トイレから嫌なニオイがするとき、ほとんどは「汚れ」が原因です。トイレが臭いときの原因と、チェックすべき場所、そして掃除方法を紹介します。
トイレのニオイは、おもに汚れが原因
トイレから嫌なニオイがするとき、ほとんどの場合は便器や室内にたまった汚れが原因です。
- こもったニオイ、アンモニア臭:尿石やホコリ汚れ
- 生臭い、ツンとしたニオイ:カビや雑菌などの汚れ
- 下水のようなニオイ:排水トラップの不調
おもなニオイと汚れの種類は、おもに上記のようなケースが多いでしょう。そのため消臭スプレーなどを使うよりも、掃除をすることが根本的な解決になります。
原因1:尿ハネなどの黄ばみ汚れ
トイレで用を足すとき、気づかぬうちに尿ハネしています。便座裏や便器のフチなどに溜まった汚れは、固まって「尿石」になりアンモニア臭の元になるのです。
とくに立小便をしたときには、便器だけでなく床や壁にも見えない水滴がたくさん飛び跳ねています。
便座裏や便器のフチ裏、壁などに黄ばみがないかチェックしてみましょう。普段からブラシや掃除シートで汚れを落とすことで、悪臭の予防につながります。
原因2:ウォシュレット、脱臭フィルターの汚れ
温水洗浄便座の場合、ノズル部分や脱臭フィルターも汚れが溜まりやすい場所です。しばらく掃除していない場合、ニオイの原因になります。
とくに注意が必要なのは、便器の後ろ側にある「温水洗浄便座と、便器本体とのつなぎ目」の部分。
ここは普段の掃除では手が届きにくい場所ですが、脱臭フィルターもあるのでホコリが溜まりやすく、そこへ便や尿ハネなどが混ざると雑菌が繁殖。悪臭が発生します。
原因3:ホコリによる汚れ
トイレはホコリが発生しやすい場所です。トイレットペーパーなどの紙類が豊富で、衣服を着脱するときに糸くずなどが落ちることが原因。
じつはホコリもニオイの元になることがあります。トイレは湿気も多いので、ホコリのなかで雑菌が繁殖していくのです。
「便器はしっかり掃除しているのに、なぜかにおう」というときは、トイレの壁・床、小物類のスキマも定期的に掃除することをオススメします。
原因4:カビによる悪臭
カビが発生すると、モワッとした汗臭いようなニオイがします。
狭い室内で水を大量につかうトイレは、高温多湿になりやすい場所です。雑菌やホコリなどが増えていくと、カビが繁殖しはじめます。
とくにトイレタンクの中、便器の裏側、便器と床とのスキマ、換気扇あたりにカビが出やすいので注意しましょう。カビ掃除をするときには、塩素系漂白剤やアルコールを使って除菌しましょう。
またどこにもカビが見えないのになぜかカビ臭い場合は、床や壁の中にカビが繁殖している可能性も考えられます。その場合は、トイレの床下や壁の中にある配管から水漏れして、木材を傷めているのが原因かもしれません。
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原因5:下水のニオイは、排水トラップの不具合が原因
ここまでは便器や室内の汚れが原因でしたが、下水のニオイが上がってきているときには「排水トラップ」に問題が発生しているかもしれません。
便器内に溜まっている水は「封水」といい、これがフタの役割を果たすことで、下水からニオイや虫が上がってくるのを防いでいます。この仕組みや構造が「排水トラップ」です。
封水は「長期間の不使用」「他の水回りとの兼ね合い」などで水量が減ることがあり、そうなると下水のニオイを止めるフタがない状態に。それが原因で悪臭がただよってしまいます。
また排水管の水漏れや、排水管の詰まりなども原因として考えられるので、原因が分からない場合はプロの業者にチェックしてもらうのがオススメです。
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ニオイ撃退!トイレに使える洗剤
トイレのニオイを撃退するには、原因になっている汚れを落とさなくてはいけません。そこでトイレが臭いときに効果的なおすすめ洗剤を紹介します。尿石はアルカリ性なので、中性~酸性の洗剤を選ぶのが基本。逆に黒ずみ汚れは酸性なので、アルカリ性の洗剤が効果的です。
【酸性】サンポール
サンポールは酸性の性質を持つ洗剤で、アルカリ性である尿石には効果抜群。昔からの定番ともいえる洗剤で、除菌効果もあります。塩素系の洗剤と混ぜると有毒ガスが発生するため、掃除のときには単体で使用してください。
【酸性】クエン酸
クエン酸は、化学成分を使用しないで「ナチュラルクリーニング」が出来ることから、家庭のお掃除で人気の洗剤です。
トイレ以外の排水口や、シンク・洗面台などの水垢にも使用できるので、家全体のお掃除に役立ちます。ただし除菌効果は弱めなので、強い洗浄効果を求めるなら別の洗剤を選びましょう。
また化学成分は不使用ですが「酸性」なので、塩素系の洗剤と混ぜて使うことはできません。
【塩素系・アルカリ性】トイレハイター
花王の「トイレハイター」は塩素系の洗剤です。塩素(次亜塩素酸ナトリウム)の力で、汚れや雑菌を分解する仕組みです。
サンポールとちがって液性はアルカリ性なので、黒ずみ汚れに対してより効果的。ただし酸性の液体と混ぜると有毒ガスが発生するので、クエン酸やサンポールとは併用しないでください。
キッチンハイターでも代用できる?
