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Salesforceの価格はいくら?初期費用の相場とエディションの違いを徹底解説

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最終更新日: 2026年07月24日

Salesforceの導入を検討する際、多くの担当者が直面するのが「結局、総額でいくらかかるのかが見えない」という課題です。公式サイトには様々な製品やエディションが記載されてどれが自社にマッチしているのかが分かりづらく、ライセンス費用以外の費用構造も複雑であるため、「結局、いくら払うのか?」が掴みづらくなっています。

Salesforceの導入予算は製品 × エディション × ユーザー数 + 初期導入費 + 運用サポート費という式で計算できます。

本記事では主要製品の月額料金一覧から、失敗しないエディション選定の基準、そして見落としがちな「隠れたコスト」まで、決裁権者の承認を得るために必要な情報を網羅的に解説します。

Salesforceの価格ラインナップ

Salesforceには複数の製品が用意されていますが、利用者の多いスタンダードな製品に関しては統一された価格設定になっています。以下の料金は、Agentforce Sales(旧Sales Cloud)、Agentforce Service(旧Service Cloud)で適用されています。

Stater Suiteは1ユーザー月額3,000円

Starter Suiteは各製品の最も中心的な機能が提供されます。中小企業や小規模チームなど、スモールスタートに向いているプランです。

価格は1ユーザーあたり月額3,000円です。Agentforce Serviceでは、この料金に加え、取引手数料がかかる点に注意が必要です。実際には3,000円以上の料金が発生する可能性があるので、営業担当者に詳細を問い合わせることを推奨します。

Starter Suiteは月払いか年払いのいずれかを選択できます。

Pro Suiteは1ユーザー月額12,000円

Pro Suiteは、Starter Suiteの全機能に高度なカスタマイズと自動化を加えた、成長中の中小企業向けのプランです。価格は1ユーザーあたり月額12,000円です。

Starter Suiteとの主な違いは、次の機能が追加される点です。

  • カスタムアプリとカスタムオブジェクトの作成
  • 営業の見積もり作成と売上予測
  • 拡張アプリを追加できるAppExchangeの利用
  • 業務を自動化するFlow Builder(1組織あたり5フローまで)
  • Developer Pro Sandbox(別途購入)

Starter Suiteの標準機能では機能が不足してきた、成長中の中小企業に向いています。既存のデータや設定を引き継いだまま、上位のEnterpriseへスムーズにアップグレードできる点も利点です。ただし上位から下位への変更(ダウングレード)はできないため、必要な機能を見極めたうえで契約することをおすすめします。

なお、Web APIの利用には1ユーザーあたり月額25ドルの追加費用がかかります。契約はStarter Suiteと異なり、年間契約のみとなる点にも注意が必要です。

Enterpriseは1ユーザー月額21,000円

Enterpriseは、中堅から大企業の導入において、事実上標準プランとなっています。価格は1ユーザーあたり月額21,000円です。本格的な営業支援機能とAIエージェント「Agentforce」が利用できるのは、このEnterpriseからです。

Pro Suiteとの主な違いは、次の機能が追加される点です。

  • 高度なパイプライン管理と売上予測
  • 商談スコアリングや会話インテリジェンスなどのAI支援機能
  • フロー数の制限がないワークフロー自動化
  • 追加費用なしで利用できるフルAPI
  • AIエージェントを試せる無料の「Salesforce Foundations」

Enterpriseでは、Pro Suiteでは別途購入だったAPI連携やカスタマイズが標準で使えるため、拡張性や他システムとの連携を重視する場合はPro Suiteよりコストパフォーマンスに優れる場合があります。数十名規模で組織的な営業改革や、部門をまたいだデータ統合を目指す企業に向いています。

なお、Agentforceはアドオンまたは従量課金で利用します。Enterprise以上には無料のSalesforce Foundationsが含まれ、本格導入前の試験的な利用に使えます。

Unlimited以上は1ユーザー月額42,000円~

Unlimited以上には、Unlimited(月額42,000円)と、最上位のAgentforce 1(月額66,000円)の2つのエディションがあります。いずれも大規模な利用やAIの本格活用を想定した上位プランですが、対象となる企業が異なります。

Unlimitedは、1ユーザーあたり月額42,000円で、高度な自動化と開発者向けのサポートが標準で組み込まれた上位CRMです。Enterpriseとの主な違いは、次の機能が標準で含まれる点です。

