仕事や家事で忙しい人は、休日に引っ越しをしたいと考えるでしょう。しかし、休日は引っ越し業者への依頼が集中するため、平日と比べて料金が高くなる傾向にあります。ただし、曜日や時間帯を工夫すれば、休日でも比較的リーズナブルな料金で引っ越しができる可能性があります。
今回は、平日と休日で引っ越し料金に違いがあるのかを解説するとともに、料金を抑えるための最適な曜日やコツについて紹介します。
平日の引っ越し料金は休日よりも7%安い!
「ミツモア」を通して行われた1年間の引っ越し依頼の見積もり料金を曜日別にまとめると、平日よりも土曜日のほうが7%ほど料金が高くなる傾向があります。
実際に単身世帯が同一地方で引っ越しをすると、平日の引っ越し料金の平均が約3万8,000円、休日で約4万円となっており、料金の差はそこまで大きいわけではありません。
ただし土曜日や日曜日は、仕事や学校などの休みと重なって引っ越し需要が高いことから、予約が取りづらくなります。トラックやドライバー、作業員の手配にコストがかかるため、その分引っ越し料金も高くなるでしょう。
曜日よりも時期・時間帯による引越し料金の差が大きい
引っ越し料金は曜日よりも時期や時間帯によって大きく変わります。実際にどのくらい料金が変わるのか、チェックしてみましょう。
繁忙期(2~4月)に引っ越すと料金が高くなる
月 | 単身者 | 2人暮らし | 3人暮らし |
1月 | 29,124円 | 38,545円 | 40,869円 |
2月 | 32,910円 | 42,336円 | 46,355円 |
3月 | 35,166円 | 41,231円 | 46,895円 |
4月 | 28,469円 | 34,055円 | 38,077円 |
5月 | 25,645円 | 34,686円 | 37,904円 |
6月 | 24,092円 | 30,628円 | 35,486円 |
7月 | 22,960円 | 30,317円 | 31,272円 |
8月 | 22,756円 | 29,317円 | 32,373円 |
9月 | 23,898円 | 32,073円 | 34,118円 |
10月 | 24,129円 | 33,310円 | 35,174円 |
11月 | 24,472円 | 31,208円 | 31,731円 |
12月 | 25,985円 | 32,913円 | 42,107円 |
※ミツモアにおける引越し依頼への成約価格の平均値(2023年1月~12月、全距離のトータル)
月別にまとめた引っ越し料金の推移によると、引っ越し需要の高い2月〜4月にかけては30,000円〜50,000円程度と料金が高くなる傾向にあります。その一方で需要の少ない6月〜8月は、20,000円〜40,000円程度と2月〜4月に比べて約10,000円ほど安くなっています。
2月〜4月は就職や進学による引っ越し需要が高い時期で、依頼が増えることから引っ越し料金が高騰します。反対に6月〜8月は梅雨や暑さの影響で引っ越し需要が少ないことから安くなる傾向です。もし時期で判断する場合は、2月〜4月を避けて引っ越すことが賢明です。
朝の時間帯を避けると引っ越し料金が節約できる
時間帯別で引っ越し料金を比較すると、朝7時〜8時の時間帯が一番高く、16時〜17時の時間帯で安くなっています。
朝7時〜8時の時間帯が高くなる主な理由は、荷物を運んでもらうことで新居に到着した後、荷ほどきをして生活環境を整える時間が確保できる点で需要が高くなっていることが挙げられます。
一方で16時~17時の時間帯で安くなるのは、夕食の時間帯と重なるほか、夜間に引っ越すと近隣に迷惑をかけてしまう点で需要が低くなっていることが考えられます。
平日と休日引っ越しのメリット・デメリット
曜日や時期、時間帯から引っ越し料金の差について解説をしましたが、平日と休日、どちらで引っ越したほうがいいのでしょうか。それぞれの違いについてメリットとデメリットを交えて解説します。
平日引っ越しのメリット:引っ越し料金の交渉がしやすい
平日に引っ越しを行うメリットは、料金の交渉がしやすい点です。繁忙期を除いて、仕事や学校などが休みになる休日(土日)と比べて、スケジュールが埋まらない可能性があります。少しでも稼働率を上げるために、引っ越し業者は契約を獲得することを目的に、依頼者からの値引き交渉に応じやすくなるでしょう。
休日引っ越しのメリット:家族や友人との日程調整がしやすい
