「工場別や製品別の原価が見えず、利益が出ているのかもわからない」
「営業が受けた注文が製造現場に届かず、納期に間に合わなかった」
「受注から請求まで人の手でやっていて、製品が増えるたびに計算が追いつかない」
製造業の販売管理業務でお悩みではないでしょうか。販売管理システムを導入すれば、受注から出荷、請求、入金までの流れをひとつの画面で管理でき、手作業による転記ミスや集計漏れを防げます。
ただし製品によって生産管理との連携度合いや対応できる業務範囲が異なるため、自社の工場にあったシステムを選ぶことが大切です。
この記事では、製造業での利用に適した販売管理システムを紹介します。選び方のポイントもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
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製造業向け販売管理システム9製品比較一覧表
製造業で重視したい判断軸を一覧にまとめました。生産管理との連携や原価管理の対応状況を確認しながら、候補を絞り込んでみてください。
| 製品名 | 導入形態 | 費用 | 生産管理連携 | 原価管理 | ロット管理 |
|---|---|---|---|---|---|
| アラジンオフィス | クラウド/オンプレミス | 要問合せ | ○ | ○ | ○ |
| FutureStage | クラウド/オンプレミス | 要問合せ | ○ | ○ | – |
| GEN CRAFTSMAN | クラウド | 月額22,000円~ | ○ | ○ | ○ |
| ASPAC-生産管理 | クラウド/オンプレミス | 要問合せ | ○ | ○ | – |
| WorkVision販売管理 | クラウド/オンプレミス | 要問合せ | – | – | ○ |
| ExeQuint | オンプレミス | 要問合せ | – | – | ○ |
| SMILE V 2nd Edition 販売 | クラウド/オンプレミス | 要問合せ | △(別製品と連携) | ○※1 | ○※1 |
| 弥生販売 | オンプレミス | 月額9,500円~ | – | – | – |
| 商蔵奉行クラウド | クラウド | 月額8,074円~ | – | ○ | ○ |
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※「–」は公式サイトで明記されていない項目(非対応とは限りません。詳細は各製品へお問い合わせください)
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※1 SMILE V 2nd Editionの原価管理とロット管理はプレミアムモデルのみ対応(スタンダードモデルは非対応)
製造業向け販売管理システムとは?汎用的な製品との違い
販売管理システムには、業種を問わず使える汎用型と、特定の業種にあわせた機能を持つ特化型があります。製造業向けの製品には、汎用型にはない「ものづくりの現場で必要な機能」がそろっています。
大きな違いは生産管理機能の充実度。汎用的な販売管理システムは、見積、受注、売上、請求、入金といったお金の流れの管理が中心です。一方で、製造業向けの製品には次のような機能が加わります。
生産管理との連携
受注データをもとに生産計画を自動で立てたり、製造の進捗状況を販売管理側からリアルタイムに確認したりできます。営業と製造現場の情報共有がスムーズになり、納期回答のスピードが上がります。
在庫の3段階管理
製造業では、原材料、仕掛品(製造途中の半製品)、完成品の3種類の在庫を管理する必要があります。製造業向けのシステムなら、それぞれの在庫をわけて管理でき、「材料は足りているか」「仕掛品がどこで止まっているか」を正確に把握できます。
ロット管理やトレーサビリティ
製造した製品がどの材料ロットから作られたかを追跡できる仕組みです。万が一、不良品が見つかったときに対象範囲をすばやく特定し、回収対応を最小限に抑えられます。
原価管理
材料費や外注費、労務費などを製品ごとに積み上げて原価を算出する機能です。「この製品は本当に利益が出ているのか」を数字で確認でき、見積り精度の向上や不採算品の見直しにつなげられます。
