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引っ越し時にパソコンはどう梱包する?事前準備と新居へ運ぶ3つの方法

最終更新日: 2024年10月29日

引っ越しでパソコンを持っていくにあたり、自分でしっかりと梱包しないと故障したり、中のデータが消えてしまう可能性があります。加えて引っ越し業者に運搬を依頼しても、パソコン内部のデータは補償されないため、自分でデータをバックアップしておくことが大切です。

引っ越しする際にパソコンを含む種類別の梱包方法について、運んでもらう前に必要な準備や、新居へ運ぶ3つの方法を含めて紹介します。

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引っ越し先へパソコンを運ぶ前に必要な5つの準備

新居へ引っ越す前にパソコンや周辺機器の破損やネット回線トラブルを防ぐためにも、下記のような事前準備を行いましょう。

  1. パソコンデータのバックアップを取っておく
  2. 配線の接続状況を確認する
  3. パソコンを掃除する
  4. 梱包資材を用意する
  5. インターネット回線の手続きを行う

1.パソコンデータのバックアップを取っておく

新居へ引っ越す際、パソコン内のデータを守るために必ずデータのバックアップを取っておきましょう。取っておかないと、何らかの事故でパソコンが破損したとき、保存中のデータが消えてしまう可能性があるからです。

具体的にバックアップを取る方法は、以下のとおりです。

バックアップ方法1:外付けハードディスクを使用する

BUFFALO USB2.0用 外付けハードディスク 2TB ブラック | amazon
BUFFALO USB2.0用 外付けハードディスク 2TB ブラック | amazon

市販の外付けHDD(ハードディスク)にデータを移行する方法です。

2TB以上の大容量の外付けハードディスクも販売されているため、画像や動画などをたくさん保存している方も不安なくパソコン内のデータを移行できるでしょう。

バックアップ方法2:クラウドストレージを利用する

画像引用:Dropbox

「Dropbox」や「GoogleDrive」、「OneDrive」といったクラウドストレージにデータを移行するのもおすすめです。クラウド上にデータを保存するため、外付けハードディスクを購入する必要はありません。

ただし、データのアップロードやダウンロードに時間がかかるほか、無料で利用できる容量も2〜15GBと限られます。データの容量を増やしたいときは、有料プランに切り替えましょう。

バックアップ方法3:USBメモリを使用する

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USBメモリにパソコンのデータを保存するのも選択肢のひとつです。保存可能な容量にもよりますが、料金は500〜5,000円と安く、簡単に持ち運べます。

ただし動画や写真を大量に保存するなど、データ容量が多い人は外付けハードディスクを利用しましょう。

2.配線の接続状況を確認する

パソコンと周辺機器を梱包する前に、配線の接続状況についてスマホで写真を撮っておきましょう。引っ越し業者はパソコンの配線作業まで対応しないところが多く、自分でやる必要があります。

特にモデムやルーター周辺の配線は複雑なため、LANケーブルやコード類を外してダンボールに梱包する前に写真を撮っておくと、新居で円滑に配線作業ができるでしょう。

3.パソコンを掃除する

新居にホコリを持ち込まないように、パソコンの掃除をしておきましょう。パソコン内部やコンセントのジャックなどにホコリが溜まっていると、新居で接続した際にショートや火災が発生する可能性があります。

4.梱包資材を用意する

パソコンと周辺機器は精密機器で壊れやすいため、ダンボールやガムテープ、緩衝材といった梱包資材を用意しましょう。

パソコンやプリンタなどの機器を梱包する際、購入時のケースやダンボール、発泡スチロールが残っていれば、使用するのがおすすめです。

もし購入時のケースや梱包資材がないときは、本体よりもひと回り大きめのダンボールや気泡緩衝材、新聞紙などを用意しましょう。

5.インターネット回線の手続きを行う

パソコンと周辺機器の梱包準備とあわせて、引っ越し日の1か月前までを目途にプロバイダーと回線事業者に移転や解約の手続きを行いましょう。

引っ越し先で入居当日からインターネットを利用できるようにするには、事前に契約を済ませておく必要があり、ネット回線がないときは開通工事を行います。

パソコンと周辺機器を梱包する方法

パソコンと周辺機器の梱包は種類によって異なります。引っ越し先まで安全に運ぶためにも、機器ごとの梱包方法を覚えておきましょう。

ノートパソコン

サイズによって梱包する方法は異なりますが、ノートパソコン本体のサイズが小さいときは自分で運びましょう。衝撃から保護できる専用のバッグやケースに入れて運ぶと安心です。