「ハイター」と名の付く製品はいろいろありますが、実はほとんど成分が一緒です。
製品名にかかわらず「塩素系漂白剤」を使えば、基本的に「トイレハイター」と同じ効果を得ることができます。もちろん「キッチンハイター」も代用可能。
いずれも次亜塩素酸ナトリウムを使用しているので、カビなどの雑菌や黄ばみ汚れを漂白してくれるのです。
【注意】パイプユニッシュでトイレのニオイは消えない
「排水管」のニオイや詰まりがあるとき、「パイプユニッシュ」が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
しかしトイレが臭いときや詰まっているときに「パイプユニッシュ」を使っても、あまり効果は見込めません。理由は2つ。
- 尿石や排泄物などの汚れは除去できない
- トイレの封水(水たまり)で薄まってしまう
まずパイプユニッシュはアルカリ性です。そのため同じアルカリ性の尿石などの汚れを中和することができません。
またトイレには常に水が溜まっています。この水によってパイプユニッシュが薄まってしまうので、排水管の壁面に薬剤が付着しにくいのです。
実際、パイプユニッシュの品質表示には、「トイレのつまりには効果は期待できません」と明記されています。トイレが臭いときには別の方法を試しましょう。
ニオイの発生源になる場所と、掃除方法をチェック!
トイレのニオイが気になるときは、以下の場所をチェックしてみてください。
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それぞれの場所の汚れの原因と、掃除方法を紹介します。
【1】便器の黄ばみ・黒ずみをチェック
便器の黄ばみ・黒ずみをチェックしましょう。このとき便器の内側だけなく、外側にも尿が垂れた跡がないか見るのを忘れずに。
黄ばみ汚れは尿石が原因、黒ずみの場合はカビ・雑菌がおもな原因です。これらの汚れからはアンモニア臭や、雑巾のようなこもったニオイが発生します。
黄ばみの掃除
以下は「湿布法」という掃除方法です。洗剤をパックすることで汚れに浸透させ、ニオイの原因となる尿石をしっかり除去できます。
【黄ばみの掃除手順】
※塩素系の洗剤と混ぜない |
黄ばみ落としに使う「塩素系」の洗剤は、かなり成分・ニオイが強いので扱いに注意しましょう。トイレは必ず換気して、マスクやゴーグルで跳ね返りを防いでください。
薬剤を便器にしっかり密着させるために、トイレットペーパーをつかってパックするのがポイント。放置する時間は2~3分が目安ですが、汚れがひどい場合は30分~1時間ほど放置してもOKです。
軽い黄ばみ汚れを掃除するときや、なるべく人体や環境にやさしい洗剤を使いたい場合は、クエン酸を使ってもOKです。
黒ずみの掃除
黒ずみの元となっているカビや雑菌を落とすには、根っこから分解できる「塩素系漂白剤」がオススメです。そのなかでも「スクラビングバブル」は、高い洗浄力に定評があります。
基本的には便器にかけるだけでジェル状の液体が密着してくれるので、あとは2~3分放置して流すだけでOKです。
酸性の洗剤と混ぜると有毒ガスが発生してたいへん危険なので、合わせて使わないように注意してください。
【2】便器のフチ裏(リム裏)をチェック
便器のフチ(リム)部分は上から見ると隠れているので、裏側にはびっしりと汚れがついていることが多いです。
フチ裏に溜まりやすい汚れも、おもに「黄ばみ」「黒ずみ」の2つ。汚れが蓄積することで、アンモニア臭や雑巾のようなニオイの原因になります。
便器内側と同じく「黄ばみには酸性洗剤、黒ずみには塩素系漂白剤」を使って掃除しましょう。フチ裏に届きやすいように、フック状のノズルになっている洗剤を選ぶのがオススメです。
フチ裏掃除に便利なブラシ
上画像のトイレブラシは、上側にも毛先が伸びています。そのためフチ裏の奥まで掃除しやすい便利なブラシです。もちろん下側の白い毛先を使って、便器内の掃除もできます。
【3】便器と床のスキマは、カビ、ホコリなどの汚れをチェック
見逃しがちなポイントですが、便器から垂れた水や尿が「便器と床とのスキマ」に溜まるケースはかなり多いです。便器をいくら掃除してもニオイが消えない場合は、この部分を掃除してみてください。
