食事代の一部を企業で給付することで、従業員のウェルネスをサポートできる食事補助制度。健康経営を促進したり、従業員満足度を向上したりなどの効果があります。
中には「食事補助制度を導入したいが、何から手を付ければいいかわからない・・・」「いくらまでなら福利厚生として経費計上できるんだろうか・・・」とお悩みの方もいるかもしれません。
そこで本記事では、食事補助を福利厚生として支給する方法や費用の目安について詳しく解説。おすすめの食事補助サービスも一挙11種類紹介します。ぜひ、食事補助制度を始める際の参考にしてください。
食事補助とは【まかないとの違いや上限金額を解説】
食事補助制度とは、従業員の食事代を企業が一部負担し、現物支給の形で補助する制度です。
具体的には飲食店で使える従業員割引チケットを配布したり、低コストな社食や仕出し弁当を提供したりといった支給方法があります。
食事補助は法律上『法定外福利厚生』にあたり、義務付けられた福利厚生ではありません。しかし福利厚生に食事補助を導入することで、社内の健康経営を促進できます。社内コミュニケーションのきっかけ作りや、従業員満足度の向上にも有効です。
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まかないとの違い
まかないとは主に飲食店の従業員や店主自身が、店の設備と在庫を活用して食事を作り、従業員に無償提供することを言います。
一方で食事補助は、自社の通常メニューや社員食堂のメニューなどを割引価格で食べられたり、外部での食事に社員割引が適用されたりする制度です。
食事補助は従業員自身に一部費用を負担してもらう必要があるものの、飲食店以外でも導入しやすい点でまかないとは異なります。
食事補助の上限金額
食事補助を福利厚生の経費として計上するためには、以下の3点を守ることが要件となります。
- 補助金額の上限は従業員1人あたり1カ月3,500円(税抜)以下であること
- 食事費用の半分以上を従業員が負担すること
- 現金以外の方法で食事補助を支給すること
従業員が所得税で課税されないためにも、福利厚生費として計上できる範囲で食事補助を行いましょう。
残業や休日出勤、深夜勤務の上限金額
残業や休日出勤、深夜勤務の場合、現物支給の食事補助に限って全額を福利厚生費に計上できます。食事代の半分以上を従業員が負担する必要がなく、従業員にお弁当を無償提供しても問題ありません。
また現物支給が困難な場合、1食300円(税抜)以下の現金については福利厚生費として計上できます。300円(税抜)を上回る現金の支給や、給与に上乗せした支給額は、課税対象になる恐れがあるので注意しましょう。
福利厚生に食事補助を取り入れるメリット
福利厚生として食事補助を導入すると「従業員の時間とお金を節約できる」「コミュニケーションの活性化につながる」「健康経営を促進できる」といったメリットがあります。従業員満足度の向上につながるのも利点です。
従業員の時間とお金を節約できる
食事補助を導入すると、従業員の時間と食事にかけるお金を節約できます。
社員食堂やお弁当配送サービスのように、社内でランチを準備できる食事補助なら、従業員は食事を買いに行ったり、食べに行ったりする手間が省けます。休憩時間を有効に使えるようになり、午後の業務効率向上につながるでしょう。
また食事補助を導入すると、食事にかかる従業員の金銭的負担も軽減します。ランチにしっかりしたものを食べようとすると、外食だと費用がかさみ、コンビニ弁当でもサラダやスープを付けた場合は安くありません。
食事補助で会社が半分負担すると、従業員のランチ代を抑えられるため、お金の節約につながります。
コミュニケーションの活性化につながる
食事補助を導入すると、社内のコミュニケーションが活性化する点がメリットです。
社内食堂やお弁当配送サービスを導入すれば、昼休憩に従業員が集まりやすくなります。ランチをきっかけに雑談するようになり、部署を超えての従業員同士の親睦が深まるでしょう。
食事補助券を導入すると、従業員同士で誘い合ってランチに行くきっかけにもなります。
食事補助を通して社内のコミュニケーションが活性化すれば、チームワークが円滑になり、働きやすい環境になるでしょう。
健康経営を促進できる
社員食堂やお弁当配送サービスの中には、栄養面を気遣ったメニューも多くあります。栄養バランスのよい食事を提供し、従業員の健康を守れる点も、食事補助のメリットです。