ただしサイズが大きいノートパソコンは無理をせず、ほかの付属機器と一緒に梱包しましょう。具体的な梱包方法は、下記のとおりです。

  1. ノートパソコンからケーブル類と付属品を取り外した後、緩衝材で包んでテープで固定する
  2. ダンボールの底に新聞紙や緩衝材を敷き詰めた後、ノートパソコン本体をダンボールに入れる
  3. 空いたスペースにケーブルや付属品を入れて、すき間に新聞紙や緩衝材を埋める

デスクトップパソコン

サイズが大きいノートパソコンと同様、下記の手順でデスクトップパソコンを梱包します。

  1. パソコン本体からケーブル類と付属品を取り外した後、緩衝材で包んでテープで固定する
  2. 大きめのダンボールを用意して底に新聞紙や緩衝材を敷き詰めた後、本体をダンボールに入れる
  3. 空いたスペースにケーブルや付属品を入れて、すき間に新聞紙や緩衝材を埋めた後に封をする

パソコンモニター

モニターの液晶画面が割れないように梱包しましょう。具体的な梱包方法は、下記のとおりです。

  1. 液晶画面にタオルを当てて保護する
  2. その上からモニターのサイズに切り抜いたダンボールを当て、養生テープなどで貼り付ける
  3. モニターを緩衝材で包んだ後、緩衝材や新聞紙を敷き詰めたダンボールに梱包する
  4. 新聞紙や緩衝材ですき間を埋めて小さく切り取ったダンボールを被せた後、ガムテープで固定する

タブレット端末

自分で運ぶ場合は、ノートパソコンと同様に耐衝撃性や防水性能のあるケースやバッグに収納しましょう。ダンボールに梱包して引っ越し業者に運んでもらうときは、以下の方法で梱包します。

  1. 電源を切って緩衝材で本体を包む
  2. 新聞紙や緩衝材で敷いたダンボールに梱包する
  3. 緩衝材でダンボール内のすき間を埋めた後、ガムテープで封をする

プリンター

トラックで長時間揺らされるため、振動でゴミがプリンター内部に詰まらないように掃除をした後、丁寧に梱包しましょう。具体的な梱包方法は、下記のとおりです。

  1. 乾いたファイバークロスでプリンターの表面を拭く
  2. 電源を入れてプリンターのヘッドクリーニングを行う
  3. 養生テープでフタや用紙トレイなどの開閉部を固定する
  4. 大きめのビニール袋を入れてしっかり封をする
  5. プリンター全体を緩衝材で包んだ後、新聞紙や緩衝材で底をしいたダンボールに梱包する
  6. プリンターがダンボールの中で動かないようにすき間に緩衝材を詰めて封をする

モデム・ルーター

プリンターと同様、きれいに掃除をした後、下記の方法で梱包しましょう。

  1. モデムやルーターを乾いた布できれいにふき取る
  2. 本体を緩衝材で包んだ後、少し大きめのダンボールに梱包する
  3. 運搬中に衝撃を与えないようにダンボールのすき間に新聞紙や緩衝材などで詰めた後、ガムテープで封をする

LANケーブルなど周辺機器

LANケーブルや電源アダプターなども破損しないように緩衝材で梱包します。束ねて結ぶと、断線の原因になるため、避けましょう。

20cm程度の長さまで折り畳んだら緩衝材で包み、その上からテープで固定します。パソコンやプリンター、ルーターが入ったダンボールにすき間があれば、そちらへ梱包しましょう。

