家族の引越し費用の相場は、3人家族で「27,990~70,292円」、4人家族で「27,800~75,500円」、5人家族以上で「25,450~74,100円」です(※1)。
引越し費用は時期や距離、荷物量、引越し業者によって大きく変動します。同じ3人家族でも「通常期に同一市区町村に引っ越す」場合は平均45,622円ですが、「繁忙期に200km離れた場所に引っ越す」場合は平均116,972円に増えます。
そのため、本記事では個々の事例に当てはまるように料金シミュレーションを用意つつ、人数別、時期別、移動距離別の家族の引越し費用の相場や家族の引越し料金を安くするコツを正確に紹介します。
※1 ミツモアの引越しサービスの平均見積もり価格(2023年5月~2024年4月)
家族の引越し費用の相場はいくら?
3~5人家族向けの引越し料金シミュレーション
家族の人数、引越し先までの距離、引越しする月を入力するだけで、おおまかな引越し料金の平均値、最安値、最高値のシミュレーションできます。計算結果はミツモアの依頼データから算出しています。
※ ミツモアの引越しサービスの平均見積もり価格(2023年5月~2024年4月)
通常期(5~1月)の家族の引越し費用は平均52,600円
5月~1月の通常期に家族で引っ越すときの平均費用は、3人家族で52,600円、4人家族で56,100円、5人家族で54,600円です。
移動距離 | 3人家族 | 4人家族 | 5人家族 |
---|---|---|---|
全区間 | 52,600円 | 56,100円 | 54,600円 |
0~15km未満 (同市区町村) |
45,600円 | 48,400円 | 54,600円 |
15~50km未満 (同都道府県) |
52,700円 | 59,700円 | 62,600円 |
50~200km未満 (同一地方) |
65,800円 | 71,200円 | 69,800円 |
200~500km未満 (近隣地方) |
110,900円 | 112,600円 | 121,800円 |
500km~ (遠距離地方) |
188,600円 | 192,900円 | 188,600円 |
※ミツモアにおける引越しの平均見積もり価格(2023年5月~2024年1月)
世帯人数が3人から4人に増えた場合、引越し費用は10%程度増えます。主にベッドの数が増えたり、冷蔵庫の容量が大型化したり、ダンボールや衣装ケースの数が増えることが原因です。
ただ、移動距離が増えたほうが、引越し料金は上がります。4人家族の場合で引っ越し先まで0~15km未満は48,400円ですが、200~500km未満は112,600円と2.3倍になりました。引越しスタッフやドライバーの拘束時間が長く、引越しが1泊2日になるケースもあることが要因です。
繁忙期(2~4月)の家族の引越し費用は平均63,000円
2月~4月の繁忙期に家族で引っ越すときの平均費用は、3人家族で63,000円、4人家族で68,300円、5人家族で68,700円です。
移動距離 | 3人家族 | 4人家族 | 5人家族 |
---|---|---|---|
全区間 | 63,000円 | 68,300円 | 68,700円 |
0~15km未満 (同市区町村) |
58,000円 | 61,500円 | 62,000円 |
15~50km未満 (同都道府県) |
68,900円 | 74,900円 | 74,100円 |
50~200km未満 (同一地方) |
88,000円 | 89,400円 | 93,100円 |
200~500km未満 (近隣地方) |
130,800円 | 144,600円 | 152,100円 |
500km~ (遠距離地方) |
209,500円 | 220,300円 | 208,700円 |
※ミツモアにおける引越しの平均見積もり価格(2024年2月~2024年4月)
一般に引越しの依頼が集中する2~4月のほうが、通常期と比べて20%ほど高いです。3人家族が同じ都道府県に移動する例では、通常期の52,700円が繁忙期の68,900円に増えているように、1万~2万円上がることになります。
