その結果、職場全体の活性化が進み、企業の業績向上や生産性の向上にも直結します。
保険料などのコストを抑える
健康経営は、企業にとって大きなコスト削減効果をもたらします。栄養バランスの取れた食事と規則正しい食習慣により、従業員の体調管理が改善され、心身の不調を予防できます。
従業員の健康状態が向上することで、病気による離職や休職、通院での早退などが減少します。これにより職場の定着率が向上し、新たな人材採用コストや長時間労働による残業代を削減できます。
さらに、健康保険料や労災保険料などの保険関連費用も抑制され、企業の経費削減に直接的な効果をもたらします。
従業員を大切にする企業イメージへ
経済産業省は国民の健康寿命を促進する取り組みとして、健康経営を実践する企業を表彰しています。2014年度には投資家向けに「健康経営銘柄」の選定、2016年度からは「健康経営優良法人認定制度」をスタートしました。
求職者に選ばれる企業条件の1つとして、福利厚生の手厚さも重要です。健康経営を通して従業員を大切にする会社だと認められれば企業イメージがアップし、優秀な人材が集まりやすくなります。活力のある従業員の態度は、顧客からの好感や評価も得やすいでしょう。
| 参考:健康経営|経済産業省 |
食事を通して健康経営に取り組む流れ

健康経営を取り入れるなら、できるだけコストをかけずに従業員が満足できるサービスを目指したいでしょう。食事を通した健康経営の取り組みや実行委員会の立ち上げ、検討する内容など導入の際に押さえるべき点を説明します。
取り組みの種類を選択する
食事を通した健康経営の導入には、どのような形があるでしょうか。例えば食生活の課題を解決する試みとして、専門家による食育セミナー開催や指導・相談窓口の設置が挙げられます。窓口には地域の保健センターや、外部の委託サービスも利用可能です。
部署の異なる社員同士でグループを作り、企業負担でランチを楽しんでもらうシャッフルランチもあります。職場全体の交流が活性化され、業務連携がスムーズになるでしょう。
より強力な効果が見込まれるのは、社食サービスの実施です。栄養バランスのよい食事を手軽に取れるようになるので、従業員の食生活改善に直結します。
実行委員会でサービス内容を検討する
導入するサービスの大まかな方向性が決まったら、具体的な内容を詰めていきましょう。実行委員会を設置し、従業員の健康診断結果や働き方などを基に達成目標・予算・導入サービスの詳細を検討します。
社内外への告知方法や、実施後の評価方法も話し合います。健康経営を企業姿勢として定着させるためには、食事を通した健康サポートの実施を全従業員に伝え、文章にして共有しましょう。企業イメージを上げるためには、プレスリリースを作成するなどして社外へ告知することも大事です。
委員会に役員が参加すると、経営的な視点を取り入れられます。現場のニーズを反映させるために、各部署から代表者を1人ずつ選ぶのも効果的です。
社内アンケートで従業員の要望を調べる
多くの従業員に利用してもらうためには、従業員のニーズ・実情に合ったサービスを選ぶ必要があります。
事前に社内アンケートを取り、従業員が使う平均的な昼食代がいくらか、どんな健康問題が多いのか、食事の好みなど要望と課題を調査しましょう。実行委員会で話し合う材料にもなります。
ある程度サービスを絞れたら、トライアルを活用して従業員に使用感を聞くのもおすすめです。社食であれば味や献立への感想、従業員の負担にならないかをチェックします。
サービスの実施と定期的な見直し
食事改善サービスを実施した後は、定期的な振り返りを行います。前もって決めた期間ごとに社内アンケートを取り、導入したサービスに参加した従業員の人数や現場の評価を調査します。
アンケートを基に、どれくらい目標を達成できたか、サービスの結果を明確にしましょう。結果によっては目標設定も含めて、計画を見直す必要が出てくるかもしれません。
定期的に成果を確認し改善を重ねることで、従業員の健康にも企業の活性化にも効果の高い運用を実現できます。
健康経営を実現する社食サービス8選

