運送業は他業種に比べて支払いサイトが長く、安定した資金繰りが難しいといわれています。燃料の高騰や車両の修理費などで出費がかさんだ際は、ファクタリングでつなぎ資金を調達しましょう。
本記事では運送業におすすめのファクタリングサービスやメリットなどを紹介します。
運送業にファクタリングサービス利用者が多い主な理由
ファクタリングとは自社が保有する売掛債権をファクタリング会社に売却し、早期現金化を図る方法です。
資金調達方法の1つとして、さまざまな業種、業界で用いられていますが、中でも利用者が多いのが運送業界です。利用が多い背景には何があるのでしょうか。
銀行融資よりも審査に通りやすい
運送業でファクタリング利用者が多い利用の1つに、銀行融資よりも審査に通りやすいことが挙げられます。融資では事業状況や実績、資金繰りなどのさまざまな要素を加味した上で、融資実行の可否を決定します。
運送業は燃料費の高騰や車両故障などで資金繰りが悪化しやすく、銀行からの評価が厳しいのが実情です。
また担保価値のある不動産を保有する運送業者は少なく、融資の利用条件に満たないケースもみられます。規模の小さい運送業者にとって、審査通過は容易ではないのです。
ファクタリングは売掛債権を売買する取引なので、売掛先の信用力が重視されます。売掛先の経営状況に問題がなければ、収益がほとんど出ていない赤字の運送業者でも、審査通過の可能性は十分あるのです。
2者間なら売掛先にファクタリングの利用を知られないケースが多い
ファクタリングには2種類あります。利用者とファクタリング会社と売掛先の3者間で取引をする3者間ファクタリング。もう1つは利用者とファクタリング会社の2者間で取引をする2者間ファクタリングです。
3者間ファクタリングを利用する際は、売掛先に債権譲渡の通知をするか、承諾を得なければならないため、利用のハードルが高いと感じる運送業者は多いでしょう。
一方で運送業向けのファクタリング会社は、2者間ファクタリングを取り扱うところが多い傾向があります。3者間ファクタリングよりも手数料はやや割高ですが、取引先に自社が資金調達をしていることを知られないため、利用のハードルが大きく下がります。
運送業がファクタリングを利用するメリット
ファクタリングは資金不足のピンチを救う応急措置として選択されることが多いです。運送業がファクタリングを上手に活用すると、どのようなメリットがもたらされるのでしょうか。
キャッシュフローを改善できる
1つ目のメリットはファクタリングによる売掛金の現金化で、キャッシュフローが改善できることです。
売掛金は売掛先から入金があって、はじめてプラスになります。つまりいくら売上があっても、売掛金が増えれば増えるほど、会社のキャッシュフローは悪化するのです。
運送業は総じて支払いサイトが長く、2カ月以上にわたって収入がない状態になることも珍しくありません。さらに燃料費の高騰で運送コストがかさめば、キャッシュフローはさらに悪化するでしょう。
ファクタリングの利用で売掛債権を回収すれば、キャッシュフローはすぐに改善されます。売掛金が減るだけで、負債が増えるわけではないため、会社の信用力にも影響が及びません。
想定外の出費への備えができる
事故や車両故障、物品の毀損が生じると、想定外の出費が増えます。
ある程度は保険で賄えますが、免責の範囲内で保険金が下りなかったり、車両の買い替えが必要になったりして、多額のお金が出ていくこともあるでしょう。
こうした万が一の事態に備えて、一時的な資金不足を補うための手段としては最適です。
資金繰りのコンサルを受けられることも
ファクタリング会社の中には、ファクタリング事業と並行して経営や財務に関するコンサルティング業務を行っている会社もあります。
前述の通り、ファクタリングは融資に比べて手数料が高く、20~30%になるケースも珍しくありません。ファクタリングの利用が常態化すれば、手数料だけでも相当な額になるでしょう。
慢性的な資金不足から脱却できない会社は、中長期的な計画を立てた上で、経営を根本から見直す必要があるといえます。自社のみで解決が難しいときは、コンサルタントの力を借りましょう。ファクタリングの上手な活用方法の提案も受けられます。
