給与体系は、従業員のモチベーションや企業の信頼性に直結する重要な要素です。公正かつ透明性のある給与体系を構築することは、従業員満足度を向上させ、企業の競争力を高める鍵となります。
厚生労働省の「就労条件総合調査」によれば、労働条件の改善が従業員満足度に大きな影響を与えることが示されています。
本記事では、給与体系の基本概念から具体的な決定方法、各種賃金モデルの特徴と導入手順までを詳しく解説します。また、見直しのタイミングや手順、メリット・デメリット、成功に導くためのチェックポイントも紹介します。
給与体系とは
給与体系(賃金体系)とは、従業員に対してどのように賃金(給与および各種手当)を支給するかを定めた制度のことです。
基本給、各種手当、賞与、退職金などが、どのようにして決定されるかが明確にされています。給与体系は企業の戦略や文化に基づいて設計され、公正かつ透明性が求められます。
給与体系が注目されている理由
近年の働き方の多様化に伴い、給与体系の見直しが重要視されています。とくに年功序列型からの移行が進んでおり、企業は従業員の成果やスキルに応じて報酬を決定する新しい給与体系へとシフトしています。
この動きは以下の理由から注目されています。
まず年功序列型の賃金制度では、成果の有無に関わらず在籍期間に応じて基本給が上がる「勤続給」が主流でした。
しかし現代の労働市場では、スキルや成果に基づく公平な評価が求められるようになっています。
この傾向は、厚生労働省の「就労条件総合調査」でも明らかにされています。近年では仕事の成果やスキルに応じて給与を決定する「職能給」の導入が増えています。
さらに企業の特性や理念に応じた多様な報酬制度も注目されています。たとえば成果に応じて割増分の給与を支払う「インセンティブ型」や、職務を階級に見立てて基本給を設定する「グレード型」が採用されています。
これらの制度は、従業員のモチベーションを高め、企業の競争力を強化する効果があります。
総じて、透明性が高く、公正な評価基準に基づいた給与体系の導入は、従業員のエンゲージメントを向上させるためにも重要な要素となっています。
企業が成長し、持続可能な発展を遂げるために、給与体系の見直しと適切な導入がますます注目されているのです。
用語の定義
給与や賃金、給料についてわかりやすく解説しました。
賃金
労働基準法第11条に基づき、「賃金」とは、労働の対価として事業主が労働者に支払うすべてのものを指します。基本給だけでなく、各種手当や賞与なども含まれます。
給与
「給与」は、賃金の一部として、労働者に定期的に支給される基本給や各種手当を指します。給与は多くの場合、月次で支払われます。
給料
「給料」は、「給与」とほぼ同義ですが、日常的に使用されることが多く、特に基本給部分を指すことが一般的です。
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賃金モデルとは
賃金モデルとは、企業が従業員に支払う賃金の基準を示すために設計されたモデルのことです。
新卒で入社した従業員が標準的なペースで昇進・昇格する際の給与の推移を示します。学歴や年齢、職種・職位、勤続年数などを基に計算され、通常は残業や休日出勤を考慮しない場合の数値で作成されます。
賃金モデルは「理論モデル賃金」と「実在者モデル賃金」に分けられます。理論モデル賃金は給与制度の妥当性をチェックするために使われ、実在者モデル賃金は企業内の賃金実態を把握するために使用されます。
賃金モデルをまず作成することで、企業は各職種や役職に応じた適正な賃金水準を明確にできます。これが給与体系全体の透明性と公平性を確保するための基盤となります。
その後、地域や業種ごとの給与相場を考慮して賃金モデルを調整し、最終的な給与体系を決定します。
賃金モデルはまた、求人広告において想定年収として提示されるため、適切な人材を確保するうえでも重要な役割を果たします。
給与体系は2種類に大きく分かれる
給与体系は、労働時間内に働いた分に対して支払われる「基準内賃金」と、労働時間内の労働に関係なく支払われる「基準外賃金」に大別されます。これらは各企業の就業規則や賃金規程によるもので、法令上の明確な定義はありません。
基準内賃金 (所定内賃金)
基準内賃金(所定内賃金)とは、従業員が所定労働時間内に提供した労働の対価として支払われる賃金のことです。これには基本給や毎月一定額が支給される諸手当が含まれます。
基準内賃金は、割増賃金の計算基礎となるため、その適正な設定が重要です。従業員の生活を安定させ、モチベーションを維持するためにも、公正かつ透明性のある基準内賃金の設定が求められます。