EDI(電子データ交換)対応
取引先との間で受発注データを電子的にやりとりする仕組みです。FAXや電話での注文を手入力する手間がなくなり、入力ミスの防止や発注リードタイムの短縮につながります。
製造業向け販売管理システムの選び方
自社にあった販売管理システムを選ぶには、機能の豊富さだけでなく、自社の生産スタイルや既存システムとの相性を確認することが重要です。
自社の生産管理や品質管理の方法に機能が合うか
製造業の生産方式は企業ごとに異なります。受注生産が中心の工場と、見込み生産で在庫を持つ工場では、必要な機能が異なります。
たとえば受注生産が中心なら、受注情報から生産計画を自動で立てる機能や、工程ごとの進捗管理が重要になります。一方で、見込み生産では需要予測にもとづいた在庫管理や、ロット単位での出荷管理が求められます。
まずは自社の生産方式を整理したうえで、必要な機能がカバーされているかを確認しましょう。
生産管理システムなど他システムと連携しやすいか
すでに生産管理システムや会計ソフトを導入している場合、新たに入れる販売管理システムとデータを連携できるかが重要なポイントです。連携ができないと、同じデータを複数のシステムに手入力する二重入力が発生し、ミスや手間が増えてしまいます。
APIやCSV連携に対応しているか、または同じシリーズで生産管理と販売管理をまとめて導入できるかを事前に確認しておきましょう。
導入形態はクラウドかオンプレミスか
販売管理システムの導入形態は、大きくクラウド型とオンプレミス型に分けられます。クラウド型はインターネット経由で利用する形態で、初期費用が安く、サーバーの管理が不要なため、IT担当者がいない企業でも始めやすいのが特徴です。
一方で、オンプレミス型は自社内にサーバーを設置して運用する形態で、セキュリティポリシーが厳しい企業や、大幅なカスタマイズが必要な企業に向いています。自社のIT環境と予算にあわせて選びましょう。
費用感の目安も把握しておこう
販売管理システムの費用は、製品やプランによって大きく異なります。クラウド型の場合、月額1万円前後から始められる製品もあれば、初期費用が数十万円かかるものもあります。
オンプレミス型やカスタマイズが必要なパッケージでは、数百万円規模の初期投資が必要になることもあります。まずは自社の予算感を整理したうえで各製品を見ていきましょう。
【生産管理一体型】製造業向け販売管理システムおすすめ4選
まずは、販売管理と生産管理の機能をひとつのシステムに統合している製品を紹介します。受注から生産計画、出荷、請求までの流れを一気通貫で管理できるため、部門間の情報共有がしやすく、二重入力の手間も省けます。
アラジンオフィス(株式会社アイル)
アラジンオフィスは、販売管理や在庫管理、生産管理に必要な機能をひとまとめにした業務システムです。5,000社以上の導入実績があり、食品や鉄鋼、医療など業界ごとの商習慣にあわせたテンプレートが用意されています。
基本機能に加え、自社の業務フローにあわせて柔軟にカスタマイズできるため、標準パッケージだけでは対応しきれない独自の管理項目も組み込めます。受注生産が中心で、販売管理と生産管理をひとつのシステムで完結させたい工場に向いています。
FutureStage(株式会社日立システムズ)
FutureStageは、販売管理と生産管理をシームレスに連携し、受注から出荷、原価管理までの情報を一元的に把握できる製造業向けのシステムです。自動車部品や金属部品、一般機械など業種に特化したテンプレートが用意されており、複雑な生産工程にも柔軟に対応可能です。
属人化した業務を標準化しながら、経営に必要な数字をタイムリーに確認したい中堅規模の工場に向いています。
GEN CRAFTSMAN(GEN株式会社)
GEN CRAFTSMANは、販売管理と生産管理をブラウザ上で一元管理できる工場向けのクラウドサービスです。計画生産やMRP管理(必要な資材の数量とタイミングを自動で算出する仕組み)、製番管理など製造業に必要な機能を標準搭載しています。
カスタマイズもノーコードで対応できるため、IT担当者がいない企業でも運用しやすい設計です。クラウドで手軽に販売管理と生産管理を始めたい中小規模の工場に向いています。
