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アジャイル開発におけるイテレーションとは何か?概要と目的を解説

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最終更新日: 2022年11月01日

ソフトウェア開発におけるイテレーションとは、短いスパンで一連の工程を繰り返す手法を指します。いわゆるアジャイル開発におけるスタンダードな方法として知られており、ソフトウェア開発に関わる企業の方は、非エンジニアでも知っておくべき内容です。

イテレーションとは?

デジタルトランスフォーメーション

イテレーションはソフトウェア開発の分野において、短期間に一連の工程を繰り返すことで、徐々に成果物の完成度を高めるアプローチを指します。いわゆるアジャイル開発ではスタンダードな手法として知られています。

アジャイル開発における開発サイクル

アジャイル開発とは一般的なソフトウェア開発で主流となっている方法で、計画から設計、実装、テストといった一連の工程を小さな単位のサイクルで繰り返すものです。

従来のウォーターフォール開発と呼ばれるやり方の場合、一連の工程をすべて完了させてからテストを行いますが、その時点で不具合やトラブルが発生すると、やり直しに時間がかかってしまいます。

一方、アジャイル開発の場合、細かい工程ごとにテストを反復するので、問題が起こっても迅速に対応できるのがメリットです。

イテレーションとは、このようなアジャイル開発の中で短期間での開発を繰り返すこと、あるいは繰り返す短期間の開発そのものを指す用語です。

イテレーションの意味

イテレーションは本来、「反復」や「繰り返し」を意味する英語で「iteration」と表記します。それがソフトウェアの開発分野において、反復して開発とテストを繰り返す期間(単位)を指すようになりました。

通常、イテレーションのスパンは1~2週間ほどで、この期間にソフトウェアの設計と開発、テストまで行います。短い期間で設計やテストを反復することにより、クライアントのニーズにマッチしたソフトウェアの開発が可能になるわけです。

たとえ開発途中で問題やトラブルが起こっても、その都度修正や改善ができるので、結果的に納品までの期間も短くなります。

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イテレーションが必要な理由

デジタルトランスフォーメーション

ソフトウェアの開発分野において、イテレーションが求められるようになった理由は、アジャイル開発が注目された背景と重なります。少し詳しく確認していきましょう。

イテレーションが注目された背景

かつてソフトウェアの開発はウォーターフォール型と呼ばれる、開発工程を順番通りにこなしていく手法が主流だったといえます。

これは最終的なゴールが明らかで、比較的規模が小さい開発プロジェクトに向いた手法でしたが、工程を順番通りひとつ一つこなした後にテストを実施するため、後からトラブルが発生してもやり直しが難しいというデメリットがありました。

そこで新たに注目されはじめたアジャイル開発では、短いスパンで開発プロセスを繰り返すイテレーションが活用されるようになった経緯があります。

開発において必要な機能を細かく分割し、段階を踏んで実装とテストを繰り返すことで、クライアントのニーズが変わった場合にも、柔軟に対応できるようになったのです。

イテレーションのメリット

アジャイル開発では、開発工程を細かく分解してイテレーション(反復)するため、途中で何か問題や不具合が生じた場合にも、戻る工程が少なくてすむのがメリットです。

さらに、クライアントからのフィードバックや要望を受けながら開発を進められるので、仕様の変更や機能の追加などにもスムーズに対応できます。余計な開発コストをかけず、ユーザーニーズにしっかりとマッチしたアウトプットが可能になるわけです。

クライアントの満足度の向上と開発コストの削減が両立できるので、近年のソフトウェア開発では、イテレーションを軸としたアジャイル開発が主流となっています。

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イテレーションの実行プロセス

デジタルトランスフォーメーション

それでは、イテレーションの実行プロセスを具体的に確認してみましょう。細かいやり方は開発チームによって変わってくるものの、基本的な方針や全体の流れは以下のようになります。

開発範囲を決めてイテレーション計画を策定

まずは開発する範囲を設定し、イテレーションの計画を策定します。

短期間で実装とテストを繰り返すアジャイル開発では、プロジェクトチーム内はもちろん、クライアントとも相談しながら開発する項目に優先順位をつけなければいけません。

開発範囲を絞り込み、どの機能を実装するのかを慎重に判断する必要があります。同時に成果物の品質目標も定めましょう。

設計および開発

開発範囲の絞り込みと要件を設定したら、実際にソフトウェアの設計や開発に入ります。イテレーションごとに目標を掲げ、それを基に作業計画を立てるのが一般的です。

計画書に従って短期間で開発とテストをするのが基本方針ですが、開発チームだけでなく、クライアント側も作業計画を軸に適宜、フィードバックを行います。

テスト&リリース

それぞれのイテレーションで目標の達成度合いを確認します。実際の成果物と目標にギャップがある場合は、それをどう埋めるのか、改善すべきポイントをまとめましょう。

クライアントのフィードバックも受け入れつつ、実装とテストを繰り返しながら、徐々にギャップを埋めていくアプローチが有効です。その後の開発に生かすため、各イテレーションの終了時に振り返りを行いましょう。

アジャイル開発の基本的手法を理解する

AI・人工知能 デジタルトランスフォーメーション

アジャイル開発で用いられるイテレーションの概念とメリットを解説しました。イテレーションとはアジャイル開発のやり方の一種で、一連の工程を短期間で反復する方法です。

実装とテストの反復によって徐々に完成度を高めていくため、途中で仕様の変更や方針転換があっても柔軟に対応できます。

計画段階からクライアントと活発に意見の交換を行い、修正点があれば速やかに改善しましょう。細かい単位で実装とテスト、フィードバックを繰り返しながら、徐々に理想の形に近づけていくことが基本です。

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