キッチン全体のリフォームをしなくても、レンジフード・換気扇だけの交換リフォームをすることが可能です。この記事ではレンジフードの交換時期や費用相場、施工内容、どこに依頼するかなどを紹介します。
レンジフード交換の施工内容と費用相場
【ざっくりまとめ】この記事で分かること
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この記事では上記のようなことを紹介しています。
さきに結論だけまとめると、「複数社から見積もりを取って、費用や施工内容から業者を決める」ことができれば、あとは業者に相談しながら新しいレンジフードの種類などを選んでいくことができます。
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レンジフードのリフォーム内容
レンジフードは一般的に、本体をまるごと交換します。本体の寿命は約10~15年ほどなので、そのタイミングでモーターなどの機能が落ちて、リフォームに踏み切ることが多いです。
故障内容によっては「モーター」「スイッチ」「ファン」など各パーツだけの交換で安く済ませられる可能性も。しかしメーカーが個人向けにパーツを販売していなかったり、電気配線を伴う難しい工事が必要だったりするので、DIYで作業するのは難しいでしょう。
またプロペラファンから、レンジフード(シロッコファン)に取り換えることも可能です。その場合は標準工事にプラスして、ダクト配管や穴あけ工事が必要になります。オプション料金の目安は、部材費込みで3~4万円ほどです。
いずれの場合も、基本的にはリフォーム業者などに依頼することになります。ちなみにコーナンやカインズなどのホームセンター、ヤマダ電機やエディオンなどの家電量販店でも工事を依頼することができます。
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レンジフード本体の交換費用
レンジフードの交換にかかる費用は、「本体価格+施工費用」できまります。
そしてとくに本体価格は、製品やメーカーによってかなり価格帯がピンキリです。安いレンジフードなら本体価格3~4万円、高ければ20~30万円以上ほど。
ただ基本的にはエアコンなどと同じように、最新機種ではなく型落ちして安くなったレンジフードを採用することが多いでしょう。そのため多くの場合、本体価格が8~15万円ほどになるのが相場です。
リフォームの施工費用(人件費や工事費)の一般的な相場は4~8万円ほどですが、こちらも業者によって差はあります。
本体価格と施工費用とを合わせると、12~20万円ほどでリフォームできれば相場の範囲内と言えるでしょう。またプロペラファンからシロッコファンへの交換は、プラス3~4万円ほどを見積もっておきましょう。
パーツ交換・修理の費用相場
レンジフードの部分的な交換にかかる、修理費用の相場を紹介します。
スイッチの交換 | 12,000~17,000円 |
モーターの交換 | 16,000~21,000円 |
レンジフードのスイッチが作動しないときには、部品の取り換えが必要です。部品代が約2,000~7,000円ほどで、施工費が約10,000円前後ほどが相場。
モーターの交換は、レンジフードの異音が気になるときや、換気扇の吸い込みが弱くなってしまったときに行います。施工費は約10,000円前後、本体代は6,000~10,000円ほどが相場です。
新しいレンジフードはどこで買う?工事の依頼先は?
