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無職でも確定申告するメリットとは?申請方法まで徹底解説!

最終更新日: 2019年11月30日

「無職だから確定申告をしなくてもいいや」

そんなことを考えていませんか?実は無職の方でも確定申告をすれば、払い過ぎた税金の還付を受けられることがあるのです。

また、税金の還付を受けるだけでなく、さまざまな手続きのために確定申告が必要となることもあります。

本記事はいろいろなタイプの無職の方にスポットを当てて、確定申告をするメリットから申請方法まで分かりやすく説明します。

確定申告とは

無職の男性
無職で確定申告をすべき理由とは

そもそも確定申告は何のために必要なのでしょうか?

まずは、確定申告の目的や申告時期について確認してみましょう。

確定申告の目的は?

確定申告とは、1年間の所得を「確定」して、所得税を「申告」する手続きです。

所得税と復興特別所得税(※1)については、対象年の1月1日~12月31日までの所得について翌年に確定申告を行います。

確定申告をした結果、追加で税金の納付が必要なら不足額の納税を、源泉徴収などで先に支払っている税金が多い場合には、払い過ぎた部分が還付金として戻ってきます。

※1 復興特別所得税とは、東日本大震災からの復興に必要な財源を確保するため、2037年まで課税される税金

確定申告の時期

所得税の確定申告期間は毎年2月16日から3月15日までです。

その期間に、前年の1月1日から12月31日までの所得について確定申告書を管轄の税務署に提出し、追加の納税が必要な場合はその納付まで済まさなければなりません。この申告と納税の期限である3月15日が土日祝に当たる場合は、その次の平日が申告納税期限となります。

なお、払い過ぎた税金が還付される「還付申告」については、前年の所得が確定する1月1日以降であれば2月16日より前でも提出することが可能です。

還付申告は申告期間を過ぎていても可能

所得税の確定申告期間は既にご紹介した通り毎年3月15日までですが、還付申告書については申告対象となる年の翌年1月1日から5年間提出することができます。つまり、万が一、還付申告書を出し忘れていた場合でも、5年以内であれば還付申告書を受理してもらえます。

ただし、納付すべき税金がある確定申告で申告期間を過ぎた場合には、過ぎた期間に応じて延滞税が課されるので必ず申告期間内に確定申告を行ってください。

無職でも確定申告は必要なの?

退職後の確定申告
無職でも確定申告は必要なの?

本項では、無職でも確定申告をする必要性について説明します。

メリットとデメリットを解説した上で、無職のタイプ別に確定申告が必要な理由についてご説明しましょう。

無職の方が確定申告するメリット・デメリット

無職の方の確定申告にはメリットとデメリットがあります。

代表的なメリットは、所得税の還付があることです。

もちろん、全ての方が還付金を受け取れるわけではありませんが、その年の途中まで会社勤めで給与を受け取っていた方などは、還付される可能性が高いでしょう。また、所得税の還付を受けられない場合でも、確定申告をすれば国民健康保険料や住民税が安くなることがあるのは、見逃せないポイントです。

一方、デメリットは何といっても、確定申告にかかる時間と手間です。

最近は簡単に確定申告をできるように様々な環境が整備されていますが、それでも初めて確定申告をされる方には時間や手間がかかる作業だと思います。

年末調整前に退職した人の確定申告

年度の途中で退職された方は年末調整がされていないため、確定申告をすることで還付金が返ってくる可能性が高いです。必ず確定申告をしてください。

特に、退職後に無職の方はかなりの確率で還付を受けられます。

これは、毎月の給与から天引きされている源泉所得税の仕組みに原因があります。

源泉所得税は、「毎月の給与が年間支払われた場合に納めるべき所得税額の見込み額」を12等分して毎月の給与から徴収する仕組みです。つまり、年の途中で退職した場合には退職後の給与が無くなるため、見込みで計算されていた所得税額が実際よりも多くなります。

そして、年の途中で退職した方は基本的に退職した会社で年末調整をしてもらえないので、確定申告をすれば所得税が還付される可能性も高くなるということです。

また、年内に退職された方は、確定申告時に「社会保険料控除証明書」「国民健康保険料納付済みのお知らせ」「源泉徴収票」などが必要になる場合がありますので、こういった書類は大切に保管しておきましょう。