外食やコンビニ弁当が続くと、栄養バランスが乱れ、生活習慣病につながる恐れがあります。食事補助で栄養バランスのよい食事を提供すれば、生活習慣病の予防になる上に、従業員自身が栄養について考えるきっかけにもなるでしょう。
また、食事補助で従業員の栄養を管理すると『健康経営』の実現につながります。健康経営とは経営的な視点で、従業員の健康管理への投資を行うことです。
健康経営は結果的に業績向上につながると期待されているため、食事補助の導入は、従業員・会社にもメリットがあります。
従業員満足度の向上につながる
食事補助で経済的に従業員を補助すると、従業員満足度の向上に期待できます。
福利厚生制度にはさまざまな補助がありますが、食事補助は公平性がある補助制度として人気です。例えば家賃補助の場合、従業員の環境によっては補助金額に差が出てしまいます。しかし食事補助なら同一金額での補助が行えるので、公平性を保てます。
従業員満足度が向上すれば、離職防止や会社の業績アップにつながるでしょう。また、食事補助は人気のある福利厚生でもあるため、求人の際に『食事補助あり』とアピールできます。
従業員満足度の向上が期待できる点や、社外に健康経営をアピールできる点が、食事補助のメリットです。
食事補助を福利厚生として支給する方法
食事補助の提供方法には、社員食堂やお弁当配送サービス、設置型社食サービス、食事補助券サービスの4種類があります。
社員食堂を運営する
社員食堂は社内に従業員用の食堂を設置する方法です。
社員食堂を設置すると、従業員は安い価格で、作りたての食事が食べられるようになります。栄養バランスを考えたメニューを提供すれば、従業員の健康維持にもつながります。
また昼休憩になると従業員が社員食堂に集まるため、コミュニケーションのきっかけになるでしょう。
社員食堂を設置するには、広いスペースが必要です。設置・運営には、まとまった費用がかかるため、資金力がないとハードルが高い方法といえます。
お弁当配送サービスを活用する
お弁当配送サービスは、オフィスまで決まった時間にお弁当を届けてくれるサービスです。メニューが豊富な上、栄養バランスが考えられたお弁当を提供しているサービスもあります。
従業員がスマホやタブレットから好きなメニューを注文でき、満足度が高いのが嬉しいポイント。休憩時間に外出する手間も省けます。
設置型社食サービスを利用する
オフィスに冷蔵庫や冷凍庫を設置し、お弁当や総菜の販売を行う設置型サービスも食事補助としておすすめです。24時間販売を行えるため、残業や深夜シフトの従業員にも行き届いたサービスを提供できます。
設置型社食サービスは無人で運営でき、社員食堂に比べて導入の予算も必要ありません。
食事補助券サービスを導入する
食事補助券サービスとは、全国の加盟店で使えるチケットを従業員に配布するサービスです。非課税の範囲で補助金額を管理できるため、初めて食事補助を導入する企業も安心の方法です。
電子チケットの形で配布することが多く、外出やテレワークでオフィスにいない従業員でも使える点で公平性があります。
スマホ上にてクーポン感覚で利用できることから、導入後の利用率が高いのも特徴です。
食事補助の相場【1食あたり100~150円/人】
要件の遵守を前提に毎日支給した場合、食事補助の費用相場は従業員1人あたり1食100~150円となります。
食事補助の要件は、従業員1人あたり1カ月3,500円(税抜)が上限かつ、食事費用の半分以上を従業員が負担するという内容です。
食事補助の要件を満たしていない場合、補助金は給与所得の一部とみなされ、福利厚生費として計上できません。課税対象になってしまわないよう、要件をまもって食事補助を行いましょう。
企業におすすめの食事補助サービス11選
食事補助の支給におすすめの企業向けサービスを11種類紹介します。
「500円出張食堂」省スペースで社員食堂が導入できる
- 調理室や冷蔵庫がなくても、机2台分のスペースで食事を提供してもらえる
- 日替わりメニュー・ビュッフェスタイルでおかずが選べる
- 健康にこだわった国産野菜・減塩の手作りメニュー
初期費用のかかる調理設備をそろえなくても、机2台分のスペースで温かい食事を提供してもらえる、ビュッフェスタイルの出張配膳サービスです。
スタッフが温かい料理とジャーに入ったごはんをオフィスで配膳してくれる上、準備から片付けまで行ってくれます。食器も用意されているので、自社は長テーブル2台分のスペースを用意するだけです。
20食から対応可能で、1人1食あたり500円から導入できます。対応エリアは公式ホームページを確認しましょう。
「社食DELI」バリエーション豊富なお弁当販売
- 導入企業500社以上、販売数約8,000万食の豊富な実績
