テレワークでは部下の姿が見えないため、サボっていないかどうか気になるという人は多いのではないでしょうか。そこでテレワークでのサボりの実態と、部下がサボってしまう理由を解説します。またサボりの防止に効果的な方法、逆効果な方法も紹介します。
テレワークでのサボりの実態と理由
テレワークの導入によりサボりは実際に増えているのでしょうか。テレワークのサボりの実体とその理由について解説していきます。
テレワークはサボりが発生しやすい
テレワークでは7割以上の会社員がサボりを経験しているという調査もあり、オフィスでの仕事に比べるとサボりが発生しやすい業務形態です。
具体的なサボりの内容としては動画サイト、漫画、ゲームなどの視聴やネットサーフィン、長時間の昼寝などが挙げられます。また子どもの世話や家事といった家庭ならではの雑事が発生して、仕事に集中できないというケースも少なくありません。
ほかにも業務時間中の買い物、散歩、副業、飲酒などが想定されるでしょう。いずれもオフィスで仕事をしているときには、発生しない内容のサボりです。
また本人にサボっているつもりがなくても、作業のスピードが遅くなるなど目に見えて生産性が下がってしまうパターンも考えられます。
テレワークでサボりが発生する理由
テレワークでサボりが発生する理由には性格や怠け癖といった「本人の問題」以外に、「仕事をする環境の問題」が大いに関係しています。
オフィスでは真面目に働ける社員であっても、自宅では家族や娯楽などに気を取られてしまい「集中力を保ちにくい」という問題があります。
刺激を受ける同僚がおらず、誰にも見られていない環境では「モチベーションが上がらない」という人もいるでしょう。上司に管理されていない状況では緊張感が保てず、つい魔が差してしまうというケースもありえます。
また着替えや通勤といった「気持ちの切り替えをするルーティン」がなくなる点も、サボりが発生しやすくなる原因のひとつです。仕事とプライベートのメリハリがなくなり、なかなか仕事のスイッチを入れられないという人もいます。
テレワークのサボりにまつわる悩み
テレワークをしている会社員にはサボりについてどのような悩みがあるのでしょうか。上司と部下のそれぞれの視点から解説します。
テレワークのサボりを防止するのは難しい
部下の業務態度を目視で確認できないテレワークでは、サボりの発見や防止をするのが困難です。そのため部下が業務中にサボっているのではないかと、マネジメントの観点から不安を抱えている上司は少なくありません。
例えばチームの生産性が下がっていたとしても、その原因がサボりなのか別の要因なのかを突き止めるのは簡単ではないでしょう。結果として具体的な対策を練れず、問題を解決できないという状況も考えられます。
また部下への評価に自信が持てなくなるのも大きなストレス要因です。
コミュニケーションも取りにくくなり、チームをまとめるのが難しくなる懸念もあります。
部下はサボっていると思われないか不安
逆に部下の立場では、テレワーク中に上司や同僚からサボっていると思われるのではないか、という不安を抱えているケースが少なくありません。
テレワークでは勤務態度を目に見える形で示せず、真面目に仕事をしていると証明する手立てがなくなります。このようなタイミングで思ったように業務効率を上げられないと、大きなストレスにつながってしまうでしょう。
評価に対しても正当なものか否かの判断がしにくくなり、上司や企業に対する疑心暗鬼につながりやすくなります。結果としてモチベーションが下がり、サボりが増えるという悪循環に陥る可能性も考えられます。
テレワークのサボりを阻止する方法
テレワークのサボりを阻止するためにはどのような方法が有効なのでしょうか。テレワークのサボりを阻止するための具体的な方法を解説していきます。
コミュニケーションの頻度を高める
人は「コミュニケーション不足」で関係性が希薄になると、会社やチームへの帰属意識が低下してサボりやすくなります。
