コストを抑えてCRM(顧客管理)を行うために、WordPress(ワードプレス)プラグインを探していませんか?無料でも使えるプラグインは魅力的ですが、セキュリティや将来の運用を考えると、ビジネス用途では無視できない懸念点もあります。
本記事では、安全にCRMを運用する方法や安さとリスクのバランスをどう取るべきかの判断基準を紹介します。
WordPressでCRMをする3つの壁
WordPressはHTMLコードを編集しなくてもWebサイトを編集し、文章や画像などのコンテンツを管理するCMS(コンテンツマネジメントシステム)です。これをCRM(顧客管理システム)として使うには3つの壁があります。
いずれもWordPressをCRMとして利用する際には知っておかないといけない情報なので、まずは3つの壁の詳細を確認しましょう。
WordPressは有名サービスなので攻撃の標的になりやすい
WordPressは世界中で利用されているサービスです。世界の全Webサイトの44%ほどがWordpressで構築されているという調査もあります。日本国内ではCMS利用サイトの80%以上がWordPressを使っているという、デファクトスタンダードなサービスです。
利用者数が多いということは、サイバー攻撃に成功した場合に与える影響範囲が広いとも言い換えられます。1つのセキュリティホールを発見すると、何百万、場合によっては何千万ものユーザーに影響を与え、データを盗み出すことも可能です。
またWordpressはネット上にソースコードが公開されている、オープンソースソフトウェアです。悪意を持った攻撃者も脆弱性を特定しやすく、適切なセキュリティ対策をしていないと情報漏洩などの重大な事故を引き起こす原因となります。
サイトの表示速度が遅くなるなどパフォーマンスに影響することがある
WordPressをCRMにすると、以下3つの理由でサイトの表示が遅くなるなどのパフォーマンスへの悪影響が発生します。
- データベースの肥大化
- サーバーリソースの不足
- プラグインの処理負荷増大
サイトの表示速度が低下すると、ユーザーの離脱率が上がり、コンバージョン率が低下します。さらにSEO評価にもマイナスの影響を及ぼすため、集客の主戦場がWebサイトという場合には死活問題となります。
顧客数が増えると管理が破綻する
WordPressをCRMにする場合、顧客情報はWordPressをインストールしているサーバーに蓄積されます。そのため管理する顧客数が増えれば増えるほどサーバーへの負荷が重くなり、表示速度の低下といった動作への悪影響が発生します。
またWordPress上でCRMをする場合、データは独自規格になるケースが多いです。顧客数が増えてきたから本格的なCRMツールに移行しようと考えても、データの互換性がなく移行に手間がかかるリスクがあります。
WordPressをCRMにしても問題ないライン
WordPressをCRMしても問題なく運用できる条件が限られています。以下3つの条件すべてを満たしている場合のみ、WordPressをCRMとして利用することをおすすめします。
管理する顧客数が100名以下
管理する顧客数が100名以下などごく少ない場合は、サーバー内に情報を保存してもWebページの表示速度に影響しないケースが多いです。そのためWordPressをCRMとして使うのであれば、顧客数の上限は100名程度と想定することをおすすめします。
また、100名程度であれば他のCRMツールに移行する際も、エクセルやスプレッドシートに転記しなおす手間が比較的小さいです。
住所や名前などの個人情報が含まれない
WordPressはオープンソースのうえ、有志が様々なプラグインを提供している関係上、セキュリティリスクが一定程度あります。そのためWordPressをCRMとして利用する場合は、住所や氏名、電話番号など重要な個人情報が含まれないかを確認しましょう。
もし、重要な個人情報が含まれるのであれば、情報漏洩した際のリスクが非常に大きいです。無理にWordPressをCRMにするのではなく、専門のCRMツールを導入することをおすすめします。
運用の目的は顧客情報の保存
WordPressで使える無料プラグインのCRMツールでは、情報分析の面で物足りなさを感じることが多いです。WordPressをCRMとして使うのであれば、顧客情報の保存を主目的とし、分析は簡易的なものと割り切ることが大切です。
WordPressで安全にCRM体制を作るには?
