パソコンに新しいグラフィックボード(グラボ)を取り付けた際、画面が映らなくなることがあります。
原因はいくつも考えられますが、実は単純なミスで起きているトラブルかもしれません。グラボを接続した際に画面にトラブルが起きる原因と対処法を紹介します。
グラボの交換で画面が映らない?
どのパソコン内部にもグラボは搭載されていますが、外付けグラボに交換すると映像や画像をより鮮明に映し出すことが可能です。ところがグラボを交換したことによって画面が映らなくなってしまうこともあります。原因として考えられることをまず理解していきましょう。
画面が映らないときによくある原因
正常に動いていたパソコンの画面が急に映らなくなると焦ってしまいますが、意外と単純なミスが原因で起こっている場合が多いです。交換したグラボを使用した際に、画面が映らないときに挙げられる原因は以下の5点です。
- つながっているパソコンマザーボードと接続ミスが起きている
- 周辺機器との接触不良
- つながっているパソコンからグラボに電力を流せない
- 交換したグラボに対応したドライバーをインストールできていない
- BIOSに認識されていない
考えられる原因をひとつずつチェックして、原因を特定していきましょう。
画面が映らない場合の対処法
画面が映らないときによくある原因を把握したうえで、それぞれの対処法を紹介します。映らなくなっている原因はひとつではなく、いくつも重なって起きている場合もあるため、順を追って確認していきましょう。
接続を再確認する
パソコンの画面上に映像を映し出すには、グラボをマザーボードとパソコンのディスプレイに接続します。この際、しっかりとつながっていないと画面が映らなくなります。接続が正しく行われているのか再確認しましょう。
特に挿し込む位置や向きには注意が必要です。ディスプレイに挿し込む必要があるケーブルをマザーボードに挿し込んでいたり、上下向きを逆にして挿し込んでいたりしていないかどうか確認しましょう。
つなげる配線を正常に戻すと画面が映らなくなるトラブルは改善することが多くあります。
接触不良がないかチェックする
グラボを挿し込むマザーボードの場所を「PCI Express」といい、その接続部分が接触不良を起こしている場合です。グラボの接続部分が破損していたり、汚れていたりすると接触不良が起こります。
また取り付ける電気機器の接続部分にほこりが溜まっていると、接触不良が起こるケースもあります。例えばマザーボードが中古品の場合、接続部分にほこりが溜まっていることがあるでしょう。この場合は一度取り外し、エアーダスターなどでほこりを取り除いてから接続します。直接手で除去すると指先の脂で部品を傷めてしまうため注意しましょう。
電力供給が足りているか確認する
グラボは多くの電気を消費します。パソコンにグラボを接続する前に、電源の容量が不足しないかチェックしておくと安心です。
高性能のグラボを使用すればするほど電力を多く使うため、グラボの種類によっては補助電源や高い電力のユニットに交換する必要が出てきます。挿し込んだグラボの性能、そのグラボに十分に流せるほどの電力が搭載されているか見直しましょう。
ドライバーのインストールを確認する
パソコン内にインストールされているグラボを認識するドライバーが、取り付けたグラボを正常に認識しているのか確認してみましょう。パソコン、マザーボード、グラボが正しくつながっていても、ドライバーがインストールされていないと動きに不具合が出てきます。
パソコン内のドライバーのインストール確認を行う方法は「デバイスマネージャー」から行います。Windowsはデバイスマネージャー、Macはハードウェアの概要から確認が可能です。
Windowsでインストールを確認する方法は以下の手順です。
- スタート画面の検索で「devmgmt.msc」と入力、起動させます
- 起動させたデバイスマネージャーから「ディスプレイアダプター」を選び、選択します
- ディスプレイドライバーを確認、名称が取り付けたグラボと同一かチェックし完了です
ドライバーの名称がグラボと異なるのであれば、インストールし直しましょう。名称が同じになれば、使用できるようになります。
BIOSの設定も確認しよう
マザーボード内に搭載されているBIOS(バイオス)の設定状況もグラボを取り付けた際に画面が映らなくなる原因のひとつです。接続ミスや接触不良、ドライバーの更新など基本的な対処法を行っても画面が映らないのであれば、BIOSの設定を見てみましょう。
BIOSとは?
パソコンのシステムセットアップを行うプログラムを「BIOS」といいます。マザーボードに搭載されている半導体メモリー「CMOS(シーモス)」に内蔵されており、パソコンやマザーボードに取り付けたパーツなどの管理や制御が主な働きです。
またパソコンに接続して使用しているキーボードやメモリー、CPUなどの使用優先順位を管理しており、BIOSが設定した順番によって起動を行います。サービスの増設、優先順位の管理を行っているBIOSの設定状況によっては正しくつながっている電気機器でも正常に起動しなくなるのです。
設定変更で改善するケースもある
取り付けたグラボがBIOSの設定によって、接続優先順位が低くなっていると画面が映らなくなるケースがあります。この場合、BIOS上の優先順位を変更し直す対処を行うことで解決するかもしれません。
マザーボードの拡張スロットに「PCI Express」があり、PCIEと称されることもあります。販売されているグラフィックボードはほとんどこのPCI Expressの接続規格で作られており、BIOS上ではこの表記で示されています。
BIOSへアクセスし、新しいグラボが認識されているのか、PCI Expressの優先順位は高い位置にきているのか確認してみましょう。
落ち着いて原因を特定しよう
グラボを接続して画面が映らなくなったのであれば、多くの場合基本的な対処法で状態を良くすることができます。接続方法や接触不良を確認する、電力は足りているのか、ドライバーやBIOSの状況を見直すなどひとつずつ原因を探っていきましょう。
考えられる原因に対して一つひとつ対処を行えば、映らない状態を改善させることにつながります。落ち着いて行いましょう。
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