  • 予測AIやセールスエンゲージメントなどの高度な営業支援機能
  • チャット・ボットやSalesforce Knowledgeなどのサポート機能
  • 上位サポートの「Premier Success Plan」
  • 検証環境のFull Sandbox

Enterpriseでは追加購入だったサポートやサンドボックスが標準で含まれるため、大規模なユーザー数や膨大なデータを扱い、高い可用性と手厚いサポートを求める大企業に向いています。

一方、最上位のAgentforce 1(Sales、Service)は、1ユーザーあたり月額66,000円で、旧「Einstein 1」を継承する包括的なCRMです。Unlimitedとの主な違いは、次の点です。

  • AI機能のフルスイートと、従業員向けAgentforceの無制限利用
  • Tableau NextやSlackの上位プランなどの高度な分析・連携機能
  • 組織あたりで付与される大量のFlexクレジット(年間)

Agentforce 1は、AIエージェントを全社・全ユーザーで日常的に使い、クレジット残高を気にせず予測可能な予算で運用したい大企業に向いています。なお、付与されるFlexクレジットの数量に関しては、契約前に営業担当者への確認を推奨します。

その他製品の価格例

マーケティング効率化をサポートするAgentforce Marketing(旧Marketing Cloud)では、以下のように価格が設定されています。

エディション名 月額料金
Salesforce Starter 3,000円/ユーザー
Marketing Cloud Next Growthエディション 180,000円/組織
Marketing Cloud Next Advancedエディション 390,000円/組織
Salesforceのパーソナライズ 960,000円/組織
マーケティングインテリジェンス 1,200,000円/組織
Loyalty Management 2,400,000円/組織

Agentforce SalesやAgentforce Serviceとは異なり、エディションのグレードが上がると、組織ごとの請求になることが特徴的です。また、Marketing Cloud Next Growthエディション以上は、月払い契約がなく、年間契約のみになる点に注意が必要です。

ライセンス料以外に必要な料金の内訳

Salesforceの費用は、月々のライセンス料だけではありません。導入時から運用後まで通しで見ると、主に「初期カスタマイズ費用」「保守・運用サポート費」「その他運用にかかるコスト」の3つが発生します。

いずれも要件や運用体制によって変動するため、正確な総額を把握するにはライセンス料と合わせて見積もりを取ることが大切です。

初期カスタマイズ費用

初期カスタマイズ費用は、実装する要件によって大きく変わるため、個別の見積もりが必要です。Salesforceのライセンス自体には初期費用が設定されていません。自社で設定を行う「セルフ導入」であれば0円で始められますが、業務に合わせたカスタマイズを外部の導入パートナーへ依頼する場合は、数十万円~の構築費用が発生します。

費用はカスタマイズの規模によって次のように分かれます。いずれも目安であり、要件定義の結果で変動します。

カスタマイズの規模 カスタマイズ料金の目安
標準機能を中心とした設定や簡易カスタマイズ 30万円~100万円
独自の営業ルールの反映や他サービスとの連携 200万円~500万円
基幹システムや外部システムとのリアルタイムAPI連携や独自開発 500万円~数千万円

同じカスタマイズであっても、標準機能の設定で収まるか、独自開発が必要かで費用は大きく変わります。要件を整理したうえで、複数の導入パートナーから見積もりを取り、比較して判断することをおすすめします。

保守・運用サポート費

保守・運用サポート費は、Salesforce公式のサポートプランと、外部の導入パートナーへ運用を委託する費用の2つに分けられます。どちらも契約は任意ですが、社内に専任の管理者を置けない場合は検討が必要です。

Salesforce公式のサポートはSuccess Planと呼ばれます。以下の3つのプランに分かれています。

プラン名 価格の目安 備考
Standard Success Plan 0円 すべてのライセンスに含まれる。自学自習が基本のセルフサポートプラン
Premier Success Plan 該当するライセンス料の30% 有人サポートによるトレーニングが受けられる。Unlimitedエディション、Agentforce 1エディションに搭載済み
Signature Success Plan 要見積もり 専任担当者のサポートを受けられる。24時間365日体制でサポート応答を受けられる

外部の導入パートナーへ運用保守を委託する場合は、対応範囲や規模によって月額10万~50万円程度の予算を見込んでおきましょう。小規模な運用支援であれば月額3万~15万円程度かかります。他にも年額で初期構築費用の10~20%を目安に設定する契約もあります。

