スマートフォンは生活に欠かすことができないIT機器のひとつです。どこからでもインターネットに接続できる便利なIT機器ですが、突然通信速度が低下することがあります。今回はネットの速度が低下する通信規制について詳しく解説します。
通信規制とは?
通信規制とは規定以上の大容量のデータ通信を行った際に、通信事業者が行うネットワーク制限です。なぜこのような通信規制があるのでしょうか?その理由を確認してみましょう。
みんなが快適に使うための仕組み
通信規制は多くの利用者が快適に使用するために生まれた制度です。この通信規制が生まれたのは、携帯電話が主流だった時代に存在した「通信制限がないプラン」で発生したサーバー負担がきっかけです。
一部のユーザーが極端なネットワーク通信を行った結果、利用者全体のネットワーク回線を圧迫する事態が発生しました。このようなヘビーユーザーへの対策として通信事業者が始めたのが、通信制限です。
通信規制は利用者全員が快適・平等に通信を行うために生まれた制度といえます。現在では一部の特殊なプランを除き、多くの通信事業者が通信規制を設けています。
通信規制がかかると?
通信規制がかかると通信速度が大幅に低下します。具体的には動画や画像がなかなか読み込まれず、Webサイトの表示に時間がかかるようになります。
また通信速度も遅くなるため、アプリケーションによっては通知が届かないケースもあります。メッセージやメールの送受信ができなくなることもあるので、非常に不便な状況といえるでしょう。
スマートフォンの機種によっては、通信制限が行われていることを通知する機種があります。しかしこうした通知機能は、一部の機種だけです。
もしスマートフォンの通信速度が低下した場合は、通信規制を疑いましょう。
通信規制にはタイプがある
通信規制は大きく分けて2つのタイプがあります。
一定日数の通信量が既定値を超過すると制限が行われる「日次タイプ」と、月間の通信量を超過した場合に発生する「月次タイプ」です。
契約プランによって異なりますが日次プランの場合、制限は1日から数日です。
しかし月次タイプの場合、制限は月末まで続きます。月末まで続く理由として、月次タイプはプランによって使用量が分けられていることが多いためです。
また月次タイプでも数日で膨大な通信を行うと、規制がかかるケースがあります。
通信プランの契約書にはこれらの制限について説明が記載されているので、頻繁に通信規制が起こる場合、確認するとよいでしょう。
通信規制の解除方法は?
通信規制の解除は通信事業者ごとに異なります。今回は大手通信事業者と格安スマホの一般的な例と、どのようなときに通信規制が行われるかを紹介します。
大手通信会社の場合
auやドコモ、ソフトバンクといった大手通信事業者の場合、既定値を超えると月末まで規制が行われる月次タイプの設定が多くなっています。解除をするためにはデータ通信量を購入するか、月末まで待つ必要があります。
月次タイプが多い理由は、通信回線が自社回線のため格安SIMやスマホを提供する通信事業者より回線に余裕があるためです。月ごとに使用できる通信データ量が多いプランが多くなっており、1日あたりで制限をかける必要がないためといえます。
ただし大手通信事業者のSIMでも、月次規制だけでなく日次規制が行われるケースがあります。またポケットWifiやモバイルルーターなどは、日次規制が設定されているプランがあります。
格安スマホやSIMの場合
格安スマホやSIMを提供する事業者(MVNO)の中には、月次制限のタイプと日次規制を採用している会社があります。解除の方法は大手通信事業者とほぼ同じで、解除をするためにはデータ通信量を購入するか、制限解除まで待つ必要があります。
日次規制が行われる理由は、データを偏りなく利用してもらうことを目的としているためです。ほかにも大手通信事業者から割り当てられている回線を保護する目的で、MVNO(通信回線を借り入れている業者)が導入しているケースがあります。
普段あまりスマホを使用しない人向けには、安いプランが用意されています。そのようなプランだと、規制内で使用できるデータ量が少ない場合があります。
通信規制がかかった時の対処
通信規制がかかると通信速度が非常に遅くなります。どのようにすれば快適な通信ができるのか、確認してみましょう。
データ通信量の購入
通信事業者は通信規制になった人に対し、データ通信枠を販売しています。このデータ通信枠を購入することで、通信制限を解除が可能です。
データ通信枠はギガバイト単位で販売しており、価格は事業者によって異なります。
しかし購入できるデータ通信枠は、ギガバイト単位で見ると割高です。格安SIMの場合、月額の料金を上回るケースも有ります。また購入したデータ通信枠を使い切ると、再び通信規制になります。
解除を待つ・プランの見直し
データ通信枠を購入する方法以外で、通信規制を解除する方法はありません。通信規制がかかってしまった場合、解除まで待つしかないといえます。
しかしプランによっては、家族や友人間でデータ通信量をシェアできるタイプがあります。このようなプランを契約している場合、通信量をわけてもらうことで高速通信をすることが可能です。
シェアが可能なプランの場合、全体の通信量が決まっているケースがあります。使い切ってしまうと契約者全員が通信制限となってしまうことがあるので、注意して使いましょう。
頻繁に通信規制が起こる場合、契約のプランを見直すことを検討するとよいでしょう。
通信規制回避のポイント
通信量を節約することで、通信制限を回避が可能です。日常生活やアプリを少し見直すだけで大きく変化する可能性があります。今回は通信量を節約する工夫やポイントを紹介します。
WiFiを積極的に使う
自宅でネットワーク回線を契約している場合、そちらの回線を積極的に利用しましょう。WiFi接続を行い、その回線を使うことで通信SIMの通信量を節約できます。
特に光通信を始めとした大容量通信の契約を行っている場合、通信量に制限が無いと言っても過言ではありません。外で動画を見る場合、予めダウンロードしたり、アプリの更新やダウンロードを行ったりするとよいでしょう。
公共WiFiが利用できる場所では、公共WiFiを使用するのも節約手段のひとつです。
バックグラウンドでの接続を切る
便利なスマートフォンアプリの中には、バックグラウンド通信を行っているアプリがあります。バックグラウンド通信とは、スマートフォンやアプリを起動していないときも裏で自動通信を行う機能のことです。常に通信を行うため通信量を圧迫する原因となります。
リアルタイムで反映してくれるので便利な機能ですが、通信量を節約するのであればバックグラウンド接続を切ることがおすすめです。
アプリごとに設定が異なりますが大体は「設定」で変更ができます。有名アプリの場合、解説サイトもあるので確認をするとよいでしょう。
アプリやスマホの設定を見直そう
iPhoneやAndroidも、アプリごとの通信量を確認する方法があります。これらの通信量を確認し、普段使用していないアプリは削除することで通信量の節約が可能です。更に通信量を節約するのであれば、スマートフォン全体でバックグラウンド通信を切断することで節約ができます。
またアプリの見直しも有効です。たとえば、アプリストアの自動アップデートを無効化し、Wifiのみ許可とするだけで節約ができます。動画アプリの再生画質を下げることも効果的です。
頻繁に通信規制が起こるのであれば、アプリやスマートフォンの設定を見直すとよいでしょう。
賢く使って通信規制を回避しよう
今や生活に欠かせない便利なスマートフォンですが、便利なだけに通信規制が発生すると生活に支障をきたす場合があります。
しかし、こうした通信制限は少し工夫するだけで回避できる可能性が大きく上がります。賢く使用し、通信制限を回避すると良いでしょう。
また、それでも通信制限が起きてしまう場合、プランの見直しをすることで快適にスマートフォンを使用することができます。
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