また、通常期と同じように世帯人数より移動距離のほうが料金に影響しやすいです。
3人・4人・5人家族の引越しに必要な総額費用
家族で引越しをするときの総額費用は、家賃の4~6カ月分が目安であり、内訳は「引越し料金+賃貸物件の初期費用+賃貸家賃」です。
賃貸物件に住む場合、共用部分などの管理費や修繕費用の支払いも発生します。持ち家に引っ越す場合は、物件の初期費用は必要ありません。主に引越し業者に払う料金が引越し費用の総額となります。
3人家族の引越し費用総額
引越し費用は27,990~70,292円が相場です。家賃は都市部の2DKで105,000円でした。
項目 | 通常期 | 繁忙期 |
引越し平均費用 | 52,600円 | 63,000円 |
賃貸家賃 | 105,000円 | 105,000円 |
賃貸物件の初期費用(3カ月分) | 315,000円 | 315,000円 |
合計費用 | 472,600円 | 483,000円 |
3人家族が賃貸マンションへ引っ越す事例
夫婦と子供1人が賃貸マンションに引っ越した時のモデルケースです。合計金額は533,550円になりました。
家族構成 | 夫婦+保育園児 |
間取り(面積) | 2DK(54.3㎡) |
引越し料金 | 71,050円 |
家賃 | 115,000円 |
共益費・管理費 | 5,000円 |
敷金 | 115,000円 |
礼金 | 115,000円 |
仲介手数料 | 57,500円 |
保険料などの諸経費 | 55,000円 |
3人家族の引越し費用総額 | 533,550円 |
4人家族の引越し費用総額
引越し費用は27,800~75,500円が相場です。家賃は都市部の2LDKで121,000円でした。
項目 | 通常期 | 繁忙期 |
引越し平均費用 | 56,100円 | 68,300円 |
賃貸家賃 | 121,000円 | 121,000円 |
賃貸物件の初期費用(3カ月分) | 363,000円 | 363,000円 |
合計費用 | 540,100円 | 552,300円 |
4人家族が賃貸マンションへ引っ越す事例
夫婦と子供2人が賃貸マンションに引っ越した時のモデルケースです。合計金額は567,700円になりました。
家族構成 | 夫婦+小学2年生+保育園児 |
間取り(面積) | 2LDK(62.9㎡) |
引越し料金 | 77,200円 |
家賃 | 121,000円 |
共益費・管理費 | 12,000円 |
敷金 | 121,000円 |
礼金 | 121,000円 |
仲介手数料 | 60,500円 |
保険料などの諸経費 | 55,000円 |
4人家族の引越し費用総額 | 567,700円 |
5人家族の引越し費用総額
引越し費用は25,450~74,100円が相場です。家賃は都市部の3LDKで142,000円でした。
項目 | 通常期 | 繁忙期 |
引越し平均費用 | 54,600円 | 68,700円 |
賃貸家賃 | 142,000円 | 142,000円 |
賃貸物件の初期費用(3カ月分) | 426,000円 | 426,000円 |
合計費用 | 622,600円 | 636,700円 |
5人家族が戸建て賃貸住宅へ引っ越す事例
夫婦と子供3人が賃貸マンションに引っ越した時のモデルケースです。合計金額は649,200円になりました。
家族構成 | 夫婦+小学4年生+小学2年生+保育園児 |
間取り(面積) | 3LDK(81.4㎡) |
引越し料金 | 77,200円 |
家賃 | 142,000円 |
管理費 | 15,000円 |
敷金 | 142,000円 |
礼金 | 142,000円 |
仲介手数料 | 71,000円 |
保険料などの諸経費 | 60,000円 |
5人家族の引越し費用総額 | 649,200円 |
家族引越しにかかる総額費用の内訳
家族が引越しする際に全体でかかる費用の詳細は以下です。
- 旧居の退去費用
- 新居の初期費用
- 家具・家電の購入代金
1. 旧居の退去費用
