換気扇は屋外とつながっている設備なので、台風などの雨や風が吹き荒れるタイミングにそのままにしておいてよいのか、気になる方も多いと思います。
結論からお伝えすると、換気扇には台風対策が必要です。台風のときに換気扇が受ける影響や、被害を防ぐためにどんな対策が有効なのかを解説します。
台風が換気扇にもたらす被害
まずは台風によって換気扇がどんな被害を受ける可能性があるのか、確認しておきましょう。
換気扇が壊れる
排気口から台風の強い風が吹き込んでくることによって、換気扇が壊れる可能性があります。
特にプロペラ式の換気扇は羽根を回転させて空気の流れを作り出していますが、台風のような強風にさらされると、羽が本来の回転方向とは逆に回ってしまい、無理な力がかかって故障してしまうこともあるのです。
羽根が取れてしまったり、場合によっては内部の回転モーターが破損してしまったりするケースもあります。
暴風雨が室内に吹き込み、雨漏りが発生する
台風の通過中に換気扇を動かしたままにしておくと、雨や風が換気扇の排気口を通って室内に入り込むこともあります。
換気扇の排気口には外から風雨の侵入を防ぐためにフードが設置されていますが、強風によって斜め下方向からも雨が入って来るため、結果的に雨漏りにつながってしまいます。
特にプロペラ式換気扇の場合、風雨を防ぐシャッターも簡易的なものしか取り付けられておらず、台風で大量の水が侵入してくる可能性があるので注意しましょう。
換気口周りの防水コーキングが劣化することで、雨が屋内に侵入してしまう場合もあります。
ごみやほこりが逆流する
雨や風が室内に吹き込んでくるのと同時に、フィルターや通気口にたまっていたほこりや、風にあおられて飛んできたごみが室内まで逆流してくることがあります。
ダイニングスペースやキッチンなど、普段よく目にする場所は換気扇を掃除していても、浴室やトイレなどの換気口は長い間放置されているケースは少なくありません。
換気扇のフィルターを掃除せずに放置していた場合、台風で蓄積したごみやほこりが一気に逆流して室内に飛散してしまう恐れがあります。
定期的に掃除をしておくのが一番ですが、応急処置であればビニールやテープでふさぐのがよいでしょう。
台風時は換気扇を止めよう!換気扇周りの4つの台風対策
台風のときに換気扇をいつも通り作動させておくと、さまざまな被害を受けてしまう可能性があります。
それでは、具体的にどのような対策をとれば良いのでしょうか?換気扇の停止をはじめとする4つの対策を紹介します。
24時間換気システムも含め、換気扇は台風前に停止させる
台風が通過する前に、必ずキッチン、お風呂、トイレなどにある換気扇を停止させましょう。
換気扇を動かしたままにしておくと、外とつながっている状態になってしまうので、換気扇の故障や暴風雨・ごみ・ほこりの逆流、雨漏りといったトラブルにつながります。
24時間換気システムはそのまま稼働させておいてもよさそうに見えますが、これも台風で天気が荒れている間は一時停止させておくことが望ましいです。
部屋の給気口も閉じる
部屋の中にある給気口も、台風が通過するときには閉めるようにしましょう。
給気口は換気扇から空気が排出されて室内の気圧が下がるのに伴い、外から自然に新しい空気が入ってくる入り口です。
普段は24時間開けっぱなしにしておくものですが、強風や大雨のときは雨が入り込んでくる可能性があるので閉めておいた方が安心です。
閉めっぱなしにしておくと空気が入れ替わらず、室内に湿気がたまりカビや結露の原因にもなるので、台風が過ぎ去ったら忘れずに開けるようにしましょう。
ビニールやテープでふさぐ
外と通じる排気口の部分を、ビニールやテープを使って直接ふさぐ対策も有効です。雨風やごみ、ほこりが室内まで入ってくるのを防止できます。
プロペラファンの場合は、羽根部分をテープで固定して逆回転してしまうのを防ぐ手段もあります。
すき間なくふさぐと一酸化炭素中毒の危険も
現代の建築物は非常に気密性が高いつくりになっています。
空気の通り道をすべてふさいでしまうと、建材から発生する揮発性の有害物質や、火を使用した時の不完全燃焼による一酸化炭素を排出できなくなり、一酸化炭素中毒などの危険性も考えられます。
ビニールやテープでふさぐときにも、少しすき間を開けて空気の通り道を確保しましょう。
シャッターを取り付けておくのも効果的
一般的な換気扇の排気口にはシャッターが付いていることが多いです。
電動式のシャッターなら換気扇を切っておけば開くことはありませんが、換気扇の風圧でシャッターが開くタイプや、シャッターがついていない換気扇だと、雨水が中に侵入してきたり、強風で換気扇に無理な力がかかってしまいます。
その場合は市販の換気扇カバーをかけておくか、自分でシャッターを取り付けておくことがおすすめです。ホームセンターやAmazonなどの通販サイトで購入できます。
用意できない場合は、応急処置としてベニヤ板やブルーシートなどを貼り付けておくのも効果的です。風で飛ばされてしまわないように、しっかりと固定しておきましょう。
マンションにおける換気扇の台風対策は?
マンションでの台風対策も、基本的には以下の通りで変わりません。
- 24時間換気システムを含めた換気扇の運転を停止しておく
- 部屋の自然給気口を閉じる
- 換気扇の通気口をビニールやテープでふさぐ
上の階にいくほど、換気扇の通気口から水が浸入しやすいので、雨風を防ぐために通気口をふさぐ対策が重要といえます。
ただしマンションの上階の場合、通気口は高所にあり、外側からふさごうとするのは危険です。内側からふさぐようにしましょう。
台風通過後にすべきこと
台風が過ぎ去り天気が回復したら、再び24時間換気システムを作動させ、給気口を開くのを忘れてはいけません。
その際に、換気扇に異常が発生していないかあわせて確認しましょう。
換気扇に異常がないかチェック
換気扇に以下のような症状が見られたら、故障の合図かもしれません。試しにスイッチを入れてみて、おかしな様子がないかチェックしてみましょう。
- 換気扇から「カラカラ」などの異音がする
- 運転させてもプロペラの動きが鈍い
- 羽根がブルブルと振動している
- 空気を吸い込む勢いが鈍い
ごみが溜まっていたら掃除しよう
台風によってダクト内にごみや汚れが溜まって動きが悪いこともあるので、その場合は換気扇周りの掃除も行いましょう。
また、蓄積した換気扇の油汚れが原因で、プロペラの回転が鈍くなっている可能性もあります。
日頃の掃除を怠っていた場合は、この機会に換気扇まわりをきれいにして、快適に空気が入れ替わるようにしましょう。
不具合や故障が見られたら点検・修理依頼を
台風の影響で換気扇に不具合が生じたり、故障したりした場合は、自力で対応するのは難しいため、プロの業者に点検や修理を依頼しましょう。
取扱説明書などで型番を確認して業者に伝えると、スムーズに対応してもらえる可能性が高いです。
換気扇の寿命は10~15年程度といわれています。設置されてから相応の年月が経過している場合は、これを機に新しい換気扇への交換を検討してみるのも良いでしょう。
修理や交換を依頼する場合は、複数の業者に見積依頼を出すことをおすすめします。それぞれの見積もり内容や対応の丁寧さをしっかり確認し、信頼できる業者に依頼することが重要です。
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台風で換気扇が壊れたり、調子が悪くなったりしてしまった場合は、焦らずにプロの業者に相談してみましょう。
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