WordPressで安全にCRM体制を構築するためには、無料プラグインの利用は推奨できません。ひと工夫が必要になるので、手順をしっかりと確認してください。
Zapierなど情報の橋渡しツールを利用する
セキュリティ上の理由から、WordPressをそのままCRMツールとして利用することは推奨できません。安全にデータをやり取りするために、Zapierなどのオートメーションツールを活用しましょう。
Zapier等を連携すると、WordPressの問い合わせフォームに入力された情報を検知し、即座に別の場所へ転送してくれます。
WordPressのデータベース内に顧客情報を蓄積しないため、万が一WordPressがサイバー攻撃を受けても、漏洩するデータがないため情報漏洩リスクは少なくなります。
オートメーションツールはプログラミングができなくとも、管理画面上の設定のみで連携作業を行えます。情報のハブとして外部ツールを介在させることが、WordPressを用いた安全な顧客管理体制を構築するための第一歩です。
顧客情報など重要なデータはクラウドCRMに保管する
WordPressを顧客関係管理の起点としたいのであれば、住所や氏名、連絡先等の重要個人情報が含まれる顧客情報はクラウドCRMツールに保管することをおすすめします。
専用のシステムにデータを保管することで、WordPress側のデータベースに負荷をかけることなく、膨大な顧客情報を高速に検索したり、過去の商談履歴を時系列で整理したりできます。
サーバーのリソースをウェブサイトの表示と顧客データの処理で明確に切り分けることは、表示速度の維持という観点でも非常に合理的です。セキュリティ対策の徹底と実務効率の向上を両立させるために、専用の保管場所を必ず確保してください。
WordPressをCRMツールにする定番プラグイン2選
WordPressでCRM(顧客関係管理)を行えるようにする定番のプラグインを2つご紹介します。
Flamingo
Flamingoは完全無料で使える、オープンソースのプラグインです。主要機能は問い合わせ内容をデータベースに保存することです。高度な分析等は利用できないため、CRMの中でも特にメッセージを確実に保存したい場合に適しています。
日本人が開発しているため、日本語に完全対応しています。また作りが非常にシンプルなため、このプラグイン単体で重大な脆弱性やセキュリティホールが発生する可能性は低いです。
ただし機能はメッセージ管理に特化しているため、ビジネスを成長させるための高度な分析・解析等はできない点にご注意ください。
Jetpack CRM
Jetpack CRM(旧Zero BS CRM)は、「起業家のためのCRM」を掲げています。顧客のリード獲得から成約、アフターサポートを含めた顧客ライフサイクル全体を管理できます。
コアとなるプラグインは無料です。30種類以上の拡張機能を組み合わせてユーザーのビジネスモデルにマッチしたカスタムCRMを構築できます。
顧客ごとにタスク、請求、履歴を管理できますが、それらはすべてWordPressのデータベースを消費します。サイトの表示速度が低下し、集客に悪影響を与えるリスクがあります。
セキュリティ重視でWordPressをCRM化する方法
セキュリティを最大限確保しつつ、WordPressをCRMの窓口とするには、ZapierでWordPressと外部CRMを連携することをおすすめします。
外部CRMツールを利用するには月々の利用料金がかかるものの、数千円で高いセキュリティレベルで大切な顧客情報を保管できるため、リスクヘッジという観点からは非常にコストパフォーマンスが高い選択肢になります。
Zapier + 外部CRMを利用する
ZapierとHubSpotやSalesforceなどの外部CRMに連携すると、以下の流れで情報が登録されます。
- WordPressのフォーム送信を確認する
- Zapierが情報を中継する
- CRMに顧客情報を登録する
具体的には以下の手順で設定を行います。
WordPress側の準備
まず、Zapier専用のユーザーをWordPressで作成します。権限は編集者以上です。
次にアプリケーションパスワードを発行します。作成したユーザーのプロフィール画面から発行し、これを使ってZapierと接続します。
最後にフォームプラグインを用意します。WPFormsやGravity Forms、Contact Form 7など、Zapierと連携できるフォームプラグインをインストールしてください。
Zapier側の設定
Zapierが起動するきっかけ(Trigger)を設定します。アプリにWordPressまたは利用中のフォームプラグインを選択してください。イベントには「新規フォーム送信(New Form Submission)」などを選びます。
次にWordPressアカウント接続します。サイトURL、Zapier用のユーザー名とアプリケーションパスワードを入力し、認証します。
次に情報の送り先のアプリを選択します。イベントには「顧客の作成または更新(Create or Update Contact)」を選んでください。
最後に項目の紐づけを行います。フォームの名前欄→CRMの姓名欄、フォームのメール欄→CRMのメール欄というように、データを受け渡す箱を1つずつ指定します。
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