ミツモアロゴ
ミツモアメディア

税務調査の対象になりやすい人とその理由を徹底解説!

最終更新日: 2019年09月26日

税務調査とは、主に国税庁の下部組織である税務署によって、実施されている国税調査です。目的は、脱税の阻止や申告の是正(修正)としています。もちろんすべての納税者に税務調査がやってくる可能性がありますが、脱税や申告漏れが起きやすいと思われる納税者は調査対象になりやすくなっています。

この記事では、「どんな人・法人が税務調査の対象になりやすいのか」、「対象になりやすい業種はあるのか?」等についてお話ししていきます。

この記事を監修した税理士

高崎文秀税理士事務所 - 東京都文京区本郷

高崎文秀(たかさきふみひで)文京区水道橋駅近くで、低価格で品質の高いサービスをご提供する税理士事務所を運営。起業家向けに月額1万円、決算料なしからの税務顧問を提供する。 創業したばかりでお金と時間に余裕がない、という方でも経理、節税、税務調査などを心配せず、本業に集中して頂き、1日でも早く事業を軌道に乗せて頂くことをコンセプトしている。事務所HP : https://ft-taxacc.com/
ミツモアでプロを探す

税務調査の対象はどんな人?−個人編−

税務調査の対象になりやすい個人はどんな人?

税務調査は一人親方などの個人事業主でも調査の対象になります。

税務調査の対象になるかどうかは業種や年収や相続の有無などの状況によって大きく異なりますし、確定申告書が白色申告でも税務調査の対象になることもあります。

下記は国税庁が発表している申告漏れ所得金額が多い業種10社になりますので、このような業種は狙われやすいでしょう。

順位 業種目 1件当たりの申告漏れ所得金額(万円) 1件当たりの追徴税額(含加算税)(万円) 直近の年分に係る申告漏れ割合 前年の順位
1 風俗業 2,083 519 81.0 2
2 キャバレー 1,667 318 93.9 1
3 プログラマー 1,178 175 54.0 11
4 畜産農業(肉用牛) 1,150 179 43.2 3
5 防水工事 1,109 191 45.6 15
6 ダンプ運送 1,097 132 63.8 4
7 型枠工事 1,015 160 48.9 7
8 特定貨物自動車運送 1,007 129 56.5 5
9 解体工事 998 144 54.9 6
10 とび工事 972 145 51.9

参考:国税庁(”事業所得を有する個人の1件当たりの申告漏れ所得金額が高額な上位10業種”より

税務調査の対象になりやすい人はどんな人なのか詳しく見ていきましょう。

対象になりやすい業種

税務調査に入られやすい業種とは、不正がよく見つかる業種です。

不正がよく見つかる業種というのは、売上を隠しやすかったり、モノではなくサービスを売っている業種などが該当します。

具体的には以下のような業種が該当します。

  • プログラマー
  • エンジニア
  • 飲食業
  • 土木建築業
  • マッサージなどのサービス業

これらの業種はモノではなくサービスを売っているため、小売業などのように在庫などの動きから売上を隠すことができないという業種ではありません。

このような業種で明らかに利益が出ていそうなのにも関わらず売上が少なかったり、利益が少ないような場合には税務調査に入られてしまう可能性があります。

現金商売をしている

狙われやすい業種以外にも、売上の形態が現金商売の人も狙われやすくなります。

現金商売の場合には、売上が発生するとそれが即現金になるので、売上そのものをなかったことにしやすいためです。

振込などで売上がある場合には振込履歴が残りますし、取引先と自社の売掛金台帳と買掛金台帳を照合すれば売上をごまかすことはできませんが、現金商売の場合には、売上をごまかしやすくなります。

現金商売の個人相手の事業者は税務調査で狙われやすいと言えます。

こう考えると、個人向けの飲食業や美容業などのサービス業はやはり税務調査の対象になりやすいということができるでしょう。

白色申告でも対象になる

白色申告とは所得税の申告の際に、複式簿記による青色申告以外の方法で行う申告方法です。

平成25年までは所得300万円以下の人には帳簿等の保存義務はありませんでしたが、平成26年の税制改正行以降は所得300万円以下の人でも帳簿等の保存が法定帳簿で7年、任意帳簿や関係書類を5年間保存することが義務付けられました。

