「電話対応を外部に委託したいが、料金体系が複雑で適正価格がわからない」「格安サービスを選んで、安かろう悪かろうになるのだけは避けたい」。多くの経営者やバックオフィス責任者は悩みを抱えています。
電話代行サービス選びで最も大切な指標は、表面的な「月額基本料」ではありません。超過料金やオプション料金を含めた「運用にかかる総額」と、それによって得られる「費用対効果」です。
月額3,000円台の自動化サービスから、月額数万円の秘書対応まで選択肢が広がる中、自社に最適なサービスを見極めるには、価格差が生まれる「構造」を理解する必要があります。電話代行サービスの相場観について、サービスの選び方を含めて解説します。
電話代行サービスの料金目安と費用内訳
電話代行サービスの料金は、大きく「自動化(AI)」や「格安・一次受電」、「標準・秘書対応」、「専門・高品質」の4つの層に分類されます。まずは自社のニーズがどの価格帯に該当するか、以下の表で全体像を把握しましょう。
| サービスタイプ | 月額基本料の目安 | 主な対応範囲 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| 自動化 (AI/IVR) | 3,000円〜5,000円 | 自動音声応答、SMS送信、録音、転送 | 飲食店、予約メインの店舗、費用最優先の個人事業主 |
| 格安・一次受電 | 5,000円〜10,000円 | オペレーターによる取次、チャット報告、マニュアル対応 | IT企業、スタートアップ、営業電話をなくしたい企業 |
| 標準・秘書対応 | 10,000円〜30,000円 | スケジュール連携、Q&A対応、帰社時間案内 | 不動産、営業会社、顧客満足度を重視する中小企業 |
| 専門・高品質 | 30,000円〜 | 業界専門用語対応、受注処理、クレーム一次対応、24時間 | 士業、医療機関、ネットショップ、インフラ系企業 |
電話代行サービス費用の内訳構成
電話代行サービス利用時の請求額の総額は、以下の4つの要素の積み上げで決まります。
| 費用の内訳 | 概要 |
|---|---|
| 初期費用 | システム登録料やマニュアル作成費に該当 近年はクラウド型を中心に無料化が進んでいる一方で、高品質な秘書対応サービスでは、20,000円〜30,000円かかる |
| 月額基本料 | 毎月必ず発生する固定費 「月間50コールまで」といった形で、受電件数の枠が含まれているケースが大半 |
| 従量課金(超過料金) | 基本プランの件数を超えた場合に発生する費用 相場は1件あたり150円〜300円 |
| オプション料金 | 24時間・土日祝対応、即時転送、チャットツール連携などにかかる別途料金 |
自社の場合、いくらかかるのか、以下の料金シミュレーターでおおよその費用を確認してみましょう。
電話代行サービス簡単料金シミュレーター
※本シミュレーターは、あくまで電話代行サービスの費用感を把握するためのものです。料金はサービスによって異なりますので、詳しい料金は各サービス事業者にお問い合わせください。
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電話代行サービス料金の変動要因と「隠れ費用」
電話代行サービス会社から見積もりを取る際に注意すべき点は、基本料金に含まれない「隠れ費用」です。特に受電数が多い企業の場合、格安プランを選んだはずが、従量課金によって割高になるケースがあります。
コール数(受電件数)と超過料金
基本プランに含まれる「コール数(例:月50件)」を超えた場合の単価設定を確認しましょう。近年の人件費高騰に伴い、超過料金の単価は上昇傾向にあります。
- 格安系サービス: 基本料は安いが、超過単価が割高(1件200円〜300円)に設定されている場合がある
- 標準・高級系サービス: 基本料は高いが、超過単価は標準的(1件150円前後)に抑えられている場合がある
たとえば、月間100件の受電がある企業が「月50件まで無料」のプランを選んだ場合、残り50件分の従量課金が発生します。この単価が50円違うだけで、月額数千円、年間数万円の差が生じるのです。
報告方法とスピード(メール・Slack・LINE)
受電内容の報告手段も費用に左右される要素のひとつです。たとえば、メールで受電報告を知らせる場合、多くのサービスでは無料で利用できます。
一方、SlackやChatWorkといったチャットと連携して利用する場合、月額1,000円〜3,000円程度の別途料金が発生したり、そもそも対応していなかったりするケースもあります。
対応時間(夜間・休日・24時間)
標準的なプランは「平日9:00〜18:00」の対応です。不動産業やECサイトなど、土日祝日や夜間の対応が必要な場合、料金の仕組みが大きく変わります。