そのためテレワークでも頻繁にコミュニケーションを取り、関係性の構築に努めるようにしましょう。部下の悩みや不満に耳を傾け、アドバイスや職場環境の改善を行えば、モチベーション向上にもつながります。
具体的な施策としては、定期的に1対1で話をする「1on1ミーティング」が有効です。部下一人ひとりと目標の共有や進捗管理を行えば信頼関係を築きやすくなります。またメールよりも気軽にやり取りができるチャットツールも、部下とのコミュニケーション活性化に役立つでしょう。
同時にプロジェクトメンバーで定期的に行う「オンラインミーティング」を行えば、チームワークの向上により帰属意識を高める効果が期待できます。
勤務ルールを明確にする
「勤務ルールの明確化」もサボりの防止に効果的です。
例えば1日の目標や進捗報告を記録するフォーマットを作り、決まった時間に各自が入力をするルールを作ります。すると互いの業務量や進捗状況が可視化され、仕事をサボりにくくなります。
またテレワークは集中力が途切れやすい点も考慮して、あらかじめ休憩のルールを作るのもひとつです。
回数や休憩できる時間などを決めておけば、ルールの範囲内でメリハリを付けて仕事に向き合えます。実際の勤務時間も可視化されるため管理がしやすくなるでしょう。
評価の基準を成果型にする
評価の基準を「定性型から成果型に切り替える」のも一案です。
成果型では一定期間の中でどれくらいの成果を出したかを定量的に評価します。評価のために毎日の成果物提出をルール化すれば、サボりの抑止につながるでしょう。
部下の姿が見えないテレワークにおいて、評価の基準を明確にしやすいのもメリットです。
また評価項目やプロセスを明確にすれば、評価に対する不公平感を解消できます。結果としてよりよい成果を出そうというモチベーションにつながり、生産性が向上しやすくなるでしょう。
ジョブ型の雇用形態に変更する
可能であれば雇用形態を従来のメンバーシップ型から、「ジョブ型」に変更できないか検討してみましょう。
メンバーシップ型はプロジェクトの業務を、従業員全員で分け合う形の業務形態です。柔軟性が高い反面、個人が担当する業務範囲が明示されていないため、サボりが横行しやすいというデメリットがあります。
対してジョブ型は従業員の業務範囲が明確に定められた雇用形態です。個人がこなすべき業務の内容や要件・納期が事前に定められており、納期に合わせて成果物を納品するという形を取ります。
自分の仕事に責任感を抱きやすく、上司が成果物の評価もしやすいためサボり防止に効果的な雇用形態といえるでしょう。
タスク管理ツールを導入する
部下の抱えている業務の内容や量、進捗状況を可視化するなら「タスク管理ツール」を導入するのもおすすめです。
タスク管理ツールを使えばプロジェクト内で抱えているタスクと、個人が抱えているタスクをチェックできます。部下一人ひとりに進捗状況を確認する手間が省け、マネジメント業務の効率化にも役立つでしょう。仕事の振り分けもツール上で行えます。
仕事量やプロジェクトの進み具合も一目瞭然のため、進捗状況によってはメンバーが危機感を持って仕事に取り組むきっかけにもなります。評価の基準となる成果の把握も簡単です。
サボりを阻止する方法としてNGな例
サボりを阻止する方法の中には、部下のストレスや意欲低下につながってしまう過剰な防止策もあります。最悪の場合には部下の休職や離職につながってしまうリスクもゼロではありません。部下に負担をかけすぎないように、NGパターンを把握しておきましょう。
部下の監視はストレスの原因に
中にはテレワーク中のサボりを防ぐために「監視ツール」を導入する企業も存在します。
監視ツールはキーボードやマウスの動きを検知したり、ネットの検索履歴を開示したりと徹底的なサボり防止を実現するツールです。またパソコン内蔵のカメラを常時起動させて監視するというケースもあります。
しかし監視ツールの利用は一挙手一投足を見張られているような圧迫感を与え、大きなストレスにつながりかねません。部下が納得をしていなければ、「ハラスメント問題」に発展する可能性もあるでしょう。
