電子帳簿保存法が義務化されたことにより、すぐに対応したいけれど、コストを最小限に抑えたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、無料で利用できるおすすめの電子帳簿保存システムを機能や特徴を含めて紹介します。
電子帳簿保存システムとは

電子帳簿保存システムは請求書や納品書、見積書などこれまで紙で管理していた文書を電子化し、専用サーバーやクラウドストレージへ保存するサービスです。書類の電子化が進むと用紙や印刷、郵送費の削減につながります。保管場所の確保も不要になり、国税関係書類の保管期限にも対応できます。
電子帳簿保存法を導入しない場合、必要以上に納税しなければならない危険性や罰金が科されるケースもあります。そのため、電子帳簿保存法に対応したシステムを導入することをおすすめします。
電子帳簿保存法を導入しないことによるリスクについて詳しく知りたい方は以下の記事も併せてご覧ください。
「電子帳簿保存システム、結局どれがいいの?」とお悩みではありませんか?ミツモアなら画面上の質問に答えるだけで、あなたの条件に合うシステムを最短1分で自動診断。システム探しの手間を省き、今すぐあなただけの「最適解」が見つかります。 |
電子帳簿保存システムの主な機能

| 機能 | 概要 | 効果 |
| スキャン機能 | 書類をデータ化し、取り込む機能 | 請求書や領収書のデータ化により、書類整理の手間を削減できる |
| OCR機能 | 取引先名や取引日、金額などを自動入力できる機能 | 登録作業の手間や時間を削減することができ、効率的に業務を進められる |
| 検索機能 | 企業名や取引金額などから部分・全文検索ができる機能 | 必要な書類がすぐに見つかるため、業務時間の短縮につながる |
| タイムスタンプ付与機能 | 刻印された日時以前に文書が完成され、スタンプ刻印後に改ざんされていないことを証明する機能 | より高度なセキュリティの実現が可能になる |
無料で使える電子帳簿保存システム4選!特徴や機能で徹底比較

無料で使える電子帳簿保存システムを4製品紹介します。いずれもJIIMA認証を取得しているので、電子帳簿保存法における法的要件を個別に確認する手間がなく、安心して使い続けられます。
| サービス名 | 特徴 |
| バクラク電子帳簿保存 | 累計1万社以上が導入!誰でも使いやすい高い操作性 |
| マネーフォワード クラウドBox | 保存容量・期間の制限なし。安心して使い続けられる |
| SATSAVE(サットセーブ) | 取引先も無償で利用でき、帳簿のやり取りがより安全に |
| 楽楽電子保存 | 請求書の受取・管理が効率化!経理の業務を減らせる |
「バクラク電子帳簿保存」累計1万社以上が導入!誰でも使いやすい高い操作性
- 設定項目が少なく、誰でも使いやすい
- 書類のアップロードで検索要件項目を自動読取
- ウェビナー等、導入サポートあり
「バクラク電子帳簿保存」は累計1万社以上が導入した、電子帳簿保存法に対応できるサービスです。事前の設定項目が少なく、マニュアルも不要で誰でも使いやすいのが特徴です。
アップロード後に検索の要件項目を読み取るため、ユーザーの入力の手間を削減できます。電子取引やスキャナ保存にも対応しており、企業のペーパーレス化を効率的に実現できるでしょう。
さらにベンダーによる導入サポートも用意されています。サービスの利用に関して、不明点や疑問点があれば、問い合わせサポートやヘルプページ、無料で視聴できるウェビナーなどを、積極的に活用するとよいでしょう。
| 無料期間 | 無制限 |
| 利用人数 | 5名 |
| 保存容量 | 200件/月 |
| 検索機能 | 〇 |
| OCR機能(書類の自動読取) | 〇 |
| スキャナ保存 | 〇 |
| タイムスタンプ付与 | 〇 |
| サポート体制 | 問合せサポート、ヘルプページ、ウェビナー 等 |
| セキュリティ対策 | 書類の確認証跡、ユーザー閲覧制限、権限管理、IPアドレス制限 |
| 有料プランの料金 | 初期費用0円、月額料金9,800円~ |
「マネーフォワード クラウドBox」保存容量・期間の制限なし。安心して使い続けられる
- 容量・利用人数ともに制限なしで利用可能
- 金額・日付などの条件で簡単検索
- クラウド会計・請求書等との連携でさらに効率化
「マネーフォワード クラウドBox」は容量・利用人数に制限のない無料の電子帳簿保存サービスです。
豊富な機能の中でも、とりわけ検索機能が充実しています。改正電子帳簿保存法に対応し、取引先名や金額、日付で検索できます。またアップロードした帳票をプレビューで確認できるので、何を保存しているか迅速に確認することも可能です。
同シリーズの「クラウド会計」や「クラウド請求書」などと連携すれば、経理業務全般を効率化できる点もポイントです。法律準拠の業務効率化ツールとして安心して使えるでしょう。
| 無料期間 | 無制限 |
| 利用人数 | 無制限 |
| 保存容量 | 無制限 |
| 検索機能 | 〇 |
| OCR機能 | 〇 |
| スキャナ保存 | – |
| タイムスタンプ付与 | 〇(「アップロード」機能の利用により) |
| サポート体制 | サポートサイト、セミナー |
| セキュリティ対策 | 要問い合わせ |
| 有料プランの料金 | – |
「SATSAVE(サットセーブ)」取引先も無償で利用でき、帳簿のやり取りがより安全に
- 取引先も無償で使える。安全なやり取りを実現
- 送信・保管前の複数チェックでミスを最小限に
- 受領帳簿への返信で、帳簿の関連を自動紐づけ
「SATSAVE(サットセーブ)」は自社に加え、取引先も無償で使える電子帳簿保存システムです。帳簿の受け渡しをクラウド上で行えるのでパスワード付きのzipファイルをメールで送る方法を取る必要がなく、PPAP対策にもなります。
ワークフロー設定により、帳簿の送信・保管前には複数人でチェックできる体制も構築可能です。ヒューマンエラーを最小限に抑えられます。
また、受領帳簿に返信したり、受領見積もりで注文したりすることで、システム上で関連ある他の帳簿と自動で紐づけてくれる機能もあります。帳簿管理の手間暇が削減され、担当者の負担を減らせるでしょう。
| 無料期間 | 無制限 |
| 利用人数 | 無制限 |
| 保存容量 | 500MB |
| 検索機能 | 〇 |
| OCR機能(書類の自動読取) | – (対応予定) |
| スキャナ保存 | – |
| タイムスタンプ付与 | – (対応予定) |
| サポート体制 | – |
| セキュリティ対策 | 登録書類ごとの参照範囲の制限、ユーザー利用範囲の制限など |
| 有料プランの料金 | 月額5,000円~ |
「楽楽電子保存」請求書の受取・管理が効率化!経理の業務を減らせる
- 「楽楽明細」で受け取った帳票を保存・管理
- 請求書・領収書・納品書など、あらゆる帳票に対応
- 書類を自動読取できるOCR機能も実装済み
「楽楽電子保存」は電子請求書発行システム「楽楽明細」でやり取りする帳票を一元的に管理できるサービスです。すでに「楽楽明細」を導入・運用している企業なら無料で導入・利用が可能で、スムーズに電子帳簿保存法に対応できます。
請求書のみならず、領収書や納品書等、幅広い帳簿の電子保存に対応します。電子帳簿保存法に則りタイムスタンプの自動付与も行われるので、安心して使えるでしょう。
請求書データを数クリックで取り込み、プレビューを確認しながら情報を入力できるのも特徴です。加えて書類を自動読取できるAI-OCR機能も実装されたので、帳簿の保存がグッと楽になるシステムです。
| 無料期間 | 無制限 |
| 利用人数 | 要問い合わせ |
| 保存容量 | 要問い合わせ |
| 検索機能 | 〇 |
| OCR機能(書類の自動読取) | 〇 |
| スキャナ保存 | – |
| タイムスタンプ付与 | 〇 |
| サポート体制 | – |
| セキュリティ対策 | 要問い合わせ |
| 有料プランの料金 | 初期費用50,000円、月額18,700円~ |
無料の電子帳簿保存システムの選び方