- オフィスに販売スペースを設けるだけ!豊富なお弁当を販売してくれる
- 550円(税込)からのリーズナブルな価格設定
上場企業や、学校・病院など、500社以上の企業への導入実績があるお弁当配送サービスです。
販売したお弁当をリアルタイムで集計・分析しており、和洋中・エスニック・ヘルシーなど、ニーズに合った豊富なメニュー・バリエーションで提供されます。
スタッフがお弁当を届けてくれる注文配達なら1日40食以上、スタッフがお弁当を販売する直接販売は1日100食以上を目安に導入できます。
なお、スタッフによる販売の対応エリアは、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県です。配達のみの対応エリアは『お弁当デリ』の利用で、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県・愛知県・広島県・宮城県・福岡県です。
「ごちクルNow」レストランのお弁当が日替わりで届く配送サービス
- 60店舗以上の提携飲食店あり!1,000種類以上の品そろえで飽きない
- パソコン・スマホ・タブレットから注文可能!当日注文にも対応
- 初期費用・月額利用料・送料すべて0円!低コストで導入可能
運営している『スターフェスティバル株式会社』が契約している提携飲食店のお弁当を、日替わりで届けてくれるお弁当配送サービスです。
対応エリアは現時点では東京23区のみではあるものの、都内のさまざまな飲食店のお弁当を日替わりで楽しめます。
お弁当の支払方法は『福利厚生での全額負担』『自社が一部負担し残額は従業員のクレジット払い』『全額従業員のクレジット払い』の3種類から選べます。
パソコン・スマホ・タブレットから従業員が自ら注文するため、担当者や管理者が注文を取りまとめる手間がかかりません。
「ESキッチン」1品100円で気軽に使える設置型
- 主菜・副菜・サラダなど月替わり20種類以上の豊富なメニュー
- パウチされているので、持ち帰って夕食や朝食に活用OK
- 従業員3名~大企業まで、幅広い企業での導入実績あり
社内に専用冷蔵庫を設置し、手作りの冷蔵総菜を自由な時間に購入できる、全国対応の設置型社食サービスです。
20種類以上のメニューが月替わりで用意され、季節に合ったメニューや定番のお総菜、スイーツなどがラインナップされています。1品100円で販売され、個包装されているので持ち帰って家で食べることも可能です。
プランごとに専用冷蔵庫・自動販売機の用意があるため、自社に合った販売方法が選べます。
「オフィスおかん」国内製造のお総菜が1品100円!
- オフィスに冷蔵庫を置くだけ簡単導入
- 管理栄養士が監修した惣社で健康経営をサポート
- 毎月20種類のオリジナルメニューで飽きない
3人規模のオフィスから1,000人を超える企業まで、幅広い業種で導入されている、設置型社食サービスです。
1品100円とリーズナブルな上、管理栄養士が監修したオリジナルメニューが毎月20種類用意されるので飽きません。主菜・汁物・ごはん・パンが用意されているため、朝食や空腹時にも利用できます。
首都圏は配送スタッフによる配送で、全国対応の場合はクール便で配送されます。従業員の自宅に届けるサービスもあるので、テレワークの従業員にも食事補助が可能です。
「モグノワ」全国対応!こだわり素材のお弁当プレート
- 月1食から注文可能!小規模オフィスでも気軽に導入できる
- 栄養バランスが考慮された主菜・副菜・ごはんの組み合わせ
- こだわり素材ながら1食550円(税込)のリーズナブル設定
主菜と副菜のプレートと、ごはんのプレートが1つのパッケージになったお弁当プレートが、冷蔵で届く社食サービスです。全国対応で、お弁当プレートは3日間日持ちします。
専用冷蔵庫・電子レンジを貸し出してもらえるため、会社で用意する必要がありません。こだわり食材で、栄養バランスに配慮したメニューなので、従業員の健康管理にも適しています。
廃棄が出ない完全受注生産体制で、国産ヒノキの間伐材を割りばしに使用するなど、環境にも配慮しています。
「びずめし」飲食チェーンやコーヒーショップでも使える食事補助
- 加盟店は全国20万店以上!コンビニ・ファミレス・カフェ・レストランなど多彩
- 出社・外出・リモート・拠点にこだわらず、平等に利用できる
- チケット制・割引制など、自社に合わせた利用設定が可能
コンビニや飲食チェーン店・コーヒーショップなど、全国20万店以上の加盟店で使える食事補助券サービスです。多彩な店舗で利用できるため、おすすめの店を教え合ったり、ランチを誘い合ったりすると、社内のコミュニケーション活性化にも期待できます。