管理する側の業務負担も大きくなるため、監視ツールの導入には慎重を期す必要があります。
成果を求めすぎると意欲低下につながる
サボりを防ごうとするあまり成果主義に走りすぎると、部下がプレッシャーを感じてしまい意欲の低下につながるというデメリットが発生します。
あらゆる業務を数字で評価されてしまうと、数値化できない細かい行動や貢献内容が見過ごされてしまうかもしれません。「成果さえ出せば評価される」という考えが定着すると逆にサボりが増えたり、チームワークが乱れたりする可能性もあるでしょう。
そのため評価は完全に成果型に振り切るのではなく、定性型とバランスよく組み合わせるようにしましょう。
テレワークのサボりを防ぐツールの紹介
テレワークのサボり防止にはどのようなツールが有効なのでしょうか。テレワークのサボりを防ぐのに利用できるビジネスチャットツールとタスク管理ツールを紹介します。
Chatwork
「Chatwork」は国内最大級のビジネスチャットツールです。
グループチャット機能に加えタスク管理機能も備えているため、サボり防止に効果を発揮します。タスクを完了すると自動的にメッセージが送信されるなど、チームでのコミュニケーションを効率化できるでしょう。
ファイルの送受信やビデオ通話・音声通話にも利用できる上に、セキュリティ面でも国際的な基準を満たしており安全です。テレワークにぴったりなツールといえます。
Chatwork
Talknote
「Talknote」はAIにより個々の業務意欲を可視化する優秀なビジネスチャットツールです。
例えば「アクションリズム解析」は、ツールを利用している状況や時間帯からメンバーの業務意欲の推移を数値化します。またアクセス時間が長すぎる場合には「オーバーワーク検知機能」で働きすぎを抑止可能です。
「タスク管理機能」も備えており、部下の業務管理を効率化できるでしょう。UIがシンプルで使い勝手に優れているのも魅力的なポイントです。
Talknote
Slack
チャットとタスク管理の機能が搭載された「Slack」は、情報整理がしやすいビジネスツールです。
プロジェクトごと、カテゴリー別にチャンネルを作り管理ができるため、スムーズなやり取りやチェックが可能になります。過去のやり取りタスクも簡単に検索でき、効率的に成果や進捗状況の確認ができるでしょう。
また離席や会議といったメンバーの状況を「ステータス」で確認できるため、部下の管理がスムーズになるのも魅力です。
Slack
Trello
「Trello」は直感的な操作ができるシンプルで高品質なUIが特徴のタスク管理ツールです。
タスクは「カード形式」で可視化される「かんばん方式」のため、業務の進捗度合や仕事量を簡単に俯瞰(ふかん)できます。カードは色分けされて並ぶため必要な情報がすぐに見つかります。
またGoogle DriveやEvernote、Slackなど、外部ツールとの連携がしやすいのもメリットといえるでしょう。無料プランでも高い利便性を実現可能です。
Trello
監視強化よりも部下と信頼関係を築くことが大切
テレワークは個人の性格以上に、仕事環境の問題からサボりが発生しやすい業務形態です。
一方でサボっていると思われていないか不安になる人も少なくありません。会社や上司からの評価に対して疑心暗鬼になってしまう部下もいるでしょう。
部下にプレッシャーを与えずにサボりを防止するには、コミュニケーションの活性化や勤怠ルールの明確化が有効です。また評価基準を成果型にしたり、雇用形態をジョブ型に切り替えるのも効果的といえます。
ただし生産性が下がる、離職につながるなど、防止策が逆効果になるケースも少なくありません。特に監視ツールを導入したり成果を求めすぎたりすると、部下の意欲が低下してしまうため注意が必要です。
監視よりも部下との信頼関係構築を優先して、テレワーク時のサボりに対処しましょう。
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