パソコンがよく落ちるようなら、何らかの問題が発生している可能性があります。パソコンの電源が急に落ちる原因と電源が落ちた際の対処法、修理を依頼する基準などを解説します。パソコンの電源落ちに悩まされているなら、しっかりと確認しましょう。
パソコンの電源が急に落ちる原因
パソコンの電源が急に落ちた場合、いくつか原因が考えられます。代表的な原因を4点解説します。
熱がこもっている
パソコンは内部が熱くなりすぎると自動でシャットダウンする機能を持っています。パソコンを長時間使用していると、パソコンの内部に熱がこもります。この温度の上昇を防いでいるのが、パソコン内部に搭載された冷却ファンです。
パソコン内部にほこりがたまってくると、次第に冷却ファンの動作が鈍くなり、温度の上昇を防ぎきれなくなります。その結果パソコンが急にシャットダウンすることにつながります。
冷却ファンはほこりがたまりやすいところなので、こまめなメンテナンスが大切です。
電力不足
電力の供給が追い付かないときも、突然電源が切れることがあります。考えられる原因としては、たこ足配線でつないでいることや、同時に電力を大きく消費する機器を使用していることなどが挙げられます。パソコン内部のコネクタが外れかけていることも考えられるでしょう。
手っ取り早い対策としては、たこ足配線ではなく直接コンセントに電源をつなげることです。またパソコンにアース線が付いている場合は、アース処理をすることも有効です。
ソフトウェア障害
再起動を繰り返すような動作をしている場合は、ソフトウェアが原因となっていることが考えられます。公式以外の怪しいサイトからソフトウェアをダウンロードすることが原因となる場合もありますが、よくあるのはOSの不具合です。
OSとはWindowsやMacなどパソコンを動かすためのソフトウェアのことです。特にWindows Update直後は注意しましょう。
この場合、再起動を繰り返す原因は数多くあり、それぞれに合った対策を取らないと悪化を招くこともあります。Windows Updateによる不具合の場合は、Windowsの公式サイトに記載されている対処法を試してみましょう。
CPUへの負荷増大やメモリ不足
CPUは人間で言うところの脳に当たる部分で、データの制御や演算をする役割を持ちます。メモリは机のような機能を担っており、さまざまな情報を一時的に記憶してCPUの動作をサポートするパーツです。
CPUはパソコンのパーツの中でも負荷が掛かりやすく、特に高グラフィックのゲームなどを使用している場合はパソコンが突然落ちる原因になりやすいです。
またメモリに不具合が起きると、CPUがうまく動作できず電源が落ちる原因になります。
急に電源が落ちる症状への対処法
急に電源が落ちてしまった場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。パソコンが急に落ちたときに有効な対処法を解説します。
デバイスを外して放電させる
パソコンを普通に使っているだけでも、パソコンが静電気をためる「帯電」をすることがあります。静電気は正常な動作を邪魔するので、その対処としてパソコンの機能によって電源が勝手に落ちることがあります。
そのため帯電が原因でパソコンが落ちたら、放電をして帯電状態を解消させましょう。電源が落ちていることを確認したら、デスクトップパソコンの場合はACアダプタを抜き、ノートパソコンの場合はバッテリーを取り外します。
そのまま10分程度放置すると、不要な電力が放出され、帯電が解消されます。
ウイルス感染をチェックする
パソコン自体に異常がないのに、電源が勝手に落ちる場合は、ウイルスが原因となっていることが考えられます。近年では、ウイルスに感染していることに気づくことはほぼ不可能と言えます。
そのためウイルスに感染しているかどうかを確認するには、ウイルス対策ソフトを使いましょう。もしウイルスを検知したら、取り除くことで正常に動作する可能性があります。
またこうしたトラブルを予防するためにも、ウイルス対策ソフトをインストールしておくこともおすすめです。
OSの再インストールを行う
OSをアップデートした後、特定の画面まで来たり特定の動作をしたりすると決まって電源が落ちるなどの場合は、OSが障害を起こしている可能性があります。WindowsなどのOSが障害を起こしている場合は、OSを再インストールしてみましょう。
OSを再インストールするとハードディスク(HDD)やSSDにあるデータは消えてしまうので、必ずバックアップを取ってから行うことが重要です。
OSの再インストールをすることで、問題が解決することがあります。
トラブルを防止するために心掛けたいこと
トラブルが起きたときの対処法を知っておくことも大切ですが、トラブルを起こさないための予防策も同時に知っておきましょう。普段から実践できる予防法を2点解説します。
電源タップやPC本体をこまめに掃除する
パソコンの内部は汚れがたまりやすいです。ほこりなどの汚れがたまると、冷却機能がうまく作動せず、温度が過度に上昇することで電源が落ちやすくなってしまいます。
そのためPCの本体はこまめに掃除することが大切です。パソコンは精密機械のため、無理にカバーを開けようとしたり、パーツに触ったりすると故障の原因となります。パソコン内部を掃除するときは、エアーダスターを使うとパーツに触れず安全に汚れを落とせるでしょう。
また電源タップを使っている場合は、電源タップが故障しないよう、こまめに汚れを拭き取るなど掃除をすることが大切です。
使わないアプリは終了させる
アプリを使い終わったら、こまめに終了させるのを習慣にするのは有効な予防法です。
作業中は、次から次へとアプリを起動させてしまうことはよくあるでしょう。アプリを起動したままだと、たとえ使っていなくてもバックグラウンドでデータのやり取りが行われます。そうするとCPUに負荷が掛かり、パソコンが落ちる原因となってしまいます。
使わないアプリを終了するだけでなく、不要なアプリは削除することも、CPUの負荷軽減に役立つでしょう。
修理が必要になる症状とは?