「レンジフードを交換したい」と思ったとき、どこに相談するべきか迷ってしまいますよね。
- リフォーム業者
- ホームセンター
- 家電屋さん
レンジフード交換の相談は、おもに上記のような店で相談できます。本体の購入と工事がセットになっているプランが一般的なので、依頼したい業者を選びましょう。
リフォーム業者
キッチンリフォームに対応している業者であれば、レンジフード単体の交換工事も可能なケースが多いです。
地元の施工店を選べば、出張費が安く済んだり、アフターケアへの対応が素早かったりする点がメリット。自分で業者を選ぶのは多少手間ですが、技術力や実績をホームページなどでリサーチしてから依頼できます。
ただし業者によって施工費には差がでるので、しっかり複数社から見積もりをもらうようにしましょう。
料金が相場の範囲内であっても「古いレンジフードの撤去費込みの金額か」「追加費用が発生するケースはあるか」「保証期間はあるか」などを確認しておきましょう。
ホームセンター
「カインズ」「コーナン」などの大手ホームセンターでは、レンジフードの購入と取り付け工事とをセットで販売しています。
やはり本体価格によって6~19万円ほどと、交換費用にはかなり差があるので、まずは見積もりを取ってみるのがオススメです。施工費だけ見ると3~4万円ほどで、相場の範囲内になっています。
ただし基本的には、どんな人が工事を担当するかは当日まで分からないので、実績や口コミを確認しておきたい方には向いていないかもしれません。
もし万が一、施工不良などが起こったケースを想定して、手厚い保証プランが付いているお店を選べば安心です。
家電屋さん
「エディオン」「ヤマダ電機」「ビックカメラ」などの大手家電販売店も、リフォームとセットでレンジフードを販売しています。
たとえばヤマダ電機は、10年以上の保証期間、月々2,000円~の支払いプランなどが充実しているので、気になる方は店頭で問い合わせてみるとよいでしょう。
あえてデメリットを挙げるなら、やはりどんな業者が工事を担当するのか当日まで分からないという点。
そのため家電屋さんに依頼するときは、保証プランが充実しているお店を選ぶのがオススメです。
見積もりを取るときの注意点
まずは見積もりを取って、レンジフードの交換にいくらかかるのか目安を把握する必要があります。その際は以下のポイントを押さえておきましょう。
複数の見積もりを比較する
リフォーム業者に依頼するときも、ホームセンターや家電量販店に依頼するときも、複数の見積もりを比較することが大切です。
比較する際は、以下のポイントをチェックしましょう。
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リフォームで起こりやすいトラブルは、追加費用の発生です。予期せぬ追加費用が発生して、「見積書の内容と全然違う!」という事態になりやすいのです。
見積書をみたとき、しっかり工程ごとに単価が明示されていれば、追加費用が必要かどうかも見抜けます。
また出張費や処分費などについて明記されていない場合は、後から請求される可能性があるので注意しましょう。
賃貸住宅の場合は事前のオーナー確認が必要
レンジフードの交換は設備のリフォームに該当しますので、必ずオーナーに確認してください。契約内容にもよりますが、経年劣化の場合は基本的に大家さんが修理することが多いので合わせて聞いてみましょう。
レンジフードの取り付け方法!追加工事が必要なケースは?
レンジフードの取り付け方法や、追加工事が必要になるケースを紹介します。見積書やサービス内容を確認するときの参考にしてください。
標準工事の内容
レンジフードの取り付け工事は、以下の工程でおこなわれます。
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ちなみにレンジフードは重く高所の作業になるため、2人で行うケースが多いようです。
また費用面では、出張費や養生費、駐車場料金などの諸経費も含まれる可能性があります。
① 既存のレンジフードの撤去作業
既存のフードカバーを取り外し、レンジフードの本体を2人がかりで取り外します。
② 新しいレンジフードの取り付け工事
新しいレンジフードの位置決めをします。付属の型紙を使って下穴を開け、2人がかりでレンジフード本体を持ち上げてビスで固定します。この際、壁や床が汚れないように養生もおこなうのが一般的です。
③ 換気ダクトの接続
換気ダクトを新しいレンジフードに繋げ、アルミテープで隙間を塞ぎます。壁付のプロペラファンからレンジフードに変更するときは、穴あけとダクト配管を先におこないます。
④ フードカバーの取付
最後に、新しいレンジフード本体の上からフードカバーを取り付けて完成です。
追加工事・追加料金がかかるケースは?