会社や学校の休日は基本的に土日のため、引っ越しをする本人や家族、または友人のスケジュールを調整しやすいのが、休日に引っ越しをするメリットです。土曜日または日曜日のうちに大方の荷物を片付けて荷解きが終われば、ゆとりを持って月曜日から新生活がスタートできます。
平日引っ越しのデメリット:繁忙期でも予約が取りにくい
平日でも繁忙期(2月〜4月)になると、就職や進学などを目的に引っ越す人が増えるため、予約が取りにくくなります。業者が所有するトラックの台数も限られているため、この時期に引っ越したい人は、引っ越し予定日の2か月前までに予約をすることをおすすめします。
休日引っ越しのデメリット:引っ越し予約が取りづらい場合がある
引っ越しの日にちや時間帯によって変わりますが、全国的に会社や学校が休みになる傾向があることから、土日に引っ越しを希望する人が多くなり、引っ越しの予約が取りづらくなるケースもあります。特に月末や大安といった縁起の良い日に土日が重なると、数か月前からの予約が埋まってしまう可能性があるため、注意が必要です。
引越し費用を少しでも安くするコツ
平日または休日に引っ越しをする際、少しでも料金を抑えたい人は下記5つのコツを理解しておくことが大切です。
1.平日(火曜日~木曜日)に引っ越す
引っ越し料金を抑えたい人は、平日でも火曜日か水曜日、木曜日に引っ越すのがおすすめです。引っ越しの依頼が少ないため、料金が割引される可能性があるためです。
平日に引っ越したい多くの人は、土日に近い「月曜日」と「金曜日」に有給を取り、連休にすることで引っ越し作業を済ませたいと考えています。引っ越し業者は、こうした依頼が集中することを見込んで、月曜日と金曜日の料金を高めに設定するケースもあります。1社だけでなく複数の引っ越し業者から見積もりを取り、料金を比較することが重要です。
2.連休の最終日に引っ越しをする
ゴールデンウィークやシルバーウィークなどの大型連休は、引っ越しの依頼が多いことから料金が高くなる傾向があります。連休中でも引っ越し料金を抑えたいのであれば、連休の最終日に引っ越すのがおすすめです。
連休の初日や中日に引っ越しを予定し、最終日はゆっくり過ごしたいと考える人が多いため、最終日の依頼が少なくなる可能性があるからです。また、飛び石連休の平日に引っ越す場合も、休日と比べて料金に差はありません。
3.引っ越し作業の時間帯を朝から夕方に変える
引っ越しの日程を変えられない人は、朝の時間帯ではなく、夕方以降の時間帯に変更することで、引っ越し料金を安く抑えられる可能性があります。午前中に荷物を運び出す人が多く、依頼が集中しがちなため、業者は料金を高めに設定する傾向があるためです。
時間帯の調整ができ、少しでも引っ越し料金を抑えたい人は、午後便または引っ越し業者の都合に合わせて引っ越せる「フリー便」を利用するのがおすすめです。
4.運んでもらう荷物を減らす
引っ越し料金は曜日だけでなく、荷物量によっても大きく変わります。荷物が多ければ多いほど、運ぶトラックのサイズが大きくなり、スタッフの人数も増えるため、料金は高くなります。いらない荷物は自分で処分したり、不用品回収業者に回収を依頼したりして、新居へ運ぶ荷物の量を減らしましょう。
5.3~5社の引っ越し業者から相見積もりを取る
引っ越し業者を決めるとき、1社だけでなく、必ず複数社、できれば3〜5社の引っ越し業者に絞って相見積もりを取ることが大切です。その際、料金だけでなく、サービス内容も比較したうえで、引っ越し業者を決めることをおすすめします。
相見積もりを取ると価格交渉がしやすくなりますが、値引き交渉をしすぎるのは控えましょう。気になる業者に最安値の見積もり料金を伝え、「この値段より安ければ御社に決定しようと考えています」と交渉し、納得できれば契約するのが賢明でしょう。
お得な料金で引っ越しができる業者を探すならミツモアで
平日と休日で引っ越し料金に違いがあるかについて解説しました。曜日だけでなく、時期や時間帯によっても料金が大きく変動します。しかし、引っ越し業者の選び方も、料金を左右する大きなポイントとなります。
ミツモアでは主に中小の引っ越し業者を登録しており、新居の住所や荷物の量など、簡単な情報を入力するだけで、最大5社の引っ越し業者から見積もりが届きます。料金はもちろんのこと、サービス内容や口コミ評価なども比較できるので、ご自身の条件に最も合った引っ越し業者が見つかるはずです。