引っ越し時にパソコンを運ぶ3つの方法

引っ越しに伴ってパソコンを運ぶ方法は、主に下記3つです。

運搬方法 おすすめのパソコン・周辺機器類
自分で運ぶ ・ノートパソコン

・タブレット

・LANケーブル類

・ルーター など

引っ越し業者に運搬を依頼する ・デスクトップパソコン

・ゲーミングパソコン

・液晶モニター

・ディスプレイ

・インクジェットプリンター など

パソコン専門の宅配サービスに依頼する ・ノートパソコン(17インチ以下)

・液晶モニター(14~15インチ)

・ブラウン管モニター(19インチ以下)

・インクジェットプリンター 

・インクジェット複合機 など

1.自分で運ぶ

パソコンはとてもデリケートな精密機器のため、基本的に自分で運ぶのが安心です。

ノートパソコンやタブレットといった普段から自分で持ち運ぶパソコンは、ケースなどに入れて自分で新居に持ち込みましょう

2.引っ越し業者に運搬を依頼する

デスクトップパソコンや液晶モニター、プリンターといった大型のパソコンと周辺機器を新居へ運搬するときは、引っ越し業者に依頼しましょう。

引っ越し業者から見積もりを取る際、パソコンをどのように梱包するのか、保証してもらえるのか確認したうえで運搬を依頼すると安心です。

ただしアート引越センターなど一部の業者は、パソコンを自分で運ぶことを推奨しています。

参考:パソコンの梱包もお願いできますか? | アート引越センター

パソコンの運搬を含め引っ越し業者に依頼する

3.パソコン専門の宅配サービスに依頼する

パソコン専用の宅配サービスを利用するのも選択肢のひとつです。基本的に法人間でしか取り扱っていませんが、ヤマト運輸の「パソコン宅急便」なら、個人でもノートパソコンやモニター、プリンターなどの周辺機器を運べます。

専用の資材を使って、セールスドライバーがその場で梱包してくれるので、安心かつ簡単に任せられるのがメリットです。料金は1,530円~でパソコンのサイズや重量によって変わります。

引っ越し先へパソコンを運搬する際に気をつけること

新居へパソコンを引っ越す際、下記のポイントに気をつけないと故障のリスクが高まってしまいます。

  1. 運搬中のデータ内部の故障は補償されない
  2. ダンボールや箱にパソコンが入っていることと明記する
  3. 自分で運ぶときは他の物を上にのせない
  4. 横からの衝撃にも注意する

1.運搬中のデータ内部の故障は補償されない

引っ越し業者は荷物の紛失や破損してしまったとき、標準引越運送約款で荷物の損傷や滅失、遅延を生じた場合、その損害を引っ越し業者で賠償することが定められています。

パソコンと周辺機器の紛失や破損時は補償されますが、予想できない事故や地震・洪水などの天災、荷物の性質による発火などは免責となるため、賠償を受けられません。

加えてパソコン内のデータが破損しても補償が受けられないので、梱包前にデータをバックアップするなど、注意が必要です。

2.ダンボールにパソコンが入っていることと明記する

梱包後は中身が見えず、どの箱にパソコンが入っているのかわかりません。ダンボールにパソコンや周辺機器類を梱包した後、見えやすいところに「パソコン」や「プリンター」が入っている旨と書いておきましょう。積載の際に一番上にのせてもらえるため、重い荷物の下敷きになってしまうリスクがなくなります。

3.運ぶときは他の物を上にのせない

パソコンが入った箱の上に荷物をのせると、上からの圧力でパソコンが故障する可能性があります。たとえ梱包が完璧だとしても大きなダメージを受けてしまうので、パソコンの入った箱は必ず他の箱の上にのせましょう

4.横からの衝撃にも注意する

車が揺れて荷物が崩れた場合、横に置いてある物がパソコンの入った箱に直撃することがあります。自分で運ぶ場合、横から衝撃を与えないようにパソコンを入れた箱の場所を決めましょう。近くの箱同士をヒモで括ると安心です。