全国に加盟店があるので、出社・出張・リモートの勤務形態にかかわらず使える上、複数拠点企業の場合、拠点間格差が解消できます。
補助方法はチケットで配布したり、食事ごとの割引制にしたりと、自社に合わせた利用設定が可能です。
「チケットレストラン」全国25万店以上で使えるICカードの食事補助券
- コンビニ・ファミレスなど多彩な店舗が加盟
- Uber Eatsでも利用可能!オフィスだけでなくテレワーク中の配達にも
- ICカードで従業員に配布・導入!管理が簡単
コンビニ・ファミレス・ハンバーガーショップ・カフェなど、全国25万店以上の店舗で使える食事補助券サービスです。Uber Eatsでも利用可能で、オフィスやテレワーク中の自宅に食事を配達できます。
従業員にICカードを配布し、会社と従業員が半額ずつ負担してチャージする仕組みです。専用アプリがあり、利用残高の確認や近くの加盟店を検索できます。
導入後は最短2週間で利用開始が可能です。月に1回ICカードにチャージするだけなので、運用も容易です。
「どこでも社食」専門店や有名チェーン店と提携!社食の幅が広がる
- 専門店や有名チェーン店などでの食事を社食にできる
- 提携店の個別開拓の要望にも応じてくれる
- スマホ決済で従業員の立て替えが不要!従業員・管理者の手間軽減
焼き肉や鍋など多彩な専門店や、有名チェーン店と提携している、食事補助券サービスです。要望に応じて提携店の個別開拓にも応じてくれます。
スマホで会計できるため、従業員が立て替えたり、後で精算したりする必要がありません。利用した分のデータは自動取り込みに対応しているので、会計ソフトへ転記する手間も省け、管理者の負担を軽減しつつ運用できます。
導入前の打ち合わせで、希望の社食環境をヒアリングし、自社専用の社食環境を構築してくれるため、効率的に活用できるでしょう。
「まる得ランチ」全国120万店以上で使える食事補助サービス
- 従業員側はアプリをインストール!au PAYと連携するだけの簡単設定
- 管理側は必要情報を登録するだけ!後はKDDIにお任せ
- スマホで使える上、Pontaポイントを付与してもらえる
コンビニや飲食店だけでなく、スーパーや自動販売機などでも使える食事補助サービスです。
従業員はスマホにアプリをインストールするだけで、支払・残高確認・利用可能店舗の検索ができます。利用に応じて『Pontaポイント』が付与されるため、お得に利用できます。
導入は管理者が必要情報を登録し、クーポン発行額を確定するだけです。運用は支払処理のみで、後はKDDIに任せられるため、管理者の業務負担を軽減してくれます。
「完全メシスタンド」ワクワクするメニューで、栄養バランス◎
- 手軽に利用できる冷凍タイプの社食サービス
- 33種類の栄養素、三大栄養素のバランスにこだわり
- 栄養バランスが気になるけれど 多くの人が食べたいメニュー
「完全メシ」は、「日本人の食事摂取基準」で設定された33種類の栄養素とおいしさの完全なバランスを追求したブランドです。たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素のほか、ビタミン・ミネラル・必須脂肪酸もバランス良く整え、しかもおいしく仕上げました。
冷凍ショーケースなどを設置するだけで簡単に導入でき、省スペースで食環境が充実します。利用者は20種類以上の豊富なメニューから好きな商品を選んで電子レンジでチンするだけ。
「完全メシスタンド」は24時間利用可能で、多様な働き方にフィットします。少人数オフィスから大規模オフィスまで複数のプランが用意されています。電子マネー端末(交通系IC、バーコード決済など)に対応しており、現金管理が不要です。
食事補助制度の活用で健康経営への第一歩を
食事補助制度を導入すると、従業員同士のミュニケーションが活性化したり、従業員満足度の向上につながったりと、多くのメリットがあります。
福利厚生としての食事補助は、従業員が食事代を半分以上負担し、かつ従業員1人あたり1カ月3,500円(税抜)が上限です。要件を満たしていないと課税対象になります。
食事補助の提供方法は社員食堂、お弁当配送サービス、設置型社食サービス、食事補助券サービスの4種類です。自社の規模や勤務形態に合った食事補助で、働きやすい会社を目指しましょう。
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