エクセルを使って手計算で販売管理を行っていませんか?販売管理ソフトを使えば、手間なく、ミスなく販売管理業務を効率化できます。
販売管理ソフトを導入するにあたって気になるのは、コストや導入手順、「本当に使いこなせるのか」という点です。
本記事では、無料の販売管理ソフト5製品を紹介します。さらに、ユーザー数や伝票数などの機能制限、導入手順や無料の販売管理ソフトを使うときの注意点まで解説します。
【全5製品】無料で使える販売管理ソフトの比較表

無料で使える販売管理ソフトの中から、おすすめの5製品を紹介します。
| 製品名 | 特徴 | 利用可能人数 |
|---|---|---|
| フリーウェイ販売管理 | 1,000伝票まで無料で利用可能 | 3人 |
| 汎用販売管理ソフトCOSMOS | Windows/Macのどちらでも動作する | – |
| Main販売管理 | インボイス制度、消費税制の改変にも対応している | – |
| セールスノート | シンプルで使いやすいダッシュボードが魅力 | 1人 |
| 売上仕入在庫管理システム | 簡単・シンプルな直感的な操作で管理が可能 | 1人 |
「フリーウェイ販売管理」3人まで無料!社内でデータ共有が可能
- ユーザー3人・1,000伝票まで完全無料で利用できる
- 売上・請求・入金業務に特化したシンプルなソフト。設定も簡単
- 知りたい情報の取り出しや集計をリアルタイムで処理。作業効率がアップ
株式会社フリーウェイジャパンの「フリーウェイ販売管理」は、3ユーザーまで無料で利用できる販売管理ソフトです。複数人でデータを共有し、顧客情報や販売履歴、売上集計などの必要な情報をリアルタイムで確認できるため、業務の効率化につながります。
売上・請求・入金に関する業務に機能を絞ることで、シンプルで操作しやすいメニュー構成と画面デザインを実現しました。請求書や受領書、売上推移表などの豊富な帳票類は白紙への印刷のほか、PDF・CSV形式での出力も可能です。
「汎用販売管理ソフトCOSMOS」OSを選ばず使えるシンプルなソフト
- 見積から支払いまでの流れを一元化。前工程の内容を転記する機能でミスも減らせる
- 取引先ごとに販売形態や仕入形態を設定できる
- 無料でもバージョンアップの度に更新情報がメールで届く
藤森プロダクションの「汎用販売管理ソフトCOSMOS」は、日常の販売管理業務を簡略化・効率化するソフトです。納品書や請求書の発行、入金・支払いの管理、在庫チェックなどを簡単にできます。
見積から支払いまで一元管理できるので、工程の抜けや処理忘れの心配がありません。前工程の伝票内容を転記する機能で、入力ミスも防げます。前回の販売履歴を転記できるため、「前回と同じ内容で」という注文にもすぐに対応可能です。
「Main販売管理」無料でも機能充実!データ活用もしやすい
- 「かんたんモード」と「標準モード」2つのメニューで誰でも使いやすい
- 品質にこだわった豊富な機能。業種別の活用方法も充実
- 無料でも伝票数の制限なしで利用可能
メインソリューション株式会社の「Main販売管理」は、使いやすさと高い機能性を両立した、販売管理ソフトです。初心者でもわかりやすいシンプルな操作画面の「かんたんモード」と、豊富な機能が利用できる「標準モード」の2つのメニューが用意されています。
仕入・売上・在庫管理などに関する情報や処理を一元化することで、効率化やミスの削減が期待できます。商品一覧表や売上・仕入集計表など、帳票類も豊富です。エクセル・CSV形式でデータの出力も可能なので、他のシステムにも活用しやすいでしょう。
「セールスノート」無料でもメールサポートありで安心
- 「誰でも使える」をコンセプトに設計。登録も活用もシンプルで使いやすい
- メールサポート付きで初めてでも安心
- さまざまな規模や業種に対応する、オールインワン管理ソフト
ピタリ株式会社の「セールスノート」は「活用できるようになってこそ、データの蓄積や活用が可能になる」というコンセプトのもと、使いやすさに重点を置いて設計された販売管理ソフトです。幅広い企業のバックオフィス業務をサポートするために開発されました。
顧客名・商品名・カテゴリーなど、さまざまな条件から販売履歴の検索が可能です。「前回の注文内容は?」という顧客からの問い合わせにも、すぐに対応できます。無料でもメールサポートを利用できるので、初めて導入する企業でも安心です。
「売上仕入在庫管理システム」ずっと無料でコストパフォーマンス抜群
- 標準利用ならずっと無料で使える
- 1クリックで転記画面を表示。充実の入力アシスト機能で初心者も安心