賃貸物件を退去する際には、傷や汚れの修復を行います。この費用は原則として入居時に払った敷金から支払われますが、傷などの度合いが著しい場合は借主が負担することになります。借主負担になりやすい傷や汚れの例は以下の通りです。
・タバコの臭い
・タバコのヤニによる壁紙の汚れ
・入居中に不注意でつけてしまった傷
・掃除を怠ったことによるカビ、汚れ
敷金0円の物件で入居時に敷金を払っていない場合は、クリーニング代を用意する必要があります。退去費用は大家さんや管理会社に、費用負担はどのくらいか確認しましょう。
2. 新居の初期費用
引越し関連費用でもっとも大きなウエイトを占めるのが、新居の初期費用(契約費用)です。家賃や敷金、礼金の3つで家賃3~4か月分のお金がかかることが一般的です。契約条件によっては半年分近くになることもあります。
3. 家具・家電の購入代金
引越しは家具・家電を購入することが多いです。旧居で使っていたものが古くなっていたため買い替える、子ども用の家具を新調するなどシチュエーションは様々です。
購入する物品や量によって費用は大きく変動します。ベッドやソファなど大きな家具を購入すれば費用はかさみますが、ダイニングチェアを買い替える程度であれば比較的費用は安いです。
家族の引越し料金を安くする4つのコツ
家族全員で引っ越すときは費用が高くかさんでしまいがちです。なるべく安い料金で引っ越すために、いくつか節約ポイントをご紹介します。
1. 複数の引越し業者から相見積もりを取る
はっきりした定価がない引越しサービスでは、複数の業者から見積もりを取って比較するのがおすすめです。家族は荷物量もかなり差があるため、少なくとも2社以上、3~5社程度の業者の見積もりを比べてみましょう。
同じ条件で複数社の見積もりを比較すれば、料金設定の安い業者を見つけられます。また、別の業者から提示された見積もり金額を伝えて交渉することで、当初の見積もり金額から値引いてもらえる可能性もあります。
2. 引越し料金が安い時期・日程を選ぶ
引越しの日程や時間に融通が利く場合は、繁忙期を避け、日時は平日の午後を指定しましょう。
引越しの繁忙期は2〜4月です。進学や就職・転勤などで件数が増え、料金が高くなる傾向にあります。可能であればこの時期の引越しを避けましょう。
また、家族は子供が休みの土日などの連休で引っ越したい人が多いため、平日の引越しは割安です。当日中に作業を終えづらい午後のトラックは、人気が低く安い傾向にあるため、併せて利用すると良いでしょう。
3. 「混載便」「コンテナ便」といったお得なプランを利用する
家族引越しの料金を安くするには、引越し業者が用意する「混載便」「帰り便」「コンテナ便」などのお得なプランを利用する手段もあります。
いずれも通常のトラックより時間がかかり、発着日の指定がしづらいというデメリットがありますが、輸送コストをおさえた運び方なので料金は安くなります。発着日の融通がきく場合は利用を検討してみると良いでしょう。
代表的なプランの特徴は以下の通りです。
プランの種類 | 特徴 |
---|---|
混載便 |
|
帰り便 |
|
コンテナ便 |
|
4. 不用品を処分して荷物を減らす
家族で過ごしていると子供の成長とともに要らないものも増えていきます。不用品を処分して、運んでもらう荷物の量を減らすのも1つの方法です。
増えすぎた衣類や収納しっぱなしで使っていない物は、荷造りする前に一度見直してみましょう。
また古い家電がある場合、引越しのタイミングで買い替える選択肢もあります。古い家電を持って行かずに処分し、新しく購入した家電を新居に配送してもらうと、荷物がコンパクトになります。
家族引越しは相見積もりで安い料金を選ぶ
引越し業者を探す時は、複数の業者から見積もりを取りましょう。相見積もりをすることで、価格やサービス内容、口コミを比較して、より条件の良い事業者を見つけられます。
相見積もりで引越し業者を探すなら、ミツモアがおすすめです。多くの登録事業者の中から、自身に最適な提案をしてくれる業者に出会えます。自動で見積もりが届き、営業電話もないので安心です。