運送業におすすめのファクタリングサービス10選
運送業におすすめのファクタリングサービスを10サービス紹介します。
ファクタリングサービス選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。従業員数や資金調達希望額などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりのサービスを最短1分で自動診断。理想のファクタリングサービスが見つかります。 |
うんそうくん
- 発注時の注文書を買い取る注文書ファクタリングにも対応
- 審査開始から最短2時間で現金化
- 小口債権のみの個人事業主でも利用ができる
運送業界に特化したファクタリングサービスです。一般的なファクタリングは請求書を買い取りますが、「うんそうくん」では注文書の買取にも対応しています。
受注時点で資金化できるため、一刻一秒を争う資金繰りのピンチを乗り越えられるでしょう。買取金額には上限と下限がなく、10万円程度の売掛債権のみでも気兼ねなく相談ができます。
契約はオンライン完結で、公式ホームページまたはLINEの公式アカウントから、簡単に申し込み可能。手数料は5%~が目安です。
手数料 | 5%~ |
買取最低額 | 制限なし |
買速
- かかる費用は買取手数料のみ
- 審査通過率80%以上で最短即日入金が可能
- 対面契約とオンライン契約の両方に対応
買速は1日でも早くまとまった資金が欲しいといった運送会社におすすめです。
プランは「法人向け」「個人事業主向け」「オンライン特化」の3種類に分かれており、どのプランも最短即日の入金が可能です。買取手数料は2%からで、買取手数料以外の費用はかかりません。
償還請求権のないノンリコースが基本のため、売掛先の倒産リスクにも備えられます。債権譲渡登記が留保できる点も特徴です。
手数料 | 2%~ |
買取最低額 | 10万円 |
OLTA
- 売掛先の承諾が不要な2者間ファクタリングを提供
- 買取金額に上限、下限なし
- 手数料は2~9%
OLTAはオンライン完結型のファクタリングサービスです。2021年6月時点における提携銀行数は業界トップで、非対面式は不安な方でも、安心して利用ができます。
申し込み後AIによる審査が行われ、24時間(1営業日)以内に見積り結果が届きます。審査に通過すれば、即日ないし翌営業日に入金が確認できるため、迅速な資金調達が必要な運送業にはぴったりでしょう。
2者間ファクタリングの手数料は2~9%で、業界内では圧倒的な安さを誇ります。買取金額には上限と下限がなく、個人の運送業でも気軽に利用できるでしょう。
手数料 | 2%~ |
買取最低額 | 制限なし |
株式会社No.1
- スピード審査、スピード契約で最短即日入金が可能
- オンラインツールによる非対面契約にも対応
- 他社からの乗り換えがお得
対面契約とオンライン契約の両方に対応しており、東京、名古屋、福岡にオフィスを構えるファクタリング会社です。
経営に関する各種コンサルティング業務も行っています。中長期的な経営改善を検討している運送業にとっては、頼れるパートナーになるでしょう。ファクタリングの手数料は1%からで、手数料以外の費用はかかりません。
すでにファクタリングを利用しており、乗り換えを検討している方は気軽に相談してみましょう。No.1のファクタリングは他社からの乗り換えの場合1%でも手数料を安くしてくれる可能性があります。
手数料 | 1%~ |
買取最低額 | 要お問い合わせ |
QuQuMo
- 請求書と通帳のみで契約できるオンライン完結型
- 債権譲渡登記が不要なので、売掛先にバレにくい
- ノンリコース型で利用者に弁済義務はなし
運送業を営む経営者の中には、債権譲渡を取引先に絶対に知られたくない会社も多いはずです。売掛金前払いサービス「QuQuMo(ククモ)」は、売掛先への通知が不要な2者間ファクタリングを採用し、債権譲渡登記の必要もありません。
必要書類は請求書と通帳の2点のみで、オンラインで取引が完結します。申し込みから最短2時間で入金が確認できるため、急な入り用でも慌てずに対処できるでしょう。
取引は全てノンリコースで、万が一売掛先が倒産しても利用者に弁済の義務は生じません。手数料は1~14.8%です。
