冬に暖房をつけていても室内が寒く感じられる場合、原因は換気扇・換気口にあるかもしれません。とはいえ、換気は冬でも必要ですよね。換気扇・換気口の役割について紹介したうえで、換気機能を止めることなく防寒する方法について解説します。
換気扇や換気口の役割
冬は換気口から入ってくる冷気がとても寒いですよね。しかし、換気扇をとめたり換気口をふさいでしまうのはよくありません。
では、そもそも室内の換気扇・換気口にはどのような役割があるのでしょうか。
部屋の空気を入れ換える
換気扇・換気口は空気の流れを作り出すことで部屋の給排気を行い、室内の空気を新鮮に保ちます。
室内のホコリや花粉、調理・喫煙などで発生する油分を排気すれば、健康被害を防止できます。
衛生的かつ健康的な暮らしのために換気扇・換気口は必要不可欠なのです。
換気のメリットは健康維持のほかにもたくさん!
換気扇・換気口のメリットは下記のように健康被害の防止だけにとどまりません。
- ゴミ・ホコリ対策
- 温度調節
- 湿気・結露対策
- 脱臭
外気を取り入れることで温度を調節したり、湿気を排出することで室内の湿度を調節したりします。これによりカビの発生を防ぎ、結露を防ぐ役割もあります。
湿気対策はさらに、家具・金属類がいたむのを防いだり、洗濯物が乾くのを早めたりするメリットも期待できるでしょう。
また食べ物のにおいや生活臭を外に逃がすことで、嫌なにおいが部屋に染み付くのを防ぎます。
このように換気扇・換気口は、目に見えないところでさまざまなメリットをもたらしているのです。
換気扇・換気口がない場合に起こりうる影響
換気扇・換気口がない場合、さまざまな悪影響が考えられます。
例えば室内の空気がよどむことでアレルギー物質が発生したり、湿度が上昇してカビが発生したりします。悪い空気を吸い込めば、頭痛・めまいなどの原因にもなり、健康被害につながってしまいます。
ストーブなどの使用時には、換気をしないと一酸化炭素中毒の危険もあります。
また油分が部屋に充満して壁・床の変色やベタ付きをまねいたり、木材が水気を吸収したりして、家具や家屋の寿命を縮めてしまいます。
家具・家電などに嫌なにおいが染み付いてしまうこともあるでしょう。
これらの悪影響を防ぐうえで、自動的に空気の入れ換えを行ってくれる換気扇・換気口の存在はかなり重要といえます。
キッチンの換気扇が寒い!自分でできる対策
換気扇は屋外と直接つながっているため、冬は冷たい外気が換気扇を通して室内に入ってきてしまいますよね。
そこでここからは、部屋ごとにできる換気扇の寒さ対策を紹介していきます。まずはキッチンの換気扇が寒いときの対策です。
キッチン換気扇の種類をチェック
まずはキッチンに使われている換気扇の種類が、次のうちどちらかをチェックしましょう。
- レンジフードファン
- プロペラファン
レンジフードファンはキッチンに特化した換気扇で、ガスコンロの上に覆いかぶさるように設置されています。
羽根が筒状に取り付けられており、風量の使い分けができるのも特徴です。
またダクトを介して室内の空気を排出するため、外気の影響を受けにくいというメリットがあります。
プロペラファンはかつて主流だったタイプで、扇風機のような大きな羽根が特徴的です。
空気を吸い込む力には優れるものの、音が大きく、屋外に直接排気をするため風などの影響を受けやすい換気扇といえるでしょう。
換気扇カバーを設置する
換気扇が寒いと感じるときは、「換気扇カバー」の設置がおすすめです。
完全とはいえないまでも、ある程度の風を防いでくれるため防寒になるでしょう。装着も簡単なので、取り入れやすい対策です。
換気扇カバーはネットショップ、または家電量販店などで手軽に入手できます。
ただし換気扇の種類・サイズによって最適な商品が異なるため、購入前には注意が必要です。
三菱アルミニウム Kireidea 換気扇カバー 一般用 お徳用 シルバー 縦32.5cm×横32.5cm 羽根の直径20~25cm 2個入
プロペラファン用のカバーです。油汚れや虫の侵入を防止できます。プロペラファンはレンジフードがついている換気扇よりも寒さを感じやすいので、カバーをつけることで寒さの軽減も期待できます。
マットを敷いて床を温める
冷たい空気は足元にたまるため、キッチンの床を温めるのも有効な手段になります。
とはいえヒーターはなにかと邪魔になる可能性も高いので、マットを敷く、あるいは床暖房を設置するのが便利でしょう。
特にマットはスリッパなどと併用することで、コストをかけなくても寒さ対策としてかなりの効果を発揮してくれます。
マットを敷く寒さ対策はトイレや洗面所にも応用でき、汚れも防いでくれるので一石二鳥です。
トイレ・洗面所・部屋の換気口の防寒対策
トイレ・洗面所・部屋などに付いている換気口の防寒対策について解説します。
外気を取り入れるための換気口も、寒さの原因のひとつです。ちょっとした工夫で、毎日を快適に過ごしましょう。
後付けカバーを取り付ける
換気口からの冷気には、「後付けカバー」の取り付けが効果的です。
上に吹き出し口が付いているタイプであれば、空気の通り道を完全に塞がずに済むので、換気効果を維持しながらも冷気が体に当たるのを避けられます。