食事を通した健康経営の取り組みの中で社食サービスの提供は効果が高く、従業員にも喜ばれやすいといえます。健康経営の実現に効果的な社食サービスを紹介します。
オフィスおかん(株式会社OKAN)
- 旬を意識した和食を中心に、管理栄養士監修のメニューを用意
- テレワーク社員も使える「オフィスおかん仕送り便」
- 利用者が数人から1,000人のケースまで幅広く対応できる
栄養に配慮した主菜から副菜まで、毎月20種類以上を提供しています。家庭料理のような優しい味で、毎月約半数のメニューは旬の食材を取り入れたものに交換されるのが特徴です。
料金は1品100円とリーズナブルですが、サービス利用料が企業側に別途発生します。現金以外にもLINE Pay・PayPayなど、専用アプリからのキャッシュレス決済に対応しています。
全国に配送でき、商品のリクエストも可能です。冷蔵庫保管の設置型サービスなので、いつでも利用できるほか、賞味期限は1カ月以上と長めになっています。
mognowa(株式会社AIVICK)
- 厳選食材を生産者から直に購入しリーズナブルに提供
- 窒素充填技術により、保存料不使用でも3日間の保存が可能
- 食の大切さや栄養に関する知識、生産者のこだわりなども伝える
さまざまな食材を使い、カロリー・塩分・糖質・たんぱく質・脂質に配慮しています。ご飯・主菜・副菜がセットなので、自分で計算しなくても1食でバランスよく栄養を摂れるのがメリットです。
1食500円(税抜)の設置型で、企業には月額利用料も発生します。全国のヤマト運輸の配送エリアが対象で、専用システムを通したクレジットカード決済に対応しています。冷蔵庫・電子レンジの貸し出しサービスもあるので、オフィスにない場合は利用しましょう。
生産者とのつながりや、保存料・添加物不使用の食材にこだわったサービスです。
ダイオーズミールデリバリーサービス(株式会社ダイオーズジャパン)
- 冷凍状態で届くから好きなときに食べられる長期保存
- オリジナル冷凍技術で焼き立てのパンの風味を味わえる
- スタッフによる定期チェックで補充も安心
焼き鮭、鶏もものグリル焼き、豚の生姜焼きなど管理栄養士が作成したメニューを含めて、栄養バランス・低カロリー・低糖質・高タンパクを意識した食事です。
冷凍保存なので持ちがよく、小腹が空いたときに便利なシャーベットやパンもあります。東京都23区が対応エリアの設置型で、保管用の冷凍庫も提供してもらえます。
1食は約100円からで、購入商品をスマホアプリでスキャンして決済(Daiohs Pay)する方式です。企業側にかかる初期費用は無料で、利用人数・食数に応じて請求書払いの月額利用料が発生します。
Healthy Stand(株式会社サステナブル・プランニング)
- 「スマートミール認証」を受けた栄養バランスのよさ
- 1食のおかずが7~8品とボリューミーな弁当
- 導入費用・月額費用は無料
1食当たり17品目以上の食材を使用した2種類の塩分控えめな日替わり弁当は、毎日食べるだけで食生活の改善に役立ちます。配達対応エリアは東京都23区内・神奈川県・埼玉県・茨城県の一部です。
事前に申し込まれた納品数に従って自動的に配達され、その後の利用状況に応じて数を調節していきます。企業が発注・集金作業をする必要がなく、手間をかけずに導入できます。
「1食当たり600円(税込)×購入されたお弁当の数」が費用になるため、余った分の料金は発生しません。基本は購入したときにお代を集金箱に入れる方式ですが、オプションとしてキャッシュレス決済を含むオンライン発注システムを利用可能です。
お弁当.TV(お弁当テレビ株式会社)
- 管理栄養士が監修した栄養満点の日替わり弁当が人気
- どこにいてもスマホから注文・支払いできる手軽さ
- 多様な決済手段から従業員に負担のない方法を選べる
薄味で野菜たっぷりの日替わり弁当や、スタミナを意識した唐揚げ弁当など、お弁当のバリエーションの豊富さが売りです。お弁当は約500円から購入でき、130円の豚汁、100円の減塩みそ汁などのサイドメニューも選べます。
対応エリアは東京都・埼玉県・千葉県・山梨県の一部で、店舗によってメニューが異なります。現金や、PC・スマホからのネット決済が可能です。コンビニ・クレジット・LINE Payの個人利用はもちろん、データ管理で給与天引きもできるのが便利なポイントです。
500円出張食堂(株式会社きっちんカンパニー)
- 派遣されたスタッフに、食器の用意から片付けまでお任せ
- 好きなおかずを選べるビュッフェスタイル
- 温かいご飯とみそ汁の食べ放題サービス
長テーブル2台分のスペースがあれば始められる、出張タイプの食堂サービスです。日替わりのビュッフェは1食500円から利用できます。唐揚げや卵焼きなど国産野菜と天然出しにこだわった、安全でおいしい家庭的なメニューが特徴です。
初期導入費・月額費用は無料なので、食堂型のネックとなる設備投資費もかかりません。電気釜や食器類も提供されます。
対応エリアは東京都・神奈川県・大阪府・京都府などです。一緒にビュッフェ形式のランチを楽しむことで、コミュニケーションの活性化に期待できるでしょう。
チケットレストラン(株式会社エデンレッドジャパン)
- 労働形態に関わらず利用しやすいので、外勤の社員に喜ばれる
- 申し込みから最短2週間でサービスがスタート
- 月1回の簡単な一括チャージのみで運用可能
加盟店で従業員が使った飲食費の何割かを、企業が食事補助として負担する代行型のサービスです。加盟店はコンビニやカフェ、メジャーなファミリーレストランのほかUber Eatsも利用可能です。
福利厚生費を非課税の範囲で運用するプランだと、会社と従業員の負担は毎月使った費用の半額ずつになります。店舗での支払いは会社が月に1回チャージするICカードで行い、従業員の負担分は給与天引きされます。
勤務形態に関係なく利用しやすいので、従業員全体の満足度が上がるでしょう。
完全メシスタンド(日清食品株式会社)
- 手軽に利用できる冷凍タイプの社食サービス
- 33種類の栄養素、三大栄養素のバランスにこだわり
- 栄養バランスが気になるけれど 多くの人が食べたいメニュー
「完全メシ」は、「日本人の食事摂取基準」で設定された33種類の栄養素とおいしさの完全なバランスを追求したブランドです。たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素のほか、ビタミン・ミネラル・必須脂肪酸もバランス良く整え、しかもおいしく仕上げました。
冷凍ショーケースなどを設置するだけで簡単に導入でき、省スペースで食環境が充実します。利用者は20種類以上の豊富なメニューから好きな商品を選んで電子レンジでチンするだけ。
「完全メシスタンド」は24時間利用可能で、多様な働き方にフィットします。少人数オフィスから大規模オフィスまで複数のプランが用意されています。電子マネー端末(交通系IC、バーコード決済など)に対応しており、現金管理が不要です。
社食サービスで健康経営に成功した事例