手数料 | 1%~ |
買取最低額 | 要お問い合わせ |
ビートレーディング
- 買取金額は無制限で小口債権から大口債権まで対応
- 最短5時間で現金化が可能
- 注文書ファクタリングで入金サイクルをさらに短縮
ビートレーディングは買取額に制限がなく、小口債権から大口債権まで、幅広く対応しているのが強みです。売掛先が個人事業主でも利用できる可能性があるため、一度相談してみましょう。
審査通過率は98%と高く、最短5時間で入金されることもあります。
手数料は2%からで、取引はオンライン上で完結します。また注文書ファクタリングを利用すれば、入金サイクルの大幅な短縮が可能です。
手数料 | 2%~ |
買取最低額 | 要お問い合わせ |
ベストファクター
- 全国出張対応で、来店不要
- 買取金額は30万円からで利用しやすい
- 償還請求権なしの完全買取のみ
ベストファクターは東京都新宿区に本社があるファクタリング会社です。契約時は面談が必須ですが、遠方の場合は、担当者が出張で対応してくれます。まずは電話やWebにて資金調達シミュレーターを試してみましょう。
契約パターンは2者間ファクタリングまたは3者間ファクタリングで、どちらも償還請求権なしの完全買取です。買取金額は30万円からに設定されており、小口債権がメインの運送業に適しています。手数料は2%からで、事務手数料などは一切かかりません。
売掛先の経営状況や買取金額にもよりますが、最短24時間以内の入金が可能です。
手数料 | 2%~ |
買取最低額 | 30万円 |
BESTPAY
- 注文書と請求書のファクタリングが可能
- 補償リスクのないノンリコース型
- 100万円~3億円前後の売掛債権に最適
BESTPAYは受注時の注文書を買い取る注文書ファクタリングに対応しています。着手前のスピーディーな資金調達が可能なため、運送業をはじめとする、多くの法人や個人事業主に利用されています。
申し込みと審査はオンラインで行えますが、契約時は面談が必須です。遠方で来社が難しい利用者に対しては出張サービスも提供しています。注文書と通帳と本査定申込書の3点を用意すればサービスを利用できます。
手数料は5%~で、注文書の種類や受注先の信用、入金までの長さなどによって上下します。買取額は100万円~3億円と幅広く、大型トラックの購入などの高額な資金化もしやすいです。
手数料 | 5%~ |
買取最低額 | 100万円 |
TRY
- 秘密厳守の2者間ファクタリングでスピーディーに現金化
- 担当者のサポートで申請手続きがスムーズに完了
- ノンリコースなので、売掛先の倒産リスクに備えられる
2者間ファクタリングをメインとするファクタリング会社で、担当者による万全のサポート体制が強みです。書類の作成が難しいといったファクタリング初心者でも、経験豊富な担当者のサポートのもとで、スムーズに申請手続きが進められます。
即日現金化にこだわりがあり、可能な限りスピーディーに入金を行ってくれます。手数料は3%~で、審査や見積もりに費用はかかりません。電話やWebでの申し込みは24時間対応なので、多忙な運送業のオーナーも、空いた時間に気兼ねなく連絡できます。
手数料 | 3%~ |
買取最低額 | 要お問い合わせ |
アクセルファクター
- 最大1億円までの売掛債権に対応
- 全ての契約がノンリコース
- プロ目線のプランニングで財務体質の改善が図れる
アクセルファクターでは原則、売掛債権の金額に下限を設定しておらず、小口債権の買取にも積極的です。少額で買取を拒否されてしまった会社でも、諦めずに相談してみましょう。手数料は2%~で、金額が大きくなるほどお得になる仕組みです。
運送業は支払いサイトの長さや運送コストの高さから、資金繰りが悪化しやすい傾向にあります。アクセルファクターは希望者に対して、中長期的な資金のプランニングをするため、財務体質の根本的な改善が見込めるでしょう。
全ての契約がノンリコースで、債務不履行時の責任を利用者が負う必要はありません。
手数料 | 2%~ |
買取最低額 | 要お問い合わせ |
運送業がファクタリングサービスを利用する際の注意点