おもに以下のようなケースで追加工事やオプション料金が発生します。
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それぞれ、どんな状況かをカンタンに紹介します。
フード付きプロペラファンから交換
フードカバーが付いていても、中の排気ファンがプロペラ式であれば、ダクト工事などが必要です。ダクトの部材費や、追加工事費用がかかります。
壁付プロペラファンから交換
壁付プロペラファンの場合は、そもそもレンジフードを1から取り付ける必要があるので、穴あけ工事などが必要になります。それに伴って、キッチン上の収納などもリフォームするケースもあるので、その分の追加工事費用が必要です。
横幕板、延長前幕板が必要
横幕板とは、レンジフードの側面に壁や収納がない場合に必要な部材です。本体を隠すために使用します。
延長前幕板は、交換するレンジフードの縦の長さが足りない場合に必要です。カバーする面積やカラーによって、部材費は前後します。
壁付タイプ以外の取り付け方法の場合
たとえばワンルーム型のカウンターキッチンのレンジフードや、天吊り型のレンジフードの場合は追加費用がかかることがあります。レンジフードの補強などが必要になるためです。
新しいレンジフードの選び方
新しいレンジフードに要望がある場合は、どんな種類・機能の製品があるのかを把握しておきましょう。
サイズや取り付けタイプを変更する場合は、その分コストが増大するので注意してください。基本的には、既存のレンジフードの取り付け方法・サイズと同じ製品を選びます。
レンジフードの横幅・サイズ
レンジフードの横幅は、全メーカー共通で「60cm」「75cm」「90cm」のいずれかに決まっています。
レンジフードの取り付け場所は、壁と収納棚とのあいだにピッタリ挟まるケースが多いので、交換する製品のサイズはしっかり確認しましょう。
また設置の際には、以下の点に注意する必要があります。
- 使用するIHクッキングヒーター・ガスコンロより大きいサイズを選ぶ
- コンロからレンジフードまで80cm以上離す必要がある
消防法によって、ガスコンロやIHクッキングヒーターよりも横幅が短いレンジフードは、取り付け不可能と決まっています。
ガスコンロやIHクッキングヒーターは、天板の幅が60cmまたは75cmになっているのが一般的です。レンジフードのサイズを変更したい場合は、コンロのサイズも計測しておきましょう。
排気ファンの種類
レンジフードの内部にある排気ファンは、「シロッコファン」「ターボファン」「プロペラファン」の3種類があります。
シロッコファン
シロッコファンは円筒状で、羽根が回転することによって送風する仕組みです。ダクトを通して排気する仕組みなので、部屋の場所を問わずに設置できるメリットがあります。
空気を押し出す力が強く、外の風が強い高層住宅や外壁から離れた設置場所によく使われます。
ターボファン
ターボファンは、シロッコファンと形状が似ていますが、羽根が大きめで枚数が少ないタイプ。送風できる風量が多く、排気口率が高いのが特徴です。浅型レンジフードに多く採用されています。
プロペラファン
プロペラファンは昔からある換気扇です。壁付タイプが一般的ですが、キッチンの場合はフードカバーでおおわれていることも。
シンプルで取り付けやすく排気量が多いですが、外からの風が入ってきやすく、また外の風量によっては排気の機能が弱まるのがデメリットです。
フードカバーの種類
フードカバーは機能性重視のもの、設置場所に適したもの、インテリアの一部としてデザイン性のあるものと色々な種類があります。主に設置されている3タイプを中心に見てみましょう。
ブーツ型
最もスタンダードな形です。ブーツのようなフォルムで、様々なタイプのキッチンに取り付けることができます。主にプロペラファンやシロッコファンが用いられます。
スリム型
現在の最新型で、スタイリッシュな見た目のフードです。インテリアとして高い人気があるだけでなく、油がつきにくくノンフィルタータイプが多いなどお手入れが簡単なのが特徴です。主にシロッコファンが用いられます。
浅型(フラット型)
縦にコンパクトな形なので狭い場所・天井が低い場所でも取り付け可能です。ファンが斜めに取り付けられているブーツ型に対して浅型はコンロと平行に取り付けられているため、フィルター掃除をする際に真上を向きながら作業しなければなりません。主にターボファンやシロッコファンが用いられます。
その他
カーブを描いた形で、低い位置に設置可能な「ファルコン型」、側面の傾斜が特徴的で屋根のような形の「マントル型」、四角いシルエットで、吊り戸棚の面と揃え凸凹せずに設置できる「ボックス型」などがあります。
レンジフードの交換時期は?修理か交換で迷ったら
レンジフードの種類やサイズが分かったところで、次に適切な交換のタイミングを見ていきましょう。ポイントは3つです。ご自宅のレンジフードが寿命かどうかの見極めにお役立てください。
新規使用時から8~10年経っていたら交換
使用頻度や状況にもよりますが、レンジフードは8~10年が交換時期の目安です。モーターの動きが8年ほどで悪くなりはじめることが多く、排気機能が落ちていきます。
機能低下くらいなら数年は問題なく使い続けられる場合もありますが、ほかの部品も経年劣化しているので、いずれにせよもうすぐ使えなくなる可能性が高いです。
そのため8~10年ほど経って不調・故障が見られるレンジフードは、修理でなく交換するほうがよいでしょう。
使用開始から6~7年以内なら修理
迷いやすい時期ですが、レンジフードの使用開始から6~7年以内であれば修理の方が安く済むケースが多いです。
レンジフード全体の経年劣化もそこまで進んでいない可能性があり「スイッチやモーターだけ修理すればあと4~5年使える」なら修理を選びましょう。
スイッチを入れても換気扇が回らなかったり、回るスピードが遅かったりした場合はスイッチの故障かモーターの故障、または両方の故障が疑われます。
換気扇が回転するとき異音がしたり振動を感じたりする場合は、モーターの故障かもしれません。修理や点検を依頼してみましょう。
自分でレンジフードを交換・修理できる?