パソコンの電源落ちは自身で対処できるケースもありますが、中には業者に修理を依頼しなければならないこともあります。修理が必要なケースを2パターン紹介します。
電源が入らない
電源が入らない場合は、まずはコード類の接続がしっかりとできているかを確認しましょう。電力を十分に供給するためにも、たこ足配線などは使わずコンセントに直接つなぐようにします。
帯電が考えられる場合は、放電を行いましょう。それでも解決しない場合は、業者に修理を依頼するか、買い替えが必要です。
OSが起動しない
電源は入っても、メーカーのロゴマークが出た段階で電源が落ちるケースもよくあります。これはOSが起動していないことを意味します。
Windowsの場合は、「スタートアップ修復」と呼ばれる、自動で起動時に起こったトラブルを解決する機能で修復可能です。ただしこれは起動時のトラブルの解決を目的としており、起動後のトラブルには対処できません。
最近インストールしたアプリなどによって動作に問題が出た場合は、それまでのデータをもとにシステムを修復する「システムの復元」を実施しましょう。
それでも効果がなかった場合は、パソコンの初期化が自分でできる最後の方法です。初期化しても問題が解決されない場合は、業者による修理か、買い替えを検討しましょう。
セーフモードで起動できるかチェックする
電源が落ちる原因を特定するコツとして、セーフモードで起動する方法があります。セーフモードとは、OSに何らかの不具合があるときに、症状を診断するための起動モードのことです。
セーフモードで起動できた場合は、OS以外に追加で入れたソフトウェアが問題を引き起こしていると考えられます。そもそもセーフモードで起動できない場合は、OSが機能していないことを意味します。
修理費用と業者の選び方
パソコンの修理を業者に頼む場合、どのぐらいの費用がかかるのでしょうか?修理費用の相場と、優良な業者を見つけるコツを解説します。
修理にはどれくらい費用がかかる?
パソコンを修理する場合、メーカーに依頼する方法と修理業者に依頼する方法があります。一般的には、修理業者に依頼する方が費用が安く済むことが多いです。
メーカーに修理を依頼する場合の費用相場は、小さな修理であれば数千円からできます。大掛かりな修理の場合は数万円、時には10万円を超えることもあります。
一方で修理業者に依頼する場合は、ほとんどの修理が6,000円から24,000円程度で依頼可能です。特にこだわりがなければ、修理業者に依頼する方が費用を安く抑えられる可能性が高いと言えるでしょう。
修理業者を選ぶコツ
一口に修理業者と言っても、品質は業者によってバラバラです。そのため業者に依頼する際は料金だけでなく、以下の要素を比較して業者を選定しましょう。
- 料金設定が明確化
- 実績が豊富か
- 見積書が詳細に書かれているか
- 宅配や出張に対応しているか
- あらゆるメーカーや機種に対応しているか
また修理内容によっても依頼すべき業者が変わります。画面割れやキーボードの交換などの軽微なものであればどこでも対応してくれるでしょう。しかし電源が入らないなどの症状は原因が複雑なため、複数の業者に相談して親身に対応してくれるところを選ぶことがポイントです。
優良な業者を自分で見つけるのが難しい場合は、ミツモアを使うのがおすすめです。ミツモアでは簡単な質問にいくつか答えると、最大5社の見積もりを一気に取れます。
業者とのやりとりもミツモア上でできる上、同時に見積もり内容を比較できるため、自分に合った業者を見つけられるでしょう。
パソコンの修理は専門業者に依頼しよう
パソコンの電源が落ちる原因として多いのは、下記の4例です。
- 熱がこもる
- 電力不足
- ソフトウェア障害
- CPUやメモリの不具合
いずれも普段のメンテナンスをしっかりと行っていれば予防できます。パソコン内部の掃除や、使っていないアプリの削除などはこまめに行いましょう。
自力で問題を解決できない場合は、修理業者に依頼しましょう。業者選びに迷った時は、簡単な質問に答えるだけで最大5社の見積もりを受け取れるミツモアがおすすめです。