ファクタリングを利用する前に、利用に伴うデメリットや注意点も知っておく必要があります。特に規模の小さな運送業者は、ファクタリングの手数料が負担になります。売掛債権の売却事実が、売掛先に知られる可能性があることも覚えておきましょう。
手数料がかかる
ファクタリングを利用すると、手数料がかかるのがデメリットです。3社間ファクタリングと2社間ファクタリングの手数料の目安は以下の通りです。
- 3社間ファクタリング:1~10%
- 2社間ファクタリング:5~30%
2社間ファクタリングはファクタリング会社が売掛先から売掛金を直接回収できない分、未回収リスクが高くなります。3社間ファクタリングよりも手数料が割高なので、利用が常態化すると逆に資金繰りに行き詰まる可能性もあるでしょう。
手数料を少しでも抑えたいときは、オンライン完結型のサービスを利用する方法もあります。
売掛先に資金繰りを知られてしまうことがある
2者間ファクタリングは売掛先に知られずに、資金調達ができる点がメリットです。しかしまれに債権譲渡登記や債権譲渡通知書によって、その事実が知られてしまうことがあります。
債権譲渡登記とは債権譲渡を公的に証明する制度です。多くのファクタリング会社では、債権譲渡登記を2者間ファクタリングの利用条件としています。売掛先が法務局や登記情報提供サービスを利用した際に、債権譲渡の事実を知る可能性もゼロではないでしょう。
債権譲渡通知書とは、債権譲渡がなされた事実を記載した書類です。利用者が支払い期限までに売掛金を引き渡さない場合、ファクタリング会社は売掛先に対して、債権譲渡通知書を送付するのが一般的です。
運送業は荷主との信頼関係によって成り立っているといっても、過言ではありません。ファクタリングの事実が知られる可能性もあることを知っておきましょう。
運送業のファクタリングサービス利用事例
資金繰りに苦労している会社のために、ファクタリングサービスで資金繰りを行い、経営難を乗り切った事例を紹介します。
財務コンサルで経営を根本改善 T社
埼玉県で運送業を営むT社は売上入金までのつなぎ資金として、ベストファクターのファクタリングサービスを利用しました。年末年始は配送量が大きく伸びますが、入金サイトの長さから資金繰りはギリギリの状態でした。
3者間ファクタリングで615万円を調達すると同時に、無料の財務コンサルティングを受け、効率運送に重点を置いた経営改善計画を策定。サポートの結果、利益率が改善し、順調に売上を伸ばしています。
銀行・カードローン審査落ちでも利用可能 K社
運送業を営むK社は、急激な原油高騰の影響を受けて資金繰りに行き詰まり、一時は運転資金が底をつく寸前までに追い込まれました。
銀行やカードローンでの資金調達を試みましたが、審査は通らなかったため、アクセルファクターに相談をします。その結果、即日で50万円が入金され、無事に輸送コストを確保できたそうです。
ファクタリングサービスを使って資金繰りを効率的に行おう
運送業は支払いサイトが長く、想定外の出費が多いためファクタリングサービスを活用してキャッシュフローを改善するのは賢い方法でしょう。
経営者からしてみれば、ファクタリング会社は資金面を支えてくれるパートナーのような存在です。会社選びの際は手数料の安さはもちろん、取引のタイプや入金までの期間、会社の信用性などをしっかり吟味しましょう。
ぴったりのファクタリングサービス選びはミツモアで
ファクタリングサービスは会社によって特徴もさまざま。「どのサービスを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりのファクタリングサービスが見つかります。
ぴったりのファクタリングサービスを最短1分で無料診断
従業員数や資金調達希望額などの各項目を画面上で選択するだけで、最適なファクタリングサービスを最短1分で自動診断。もちろん費用はかかりません。
診断結果は最大5サービス!比較・検討で最適なサービスが見つかる
最大で5サービスの診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬサービスとの出会いもあるかもしれません。
ミツモアなら、ぴったりのファクタリングサービスがすぐに見つかります。