いずれの費用も、カスタマイズの規模や運用範囲によって変わります。社内で対応できる範囲を見極めたうえで、必要なサポートだけを選ぶと費用を抑えられます。

その他運用にかかるコスト

ライセンス料と初期カスタマイズ費用、保守・運用サポート費のほかにも、運用の過程で発生する費用があります。主なものはデータ移行、ユーザートレーニング、追加ストレージ、アドオン(追加機能)の4つです。いずれも見落としやすく、総額を押し上げる要因になります。

項目 費用の目安 概要
データ移行費用 数十万円~数百万円 既存システムからのデータ移行。件数やデータ品質によって変動する
ユーザートレーニング費用 10万円~50万円 社員が使いこなすための研修。公式のTrailheadは無料
追加ストレージ費用 容量に応じた追加課金 標準の割り当て容量を超えた場合に発生
アドオン(追加機能)費用 従量課金制または1ユーザーあたり月額6,000円〜15,000円 AIエージェント「Agentforce」などの追加機能や連携製品

データ移行費用は、既存システムからSalesforceへ顧客データや商談履歴を移す際にかかります。データの件数や品質、移行元システムの種類によって変わり、小規模であれば数万件で約50万~100万円程度、中規模になると100万~250万円程度が目安です。

ユーザートレーニング費用は、社員がSalesforceを定着して使えるようにするための研修費です。導入パートナーによる研修を利用する場合は費用が発生しますが、Salesforce公式の学習プラットフォーム「Trailhead」を使えば無料で基礎を学べます。

追加ストレージ費用は、標準で割り当てられたデータ容量を超えた場合に発生します。Salesforceの追加ストレージは割高になりやすいため、不要なデータの整理や外部ストレージの活用でコストを抑えられる場合があります。

アドオン費用は、標準機能に含まれない追加機能や連携製品を利用する際にかかります。代表的なのが、AIエージェントの「Agentforce」です。100,000クレジットあたり60,000円の「Flexクレジット」と会話1件ごとに240円が発生するプランの2種類があります。

いずれの費用も必須ではなく、自社の運用状況に応じて発生します。導入前にどこまで必要かを見極め、優先度の高いものから段階的に追加すると、無理のない予算で運用できます。

課題別Salesforceの予算シミュレーション

Salesforce製品を導入する際の予算シミュレーションを課題別に紹介します。ここで紹介しているのはあくまで目安なので、実際に導入する際はカスタマイズの度合いや保守・サポートの有無も含めて、複数の開発会社から見積もりを取ることをおすすめします。

売上と営業パイプライン予測の精度向上なら「Agentforce Sales(旧Sales Cloud)」

出典:「Agentforce Sales」公式サイト

営業パイプラインの管理を強化したい中小企業には、Agentforce Sales(旧Sales Cloud)の「Pro Suite」が有力な選択肢です。見積もり作成や売上予測、営業プロセスの自動化が標準で使えるため、30名程度の営業チームでも無理なく運用を始められます。

ここでは、次の条件で費用を試算します。

  • エディション:Agentforce Sales「Pro Suite」(1ユーザー月額12,000円)
  • ユーザー数:営業チーム30名
  • カスタマイズ:中規模(独自の営業フローの組み込み)200万円
  • 契約形態:年間契約

試算すると、初年度は約752万円、次年度以降は年間約552万円が目安です。内訳は次のとおりです。

項目 金額の目安 備考
ライセンス料 年間432万円 12,000円×30人×12か月
初期カスタマイズ費用 200万円 初年度のみ
保守・運用サポート費 年間120万円程度~ 外部パートナーへ委託する場合の目安
初年度合計 約752万円 初期カスタマイズ費用と外部委託の保守費用を含む
次年度以降 年間約552万円 初期カスタマイズ費用を除く

最も大きな割合を占めるのはライセンス料です。ユーザー数に比例して増減するため、まずは営業活動に欠かせないメンバーに絞って契約し、運用が定着してから拡大するとコストを抑えられます。

保守・運用サポート費は、社内に管理者を置けるかどうかで大きく変わります。公式のStandard Success Planは無料でりようできるため、自社で運用できる場合は保守・サポート費用を押さえられます。

一方、設定変更や改善を外部パートナーへ委託する場合は、月額10万円程度からの費用を見込んでおくと安心です。

なお、商談スコアリングや会話インテリジェンスなどの高度なAI予測機能や、AIエージェント「Agentforce」を本格的に活用したい場合は、上位のEnterprise以上が必要です。まずはPro Suiteで営業基盤を整え、必要に応じて上位エディションへ引き上げる進め方が現実的です。

