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【2025年最新】Salesforceの価格・料金プラン総まとめ!エディションの違いと初期費用の相場まで徹底解説

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最終更新日: 2025年11月21日

Salesforceの導入を検討する際、多くの担当者が直面するのが「結局、総額でいくらかかるのかが見えない」という課題です。公式サイトには様々な製品やエディションが記載されてどれが自社にマッチしているのかが分かりづらく、ライセンス費用以外のコスト構造も複雑であるため、コストの総額を掴みづらくなっています。

結論から言えば、Salesforceの導入予算は「製品 × エディション × ユーザー数 + 初期導入費 + 運用サポート費」という式で算出されます。

本記事では、2025年の最新価格体系に基づき、主要製品の月額料金一覧から、失敗しないエディション選定の基準、そして見落としがちな「隠れたコスト」まで、決裁権者の承認を得るために必要な情報を網羅的に解説します。

Salesforceの主要製品と価格・料金体系

Salesforceには多種多様な製品群が存在しますが、中堅・大企業が検討すべき主要製品は、営業支援、顧客対応、マーケティング支援の3つの領域に集約されます。まずは各製品の役割と価格の全体像を把握してください。

製品カテゴリ 製品名 対象・役割 推定価格(月額/ユーザー)
営業支援 (SFA) Sales Cloud 営業部門向け。
商談管理、売上予測、顧客データの一元化。
¥3,000 〜 ¥66,000
顧客対応 (CRM) Service Cloud カスタマーサポート部門向け。
問い合わせ管理、FAQ、コールセンター連携。
¥3,000 〜 ¥66,000
マーケティング (MA) Account Engagement
(旧 Pardot)
B2Bマーケティング部門向け。
見込み客育成、スコアリング、メール自動化。
¥150,000 〜 ¥1,800,000
※組織単位課金
マーケティング (MA) Marketing Cloud
Engagement
B2Cマーケティング部門向け。
消費者へのOne to Oneメッセージ配信。
個別見積もり
(月額18万円程度〜)

※価格は年払い契約を前提とした月額換算の目安です。

営業支援「Sales Cloud」の価格とエディション比較

Sales Cloudは、商談プロセスを可視化し、営業効率を最大化するための製品です。エディションによって利用できる機能と拡張性が大きく異なるため、コストだけで選ぶと導入後に機能不足に陥るリスクがあります。主要なエディションの違いは以下の通りです。

エディション 参考価格(月額/ユーザー) ターゲット・特徴
Starter Suite ¥3,000 小規模・スタートアップ向け
CRMの基本機能のみ。API利用不可。
Pro Suite ¥12,000 中小企業向け
営業サイクルの管理が可能。標準ではAPI連携や自動化に制限あり。
Enterprise ¥21,000 中堅・大企業向け(推奨)
API標準対応、高度なワークフロー自動化が可能。最も選ばれている標準モデル。
Unlimited ¥42,000 ヘビーユーザー向け
24時間サポート(Premier Success Plan)や開発用環境が充実。
Agentforce 1 Sales ¥66,000 AI活用先進企業向け
自律型AIエージェント機能やData Cloudのクレジットを含む最新プラン。

どこで差がつく?エディション選びの落とし穴

企業規模が数十名を超え、組織的な営業改革を目指す場合、「Enterprise」エディションが事実上の標準となります。一見、安価な「Professional」が魅力的に映りますが、以下の3つの観点で拡張性に決定的な差があるためです。

  1. 他システムとのAPI連携

会計システムや名刺管理ツール、BIツールとSalesforceを自動連携させたい場合、APIアクセス権が必要です。Professionalには標準でAPIアクセス権が付与されていません。有料アドオンで追加することも可能ですが、トータルコストはEnterpriseに近づき、かつ機能制限は残るため、拡張性を考慮すればEnterpriseが合理的です。

  1. 承認プロセスと業務フローの自動化

「一定金額以上の割引には上長の承認を必須にする」「商談フェーズが変わったら自動でTodoを作成する」といった高度な自動化(Flow)を組む場合、Professionalでは処理できる回数や複雑さに厳しい制限があります。組織のルールをシステムに反映させ、入力負荷を減らすにはEnterpriseの機能が不可欠です。