- 土日祝対応: 基本料が数千円アップ、または1.5倍程度になるのが一般的
- 24時間対応: オペレーターを常時配置するため、月額費用は5万円〜10万円以上高くなる場合あり
深夜早朝の割増料金が適用されるケースも多いため、夜間のみ自動音声(IVR)を併用するなど、メリハリのある運用設計が求められます。
専門性・カスタマイズ性(マニュアル対応 vs 臨機応変)
「折り返しと伝えるだけ」の一次対応であれば安価です。ただし、「Q&Aリストに基づいて回答する」「予約システムに入力する」といった高度な対応を求めると、マニュアル作成費や研修費として初期費用・月額費用共に上昇します。
「格安」と「高品質」の違いは?電話代行サービス料金差の正体
なぜ月額3,000円のサービスと3万円のサービスが存在するのか。その価格差は、提供される「価値の質」の違いに起因します。
格安サービス(月1万円以下)の仕組み
格安サービスの多くは、業務を徹底的に標準化・システム化することで低価格を実現しています。マニュアルを厳守した対応を行っており、オペレーターの指名はできず、「用件を聞いてチャットやメールで報告する」ことに特化しているのが特徴です。
AIによる自動応答(IVR)を活用する場合もあり、営業電話を一切受けたくない企業や社内の連絡ツール(Slack等)が整っているIT企業、とにかく固定費を下げたいスタートアップ企業に適しています。
高品質サービス(月2万円以上)の仕組み
高品質サービスは、「企業の顔」としてのブランディング機能を担うのが特徴です。専任チーム制を採用しており、業界用語や丁寧な敬語といった厳しい研修を受けた正社員オペレーターが対応します。
信頼が商品である士業やクリニック、高単価商材を扱う企業、予約の取りこぼしが致命的な店舗に最適です。
電話代行サービス主要5社を料金で比較

数ある電話代行サービスの中から、主要5社について料金で比較すると、以下のとおりです。
| サービス | 初期費用 | 月額費用 | コールオーバー費用 | オプション費用 |
|---|---|---|---|---|
| IVRy(アイブリー) | 要問合せ | 3,980円~10,480円/月 | 要問合わせ | CSVエクスポート:1,000円/月 ダッシュボード(AI解析):10,000円/月 スマホレンタルパック:2,760円〜/月 Call Tracking:個別見積もり |
| e秘書 | 要問合せ | 12,100円~(80件まで) 19,800円~(130件まで) |
220円~/件 | 24時間対応:64,900/月~ 多言語対応:6,050円/月~ スポット利用:13,200円/月~ |
| CUBE電話代行サービス | 無料 | 11,000円(50件まで) | 330円/件 | 土曜対応:3,300円/月 チャット報告(LINE/Slack等):1,100~5,500円/月 |
| Business Call | 無料 | 5,500円(40件まで)
11,000円(100件まで) |
150円~160円/件 | 土日祝対応:標準対応 Q&A応答(最大3問):1,000円/月オリジナルガイダンス設定:1,000円/月着信拒否設定(10番号まで):1,000円/月 |
| fondesk | 0円 | 1万円 | 200円/件(51件目以降) | ※初期費用・オプション料金は不要(固定料金制) |
電話代行サービス選びにおける3つのポイント
電話代行サービス会社と契約した後、後悔しないために実践的な選び方について解説します。
自社の月間コール数と「電話の質」を把握する
過去の着信履歴で、月間何件の電話がかかってきているかを把握しましょう。そのうち「営業電話」の割合を確認することが大切です。
営業電話も1コールとしてカウントされるサービスではコストが無駄になります。営業電話をカウント除外してくれるサービスや、ブロック機能があるサービスを選ぶことで、実質コストを下げられます。
契約期間と解約金の有無を確認する
特に格安サービスの場合、「最低3ヶ月契約」をはじめとした条件を設けていることがあります。電話代行サービスを導入した後、「自社の顧客層には対応が軽すぎた」と感じた際、すぐに解約できない事態を避けることが大切です。
初期費用が無駄にならないよう、まずは1ヶ月単位で利用できるか、無料トライアルがあるかを確認しましょう。
オペレーターの品質チェック(トライアル・音声確認)
可能であれば、電話代行サービスの契約前に実際の対応品質を確認しましょう。無料トライアルを活用して自社にかけてみる、あるいはサービス事業者にデモ音声を聞かせてもらうなどの方法があります。
自社のブランドイメージに合致したトーンかどうかを事前にチェックすることが、ミスマッチを防ぐ唯一の方法です。
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