- データファイルの形式はシリーズ共通。上位バージョンにも簡単に移行
株式会社インサイトブレインシステムの「売上仕入在庫管理システム」は、マイクロソフトのデータベース管理ソフト「ACCESSランタイム」と組み合わせて使う、販売管理ソフトです。「ACCESS」がインストールされていないパソコンの場合は、まずは無料で使える「ACCESSランタイム」をダウンロードする必要があります。
売上・仕入・在庫管理とメール一括送信などの営業支援、基礎情報などをまとめた顧客管理など豊富な機能を標準搭載。標準機能の利用なら、料金はかからず利用期限もありません。
販売管理ソフトの主な機能
販売管理ソフトの機能は、大きく分けると3つに分けられます。
それぞれの内容を知った上で、自社に必要な機能を搭載した販売管理ソフトを選ぶことが大切です。
販売管理ソフト選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。業種や欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想の販売管理ソフトが見つかります。 |
見積もりから請求までを管理する販売管理機能
販売管理機能は、見積もりの作成から受注・請求・入金までの、一連の流れを管理する機能です。工程を一元化することで、工程が進む度にデータを入力してチェックしたり、見積書や受注に変更があると、その都度変更する手間を省けます。
自社で在庫を持たず、注文が入ったら、倉庫などの保管先から直接出荷する形式を取っている会社には、受発注を同時に処理できる機能があると便利です。ほかのシステムでデータを活用したいときは、システム連携だけでなく、売上情報をエクセルやCSV形式などで出力できるものを選ぶとよいでしょう。
出荷状況や在庫を管理する在庫管理機能
在庫管理機能は入出荷や商品の在庫状況を、管理・検索できる機能です。販売管理ソフトを活用すれば、在庫管理に関する情報を共有できるので、在庫切れや出荷の遅れといった、トラブルの防止や万一のときの迅速な対応に役立ちます。時間のかかる棚卸も、大幅な効率化が可能です。
また出荷データをチェックすることで、今何が売れているかという売れ筋商品の推移も、把握できます。「売上を増やすにはどうすればよいか」「〇月にはこの商品の売上がアップするから、来年に向けて準備しておこう」といった戦略を立てるのにも、役立つでしょう。
自社の仕入や支払いを管理する購買管理機能
購買管理機能は特に、製造業や卸売業に必要な機能です。原材料や部品・商品などの仕入や支払管理に活用できます。
販売管理機能と似ていますが、購買管理機能の場合は、自社が仕入や発注を行うと顧客になるため、逆の流れで管理しなければなりません。たとえば「何をいつ、どれだけ発注したか」の確認や、自社に納品された日時・数・請求書の受け取り・支払いなどです。
販売管理ソフトはこうした業務を一元化し、効率化します。たとえば、在庫管理機能と連動すれば、仕入が確定した時点で、在庫に計上できるので、入力や確認の手間を省くことが可能です。
次の記事では販売管理システムで使える各機能の詳細を解説しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。
無料の販売管理ソフトでできること・できないこと
無料の販売管理ソフトでできることとできないことを把握して、導入後に「やりたいことができなかった」というようなミスマッチを防ぎましょう。
【無料の販売管理ソフトでもできること】
- 見積書の作成や請求、入金確認
- 顧客情報・商品情報の一元管理
- データ分析
- 電子帳簿保存法への対応
【無料の販売管理ソフトではできないこと】
- 在庫管理・仕入、発注管理
- 各システムとのAPIによる自動連携
- 企業ごとのカスタマイズ
業務の効率化を念頭に置く場合、各システムとの連携がCSV連携に限られる点は大きなデメリットです。CSVファイルを出力し、販売管理ソフトにインポートするという手間がかかるので、「面倒な作業を自動化したい」と考えている場合は自動化の範囲が限定的になり、恩恵を強く感じられない場合があります。
販売管理ソフトの導入で得られるメリット
販売管理ソフトの導入で、販売・在庫・購買に関する業務を一元化できます。ひとつの業務をほかの業務に連動させることも可能なので、販売管理業務全体の効率化が期待できるでしょう。また蓄積した各種データは経営分析にも活用が可能です。
業務を効率化して生産性アップ