無料の電子帳簿保存サービスを選ぶ際には、以下の点に気を付けましょう。
利用期間、保存容量が十分か
無料の電子帳簿保存システムを選ぶ際は、利用可能期間や保存容量が十分かどうか確かめましょう。
有料版とは異なり、多くの無料版には機能制限がつけられています。そのためアップロードした書類がどの程度の期間保存できるか、何枚保存できるかはきちんと確認したうえで、システムを導入する必要があります。
対応書類の種類と豊富さ
対応書類の種類や範囲はシステムによって異なります。幅広い書類のペーパーレス化を促したいと考えている方は特に、対応書類の範囲を確認する事をおすすめします。
領収書や契約書、請求書、預金通帳、納品書などが対象となるため、業務フローを見直し、自社の求める文書が保存可能か確認することが必要です。
基本機能が不備なく備わっているか
データの電子入力機能やOCR機能があるかどうかも、無料の電子帳簿保存システムを選ぶ上でポイントとなります。
OCR機能があれば、取引先や取引年月日などから必要な情報をすぐに取り出せるようになります。無料のサービスでも簡単なOCR機能が実装されている製品があるので、選択基準の1つにしておきましょう。
また、紙ベースの帳簿管理から電子へ移行する場合は、紙に記載された情報を電子データにする必要があります。スマートフォンやスキャナを使って電子データ化し、自動的にタイムスタンプを付与できるものがおすすめです。
無料の電子帳簿保存システムで改正電子帳簿保存法への適切な対応を

基本無料で使える電子帳簿保存サービスを紹介しました。導入するサービスを選ぶ際には、対応している帳票や、スキャナ保存の可否などの確認が必要です。電子帳簿保存法に準拠するための要件を理解し、必要な機能が実装されているか、必ずチェックしましょう。
また、無料のサービスは、サポートが受けられなかったり、将来的に有料になったりする可能性もあるので、注意が必要です。複数のサービスを比較検討し、自社の環境に合ったものを選びましょう。
ぴったりの電子帳簿保存システム選びはミツモアで

電子帳簿保存システムは製品によって特徴や機能もさまざま。「どのシステムを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりの電子帳簿保存システムが見つかります。
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