1年間無職だった方の確定申告

1年間無職だった方は確定申告をする義務はありません。

これは、年間所得の合計額が所得控除の範囲内であれば確定申告が不要となるルールに基づきます。全ての方が一律で控除を受けられる「基礎控除」が38万円あるので、所得が38万円以下の方は確定申告をする必要がないのです。

※平成30年度の税制改正で、令和2年分以降の所得税から基礎控除額が48万円になることが決定しました。

ただし、1年間無職だった方でも、確定申告(または住民税の申告)をした方が良いこともあります。

例えば、住民税です。住民税は所得に関わらず課税される「均等割」と所得額によって増減する「所得割」で構成されています。この内、均等割に関しては一定所得以下であれば非課税ですので、住民税が安くなります。

しかし市町村によっては、確定申告を行っていない場合、非課税の適用を受けられないことがあるので、確定申告は必ず行いましょう。

また、確定申告を行っていない場合は前年の所得が不明となっているので、国民健康保険料の軽減や減免申請などの手続きがスムーズに進まないというデメリットもあります。

これらのことを考えると、確定申告の義務がない場合でも確定申告をした方が良いと言えるでしょう。

年の途中で退職し、退職金をもらった方は確定申告が必要?

年の途中で退職して退職金をもらった後に無職となった方は、必ず確定申告をしてください。

理由は2つあります。1つは、前述した通り年の途中で退職したので、所得税の還付が見込めること。

そしてもう1つの理由は、退職金についても、既に納めた税金が戻ってくる可能性があるからです。

ここで、退職金について税金の仕組みを簡単にご説明しましょう。

企業が支払う退職金は給与と同様に、所得税や住民税を控除して支払います。本来、退職金は「分離課税」として他の所得とは分けて課税されるため、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合は、その時点で所得税や住民税を控除されるので退職金に関する課税関係は全て完了しています。

しかし、給与所得が少なくて控除しきれない所得控除等がある場合には、退職所得から控除しきれない所得控除をすることが可能なのです。その場合、既に源泉徴収された退職金に係る所得税から還付を受けることができます。

また、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、一律で20.42%の源泉徴収が行われているので、確定申告をすれば還付を受けられます。

無職だが、給与所得以外の所得がある場合

無職で給与所得が無くても、他に所得を得ている場合は確定申告が必要です。

特に以下の所得がある場合、申告しなければいけません。

  • 不動産所得 ex:) 土地や建物など、不動産の貸し付けによる収入
  • 山林所得 ex:) 山林を伐採、譲渡して得た収入
  • 譲渡所得 ex:) 土地や建物を譲渡してえられる対価

また、海外の金融口座で利子所得を受け取る場合や源泉分離課税が適用されない一時所得、20万円以上の雑所得など、一定の状況下で申告が必要になる所得もありますので、無職でも何かしら収入がある場合は国税庁サイトを参照したり、税理士に相談してみるといいでしょう。

退職後は年金生活をしているけど確定申告は必要?

退職後に年金生活をしている方も、確定申告が必要な場合があります。

公的年金などは雑所得として扱われるので、基本的には確定申告が必要だからです。

しかし、年金受給者が増えていることなどを理由に、下記の条件を両方満たす方は申告が不要となっています。

  1. 老齢基礎年金や老齢厚生年金などの公的年金等の収入合計が400万円以下で、これらが全て源泉徴収の対象となっている方。
  2. 上記1.の公的年金等以外の所得の合計額が20万円以下の方。

公的年金以外に個人年金などを受け取っている方は、確定申告が必要となる場合があります。

また、個々のケースについては専門家または税務署に相談されることをおすすめします。

医療費控除を確認しよう

年末調整後に退職していても、確定申告することで還付される可能性があります。というのも医療費控除は年末調整時に考慮されておらず、確定申告によって課税所得が再計算されるからです。

医療費控除は通算で年10万円以上の医療費(通院にかかった公共交通機関の交通費も含む)を実際に支払った場合に、その金額(実際に支払った医療費-10万円)が所得から控除される制度です。

また、生計を一にしている家族にかかった医療費も含めることができますので、一度かかった医療費を確認してみるとよいでしょう。

ふるさと納税をした場合には確定申告を!