販売管理ソフトの導入による効果として、まず挙げられるのが、販売管理業務の効率化です。業務の流れを一元化することで、販売データや伝票類の処理作業にかかっていた時間やコストを、大幅に削減できます。転記機能を活用すれば、伝票ごとに手入力せずに済むので、入力ミスや転記ミスも防げるでしょう。
また情報の共有も可能になるため、部門間での連絡や確認の手間も省けます。販売管理業務全般がスマートになれば、それぞれの担当者の負担が減り、本来の業務に集中できるようになるでしょう。そのため生産性の向上も期待できます。
人的ミスを防止し管理コストを削減
販売管理ソフトを導入すると、手作業で発生することが多い人的ミスを防ぎ、管理コストを削減可能です。見積書から請求書までデータを連携させることで、重複入力や転記のミスをなくせます。
在庫数も自動で更新されるため、在庫管理における入力漏れや数え間違いなどのミスも減らせます。
ミスが減ることで確認や修正にかかっていた人件費を削減できます。また、伝票発行業務がデータ化されることで、紙代や印刷代、郵送費といった経費の削減も可能です。
業務の正確性が向上し、結果として無駄なコストを抑えられます。
データを一元管理して経営分析に活用
販売管理ソフトによって蓄積されたデータは、部門間で共有が可能です。注文を受けてから出荷までの時間や、売上がどのように推移しているかなどのデータを、リアルタイムで見られるため、課題の洗い出しや業務改善に役立ちます。
経営部門にとっては、経営の分析や戦略立案の重要な資料となるでしょう。一元管理されたデータを、集計表やグラフといった目に見える形にすることで、売上や経費の推移、顧客のニーズや売れ筋などを、把握しやすくなります。
次の記事では販売管理システムの導入がもたらすメリットを解説しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。
顧客対応・サービス力の向上
販売管理ソフトを活用することで、迅速で正確な顧客対応を可能にし、サービス力を向上できます。
過去の取引履歴や現在の在庫状況、納期の進捗などをリアルタイムで共有できるため、顧客からの問い合わせに担当者以外でも素早く的確に回答できます。これにより、業務の属人化を防ぎ、顧客満足度の低下を防ぎます。
また、正確な在庫管理は、欠品による販売機会の損失や納期遅延のリスクを低減させます。蓄積された顧客データを分析し、個々の顧客に合わせた最適な提案も可能になるでしょう。
スピーディーで質の高い対応は、顧客との信頼関係を強化します。
無料の販売管理ソフトの注意点

無料で使える販売管理ソフトは導入や運用のコストがかからないのがメリットです。しかし実際に使うときには、注意しなくてはならない点があります。販売管理業務をスムーズに行うためにも導入前の確認は不可欠です。
サポートを受けられないことが多い
無料のソフトの場合、導入や運用にあたってサポートがなく、全て自社で対応しなくてはならないケースが多いです。データが壊れた、保存されていないなどのトラブルが起きた場合も自己責任となり、補償はありません。
そのため無料のソフトを導入するときは、自社内に対応できる人がいることが前提になります。また無料でも、サポートに対応しているソフトも少数ですがあります。どうしても心配な場合は、選定候補として検討するとよいでしょう。
機能や利用できるユーザー数に制限がある
販売管理ソフトの料金プランは、利用できる機能や利用できるユーザー数に応じて、段階的に変わるのが一般的です。無料プランを用意しているソフトもありますが、ほとんどの場合、使える機能が少なかったり、ユーザー数は1~3人だったりと、制限が付いています。
コストは確かに重要ですが、思ったような効果が得られなかったり、不便を感じたりするのでは、導入したメリットはあまりないといえるでしょう。また利用できるユーザー数や、パソコンの台数に制限があると、使う人やパソコンを限定しなければなりません。そのため情報の共有や、追加・変更を、リアルタイムで反映することが難しくなります。
次の記事では有料版の販売管理ソフトを一挙紹介しています。無料版とあわせて検討するなら、ぜひ参考にしてください。
拡張性に制限がある
無料版の販売管理ソフトでは、他システムとの連携やカスタマイズなどの拡張性について制限がかけられている場合があります。
自社にマッチした機能を追加したい場合などは有料プランやカスタマイズプランの利用などを検討しましょう。
無料プランからの切り替えを前提に、追加オプションなどの相談を無料で受け付けているベンダーもあります。拡張性が必要となり有料プランへの切り替えを検討したら、まず利用しているソフトのベンダーに相談してみることをおすすめします。
