仕分けと仕訳の違いとは？英語での表現や会計用語についても解説

経理で使う「仕訳」と、一般的に使用する「仕分け」は、意味を混同しがちな言葉です。それぞれの意味をきちんと理解することで、状況に応じて正しく使い分けられるようになるでしょう。仕分けと仕訳の意味や英語表現の違いについて解説します。

仕分けと仕訳の意味の違いは？

「仕分け」は物事を種類や用途に応じて分けることです。一方で「仕訳」は簿記上の取引を帳簿や仕訳帳に記帳することを意味する会計用語です。

このように「仕分け」と「仕訳」は、いずれも「しわけ」と読みますが意味は全く異なります。

仕分けの意味と例文

「仕分け」とは、物事を区別して分けることです。ビジネスシーンでは、効率よく仕事を進めるために作業を分ける意味で使われます。

物品などを分類する際にも、仕分けを使うことが可能です。種類や性質の違いで荷物や商品を区別するときによく用いられます。仕分けを使った例文は次の通りです。

• 郵便局の短期アルバイトをしていたときには、朝から晩まで郵便物を地域別に仕分けする作業を行っていた
• 今日中に終わらせなければならない業務がたまっている。最初に仕事の仕分けをしたほうが、効率よく進められるだろう

仕訳の意味と例文

会計用語の一つである「仕訳」は、簿記において一定のルールに従って取引を記帳することを指します。経理担当者にとって重要な業務です。

具体的には、事業で発生した取引を、複式簿記により貸借の勘定科目に分類することを意味します。仕訳帳を作成し、借方と貸方に分けて記入しなければなりません。以下で例文も確認しておきましょう。

• 経理の仕訳作業にかなりの手間と時間がかかっているようだ。自動仕訳機能が搭載されたシステムの導入を検討している
• 経理部に今年入社した新人社員は経理の基本が分かっていないため、簿記と仕訳を徹底的に教え込まなければならない

英語における仕分けと仕訳の違いは？

仕分けと仕訳には、それぞれに個別の英単語があります。どのような英単語を使えばよいのか、例文と併せて確認しましょう。

仕分けの英単語や例文

「仕分け」を意味する英単語には、sortingやclassificationなどがあります。sortingは、区分・整理・並べ替えといった意味を持つ英単語です。分類や種別という意味を持つclassificationは、より形式ばった表現となります。

sortingを使った英語の例文は次の通りです。

• His baggage sorting technology was chosen for Tokyo International Airport(彼の手荷物仕分け技術は東京国際空港に採用された)
• I used to work in a sorting warehouse(私は以前、倉庫で仕分け作業に従事していた)

仕訳の英単語や例文

仕訳を意味する英単語はjournalです。journalizeやkeep a journalは、仕訳帳に記入することを意味します。

仕訳伝票を指す英語はjournal slipやjournal voucherです。journalを用いた例文を以下で確認しておきましょう。

• Report must be called with a journal(報告書は仕訳帳と一緒に呼び出してください)
• From the Enter Journals window, choose Review Journal(仕訳情報の入力ウィンドウから、仕訳の検討を選択します)

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会計用語「仕訳」を詳しく見てみよう

経理や会計の仕事に従事するなら、簿記や仕訳の基礎知識を身に付けておかなければなりません。仕訳や勘定科目の概要を解説します。

簿記上の仕訳の意味とは

取引で使用したお金は、原因と結果の両面から捉えることが可能です。例えば、1,000円の商品を売ったことが原因で売上が1,000円増える一方で、結果として現金も1,000円増えることになります。

このように、一つの取引を二つの側面から捉え、分けて処理する作業が仕訳です。原因と結果には、それぞれに個別の勘定科目を割り当てます。

取引を原因と結果に分けて記録する方法が複式簿記です。複式簿記では、一つの取引を借方と貸方に振り分けて処理します。企業における帳簿作成は、複式簿記で行うのが一般的です。

勘定科目ってなに？

勘定科目とは、取引の内容を性質ごとに分かりやすく分類した項目です。例えば、電話代・インターネット料金・切手代は、勘定科目を「通信費」として処理します。

勘定科目には、帳簿づけや帳簿の見方を簡素化する役割があります。性質が似た取引を勘定科目でまとめることで、経営判断の材料として役立てることも可能です。

勘定科目は自由に設定できますが、基本的には広く一般化しているルールに沿って設定します。一度使った勘定科目に一貫性を持たせれば、その後の管理や実務の円滑化につながるでしょう。

仕訳する必要性とは

企業が確定申告をする際は、申告書と一緒に決算書を提出する必要があります。取引において仕訳を行っていなければ、決算書は正しく作成できません。

決算書とは、企業の利益や資産を示す重要な書類です。取引ごとに正しく仕訳を行うことで、適切な決算書が仕上がります。

株主などのステークホルダーに自社の財務状況をきちんと伝えるためにも、正確に決算書を作成しなければなりません。正しい決算書は自社への正しい評価につながるため、信用力も高められます。

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仕訳と仕分けの違いを知ろう

混同されやすい仕訳と仕分けは、言葉の意味が違います。仕分けは物事を区別して分けること、仕訳は取引を帳簿に記録することです。

経理の仕事においては、簿記や仕訳をしっかりと理解しておかなければなりません。言葉の意味を理解した上で、仕訳についても勉強しておきましょう。