無職の方がふるさと納税をした場合、必ず確定申告をしなければなりません。

というのも、ふるさと納税を行うことで寄付金控除を受けられるのですが、この寄付金控除を利用するには確定申告を行う必要があるからです。

寄付金控除とは、寄付額から2,000円差し引いた金額を所得から控除できる制度で、控除によって課税所得を減らし、所得税や住民税を下げることができます。

注意点は、寄付金控除に限度額が設けられていることです。この限度額を超えた分の寄付額は自己負担となり、控除されません。ふるさと納税を行う前に限度額を確認しておくのがよいでしょう。

また控除される所得がない場合も、ふるさと納税の恩恵が受けられないので注意してください。

確定申告の方法

無職でも確定申告書を簡単作成
確定申告の進め方

ここまで、無職の方でも確定申告が必要となる場合について説明してきました。実際に無職の場合でも確定申告が必要となるケースが多いことに驚かれたのではないでしょうか。

ここからは実際に確定申告を行う際の申請方法について、確定申告書の提出方法から作成方法まで分かりやすく説明します。

PCで確定申告書類を作成し、税務署に持参か郵送

「確定申告書の作成」と聞くと難しくて手間がかかるイメージがあるのではないでしょうか。しかし、最近ではPCとインターネット環境があれば、簡単に作成できるのです。

作成した申告書を印刷して、税務署に持参するか郵送で提出する方法が、手間も掛からないのでおすすめです。

自宅で確定申告を済ませるe-Taxという方法も

確定申告には書類で提出する以外にも、「電子申告」という方法があります。

「e-Tax」と呼ばれる、国税庁の電子申告・納税システムを利用して確定申告する方法です。

マイナンバーカードか住民基本台帳カード、そしてそれを読み取るICカードリーダライタなどのハードを用意する必要はありますが、一度操作方法を理解すれば、PC上で簡単に確定申告が完了できます。

2019年1月からID・パスワードによる電子申告が可能(期間限定)