以前は「所得300万円以下だから書類の保存義務はないし税務調査にも入られる心配はない」とタカをくくっていた人も、今は帳簿の保存義務があるので、白色申告でも税務調査に入られる可能性は十分にあります。

白色申告だから安心ということはありませんので、白色申告の方も注意する必要があります。

相続税を申告している

税務署は富裕層のリストを作り、相続税の予測を立てていると言われています。相続税は法人税や所得税よりも高額であることと、申告内容に漏れがあるケースが多いので税務署にチェックされやすい税金です。

また、生前年収が多かった人の相続は申告漏れがあった時の税額が高くなるので狙われやすいという理由もあります。特に金融資産を多く相続した人などは、申告していない財産がある可能性があると判断されて税務調査の対象になりやすくなります。

相続税の税務調査について詳しく知りたい方はこちら

その他の個人が対象になる場合

その他、資産家の相続や、利益が出ていそうな個人事業主に税理士がついていない場合や、申告書のレベルが低く不備だらけという場合にも、業種などには無関係に税務調査のターゲットになりやすいと言われています。

自分の身を守るためにも税理士はしっかりとつけて、正確な申告書の作成を心がけた方がよいでしょう。

税務調査の対象はどんな人?−法人編−

Wordpress入稿課題研修の様子
どんな法人が税務調査の対象に?

税務調査の対象になりやすい法人は業種や売り上げ規模によって異なります。また、売り上げや資産の変動が大きな時には税務調査が入る可能性が高くなるので注意が必要です。

税務調査の対象になりやすい法人はどのような法人なのか、詳しく解説していきます。

対象になりやすい業種

国税庁は不正発見割合の高い10業種を発表しています。

順位 業種 不正発見割合(%)
1 バ ー ・ ク ラ ブ 66.4
2 外 国 料 理 48.1
3 大 衆 酒 場 、 小 料 理 41.8
4 そ の 他 の 飲 食 36.2
5 土 木 工 事 30.0
6 そ の 他 の 道 路 貨 物 運 送 29.3
7 パ チ ン コ 29.2
8 職 別 土 木 建 築 工 事 27.9
9 自 動 車 修 理 27.8
10 一 般 土 木 建 築 工 事 27.2

参考:国税庁(”平成29年事務年度法人税等の調査事績の概要”より

このような業種は統計的に不正が多いので調査に入られやすい業種で、やはり税務調査の対象になりやすい業種は個人と同様に現金商売の飲食やギャンブルや風俗業などです。

特に個人相手の現金商売をしている会社は売上をごまかしやすいので調査対象とされることが多いでしょう。

事業規模・売上規模が大きい

売上規模が大きな会社というのは、税額も大きくなることが多いので調査対象とされやすいです。

税務署は規模が一定以上の法人をマークしているので規模が大きくなったらしっかりと税理士をつけて、突っ込まれない決算書を作成する必要があります。

目立つ動向がある

新規出店や新工場設立、本社ビル建設など、目立つ動向がある場合には、売上や利益にも目立った動きがあると推測されます。

これまでとは違う目立った動きをした年やその翌年は税務調査の対象とされる傾向があります。

申告内容に疑いがある

そもそもの申告内容に疑いがある場合には、当然税務調査の対象にされてしまいます。

これは個人と同様ですが、例えば仕入だけ異常に増えているのに、売上は増えていないような場合には売上をごまかしていると推測され、税務調査の対象とされてしまう可能性があります。

やはり、信頼できる税理士や会計士に相談をして、申告内容におかしな点がないよう注意する必要があります。

その他の法人が対象になる場合

この他、以下のような法人も税務調査の対象になりやすいと言われています。

  • 設立後、税務調査を受けたことがない
  • 以前の税務調査から期間が開いている
  • 以前の税務調査で追加の税金を払った

これまで税務調査を受けたことがなかったり、以前税務調査で追加の税金を支払ったことがある法人は、調査対象としてリストアップされやすいと言われています。

心当たりのある法人の方は、申告書など不備がないよう再度確認した方がよいでしょう。

赤字でも対象になる

「我が社は赤字だから税務調査の対象にはならない」と考えている人も多いのではないでしょうか?