複数チャネルからの問い合わせ履歴一元化なら「Agentforce Service(旧Service Cloud)」

出典:「Agentforce Service」公式サイト

問い合わせ対応を効率化したい小規模チームには、Agentforce Service(旧Service Cloud)の「Starter Suite」が手頃な選択肢です。1ユーザー月額3,000円から始められるため、10名規模のサポートチームでも初期費用を抑えて導入できます。

ここでは、次の条件で費用を試算します。

  • エディション:Agentforce Service「Starter Suite」(1ユーザー月額3,000円)
  • ユーザー数:サポートチーム10名
  • カスタマイズ:小規模(標準機能中心)30万円
  • 契約形態:月間契約

試算すると、初年度は約66万円に取引手数料を加えた金額、次年度以降は年間約36万円に取引手数料を加えた金額が目安です。内訳は次のとおりです。

項目 金額の目安 備考
ライセンス料 年間36万円 3,300円×10人×12か月
初期カスタマイズ費用 30万円 初年度のみ
取引手数料 変動(要問い合わせ) 決算手段や地域で変わり、具体的な料率は公開されていない
保守・運用サポート費 0円~ Standard Success Planは無料で利用可能
初年度合計 66万円+取引手数料
次年度以降 36万円+取引手数料 初期カスタマイズ費用を除く

ここで注意したいのが取引手数料です。Agentforce ServiceのStarter Suiteは、公式サイトでも「表示価格は最低価格であり、別途取引手数料がかかる」と明記されています。ただし、その具体的な料率は公開されていません。取引手数料は決済手段や地域によって変わる可能性が高いです。たとえば米国のクレジットカード決済では1件あたり2.9%+0.30ドルが目安として案内されていますが、日本での料率は公表されていないため、正確な金額は営業担当者への確認が必要です。

このように、Starter Suiteはライセンス料が安く見えても、実際の運用では取引手数料が上乗せされる場合があります。月々のライセンス料だけで判断せず、想定する取引件数をもとに手数料を含めた総額を試算しておくことが大切です。

なお、保守・運用は公式のStandard Success Planが無料で利用できるため、10名程度であれば自社運用を視野に入れてもよいでしょう。設定変更や改善を外部へ委託する場合は、月額3万円程度からの費用を見込んでおくと安心です。

BtoBにおける複雑なシナリオ分岐を含む見込み客育成なら「Agentforce Marketing(旧Marketing Cloud)」

出典:「Agentforce Marketing」公式サイト

複数のシナリオ分岐を含む見込み客育成に取り組むなら、Agentforce Marketing(旧Marketing Cloud)が選択肢になります。ここでは、標準的な自動化機能を備えたMarketing Cloud Next Growthエディションを契約し、公式のPremier Success Planを合わせて利用する想定で費用を試算します。

Agentforce SalesやAgentforce Serviceと大きく異なるのは、ユーザー数ではなく組織単位で課金される点です。そのため、利用人数は費用に直接影響しない点に留意してください。

試算の条件は次のとおりです。

  • エディション:Marketing Cloud Next Growthエディション(180,000円/組織)
  • 利用人数:営業チーム40人+マーケティングチーム15人(組織単位の課金のため費用は人数に依存しない)
  • カスタマイズ:小規模(基本機能をベースとしたカスタマイズ)100万円
  • 保守サポート:Premier Success Plan(ライセンス料の30%)
  • 契約形態:年間契約(Growthエディション以上は月払い契約なし)

試算すると、初年度は約381万円、次年度以降は年間約281万円が目安です。内訳は次のとおりです。

項目 金額の目安 備考
ライセンス料 年間216万円 180,000円(組織)×12か月
初期カスタマイズ費用 100万円 初年度のみ
保守・サポート費用 年間約65万円 Premier Success Plan。ライセンス料の30%
初年度合計 約381万円 初期カスタマイズ費用を含む
次年度以降 年間約281万円 初期カスタマイズ費用を除く

Premier Success Planは、有人サポートやトレーニングを受けられる有償プランで、費用は対象ライセンス料の30%です。今回の想定では年間約65万円が上乗せされます。導入初期に設定支援や教育を手厚く受けたい場合に有効です。