販売管理ソフトの導入手順
販売管理ソフトを導入する際は、以下のステップで進めていきます。
- 導入目的の明確化
- 販売管理ソフトの選定・比較
- データ移行の準備
- 運用開始準備
- テスト運用
- フィードバックを回収し運用プロセスの見直し
- 本格運用
- 定期的に運用プロセスを見直し改善をする
特に重要なのは、導入目的の明確化です。「とりあえず」で販売管理ソフトを導入しても、使い勝手が悪く感じたり、そもそも業務効率化の恩恵を感じられなかったりします。どのような課題があり、どうやって解決したいかを明確に言語化できるようにしましょう。
2番目に重要なのは、データ移行の準備です。手作業で入力をし直すとミスが発生する原因になるので、CSVファイルを作成してインポートする方法をおすすめします。
運用後は定期的に運用プロセスを見直し、改善していくことを忘れないでください。運用をするにしたがって、非効率的に感じられる部分が発生するのは珍しくありません。適宜改善することで、常に高い生産性を維持できます。
無料の販売管理ソフトを使いこなすコツ
無料の販売管理ソフトでも、使いこなせば業務効率を劇的に向上させ、企業の発展に寄与できます。販売管理ソフト導入時に知っておきたい、ソフトを使いこなすコツを4つご紹介します。
誰が・いつ・何をするかの運用ルールを決定する
まず大事なことは、誰が・いつ・何をするかという運用ルールを明確に定めることです。無料の販売管理ソフトでは、利用できるユーザー数が3人までなど、厳しく制限されています。特に複数人で運用する場合は明確なルールがないと、データの二重入力や入力漏れなどのミスが発生します。
たとえば、以下のようにルールを定めることで入力関係のミスをぐっと減らすことが可能です。
- その日の売上は18時までに入力する
- 請求書発行後、24時間以内に入金予定日を備考欄に記載する
具体的なルールを作成することで、入力されたデータの信頼性も担保されます。
情報入力のフォーマットを決定し遵守する
たとえ1人で販売管理ソフトを使っているとしても、入力のフォーマットを統一しましょう。特に表記ブレが起こりやすい言葉を表にまとめました。
| 非推奨 | 推奨 |
|---|---|
| (株) | 株式会社 |
| (有) | 有限会社 |
| 全角記号・英数字 | 半角記号・英数字 |
| YYYY年MM月DD日 | YYYY/MM/DD |
このほかにも、備考欄を活用することもおすすめです。【至急】【要確認】など、特定のワードを【】で囲むようにすると、視覚的にも目立つだけでなく、検索もしやすくなります。
マスターデータで顧客・商品情報を一元管理する
無料の販売管理ソフトは、登録できる商品数や顧客数に上限がある場合があります。そこで、エクセルやスプレッドシートを使い、「顧客マスター」と「商品マスター」を作成して情報を一元管理することをおすすめします。
マスターデータとは、顧客名や住所、商品名や単価といった、事業の基本となる情報のことです。販売管理ソフトへ入力する際にこのマスターデータを参照すれば、毎回手入力する手間が省け、入力ミスを大幅に削減できます。事業の根幹となる情報を外部で一元管理することで、データの正確性と一貫性が保たれ、業務全体の質が向上します。
定期的にデータをエクスポートして分析作業をする
無料の販売管理ソフトの多くは、高度なデータ分析機能が搭載されていないか、機能が制限されています。そのため、ソフトに蓄積されたデータを経営判断に活かすには、定期的にデータをCSV形式でエクスポートし、エクセルやスプレッドシートで分析する習慣をつけることが重要です。
たとえば、ピボットテーブル機能を使えば、「商品別の売上集計」や「月別の売上推移」などを簡単に集計・可視化できます。
これにより売れ筋商品や顧客の傾向を客観的な数値に基づいて把握でき、感覚に頼らない戦略的な意思決定が可能になります。
無料の販売管理ソフトで業務効率化の一歩を踏み出そう

販売管理ソフトで販売管理に関わる業務を一元化することで、効率化や担当者の負担軽減が期待できます。
無料の販売管理ソフトなら導入や運用のコストもかかりません。利用できる機能やユーザー数に制限があるものの、販売管理に必要な基本的な機能は揃っていることがほとんどです。
販売管理ソフトを活用して、業務効率化の第一歩を今ここからはじめてみてはいかがでしょうか。
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