近年、サーバーの管理負担が少なく、必要に応じて配信数を柔軟に増やせる「クラウド型メール配信システム」の注目度が高まっています。
本記事では、そんなクラウド型メール配信システムのメリットや選び方を押さえつつ、おすすめの5サービスをピックアップしました。自社の規模や用途に合うシステムを導入し、メールマーケティングを一段と強化するヒントを見つけてください。
クラウド型メール配信システムのメリット

以下では、クラウド型メール配信システムのメリットについて、オンプレミス型との違いに触れながら解説します。オンプレミス型は自社でサーバーを保有・管理するため、システム面やセキュリティ面でのメンテナンス負担が大きくなりがちです。
一方、クラウド型なら専門ベンダーがインフラ部分を担うため、運用負荷やコストを抑えつつ、常に最新の環境でメール配信を行えるのが魅力といえます。ここでは、そのメリットを3つのポイントに分けて見ていきましょう。
セキュリティアップデートやシステムメンテナンスを手軽に行える
クラウド型メール配信システムでは、サーバーやソフトウェアのアップデートをベンダー側が一括管理してくれます。
オンプレミス型の場合、担当者がOSやアプリケーションのバージョン管理を行い、セキュリティホールが発見されれば随時パッチ適用や設定変更を行わなければなりません。
クラウド型ならばその手間が大幅に軽減され、常に最新のセキュリティ対策が講じられた状態で運用できるのが大きな利点です。また、ハードウェアの不具合やサーバー障害が起こった際も、ベンダーが迅速に対応してくれるため、自社内でのトラブル対応コストを抑えられます。
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サーバー管理コストを削減できる
オンプレミス型では、サーバーの調達費用や設置場所の確保、さらに運用監視や電気代など、目に見えないコストが積み重なります。特に大規模配信を想定する場合、サーバー台数やスペックを余裕をもって確保する必要があり、初期投資が高額になりがちです。
一方クラウド型の場合は、必要な分だけリソースを利用し、使った分だけ料金を支払うモデルが一般的。設備投資や余剰リソースの維持コストが発生しないため、運用コストを削減しつつ、スケールアップやスケールダウンも柔軟に行えます。
スケーラビリティ・配信到達率が向上する
大量のメール配信を行う際、オンプレミス型ではサーバーの性能上限を超えないように注意が必要です。予想外のキャンペーンや急激なリスト増加があった場合、一時的に配信速度が遅くなったり、配信エラーが増加したりするリスクがあります。
クラウド型では、ベンダー側が大規模インフラをバックエンドで用意しており、配信数が急増しても自動的にリソースをスケールしやすい仕組みが整っています。
また、SPF/DKIM/DMARCといった認証技術への対応や、迷惑メール対策ノウハウも蓄積されているため、配信到達率の向上が期待できるのも強みです。
クラウド型メール配信システムがおすすめの企業

以下では、クラウド型メール配信システムのメリットを活かせる企業の特徴を解説します。自社サーバー管理からの移行コストに悩んでいる方や、大量配信をよりスムーズに行いたい方、メールマーケティングの強化を加速させたい方など、それぞれのニーズ別に見ていきましょう。
自社サーバーの管理やメンテナンスコストを削減したい企業
自社サーバーを運用している場合、ハードウェアの保守・アップデート・障害対応など、意外と多くのリソースが必要です。
クラウド型に切り替えれば、これらの作業をベンダー側が代行してくれるため、システム管理負担とコストを大幅に削減できます。また、自社にIT部門や専門知識を持つスタッフが少ない場合でも、クラウド型なら運用の手間が軽減される点が大きなメリットです。
大量配信でも高い到達率と安定性を求める企業
大量のメールを送りたいが、サーバースペックや送信制限がネックになり、配信速度や到達率が低下してしまうケースは少なくありません。
クラウド型メール配信システムは、大規模インフラをバックに持つため、急な配信数の増加にも柔軟に対応しやすく、迷惑メール対策のノウハウが豊富です。
結果として、高い到達率と安定した配信パフォーマンスが期待できます。
メールマーケティングの強化・自動化を目指す企業
顧客の購買データや行動データを活用し、ステップメールやセグメント配信など、より高度なメールマーケティングを実施したい企業にもクラウド型はおすすめです。
多くのクラウド型サービスが、MAツールやCRMとの連携機能を充実させており、シナリオ設計やパーソナライズ、ABテストなどを簡単に行える仕組みが整っています。
こうした機能を活かすことで、顧客とのコミュニケーションを最適化し、売上アップにつなげることが可能です。
短期間で導入して成果を出したい中小・ベンチャー企業
特にリソースの限られた中小企業やベンチャー企業にとって、スピード感は重要な要素です。クラウド型なら初期導入のハードルが低く、サーバー構築やインフラ整備に時間をかけずに、契約後すぐにメール配信をスタートできます。
さらに、無料トライアルや小規模プランを提供しているサービスも多く、低コストで試せる点も魅力。短期間で成果を出すためにも、導入期間の短さや運用のしやすさは大きな強みとなります。
クラウド型メール配信システムの選び方