2019年1月から、マイナンバーカードや住基カードが無くても電子申告ができる「IDパスワード方式」が始まります。

これは税務署で職員と対面の本人確認を終えた後に発行される、IDとパスワードを用いて電子申告ができるという制度です。

しかし、このIDパスワード方式はマイナンバーカードが普及するまでの暫定措置となるので、2019年から3年間ほどしか利用できないようです。

確定申告書作成コーナーで申告書類を簡単作成

確定申告書の作成は、確定申告書等作成コーナー(国税庁のHP参照)にあるPCで作成できます。

このコーナーでは確定申告書だけでなく、確定申告を忘れた場合の期限後提出についても申告書の作成が可能です。

確定申告書の作成手順をわかりやすく解説

「確定申告書の書き方がよく分からない」という話を聞きますが、意外と簡単に確定申告書を作成することが可能です。

それでは、実際に確定申告書等作成コーナーを利用した申告書の作成手順を、二つのケースで確認してみましょう。

ケース1.年の途中で退職し、退職金受領後は無職

最初は、1年の途中で会社を辞めて退職金を受け取り、その後は無職の方について説明します。

年末調整を受けていないので、確定申告をすれば払いすぎた税金が還付される可能性が高いです。手順は以下の通りです。

  1. 確定申告書等作成コーナーのPCで、下のバナーをクリック
    確定申告コーナー スタート画面
  2. 確定申告書等作成コーナーの画面で「作成開始」をクリック
  3. 確定申告書を書面で作成するので、右側の「書面提出」を選択
  4. PC環境や利用規約に関するチェックボックスにチェックを入れて、画面右下の「事前準備終了 次へ」をクリック
  5. 所得税の確定申告書を作成するので「所得税コーナーへ」を選択
  6. 今回は給与所得と退職所得があるケースなので「左記以外の所得のある方(全ての所得対応)」を選択
  7. 生年月日を入力後に「入力終了(次へ)」をクリック。今回のケースでは青色申告等は関係ないのでその他の項目に触る必要はありません。
  8. 収入・所得金額の入力画面が出てくるので、「〇」で囲った給与所得と退職所得を順番に入力していきます。
  9. まずは給与所得の入力です。源泉徴収票を準備して指示に従い源泉徴収票に記載のある項目を全て入力していきます。①~⑦の項目へ指示通りに入力し、入力が完了したら「入力終了(次へ)」をクリックします。同様に社会保険料や住宅借入金等控除の画面が順番に出てくるので、指示通りに入力してから「入力終了(次へ)」をクリックください。最後の「給与所得入力の画面(4/4)」で給与支払者の情報を入力したらその源泉徴収票の入力は完了です。
  10. 源泉徴収票の入力を終えると確認画面が出てきますので、源泉徴収票が1枚の方は「次へ」をクリックします。複数の源泉徴収票がある方は続けて入力できるので、「もう1件入力する」から同じように入力してください。
  11. 一旦 8. の画面に戻るので、次は退職所得について入力します。退職所得の入力画面を開いて、源泉徴収票見本の内容を色分けされた通りに入力していきます。
  12. 退職所得の入力を終えると再度 8. の画面に戻るので、画面右下の「入力終了(次へ)」をクリックします。
  13. 所得控除の入力です。必要に応じて所得から控除される生命保険料や寄付金額を入力します。退職後に支払った国民健康保険料や任意継続の健康保険の保険料などは記載漏れが多い項目となっていますので特に注意が必要です。また、過去に未納だった国民年金を支払った場合には、支払った年に保険料控除を受けることができるので忘れずに入力してください。
  14. 所得控除の入力が終わると税額控除の入力画面が出てきますが、退職した会社員の方は基本的に入力する項目はありません。何も入力しなくても「入力終了(次へ)」で先に進むことは可能です。
  15. 所得税の計算結果が画面に表示されます。その後は指示に従って住所・氏名等を入力していくと申告書の印刷まで簡単にできます。

ケース2.退職後は無職で、前年は年金収入のみの場合

  1. ケース1の1.~5.と同じ手順で入力していきます。今回は年金収入(雑所得)だけなので、左側の「給与・年金の方」を選択します。
  2. 確定申告書の作成に必要な書類が表示されるので、確認後に「次へ」をクリックします。
  3. 生年月日を入力してから「入力終了(次へ)」をクリックします。
  4. 所得の種類を選択する画面が表示されるので、「年金のみ」にチェックをいれて「入力終了(次へ)」をクリック
  5. 「年金のみ」にチェックをいれて「入力終了(次へ)」をクリック
  6. 上記 5. で選択した年金について詳細を入力します。今回は公的年金を例に入力方法を確認してみましょう。源泉徴収票の年金区分に必要な情報を入力してから「入力終了(次へ)」をクリックします。
  7. 公的年金の源泉徴収票が複数ある場合は「もう1件入力する」をクリックして 6. と同様に入力します。全年金の入力が完了したら「次へ」をクリックします。
  8. 収入・所得金額の入力画面が出てくるので追加や修正がなければ「入力終了(次へ)」をクリック
  9. ケース1の手順13. と同様に所得控除と税額控除の画面が出てくるので必要に応じて入力してください。
  10. 計算結果が以下の画面で確認できますので、印刷や保存を行ってください。

以上、2つのケースについて説明しました。

どちらも基本的には画面の指示に従って必要な項目を入力するだけで申告書を作成できます。

また、所得の選択が確定申告書を作成するポイントとなりますので、ご自身の所得に応じて選択するようにしてください。

作成が難しければ税務署や特設の確定申告会場へ

ここまで無職の方向けに確定申告書作成についてご説明してきましたが、「やはり難しい」と感じられる方は、税務署や特設の確定申告会場でレクチャーを受けながら確定申告を済ませると良いでしょう。

その際には、身分証や源泉徴収票、印鑑が必要ですので、国税庁HPを参照して忘れないように準備してください。

無職でも確定申告をしよう!

ここまで、無職の方の確定申告について確認してきましたが、いかがでしょうか。

再三ご紹介してきたたように、無職でも確定申告をした方がお得になるケースは多くあります。

ご自身の状況を確認して、還付や保険料が安くなるチャンスを逃さないようにしてくださいね。

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