尿や水が垂れたところにホコリが詰まることで、カビが発生することもあります。おもにアンモニア臭やツンとしたカビ臭、こもった生臭さなど様々なニオイの原因になる場所です。
床とのスキマを掃除する方法
便器と床との隙間は、掃除用のヘラを使うことで効果的に掃除できます。ヘラがない場合は、使わなくなったカード類で代用可能です。
掃除につかうシートは、除菌効果のある製品を選びましょう。スキマから悪臭がする場合、雑菌やカビが繁殖している可能性があります。
【床との隙間を掃除する手順】
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奥に入り込んだ汚れも取れるよう、しっかり隙間に差し込みスライドしていきましょう。汚れが付かなくなるまで拭いたらお掃除完了です。
家庭によっては、スキマにはコーキング剤(接着剤)が詰められていることがあります。その場合はヘラなどを使わず、トイレシートで拭き掃除しましょう。
【4】温水洗浄便座のスキマ、脱臭フィルターをチェック
お使いのトイレが温水洗浄便座(ウォシュレット)である場合、ノズルだけでなく、便座を外して裏側の掃除もしましょう。
尿ハネなどによって黄ばみ汚れが溜まったり、脱臭フィルターにホコリが詰まって雑菌が繁殖したりすることがニオイの原因になります。
温水洗浄便座の外し方
じつは温水洗浄便座は掃除がしやすいように、簡単に取り外しができるよう作られているのです。動画を参考にしてトライしてみてください。
ただしメーカーによって外し方に違いがあるため、必ず事前に取扱説明書などで確認しておくようにしましょう。
温水洗浄便座の掃除手順
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脱臭フィルターは水洗いして、よく乾燥させましょう。傷がつかないように優しくこするのがコツです。また水気をよく切らないと、ホコリがつきやすくなったりカビが発生したりするので注意してください。
便座裏だけでなく、便器側に溜まった汚れも落としましょう。このスキマに黄ばみや尿石が溜まって悪臭を放ちます。柔らかい布で水拭きすればOKですが、汚れがひどい場合は台所用の中性洗剤を使いましょう。
アルカリ性の洗剤や塩素系漂白剤は、プラスチック素材を傷つけてしまうため使用は避けるようにしてください。
【5】トイレタンクの中をチェック
トイレタンクを開ける機会は、あまりありませんよね。ずっと水が溜まっている場所なので、水道水のミネラルなどが溜まり、白っぽい水垢が発生します。また気温が高くなると、黒カビが発生することも。
とくにカビは放置すると悪臭の原因になるので、トイレタンクの中をチェックしてみましょう。
タンク内の洗浄は、台所用の中性洗剤で
トイレタンクの中を洗浄するときは、中性洗剤が推奨されています。タンクの中には樹脂製やゴム製の部品が多いので、酸性やアルカリ性の薬剤をつかうと、傷んでしまうことがあるのです。
そのためタンク内に黒カビなどのひどい汚れが溜まった場合、TOTOなどのメーカーは自分で洗浄することをおすすめしていません。
基本的には、タンク内の掃除はプロのクリーニング業者に依頼するものと覚えておきましょう。自分で掃除する場合は取扱説明書などを確認し、故障のリスクを把握したうえで取り組んでください。
自分でタンク内を掃除する場合
自分でタンク内を掃除する場合は、以下の手順で進めましょう。
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まずはトイレの止水栓を閉めて、水が流れない状態にします。その状態で水栓レバーをひねり、タンク内の水を流しきりましょう。
タンクのフタを取り外し、フタと内部の両方を掃除していきます。なるべく柔らかいスポンジで優しくこすりましょう。水洗いが基本ですが、洗剤を使う場合は中性洗剤を選んでください。
掃除が終わったら洗剤が残らないようにしっかりと水洗いして、丸1日程度を目安に乾燥させましょう。カビは乾燥に弱いので、除菌に効果的です。
その後、再びフタを戻して止水栓を開ければお掃除完了です。
関連記事:トイレタンクの掃除方法 | ミツモア |
【6】床、壁紙の尿ハネ汚れをチェック