ASPAC-生産管理(株式会社アスコット)
ASPAC-生産管理は、中堅や中小の製造業に必要な販売管理、生産管理、購買管理をすべて組み込んだ一体型のシステムです。受注情報にもとづいて生産計画を自動で立案する機能や、所要量計算(必要な部品の数量を自動で割り出す仕組み)を標準搭載しています。
取引先とのEDIにも対応しており、受発注のやりとりを電子化できます。部品加工が中心のため、得意先とのデータ連携を強化したい工場に向いています。
【販売管理特化+外部連携型】製造業向け販売管理システムおすすめ3選
続いて、販売管理の機能を中心にしつつ、外部の生産管理システムや会計ソフトとの連携で業務を広げられる製品を紹介します。すでに生産管理システムを導入済みで、販売管理だけを強化したい企業に適しています。
WorkVision販売管理(株式会社WorkVision)
WorkVision販売管理は、40年以上の構築実績を持つ販売管理システムです。機械器具や建設資材、電子部品、食品など幅広い業種の卸売業や製造業で導入されています。
クラウド版ではブラウザから操作でき、自社にサーバーを置く必要がありません。外部のシステムやサービスとのデータ連携にも対応しているため、既存の生産管理システムや会計ソフトと組み合わせて使えます。
機械器具や電子部品などの部品卸売・加工を手がけ、販売管理を軸に既存の生産管理システムと連携しながら段階的にIT化を進めたい工場に向いています。
ExeQuint(株式会社センチュリーシステムズ)
ExeQuintは、卸売業や製造業のBtoB取引に特化した販売管理システムです。ロット管理やロケーション管理(倉庫内の保管場所ごとに在庫を把握する仕組み)に対応しており、製品の有効期限や荷動きの履歴をきめ細かく追跡できます。
滞留在庫を自動で検出する機能も搭載されているため、無駄な在庫を減らして保管費用の圧縮にもつなげられます。在庫の種類が多く、ロット単位でのトレーサビリティを求められる工場に向いています。
SMILE V 2nd Edition(株式会社OSK)
SMILE V 2nd Editionは、販売管理を中核に、会計管理や人事給与管理ともシームレスに連携できる業務システムです。受注から売上、請求、入金、在庫管理まで販売業務全般をカバーし、独自項目の追加やオリジナル帳票の作成にも対応しています。
同シリーズの生産管理システム「生産革新 Raijin」と組み合わせれば、製造と販売の情報を一気通貫で管理可能です。販売管理と生産管理を同じシリーズで揃え、拡張性を重視したい工場に向いています。
【汎用型】製造業向け販売管理システムおすすめ2選
続いて、製造業はもちろん、幅広い業種で使える販売管理システムを紹介します。標準機能として原価管理やロット管理を備えている製品もありますが、製造業特有の生産管理との深い連携は限られているため注意が必要です。小規模な工場で、まずは販売管理の基本業務をシステム化したい場合や、導入費用を抑えたい場合に適しています。
弥生販売(弥生株式会社)

弥生販売は、見積書や納品書の作成から売上、仕入、在庫管理までをカバーする販売管理システムです。直感的な画面設計ではじめて販売管理ソフトを使う方でも操作しやすく、導入のハードルが低いのが特徴です。
構成部品台帳の機能を備えており、部品の消費と完成品の在庫増加を自動で処理できます。本格的な生産管理までは不要で、まずは販売管理の手作業をなくしたい小規模な工場に向いています。
商蔵奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)
商蔵奉行クラウドは、受発注から売上、仕入、在庫管理、請求、入金消込までを一元管理できるクラウド型の販売管理システムです。APIを活用して、EDIシステムや倉庫管理システム、会計ソフトなどとリアルタイムに連携できます。
同シリーズには個別受注型の製造業向け生産管理ソリューションも用意されています。奉行シリーズで業務を統一し、販売管理から会計までをまとめて管理したい工場に向いています。
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