しかし、赤字であっても税務調査の対象になります。そもそも日本の法人のうち実に⅓の法人が赤字で申告していると言われています。

赤字というのは自主申告で赤字というだけで実際には黒字であるのに逆粉飾を行なって赤字にしている可能性があります。また、決算では赤字でも税務申告上は黒字になって課税対象となる可能性もあります。

これらのことを調査するために、赤字決算であったとしても税務調査の対象になる可能性は十二分にあります。

また、無申告の企業も調査の対象になりやすいです。

税務調査の実施状況について

税務調査はどれくらい実施されているの?

税務調査はどのくらいの期間で調査にくるのでしょうか?

税務署は毎年の申告書の内容から納税者の所得や税額、資産の内容などのデータを「KSKシステム(国税総合管理システム)」というシステムで収集しています。

「KSKシステム(国税総合管理システム)」では、決算書や確定申告からの情報だけではなく銀行や登記の情報などを入力してデータ分析をしています。

例えば所得が増えていないのに不動産が増えている場合などは、「所得を隠しているのでは?」と疑われてしまい調査対象になりやすいです。

このため、税務調査は会社や個人事業主の状況によってケースバイケースということになります。

税務調査がくる確率は?

国税庁の発表した『平成28年度 法人税等の調査実績の概要』によると、同年の税務調査を実施した件数は9万7千件とされています。同年の確定申告数は268万件となっています。

税務調査の実施件数を申告数で割ると、3.58%となりますので、税務調査は3.58%の確率でくることになります。

もちろん、前述した税務調査がきやすい業種などの場合にはさらに確率は上がると考えた方がよいでしょう。

税務調査がくる頻度は?

税務調査が来る頻度は、前回指摘を受けたかどうかで大きく異なります。前回悪質な指摘を受けた場合には最短で3年間隔で調査が実施されます。

逆に前回の税務調査で何も指摘がなかった場合には5年〜10年税務調査が来ないこともあります。

初めて受ける税務調査で大きな指摘を受けなければ税務調査が来る頻度は下がりますし、大きな指摘を受けると目をつけられてしまい頻度は上がってしまいます。

税務調査への対策

税務調査への対策としては以下の2点に注意しましょう。

  • 記帳漏れがないかどうかチェックする
  • 指摘されやすい勘定科目に注意する

指摘されやすい勘定科目としては主に売掛金・役員報酬・外注費・交際費などが該当します。

売掛金の入金が後日になっても、売上は発生した時に計上しなければなりません。

そのため、1月に売り上げた売掛金の入金が3月になっても、売上は1月に計上しなければなりませんが、3月に計上していると「利益を操作している」と判断される可能性があります。

役員報酬は経営者が自由に決めることができるので、損金を大きくするために役員報酬を大きくすることもできてしまいます。

以下の3つのルールに反している場合には税務調査で指摘される可能性があります。

  • 定期同額給与:毎月支払われるもの(固定給)
  • 事前確定届出給与:一定時期に支給されるもの(ボーナス)
  • 利益連動給与:利益などに応じて支給されるもの(出来高)

また外注費が、業務実態などから判断されて外注費とは認められずに給与と判断されてしまうこともあります。給与と認定された場合、消費税が増えてしまいます。また交際費は中小企業のみ年間800万円まで損金算入可能になっていますが、やはり指摘されやすい科目です。

その他にも注意が必要な勘定科目に関して以下に挙げましたのでご参照ください。

勘定科目 注意事項
預り金 源泉の徴収漏れ・納付漏れがないか
売上 売上の計上漏れ、計上時期のズレがないか
商品、製品、原材料 在庫の計上漏れがないか
支払手数料 関係会社との取引価格が適正か
現金 現金残高の帳簿との一致しているか
租税公課 契約書に印紙を適正に添付しているか

資料がない場合はどうなってしまう?

税務調査の対策として調査されやすい勘定科目についてご紹介しましたが、そもそも資料がなく、やましいことはなくても証拠がない!という場合はどうなってしまうのでしょうか?

