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仮払金とは?概要や間違えやすい勘定科目との違いを理解しよう

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最終更新日: 2023年12月20日

社内の経理担当者は従業員から仮払金の申請を受けた場合、処理方法を知っておく必要があります。仮払金の概要や間違えやすい勘定科目との違いや仕訳方法について、具体例を交えて解説します。

仮払金とは?

交通費精算書の上にお金が置かれている経理担当者は従業員が仕事の中で使った経費や費用を適切に処理しなければなりません。従業員が使った経費は、処理の方法によっていくつかの種類に分類できます。仮払金とはどんなものなのか概要から解説します。

会社の経費として一時的に立て替えたお金

仮払金とは経費となることは決まっているものの、具体的な内容や金額には決まっていないお金のことです。仮払金の例として次のようなものがあります。

  • 従業員の出張にかかった旅費や交通費
  • 取引先との接待費
  • 買い出しをするときの費用

仕訳では資産に分類される

仮払金は貸借対照表において資産の勘定科目になります。一般的に「その他の流動資産」に分類されます。

その他の流動資産に分類される理由は、仮払金は用途や使い道が決まっていないからです。社員に貸し付けたという扱いになり、貸付金と同じ勘定に分類されます。

仮払金の金額が判明したら、速やかに精算して仕訳をする必要があります。

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仮払金と間違えやすい勘定科目との違い

お金を数えている

仮払金処理を行う処理を行う際、判断に迷う勘定科目がいくつか存在します。間違いやすい勘定科目との違いについて解説します。

立替金

仮払金と間違いやすい勘定科目に立替金があります。

立替金とは従業員や取引先が負担すべき金銭を一時的に会社が代わりに負担したときに使用される資産の勘定科目です。貸借対照表上では流動資産となります。

仮払金との違いとして、立替金は「金銭債権」であることです。金銭債権とは従業員の代わりに立て替えたお金に対して、債務の履行を要求する権利を指します。

分かりやすく違いを言えば、仮払いは「前払い」として処理しますが、立替金は従業員からの申請があってから処理をする「後払い」になるという点が違うことを覚えておきましょう。

立替金は金銭債権であるため、立て替えたお金の返還を要求する権利があります。立て替えてもらった側は、お金を返す義務があるのです。

一方で仮払金は金銭債権ではないため、お金を返還する必要がありません。

未払い金

未払い金は仮払金と違いが分かりにくい勘定科目の一つです。

未払い金は商品の購入はしているものの、代金の支払いが完了していないときに使われる勘定科目です。貸借対照表では流動負債になります。

例えば事務用品や備品などを購入する際に、代引やクレジットカードなどを用いて、後払いで支払う金銭のことです。

仮受金

仮受金は不明な入金があった場合や、最終的な金額が確定していないときに、一時的に会計処理をするための勘定科目です。貸借対照表では流動負債に分類されます。

例えば取引先の会社が、いくつもある場合を考えてみます。取引先ごとに売掛金の一部、または全部が振り込まれると、どの取引のお金なのか分かりにくいことがあるでしょう。

仕訳ができないお金は一時的に仕訳をするための勘定科目として、仮受金を使います。

仮受金は不明なお金の入金であり、仮払金は会社の経費とみなされるお金の仮払いであるという点で異なります。

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仮払金処理をしたときの仕訳

ノートが積まれている

実際に仮払金処理を行う際には、仕訳の方法を理解する必要があります。概算で支払った仮払金が残ったケースと不足していたケースの仕訳を解説します。

仮払金で払ったお金が残った場合

出張費を例に挙げ、概算として渡したお金を使い切らなかったときの仕訳を見ていきます。従業員には概算で5万円渡しました。

仕訳は次のようになります。

借方 貸方
(仮払金)5万円 (現金)5万円

摘要欄には分かりやすいように「交通費の仮払い」「交際費の仮払い」などと記載しておきましょう。

その後従業員が出張から戻り、出張費の精算をすると、旅費交通費1万円・交際費3万円でした。

仮払金の精算をする際には、振替仕訳をする必要があるため、貸方に「仮払金」と記入します。金額は5万円です。

借方 貸方
(旅費交通費)1万円 (仮払金)5万円
(交際費)  3万円

概算として渡した費用を従業員は、使い切っていないため、仕訳をすると借方と貸方の金額が一致しません。

このようなケースの場合、会社に残金(現金)を戻す仕訳をして、左右の金額を一致させます。残金の金額は1万円です。

借方に1万円を記入して、仕訳をします。

借方 貸方
(旅費交通費)1万円 (仮払金)5万円
(交際費)  3万円
(現金)   1万円

借方と貸方の金額が一致するようになりました。

摘要欄には「仮払金精算」「経費の精算」などと記入しておきましょう。

仮払金で払ったお金が足りなかった場合

概算として渡したお金が、不足したときの仕訳を見ていきます。従業員には概算として、7万円渡しました。

仕訳はこのようになります。

借方 貸方
(仮払金)7万円 (現金)7万円

従業員が出張から戻り、出張費の精算をすると旅費交通費4万円交際費4万円でした。不足分の1万円は、従業員が現金で支払ったようです。

そのため従業員には追加で1万円を支給しました。

振替仕訳を行うと次のようになります。

借方 貸方
(旅費交通費)4万円 (仮払金)7万円
(交際費)  4万円 (現金) 1万円

振替仕訳の際に「仮払金」は貸方に記入され、借方に旅費交通費・交際費を記入します。

同時に不足分の現金1万円を貸方に記入して仕訳は完了です。このような処理を踏むことで、左右の金額が一致するようになります。

仕訳例を参考にしつつ、社内で仮払金の処理を行ってみましょう。

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仮払金を理解して処理を円滑にしよう

女性がパソコンの画面を見ている

仮払金とは金額が確定していない費用に対して、仮払いをしたときに一時的に使用する勘定科目です。会社の経費であることが前提条件になります。

仮払金の処理を決算期まで放置すると、経費として計上できません。そればかりか節税ができず、会社の利益が減ってしまうため、速やかに振り分けることが求められます。

仮払金と間違いやすい勘定科目として立替金、未払い金、仮受金があります。違いが分かりにくいかもしれませんが、それぞれの特徴をつかむことで、違いを理解することが可能です。

仮払金について理解を深め、仮払金の処理をスムーズにできるようになりましょう。

次の記事では、仮払金の処理を効率的に進められる経費精算システムを紹介しています。ぜひ、あわせてご覧ください。

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