洋式便器で立ち小便をしたときには、1回あたりなんと約2000滴もの尿ハネが起こるという調査があります。
もっとも多いのは便器の手前10cmほど。トイレ室がせまい場合は壁にも尿ハネがつきます。
尿ハネのほとんどは肉眼では見えないので、気づいたときには雑菌がびっしりになっていることも。積み重なってアンモニア臭やカビ臭の原因になるので、定期的に拭き掃除をしましょう。
床、壁はお掃除シートで拭き掃除が基本
トイレの床や壁紙は、除菌効果が高いお掃除シートを使いましょう。普段から便器の拭き掃除とあわせて、床や壁も拭いておくのがオススメです。
お掃除シート以外を使う場合は、以下を参考にしてみてください。
- クッションフロア:中性洗剤、柔らかい雑巾
- フローリング:中性洗剤、柔らかい雑巾
- タイル:塩素系漂白剤、メラミンスポンジ
クッションフロアやフローリングには、ぬるま湯と中性洗剤を使いましょう。ただしフローリングは湿気に弱いので、速やかに乾拭きまで仕上げるようにしてください。
タイルの場合も中性洗剤を使うことができますが、よりカビなどに効果的な塩素系漂白剤も使用可能です。タイルの目地部分はとくにカビが生えやすいので、汚れの種類に合わせて洗剤を選びましょう。またしつこい汚れには、「激落ちくん」などが有名なメラミンスポンジを使ってもよいでしょう。
素材によってはクエン酸でもOK
掃除シートで落ちきらない尿石・黄ばみ汚れは、クエン酸を使うのもオススメ。「水またはぬるま湯100ml+大さじ1杯のクエン酸」で拭き掃除しましょう。
ただしクエン酸をはじめとする酸性の成分は、フローリングや木材と相性が悪いので注意してください。
- クッションフロア:〇
- タイル:〇
- フローリング:△
- 無垢フローリング:×
クッションフロア(塩ビ製)やタイルであれば、クエン酸を使っても問題がありません。
フローリングの場合は、拭き残しがあったり、クエン酸の濃度が高かったりすると床材にシミや白い汚れが付いてしまいます。掃除の前に目立たない箇所でテストして、掃除後の水拭きを丁寧に行いましょう。
またオイル仕上げの無垢フローリング(生木に近い状態)は、そもそも水や洗剤を使うことがNGです。普段は乾拭き掃除をして、定期的にオイルを塗り替えるようにしましょう。
【7】換気扇のカビ、ホコリ汚れをチェック
前述のように、トイレはホコリが溜まりやすい空間です。換気扇が空気を吸い込むときに、ホコリが溜まっていきます。
ホコリはカビの養分になるので、掃除せずに放置すると換気扇からカビ臭やこもったニオイがしてくるので注意してください。
換気扇の掃除は、1年に1~2回の頻度で行うのがベストです。換気扇フィルターを使うと掃除が楽になるので、こちらもぜひ導入を検討してみてください。
トイレの換気扇を掃除する手順
【掃除手順】
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換気扇が誤作動を起こさないように、まずは電源プラグを外します。カバーにもホコリが付いている場合は、天井に直接掃除機をかけておきましょう。
カバーとファンそれぞれを取り外したら、水洗いしましょう。洗剤を使う場合は台所用の中性洗剤でOK。アルカリ性の洗剤や塩素系漂白剤を使うと、プラスチック部品が損傷するおそれがあるので避けましょう。
カバーとファンを洗い終わったら、風通しのいい場所でしっかり陰干ししましょう。乾ききらないまま元に戻すと、カビが発生しやすくなるので注意が必要です。
乾燥を待つあいだ、天井の換気扇本体を拭き掃除しましょう。こちらも水拭きまたは中性洗剤を使います。トイレ用のお掃除シートでもOKです。
【8】トイレブラシなどの掃除用品
トイレブラシやスッポン(ラバーカップ)など、使い終わったあとそのまま収納していませんか?じつはその状態だと「水分」「雑菌」が豊富なので、カビや悪臭の原因になってしまいます。
またトイレスリッパや便座カバー、トイレマットなども掃除・洗濯が必要です。尿ハネなどが積み重なって、アンモニア臭の原因になります。
掃除用品の除菌方法
トイレ掃除用のブラシや、スッポン(ラバーカップ)などは、使い終わった後に水洗いして、庭やベランダでしっかり乾燥させておきましょう。この際、収納に使っている受け皿も洗浄・乾燥するのを忘れずに。