白色申告で資料が揃っていない場合は「推計課税」がなされる場合があります。

推計課税とは、売上・所得・経費の詳細が分からない時に「近隣の同規模同業者の差益率(売上に対する粗利益の割合)」・「売上や仕入れ・経費の単価」・「資産や負債の増減状況」・「水道やガスの使用量」などから推計した収入や経費を根拠として課税する方法です。

推計課税されると、本来支払うべき税金より大きな額の税金を支払うことになりやすいです。帳簿等の管理はきちんと行いましょう。

推計課税について詳しく知りたい方はこちら

税務調査に不安があれば税理士にご相談を!

専門家への相談が一番確実です!

初めて税務調査が来る場合でも過去に来たことがある場合でも、税務調査ではとにかく悪い印象を持たれないことが非常に大切です。

少しでも税務調査に不安があるのであれば税理士に相談してみるのが良いでしょう。

税理士にお願いできること

税務調査で税理士にお願いできることは、申告書の内容をチェックしてもらうこと、帳簿等の準備をすること、調査官にどんな話をしたらいいか教えてもらうことなどです。

税理士は税務のプロで法律に対する知識や、税額の計算などにおいて様々な知識を持っています。

また、税務調査などの立会いも豊富なので、税務調査ではどのような点をチェックされ、何を尋ねられるのかなどについて知識を持っていますので、具体的な相談を行うことができます。

税理士をつけるメリットとデメリット

税理士をつけるメリットは、何と言っても税務調査の際に有利になるという点です。

税務署の調査官と対等の知識を持ち、交渉力もあるので、税務署の調査官に言われるがまま指摘を受け入れるという可能性が低くなります。

追加で請求される税金も少なくなる可能性が高いです。

デメリットとしては、やはり税理士報酬が発生してしまうという点でしょう。

税理士の税務調査の立会い報酬は「3〜5万円 ✕ 調査日数」が報酬の相場と言われています。調査が長引けば、その分だけ費用も増えてしまいます。

さらに税務調査による指摘によって修正申告が必要になってしまうと、税理士に修正申告書を作成してもらう費用も必要になってしまいます。

修正の内容にもよりますが、修正申告の報酬として10万円~20万円以上の費用が必要になることもあります。

監修税理士のコメント

高崎文秀税理士事務所 - 東京都文京区本郷

法人でも個人でも、事業を行っている以上税務調査に入られる可能性はあります。ただ申告書を不備なく正しく作成し、数字に大きな変動があった場合はその理由などを申告書に記載するだけでも、調査が入る可能性は下がります。税務調査が入ったときのために日頃から対策を行うことも大切ですが、そもそも税務調査には極力入られたくないですよね?税務調査は基本的には提出された申告書をベースに選定しますので、まずはきちんとした不備のない申告書を提出して税務調査に入られにくくしておきましょう。顧問税理士がいない場合でも、申告だけ税理士に依頼することも可能です。
ミツモアでプロを探す

ミツモアで税理士を探そう!

ミツモアでプロを探してみよう!
ミツモアで税理士を探そう!

税理士とのお付き合いは、そのときだけのものではなく、長期間に渡るものです。だからこそ、費用だけでなく、相性や対応の誠実さも、事前に十分に確認しておきたいですね。

そんな税理士選びにおすすめなのが、全国の税理士が登録しているマッチングサイト「ミツモア」です。地域と依頼したい内容に応じて、まずは見積もりが確認できます。その後、メッセージでのやりとりで担当業務の範囲やオプションなどを確認できるので、面談するのと同じように、税理士の人柄が見えてきます。

簡単!2分で税理士を探せる!

ミツモアなら簡単な質問に答えていただくだけで2分で見積もり依頼が完了です。

パソコンやスマートフォンからお手軽に行うことが出来ます。

最大5件の見積りが届く

見積もり依頼をすると、税理士より最大5件の見積もりが届きます。その見積もりから、条件にあった税理士を探してみましょう。税理士によって料金や条件など異なるので、比較できるのもメリットです。

チャットで相談ができる

依頼内容に合う税理士がみつかったら、依頼の詳細や見積もり内容などチャットで相談ができます。チャットだからやり取りも簡単で、自分の要望もより伝えやすいでしょう。

税理士に依頼するならミツモアで見積もり依頼をしてみてはいかがでしょうか?

ミツモアで見積もってみる