引っ越し後に行うパソコンや周辺機器の設定準備

新居へ引っ越した後、パソコンでの作業ができるように下記のような設定準備を行いましょう。

  1. インターネット回線の開通工事
  2. インターネットの接続確認
  3. プリンターの動作確認

1.インターネット回線の開通工事

引っ越し先の設備によりますが、インターネット環境が整っていない住居で光回線などの固定回線を使用する場合、開通工事を依頼しましょう。

申し込みから工事完了まで数週間から数ヶ月ほどかかるため、引っ越し予定日が決まったら、なるべく早く業者へ連絡して日程を伝えることが大切です。

既に利用するネット回線が物件に引き込まれているときや、LANコンセントが設置されている場合は工事の必要はありません。なお賃貸物件の場合は、引っ越しが決まった時点で管理会社か大家にネット回線が利用できるか確認しましょう。

2.インターネットの接続確認

ネット回線の開通工事が終わった後、モデムやルーターにパソコンを接続してインターネットが使用できるかどうか確認しましょう。

ただしプロバイダー契約が切れていたり、モデムやルーターが正常に動かないとインターネットに接続できません。利用する回線と契約内容が合っているか確認したうえで接続作業を行いましょう。

3.プリンターの動作確認

引っ越し先にプリンターを持ってきた場合は、テストプリントやネットワーク設定といった動作確認を行いましょう

特にプリンターをWi-Fi接続して印刷作業を行う場合、新居にネットワーク環境が整っているか確認する必要があります。

ルーターを変えたときは一度プリンター側の無線LANを無効にし、新しいルーターのSSIDとパスワードを設定します。それでもうまく接続できない場合は、パソコンからプリンター関連のアプリをアンインストールした後、再度インストールし直しましょう。

引っ越しを機にパソコンを処分する方法

引っ越しを機にパソコンを処分する際、データのバックアップや消去をしたうえで、下記いずれかの方法で処分するようにしましょう。

  1. 製造元メーカーに回収してもらう
  2. 下取りサービスを利用する
  3. 家電量販店の回収サービスを利用する

1.製造元メーカーに回収してもらう

パソコンを処分するとき、「資源有効利用促進法」に基づいてパソコンの製造元メーカーによる回収やリサイクルが義務付けられています。

メーカーが回収を行っている場合、廃棄料をかけずに引き取ってもらえるのが特徴です。データの流出といったリスクも低いため、パソコン内のデータを不正利用されるのが心配な人は、メーカーによる回収を依頼しましょう。

リサイクル対策を行っている主なメーカーは、以下のとおりです。

家庭系パソコン回収・リサイクル | NEC

富士通パソコンリサイクル | FUJITSU

使用済みパソコン 回収・リサイクル | dynabook

家庭系PCのリサイクル | hp

個人向けコンピュータリサイクルサービス | DELL

家庭系PC回収リサイクル・サービス | lenovo

2.下取りサービスを利用する

製品の種類や型、製造年に関わらず、パソコンの下取りサービスを行っている業者を利用するのも選択肢のひとつです。

新しくパソコンを購入する場合、下取りで得た現金やポイントを利用すれば、割安な価格で購入できます。引っ越しを機にパソコンの買い替えたい人は、検討してみましょう。

3.家電量販店の回収サービスを利用する

ビックカメラやヤマダ電機といった家電量販店でパソコンを回収してもらう方法もあります。

量販店によってサービスの内容は異なりますが、無料でパソコンを回収してもらえるところがあれば、ディスプレイモニターの回収が有料なところもあります。各量販店で回収できるパソコンや周辺機器類と、手数料の有無を確認しましょう。

不要なパソコンと周辺機器を回収できる主な家電量販店は、以下のとおりです。

家電量販店 費用 回収できるパソコンと周辺機器
ビックカメラ 1,958円(1箱) パソコン本体、モニター、プリンターなど
ヨドバシカメラ 2,200円(1箱) パソコン本体、モニター、プリンターなど
ヤマダ電機 0円(1箱) パソコン本体、モニター(パソコン本体と同封が条件)、キーボードなど
エディオン 0~1,100円 パソコン本体のみ、ハードディスク、キーボード など

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引っ越し先にパソコンと周辺機器を持っていく際、精密機器のため、原則として自分たちで運ぶのがおすすめです。ただし荷物が増えた影響で持ち運ぶ余裕がない人は、データが消えないないようにバックアップを取ったり、新聞紙や緩衝材を多めに使用するなど、丁寧に梱包したうえで引っ越し業者に運搬を依頼しましょう。

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