また2週間~1カ月に1回は、トイレブラシの念入りお手入れをするのがオススメです。バケツなどに水をため、塩素系漂白剤で漬けおきしましょう。30分ほど放置したら、ベランダなどで半日ほど乾燥させて完了です。
いちいちブラシのお手入れをするのが面倒な方は、使い捨てのトイレブラシも検討してみてはいかがでしょうか。
【9】封水(便器の水)が減っていないかチェック
汚れが溜まっていなくても、封水切れによって下水のニオイがただよってしまうことがあります。以下のポイントをチェックしてみてください。
- 封水が蒸発:長期間使っていないトイレ
- 誘因現象:2階建て以上の建物、ときどき封水切れする
- 毛細管現象:徐々に封水が減っていく
- トイレタンクの故障:そもそも水が溜まらない
それぞれ自宅のトイレの症状に当てはまるか確認してみてください。
封水が蒸発
長期間トイレを使っていないと、封水が自然と蒸発していきます。この場合は故障ではないので、コップ1杯分の水を注ぎ足して対策可能です。
誘因現象
普段はしっかり封水が溜まっているけど、ときどき封水切れするという場合は誘因現象が起こっているかもしれません。
これは2階以上の建物で起こる現象です。ほかの階の住人が水を流すとき、排水管に圧力がかかります。その圧力に、別の部屋の封水まで吸い込まれてしまうのです。
対策するためには通気性のよい排水管に交換するなど、壁内の工事が必要です。自分で対策するのは難しいので、水道業者に見積もりを依頼しましょう。
またアパートやマンションの場合、排水管は共用部にあたるので、管理会社や大家さんに相談してみましょう。
毛細管現象
毛細管現象とは、糸や髪の毛などの細長いものを水に浸したとき、水が勝手に移動する現象です。
排水管の奥に髪の毛などが詰まっている場合、毛細管現象によって封水が徐々に排水管に流れてしまい、封水切れを起こすのです。
この場合はパイプクリーナーを使って、排水管洗浄をするのがオススメ。髪の毛などを溶かすことができる、強力な洗浄剤を選びましょう。
トイレタンクの故障
トイレに水を流した後、封水がしっかり貯まるかどうかチェックしてみてください。この時点で封水が少ない場合は、トイレタンクの故障が考えられます。
故障といっても、補助水管という部品が外れているだけのケースが多く、その場合は自分で対処可能です。
タンク下部から伸びているオーバーフロー管に、細いチューブ状の補助水管を付けなおしましょう。
おすすめのトイレ消臭剤を紹介!
ファブリーズ 消臭芳香剤+抗菌 W消臭 トイレ用
こちらの商品はファブリーズ・手のひらサイズのコンパクトタイプで、置く場所に困らない消臭剤です。消臭だけでなく、床をコーティングすることで菌の繁殖を防ぎ防臭も行ってくれる優れものです。
トイレの消臭力 消臭芳香剤 無香料
無臭タイプのトイレ用消臭剤です。強いオシャレ系のにおいなしで、トイレの消臭をしたいという方におすすめとなっています。持続期間も2~3ヶ月と長めなので1本で長期間使える消臭剤です。
小林製薬 消臭スプレー トイレの消臭元 ふんわり清潔せっけん
こちらはスプレータイプの消臭剤です。嫌な臭いのする箇所に的確に対策でき、石鹸のにおいで臭いのもとをしっかり除去できるおすすめ商品です。
重曹
市販の消臭剤は、強力な香りで悪臭をカバーしようとするものが多いです。しかしそれでは逆に不快な臭いになってしまうこともありますよね。
そこでおすすめなのが、「重曹」です。重曹は、悪臭成分そのものを中和する作用があるので、臭いを元から除去してくれますよ。
さらに、吸湿作用もあるのでカビ予防にも効果的です。効果も2~3ヵ月程度続くので、頻繁に取り換える必要がないところも嬉しいですね。
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消臭効果がなくなった後の重曹は、住宅の掃除に使用することが可能です。再利用して無駄なく重曹を使い、汚れや臭いを除去していきましょう。
コーヒー豆
コーヒー豆を使ってコーヒーを淹れている方は、挽き終わった後の「コーヒーかす」を消臭剤として使用してみましょう。