初期カスタマイズ費用は、基本機能をベースとした小規模なカスタマイズを想定し、100万円を見込みました。初年度はこの費用が加わるため合計は約381万円となり、次年度以降はライセンス料と保守サポート費のみで年間約281万円が目安です。シナリオ設計やデータ連携の範囲が広がれば初期費用は増えるため、要件を整理したうえで見積もりを取ることをおすすめします。

Salesforceを費用を抑えて導入するための注意点

Salesforceは、契約後に「こんなはずではなかった」とならないよう、費用面でおさえておきたい注意点があります。

特に重要なのが、契約期間中はダウングレードやライセンス数の削減ができないこと、複数の製品を使う場合はエディションを統一する必要があること、そして認定パートナーの活用で「作り直し」による追加費用を防げることの3つです。

いずれも事前に理解しておけば、無駄な出費を避けて計画的に導入を進められます。

Salesforceは契約期間中のダウングレードができない

Salesforceは、契約期間中にエディションを下位へ変更する「ダウングレード」やライセンス数の削減が原則できません。上位へのアップグレードはいつでも可能ですが、逆はできない仕組みです。契約は年間更新が基本のため、見直せるのは更新のタイミングに限られ、運用を縮小したくても期間中は当初の料金がかかります。

はじめから全員分のライセンスを契約するのではなく、必要最小限から始めて定着度合いを見ながら追加するスモールスタートがおすすめです。無理なく始められ、想定以上に費用がかかるリスクを下げられます。

複数製品を契約するときはエディションを統一する必要がある

Salesforceで複数の製品を併用する場合、組織全体でエディションをそろえる必要があります。たとえばAgentforce SalesはEnterprise、Agentforce ServiceはPro Suiteといった製品ごとの使い分けはできず、最も高い要件に合わせて全社で統一することになります。

一部の部門だけ上位エディションにすることができないので想定より費用がふくらむことがあります。導入前に各部門の要件を洗い出し、必要なエディションを見極めてから契約することが大切です。

認定パートナーを活用して「作り直し」を防ぐ

初期費用を抑えようと自社だけで構築すると、Salesforce独自の設計思想から外れた使いにくいシステムになりがちです。

結果として現場で使われずに放置されたり、後から高額な改修費用が発生したりするケースは少なくありません。こうした作り直しを防ぐには、実績のある認定パートナーへ初期構築を依頼するのが有効です。

費用は一見高く見えても、定着や運用のしやすさまで含めれば、長期的にはコストを抑える堅実な投資になります。

Salesforceを活用するために知っておきたいこと

Salesforceは、契約して終わりではなく、その特長を理解して使いこなすことで効果を発揮します。以下3つのポイントを特に押さえておきましょう。

いずれも導入前に理解しておけば、Salesforceの価値を最大限に引き出せます。

自律型AIエージェント「Agentforce」との連携が前提

現在のSalesforceは、自律型AIエージェント「Agentforce」を組み込んだAIエージェント型CRMへ進化しています。

Agentforceは顧客情報や商談、対応履歴といったCRMデータに直接アクセスし、それらを踏まえて自ら判断し、メール作成やデータ更新などの業務を自律的に実行します。

Salesforceの価値を引き出すには、データを蓄えるだけでなくAgentforceと連携させて活用することが前提です。どの業務をエージェントに任せるかを見据えて導入を検討しましょう。

Agentforceを活用するにはデータハブ「Data360」へのデータ集約が必要

Agentforceが正確に判断するには、社内に散らばったデータを集約する必要があります。その基盤になるのがData 360です。Data 360は、CRMやメール、外部システムなどに分散したデータをリアルタイムに統合し、顧客に関する信頼できる唯一の情報源をつくります。

データが断片化したままではAIエージェントは正しく状況を把握できません。まずは活用したいデータをData 360に集約し、Agentforceが参照できる状態を整えることが、成果を出すための出発点になります。

コミュニケーションツールはSlackに統合されている

Salesforceでは、チームのコミュニケーションやコラボレーションの基盤としてSlackが統合されています。SlackはSalesforceのプラットフォームに組み込まれた対話レイヤーで、システムを切り替えることなく、会話の流れの中で顧客データの確認やレコードの更新を行えます。

さらに、AIエージェントのAgentforceもSlackに加わり、メンションで質問すれば、SlackとCRM両方の情報をもとに回答や作業をその場で返してくれます

Salesforceを最大限に活用するには、日々のやりとりが行われるSlackとあわせて運用することを前提に検討するとよいでしょう。

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