健康経営を導入した企業の中で社員からの評判がよく、企業アピールとしても成功している事例を挙げていきます。他社の事例を見れば健康経営を導入した後のイメージを描きやすくなり、参考にできる点も見つかるでしょう。
LINEヤフー株式会社
「LINEヤフー株式会社」本社のカフェは8時~20時の間、ヤフーの社員と関係者が利用できます。8時~9時45分の間はおにぎり・みそ汁・サンドイッチなどが無料で、朝食抜きによる集中力・作業効率の低下対策に有効です。
利用された社食メニューと健康診断のデータを比較し、健康改善のための提案も行っています。新鮮な驚きのあるメニューで楽しませながら、カロリーや栄養成分の表示、低カロリー定食の提供など社内の健康意識を高めています。
東京海上日動火災保険株式会社
「東京海上日動火災保険株式会社」は経営方針の1つとして「健康経営宣言」を掲げ、本社の食堂で安全と品質にこだわったランチを提供しています。2019年8月からは、野菜をたっぷり使った減塩・低カロリーのヘルシーランチを始めました。
グループ会社ではスマートミール弁当を提供し、17品目の食材を使った無添加の弁当が好評です。健康チャレンジカードの配布や健康増進月間の実施も行い、従業員が栄養バランスと規則正しい食事の大切さを意識するように促しています。
食事から始める健康経営で働きやすい環境づくりを

健康経営で健康が改善されれば、従業員の活力・生産性の向上、ひいては組織の活性化や業績向上につながります。企業イメージがよくなれば、優秀な人材確保にも役立ちます。
特に食事サービスは、ほかの取り組みに比べて効果が高いのでおすすめです。導入の際には経営的な企業戦略と現場の要望のバランスを取り、定着しやすいサービスにすることがポイントです。自社に合った社食サービスで、従業員の健康と意欲をアップしましょう。
健康経営にぴったりの社食サービス選びはミツモアで

社食サービスは会社によって特徴もさまざま。「どのサービスを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
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