実は、コーヒー豆は様々な臭いを吸収してくれる特性があり、なんとその消臭効果は活性炭の約5倍!さらに、酸性であるコーヒー豆は、アルカリ性のアンモニア臭を吸収しやすいため、トイレの消臭剤には持ってこいなアイテムなんです。
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乾燥しているものよりも、湿った状態の方がよりアンモニア臭を吸収しやすいので、抽出後の湿った状態のものを使いましょう。
ただし湿ったところカビが生えやすいので、1~2日で新しいものと交換するようにしましょう。
保冷剤
ケーキなどを購入した時に付いてくる「保冷剤」。いつの間にか大量に溜まってしまい、冷凍庫にたくさん入っている…というご家庭も多いのではないでしょうか?そんな保冷剤も、消臭剤として活用することができるんです。
保冷剤には、市販の消臭剤の基材としても使われている「高吸水性ポリマー」というものが含まれています。そのため、市販の消臭剤と変わらない効果を期待することができますよ。
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保冷剤を使った消臭剤は、アレンジしやすいのも特徴です。例えば、好きな香りのエッセンシャルオイルを垂らして竹串などでかき混ぜれば、芳香剤にすることもできます。また、絵の具などで好きな色に色付けることも可能なので、ぜひ好きなデザインを楽しんでみてください。
交換は2~3週間を目安に行うようにし、うまく消臭効果を持続させましょう。
トイレの臭いの予防対策
トイレを綺麗に掃除しても、今まで通りの使い方をしていればまたすぐにトイレ内が汚れてしまいます。そこで、臭いを予防する対策を行い、綺麗な状態を長く維持していきましょう。
「臭い対策」といっても、特別なことをする必要はありません。いつもの生活をほんの少し変えてみるだけで、劇的に汚れを防ぐことができ、その結果臭いの発生を抑えることができますよ。
①週1回のこまめな掃除
トイレの臭いは、やはり「汚れ」が主な原因です。その汚れが放置されたことにより強烈な臭いを発してしまうので、トイレが汚れたらなるべくすぐに掃除をするようにしましょう。時間を開けずに掃除をすることで、汚れがこびりつく前に対策することができますよ。
また、見えないところも尿ハネなどで汚れがどんどん蓄積していくので、週に一度は隅々まで念入りに掃除をする習慣をつけましょう。その際は、前述した「トイレが臭う時に確認する場所」の7つを参考にすると掃除がしやすいです。
②座って用を足す
今まで立って用を足していた男性や男の子のお子さんは、これからは座って用を足すようにしましょう。立ったままだとどうしても床や壁など様々なところに尿ハネが起きやすいもの。それでは臭いの原因が増えるだけでなく、掃除も大変になってしまいます。
座って用を足すだけで、劇的に尿ハネを抑えることができます。トイレだけでなく、自分の服が汚れてしまうのも防ぐことができるので、ぜひすぐにでも排尿スタイルを変えてみましょう。
③蓋をしめてから水を流す
用を足した後、蓋を開けたまま水を流してはいませんか?実は、蓋を開けたまま水を流してしまうと、わずかな水しぶきが床や壁に飛んでしまうのです。用を足した後のトイレの水は、明らかに不潔なもの。
そのため、水を流すときは必ず蓋を閉めてから流すようにしましょう。蓋を閉めれば、飛んでしまった水しぶきも蓋の裏につくだけなので掃除が楽になりますね。
④タンクに重曹1カップいれる
トイレの臭いの原因には、尿ハネの他に「カビ汚れ」も関係しています。そのカビが最も生えやすいのは「トイレタンクの中」。しかし、タンクの掃除は少し手間がかかるので、頻繁に行うのは大変に感じてしまいますよね。
そこで、タンク内の掃除は月1回程度を目安に行う代わりに、掃除後はタンクに重曹1カップを入れておくようにしましょう。重曹は消臭効果に加えて雑菌を抑える効果もあるので、臭いを予防しつつカビの繁殖を防ぐことも可能です。
重曹を入れるだけなら手間もそれほどかからないので、忙しい方でも気軽に行うことができるのではないでしょうか?このように、トイレの臭いは楽して抑えることが可能なので、ぜひすぐにでも生活に取り入れてみてくださいね。
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