レンジフードの交換や修理をDIYでおこなうのは、あまりオススメできません。その理由は以下。
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それぞれの項目について解説します。
電気工事士の資格が必要な工程がある
コンセントにプラグを挿しこむ程度であれば問題ありませんが、レンジフードの中の配線接続工事は資格が必要です。素人が手を出すと事故やけがの原因に繋がることもあるので、かならず資格を持っているプロに依頼しましょう。
消防法によって設置するサイズ・高さが決まっている
前述しましたが、レンジフードのサイズと設置する高さは、消防法によってルールが定められています。これをきちんと守れているかどうかは素人が判断しにくいところです。
プロでも2人がかりで施工することが多い
レンジフードの交換工事は、プロでも2人がかりで作業するケースが多いです。
レンジフード自体が15~20kgほどあるので重く、そのうえ天井付近に設置することは、かなり難易度が高いでしょう。住宅設備の破損やケガなどのリスクがあります。
またレンジフードは壁に直接設置するので、住宅の構造も頭に入れて作業しなくてはいけません。家屋にとって重要な柱や梁(はり)と重なっている場合などは、住宅の機能を落とす可能性もあるので注意しましょう。
施工不良になる可能性がある
レンジフードの交換工事は複雑です。ダクトの接続、電気配線の接続などがあり、どれか1つでもミスをするとうまく換気してくれません。
またダクトの接続をミスして排気漏れになったり、配線の接続ミスで漏電したり、というリスクもあります。
レンジフードのお手入れ方法
レンジフードの寿命を少しでも長くするには、普段のお手入れが重要です。ファンモーターの不調は、油の固着などでも起こりうるので、日ごろから汚れを落とすことで交換時期まで長持ちさせましょう。
フィルター掃除は1~3カ月に1回
レンジフードのフィルターは、毎日料理する場合は1ヵ月に1回掃除するのが理想です。あまり料理しない場合は、少なくとも3カ月に1回を目安にして掃除しましょう。
油汚れを落としやすいのは、中性洗剤やアルカリ性の洗剤です。重曹やセスキ水を使ってナチュラルクリーニングをすることもできます。
内部のシロッコファンは半年~1年に1回
レンジフード内部のシロッコファンは、頻繁に料理するなら半年に1回、それ以外の場合も1年に1回は掃除しましょう。
ファンは油だけでなく、細かいホコリなどをまとめて吸い込んでいます。そのため汚れがネバネバとした粘土状になり、排気口率が下がってしまうのです。
シロッコファンを取り外して、アルカリ性の洗剤でつけおきするのがオススメです。
フードカバーは拭き掃除が基本
調理中の油汚れの多くはレンジフードが吸い取ってくれますが、それでも空気中に広がった油が壁・天井などに広がっていきます。
そのためフードカバーも、放置していると汚れていくものです。フィルター掃除のタイミングに合わせて、カバーの拭き掃除をしておきましょう。
洗剤を使う場合は、中性洗剤やアルカリ性洗剤を使います。
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この記事では、レンジフードの交換について解説しました。交換時期がきたら、業者を比較しながら依頼先を決め、新品のレンジフードを取り付けてもらいましょう。
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