クラウド型メール配信システムを選ぶ際には、自社に必要な機能と予算をしっかり見極めることが大切です。ここでは、選び方のポイントを6つに分けて解説します。
目的とターゲットに合った機能をチェックする
ステップメール、セグメント配信、ABテストなど、まずは自社が必要とする機能を洗い出しましょう。目的やターゲットに合わない機能は、コストや工数の無駄になることがあります。
操作性とUI・UXを優先して選ぶ
操作が難しいシステムだと、担当者の負担が増えがちです。使い方がわかりやすいUIや、テンプレートが豊富なエディタを備えたサービスを選ぶと運用がスムーズです。
料金体系とコストパフォーマンスを見極める
従量課金や月額定額など、料金プランはサービスによって様々です。自社の配信規模に合ったプランを選び、トータルのコストパフォーマンスを考慮しましょう。
配信速度と到達率の安定性を確認する
大量配信時にメールが遅れたり迷惑フォルダに入ったりしないかは重要なポイントです。インフラの強さや認証技術(SPF/DKIM等)への対応をチェックしましょう。
セキュリティやコンプライアンス対応をチェックする
顧客情報を扱う以上、セキュリティ対策は不可欠です。ISO27001やプライバシーマークの取得状況、法令遵守への取り組みを確認しておきましょう。
他システムとの連携や拡張性を確認する
CRMやMAツールとの連携、APIによる拡張など、将来的な運用を見据えた機能があるかも大切です。システム間の連携によって、より高度なメールマーケティングが実現できます。
クラウド型メール配信システムのおすすめ5選

- SendGrid / Amazon SES:大量配信・海外宛メール・開発者向けのAPI連携を重視する企業におすすめ。
- WEBCAS / Cuenote FC:国産ベンダーの強みを活かし、セキュリティや日本語サポート、豊富な導入実績を求める企業におすすめ。
- Benchmark Email:日本語UIで操作が簡単、無料プランもあり、小規模・中規模企業が最初に試すには導入ハードルが低い。
いずれのサービスもクラウド型ならではの、システム管理の負担軽減やスケーラビリティといったメリットがあります。
自社のビジネスモデル・配信規模・運用リソースに合わせて最適な選択をするため、まずは無料トライアルやデモの利用、見積もりの取得など、実際に使い心地を確かめてみるのがおすすめです。
SendGrid
特徴
- 大量配信に強いインフラ
世界中の企業が利用している大手クラウドメール配信サービス。到達率を高める仕組みやグローバルでの実績が豊富。 - API連携が容易
開発者向けドキュメントが充実しており、独自のシステムやMAツールとの連携もしやすい。
料金
- 無料プランあり(1日あたり100通まで)
- 月額定額プラン、従量課金プランなど複数形態が用意されている
こんな企業におすすめ
- 大量配信や海外宛メールを想定している企業
- API連携を重視し、自社開発との統合を行いたい中〜大規模企業
WEBCAS(クラウド版 / SaaS版)
特徴
- 国産ベンダーによる充実サポート
導入支援から運用コンサルまで、日本語で手厚いサポートが受けられる。 - 高い到達率と多機能性
大量配信やステップメール、セグメント配信など幅広い機能を備える。大手企業や自治体 などの導入実績も多い。
料金
- 初期費用・月額費用の体系は要問い合わせ(導入規模に応じてカスタマイズ可能)
こんな企業におすすめ
- 国産サービスを重視する企業
- 官公庁や金融機関などセキュリティ要件が厳しい組織
Benchmark Email
特徴
- 日本語対応したUIとサポート
管理画面は日本語で提供され、操作ガイドやヘルプ記事も充実しており、初心者でも導入しやすい。 - デザインテンプレートが豊富
直感的なエディタでHTMLメールを作成でき、レスポンシブ対応テンプレートも多数用意。 - 無料プランあり
条件付きで無料利用が可能なので、まずはテスト運用したい企業に向いている。
料金
- 無料プラン(登録リスト数や配信数に上限あり)
- 有料プランは配信リスト数や機能に応じた従量課金・月額料金
こんな企業におすすめ
- 日本語UI+無料プランで手軽に始めたい中小企業・個人事業主
- デザイン重視でメルマガを作成したい企業
- 使いやすいエディタや運用サポートを求めるチーム
Amazon SES (Simple Email Service)
特徴
- コストパフォーマンスが高い
大量配信を想定している場合も比較的安価で運用できるのが最大の強み。AWSの従量課金モデルで必要に応じてコストを最適化しやすい。 - 拡張性・スケーラビリティに優れる
AWSの他サービス(Amazon EC2, Lambda, S3など)とスムーズに連携でき、大量配信やシステム運用を一元管理しやすい。
料金
- 従量課金制(1,000通あたりの送信コストが設定されており、使った分だけ支払う仕組み)
こんな企業におすすめ
- AWSを既に利用していて、一括管理したい企業
- 大量配信を安価に抑えたいBtoB/BtoC事業者
- グローバル対応が必要で、AWSのセキュリティや実績を重視する企業
Cuenote FC
特徴
- 国内導入実績多数、幅広い業種・業態に対応
EC、金融、製造業、官公庁など、様々な事例があり、機能面・配信性能ともに高い評価を得ている。 - カスタマイズ性が高く、多彩な配信機能
ステップメール、トリガーメール、ABテストなどを完備し、大量配信にも対応。
料金
- 月額料金・従量課金の各プランを用意
- 導入規模やカスタマイズ要件により見積もり
こんな企業におすすめ
- 国内ベンダーの日本語サポートを重視する中〜大規模事業者
- セグメントメール・分析を強化したいECサイトや会員制ビジネス
- 大規模配信に耐えつつ、運用サポートが充実しているサービスを探している企業
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