  1. 2025年価格改定とAIへの対応

2025年8月に予定されている価格改定や、最新のAI機能(Agentforce)への対応を見据えた際、機能拡張の土台となるのはEnterprise以上のエディションです。将来的なDX推進の基盤として、上位エディションを選択することは長期的なコストパフォーマンスに優れています。

顧客対応「Service Cloud」の価格と機能

Service Cloudは、問い合わせ管理やコールセンター業務を効率化するための製品です。価格体系はSales Cloudと同様ですが、顧客満足度(CS)向上に直結する特有の機能差分が存在します。

エディション 参考価格(月額/ユーザー) 主な機能差分
Starter ¥3,000 基本的なケース管理のみ。
Professional ¥12,000 ケース管理、サービス契約管理。
Enterprise ¥21,000 高度なケースルーティング、API連携、Webサービス連携。
Unlimited ¥42,000 24時間サポート付き。
Agentforce 1 Service ¥66,000 組み込みAIを無制限で利用可能。

Sales Cloudとの違いと併用時のルール

Sales Cloudが「商談(これから売る案件)」を管理するのに対し、Service Cloudは「ケース(問い合わせやトラブル)」を管理することに特化しています。
両方の機能を1人のユーザーが利用する場合、それぞれのライセンスを購入するのではなく、両方の機能を包含した統合ライセンスなどを検討します。重要なルールとして、同一組織内で利用する主要製品のエディションは統一する必要があります。 Sales CloudでEnterpriseを利用している場合、Service CloudもEnterpriseを選択しなければならず、「CS部門だけ安いプランにする」といった運用は原則できません。

マーケティング支援「Marketing Cloud」シリーズの価格

Salesforceのマーケティング製品は、ターゲット顧客が「法人(B2B)」か「個人(B2C)」かによって、選択すべきツールが完全に異なります。特にB2B企業においては、Sales Cloudと連携して見込み客(リード)を育成する仕組みが不可欠です。

B2B企業に最適な「Account Engagement」

旧称「Pardot」として知られるAccount Engagementは、B2Bマーケティングに特化した製品です。この製品はユーザー課金ではなく、「組織単位(テナント)」での月額課金となる点が特徴です。

プラン 月額費用(税別) 特徴と適合性
Growth ¥150,000 メール配信中心
基本的なメールマーケティングとランディングページ作成。
Plus ¥330,000 自動化の強化
高度なシナリオ設定(オートメーション)や分析が可能。
Advanced ¥528,000 AI活用・組織連携
AIによるスコアリングや、事業部ごとの権限管理に対応。
Premium ¥1,800,000 大規模向け
大量のトランザクション処理に対応。

導入の注意点:
Account Engagementの価格は、メール配信可能な顧客数(プロスペクト数)が1万件までの場合です。保有リスト数が1万件を超える場合、追加の容量パックを購入する必要があり、コストが増加します。また、このツールはSales Cloudとの連携を前提に設計されているため、Sales Cloudのライセンス費用とセットで予算化する必要があります。

ライセンス以外にかかる「初期費用」と「運用コスト」の真実

Salesforceの導入予算を組む際、ライセンス費用だけで計算すると実際の請求額との乖離に驚くことになります。稟議書に盛り込むべき、ライセンス以外の3つの主要コストについて解説します。

1. 初期導入支援費(SIer費用)

Salesforceは、自社の業務に合わせて画面や設定を作り込む(カスタマイズする)ことで真価を発揮します。この構築作業を外部の専門パートナー(SIer)に依頼する場合、以下の費用相場を想定してください。

  • クイックスタート(30万円〜100万円): 基本的な設定のみをテンプレートベースで短期間に導入する場合。
  • 標準導入支援(150万円〜500万円): 中堅企業向け。業務要件の定義から、カスタム項目の作成、ワークフローの実装、データ移行までを行う一般的なプロジェクト。
  • フルスクラッチ開発(1,000万円〜): 独自の画面開発や大規模な基幹システム連携を伴う場合。

