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宝くじに当選したら確定申告は必要?贈与税にも注意!

最終更新日: 2022年12月27日

「宝くじに当選したら大金持ちに!」

誰もが1度はそんなことを思い描いたことがあるのではないでしょうか。1等賞金3億円のドリームジャンボや毎年行列が出来る年末ジャンボの10億円、もしもそんな大金が手に入ったら何に使おう──とても夢のある話ですよね。

しかし一方で、「もし宝くじに当選したら翌年かかる税金は?」「宝くじに当選したら確定申告は必要なの?」といった疑問を持ったこともあるのでは。本記事では、宝くじに当選した場合に税金がかかるのか、確定申告が必要なのかといった疑問にお答えするとともに、当選金を家族に分ける際の注意点についてもご紹介していきます。

宝くじには税金がかかる?確定申告の必要は?

宝くじに当選すると、突如として手元に大金が舞い込んできます。一通り喜びを爆発させた後、冷静になったときに考えるのは…

「税金はいくらくらいかかるんだろう」

そう、税金に関する疑問です。

本項では、宝くじの当選金に税金がかかるのか、翌年の住民税額が変わるのかなど、一つひとつ解説していきます。

宝くじの当選金は非課税

結論から述べますと、宝くじが当選した際に支払われる当選金には税金はかかりません。

実は宝くじの価格には税金が含まれており、収益金は地方財政に充てられることになっています。宝くじを購入した時点で、既に納税が済んでいるというわけですね。さらに「当せん金付証票法」という法律によって「当選金に所得税を課さない」旨が定められていますので、所得税はかからないのです。

したがって、確定申告についても、不要ということになります。

当たったお金は、全部自由に使うことができるのは嬉しいですね。

宝くじに当選しても翌年の住民税に影響なし

当選金に税金がかからない(所得に数えられない)ということは、翌年の住民税額にも影響が出ることはありません。

プロスポーツ選手などが年収が大幅にアップした次の年に、税額が上がって苦しむというケースがありますが、宝くじに関してはそういった心配は不要です。

当選したら必ず「当選証明書」をもらうこと

見事高額宝くじに当選を果たした際に、忘れずにしなければならないことがあります。それは、当選金を受け取る際に「当選証明書」を発行してもらうことです。この書類は宝くじによって、当選した金額を証明してくれるというもの。

どうしてこの書類が大事なのかと言うと、税務署から「税務調査」を受けた際に役立つからです。税務署はお金を持っている人がしっかり確定申告・納税をしているかチェックする機関であり、その実態を調査するのが税務調査です。

もしあなたが税務調査を受けた際に、税務署員から「このたくさんのお金はどうしたの?税金支払っていませんよね?」と言われたとします。その時に役立つのが「当選証明書」です。確定申告していない多額のお金が宝くじの当選金であることを、証明してくれるというわけですね。

もしも宝くじの当選金であるかを証明できなかった場合に、多額の税金を支払わないと行けなくなる可能性がありますので、当選証明書は必ず受け取ってください。

宝くじ当選に関係する唯一の税金、贈与税に注意!

前述した通り、宝くじの当選金には税金がかかりません。しかし、場合によっては唯一かかってしまう可能性がある税金が1つだけあります。それが、「贈与税」です。

本項では、どのようなケースで贈与税がかかってしまうのか、そしてかからない方法はないのかについてご説明します。

(画像提供:imtmphoto/Shutterstock.com)

宝くじの当選金を親族に分ける場合は贈与税に注意

数百万、または数千万など、宝くじでとても大きな金額が当たったら、両親や子供に「幸せのおすそ分け」をしたいという方もいらっしゃるのでは。ただしその場合、渡したお金には「贈与税」がかかりますのでご注意ください。贈与税は「当選金に対する税金」ではなく、「他人に贈与するお金にかかる税金」なので、結果的に課税されてしまうというわけです。

贈与税は、贈った金額から110万円を引いた金額(基礎控除)に対して、その金額ごとに異なる税率がかかります。つまり、110万円までの贈与であれば贈与税はかかりませんが、110万円を超えると贈与税がかかるということです。例えば宝くじで1億円が当選したとして、両親に当選金の半分をプレゼントする場合を考えてみましょう。

1億円の半分である5000万円を贈与すると、基礎控除は110万円で、3000万円以上の贈与には55%の贈与税がかかります。

(5000万-110万)×55%=2689万5000円

なんと贈与した金額の半分以上が税金として徴収されてしまうのです。

宝くじを「共同購入」すれば贈与税がかからない

では宝くじの当選金を誰かに非課税で分けることは出来ないのでしょうか?

実は宝くじを「共同購入」すれば非課税になるのです。

当選したお金を複数人で購入(共同購入)したとして、受け取りたい人全員で当選金を取りに行くことで「贈与」に該当しなくなり贈与税は課税されなくなります。間違っても代表の方1人で受け取ってはいけませんのでご注意ください。

税金問題を解決!安心して宝くじを買いましょう

「税金に関する問題は宝くじが当選する前から考えていても早すぎる」と思われるかもしれません。
しかし万が一当選した場合には興奮して、税金のことなど頭から消え去ってしまうもの。

後から「あの時調べておけばな…。」などということにならないよう、本記事の情報を頭の片隅にでも留めておいて頂ければ幸いです。

皆様の高額当選、心からお祈りしております。

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