温度の低下を完全に防げるわけではないものの、かなりの緩和につながるでしょう。
後付けカバーはネットショップやホームセンターなどで購入でき、換気口の上からかぶせるだけで簡単に取り付けが可能です。
また、後付けカバーは冬に冷気対策となるだけでなく、春・秋には花粉対策、夏には虫の侵入対策としても機能します。一年中効果のあるとても優秀なアイテムです。
フィルター換気カバー「ポレット」 断熱材付 Lサイズ
SサイズとLサイズがあるので 、取り付け予定の換気口のサイズをあらかじめ測ってからサイズに合うものを購入しましょう。
窓の冷気対策も同時に行う
実は、窓も部屋が冷えてしまう大きな原因。
換気扇・換気口の冷気対策と同時に窓にも一工夫加えることで、より暖かい環境をつくることができます。
【Amazon発送・最新版】窓用フィルム 窓断熱シート 目隠しシート 遮光シート 窓断熱シート UVカット 紫外線カット 台風対策 ガラス飛散防止 防犯フィルム (シルバー、60cm×200cm)
断熱のほか、目隠しや紫外線対策にもなる窓用シートです。トイレの窓や洗面所の窓であれば、小さいので貼るのも難しくないのではないでしょうか。
ニトムズ 窓ガラス 結露防止シート 幅90cm×長さ1.8m×厚さ約7mm 1枚入 E1590
いわゆるプチプチシートです。こちらは粘着テープを使わず、水で貼るタイプなのできれいに貼れてきれいにはがせます。結露の防止にも役立ちます。
また、このような寒さ対策グッズは、百均でも手に入れることができます。品質は落ちるかもしれませんがコスパよく防寒できるでしょう。
こんなときはプロに依頼を!
換気扇・換気口の防寒として、プロの業者に依頼すべきケースを紹介します。依頼時の注意点についても解説するので、事前にチェックしておきましょう。
電動気密シャッターを取り付けたい
換気扇の種類がレンジフードファンであれば、「電動気密シャッター」を取り付けることで、より着実な防寒対策が可能です。
電動気密シャッターとは換気扇の起動と連動して自動的にシャッターを開閉するシステムのことで、シャッターにより換気扇から冷気が侵入するのを防げます。
ただし素人による取り付けは簡単ではなく、時間も手間もかかってしまいます。設置できない場合もあるので、商品選びも含めてプロの業者への依頼がおすすめです。
また電動気密シャッターには、人感センサーや温度センサーなど様々な機能がついているものもあります。選ぶ際には、そういったオプション機能の必要性を慎重に検討しましょう。
パナソニック(Panasonic) パイプファン/格子・標準・電気式シャッタ FY-08PDE9
低騒音かつ低消費電力なのが魅力です。室内の騒音をおさえるために設計されたサイレントストリームファンや、ストリームモーターを搭載しています。
こちらの商品の施工には電気工事士の資格が必要です。必ず販売店、工事店に依頼する必要があります。
三菱電機 パイプ用ファン 高気密電気式シャッタータイプ V-12PED6, ホワイト
こちらも低騒音・低消費電力設計です。同じシリーズに人感センサー付き・温度センサー付きなどがあります。
故障の可能性や経年劣化
換気扇の故障・経年劣化によって、室内により多くの冷気が侵入してしまうケースがあります。
例えば換気扇の停止時には閉まるはずの蓋がズレていたり、風によってファンが逆回転していたりすると、寒さの原因になるのです。
この場合はプロの業者に修理を依頼しましょう。
ただし換気扇が寿命を過ぎている場合には、修理をしてもまたすぐに故障してしまう可能性もあります。
換気扇の寿命はキッチンであれば約10年、浴室であれば約10~15年ほどが目安です。
これを過ぎている場合は修理を繰り返すことで費用がかさんでしまうため、安全面も考慮して換気扇本体の取り換えを検討してみましょう。
なお取り換え費用の相場は、工事費も含めて20,000~40,000円ほどです。
プロに依頼する際の注意点
プロの業者に依頼をする際、どの業者に依頼をすべきかは慎重に検討しましょう。
中にはほかと比べて、極端に高い費用を設定している業者も存在します。
そのため基本的には複数の業者から見積もりを取ったうえで、納得・信頼できる業者に依頼することをおすすめします。
最大で5件の一括見積もりができるミツモアを使えば、簡単な質問に答えるだけでスムーズに複数業者の比較が可能です。
利用は無料なので、ぜひ気軽にチェックしてみましょう。
換気扇の場所に合わせて対策しよう
換気扇・換気口には健康被害を防いだり、脱臭・除湿をしたりといった、さまざまなメリットがあります。
しかし冬場には冷気がたまってしまい、部屋が寒く感じられる原因となることも少なくありません。
その場合は後付けカバーを利用するなどの防寒対策が必要です。
また換気扇の故障・劣化が室内の暖房効率を下げてしまうケースなど、プロの業者に修理依頼が必要となる場合もあります。
寒さの原因をしっかりと見極めたうえで対策をして、快適な暮らしを維持しましょう。
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