2. 保守・運用サポート費(Premier Success Plan)

導入後の定着化やトラブル対応を保証するため、Salesforce社が提供する有償サポート「Premier Success Plan」への加入が推奨されます。費用はライセンス総額の約30%が加算されます。24時間365日のサポートや専任担当者のガイダンスが含まれるため、社内に専任のシステム管理者がいない場合は必須の「保険」といえます。

3. 隠れた技術的コスト

運用が進むにつれて発生しやすい追加コストも見逃せません。

  • ストレージ追加費用: 標準のデータ容量(10GB+ユーザーあたり20MB)を超過した場合、追加ストレージの購入が必要です。
  • APIコール制限の緩和: 外部システムとの連携頻度が極端に多い場合、APIリクエスト数の上限を引き上げるためのオプション費用が発生する可能性があります。

Salesforceの導入予算シミュレーション【規模別】

これまでの要素を踏まえ、企業規模や導入フェーズに応じたリアルな初年度予算(年額)を試算します。稟議書作成の参考にしてください。

ケースA:小規模・スモールスタート(ユーザー10名)

まず営業部門だけでミニマムに利用を開始し、設定も自社で行うパターンです。

  • 製品・プラン: Pro Suite(¥12,000/月)× 10名
  • 初期導入費: ¥0(自社設定)
  • サポート: Standard(無料版)
  • 初年度総額: 約144万円

ケースB:中規模・標準DXモデル(ユーザー30名)

全社の営業データを統合し、会計システムとも連携させる、中堅企業の典型的な導入パターンです。

  • 製品・プラン: Sales Cloud Enterprise(¥21,000/月)× 30名 = ¥7,560,000
  • 初期導入費: パートナーによる標準支援 = ¥3,000,000
  • サポート: Premier Success Plan(ライセンスの30%) = ¥2,268,000
  • 初年度総額: 約1,280万円

ケースC:本格活用・MA連携モデル(ユーザー50名+MA)

営業とマーケティングをシームレスに連携させ、データドリブンな組織を作るパターンです。

  • 製品・プラン: Sales Cloud Enterprise × 50名 = ¥12,600,000
  • MAツール: Account Engagement Plus = ¥3,960,000
  • 初期導入費: SFA+MA構築支援 = ¥5,000,000
  • サポート: Premier Success Plan = ¥4,968,000
  • 初年度総額: 約2,650万円

コストを抑えて賢く導入するための3つの注意点

Salesforceは高機能ゆえに高額になりがちですが、導入方法を工夫することで無駄な出費を抑えることができます。

1. ダウングレード不可の原則を知る

Salesforceの契約は、期間中のユーザー数削減やエディションのダウングレードが原則としてできません。最初から全員分のライセンスを購入するのではなく、定着度合いを見ながら段階的にライセンスを追加する「スモールスタート」が、リスクとコストを最小化する鉄則です。

2. 複数製品のエディション統一ルール

前述の通り、Sales CloudとService Cloudを併用する場合、組織全体でエディションを統一する必要があります。「営業はEnterpriseが必要だが、CSはProfessionalでいい」という個別の最適化はできません。全社的な要件定義を行い、最も高い要件に合わせてエディションを選定する必要があります。

3. 認定パートナーを活用して「作り直し」を防ぐ

初期費用を惜しんで自社だけで構築しようとすると、Salesforce独自の設計思想(データモデル)を無視した使いにくいシステムになりがちです。結果として、現場で使われずに放置されたり、後から高額な費用をかけて改修(リカバリー)したりする事例が後を絶ちません。実績のある認定パートナーに初期構築を依頼することは、長い目で見ればTCO(総所有コスト)を下げる賢明な投資です。

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Salesforceの導入費用は、選択するエディション、必要なオプション機能、そして依頼する導入パートナーによって数百万円単位で変動します。自社の要件に最適な構成を組み、正確な予算を算出するには、専門的な知識が必要です。
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