労働基準法でも「最低賃金」が定められており、企業は法令を遵守した給与体系の構築が必要です。
基本給 |
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諸手当 |
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基本給はその性質によって、大きく3種類にさらに分類することが可能です。
仕事給型
「仕事給型」とは、労働の対価を重視して基本給を設定する給与体系です。担当業務に応じて給与額を決定する「職務給」や、職務遂行能力に基づく「職能給」が代表的な形態です。
長期間の勤続年数による人件費の増加を抑えられるメリットがある一方、人材の配置転換が難しく、事業変更や市場の変化に対応しづらいデメリットもあります。基本給に加え、職務手当や役職手当などが支給されるケースが一般的です。
属人給型
「属人給型」とは、年齢や勤続年数など、個人的な要素を重視して基本給を設定する給与体系です。終身雇用や年功序列を支えてきた基本給の仕組みとも言えます。
勤続年数に伴う昇給で生活の安定が図れる一方、仕事の能力やスキル、成果が反映されづらく、不公平感が生じやすい点がデメリットです。また企業内の人員構成が高齢化し、運営に支障が出る可能性もあります。
総合給型
「総合給型」とは、「仕事給型」と「属人給型」の双方の基準を取り入れる給与体系です。能力や担当職務、年齢や勤続年数など、多様な要素を総合的に考慮して基本給を決定します。
このアプローチにより、従業員の仕事内容やスキル、経験をバランスよく反映させることができます。個々の従業員に応じた柔軟な給与設定が可能となり、さまざまな人材に対応できるのが特徴です。
基準外賃金(所定外賃金)
基準外賃金(所定外賃金)とは、所定労働時間外の労働に対して支払われる賃金や、特定の条件により変動する賃金を指します。
具体例として「超過勤務手当」「休日出勤手当」「深夜労働手当」などがあります。また、家族手当や通勤手当、住宅手当、別居手当、子女教育手当、臨時の賃金も含まれます。
【基準外賃金の例】
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基準外賃金は最低賃金法の適用を受けないため、割増賃金の計算基準には含まれません。その設定は各企業の裁量に委ねられており、福利厚生の一環として機能することが多いです。
ただし通勤手当や住宅手当が毎月固定額で支給される場合は基準内賃金に該当するため、注意が必要です。
給与の算出方法
給与の算出方法には複数の種類があり、企業の方針や業務内容に応じて選択されます。一般的な給与の算出方法である「定額制」、「出来高制」、および「年俸制」について詳しく解説します。
定額制
定額制は、所定の労働時間に対して一定の給与額を支払う給与制度です。固定給とも呼ばれ、毎月一定額の給与が支払われます。
この方式は、給与の安定性を保ちやすく、労使双方にとって計画的な運営が可能となります。ただし業績に応じた変動がないため、モチベーションの維持が課題となることがあります。
出来高制
従業員の成果や業績に基づいて給与を決定する制度です。具体的には、販売数や生産量などの成果に応じて報酬が支払われます。
成果に直結して報酬を得るため、従業員のモチベーション向上に寄与する一方、安定性に欠ける面もあります。成果の評価基準を明確にすることが重要です。
年俸制
年俸制は、1年間の総労働に対して支払われる給与を予め決めておく制度です。年俸を12カ月で割って均等に支給するケースが一般的です。
成果主義を強調する企業で多く採用されており、高い成果を期待するポジションに適しています。長期的な視点で業績を評価できる一方、年次評価の透明性と公平性が求められます。
給与体系モデルの作成
給与体系モデルの作成は、企業の成長と従業員の満足度を高める上で重要なステップです。適切な給与体系モデルを構築することで、企業の競争力を向上させましょう。
職能給や職務給、年齢給の違い
職能給、職務給、年齢給は、給与を決定する基準が異なる給与体系です。
職能給
従業員の能力やスキルに基づいて給与を設定
職務給
担当する職務の内容や責任範囲に基づいて決定
年齢給
年齢や勤続年数に応じて給与を設定するもので、主に安定性を重視
役割評価表を作成する
役割評価表を作成することは、公正で透明性のある給与体系を築くための重要なステップです。
まず各役割の職務内容や責任範囲を詳細に分析し、職務記述書を作成します。次に職務の複雑さやスキル要件などの評価基準を設定し、ポイント・システムを導入して各評価項目にポイントを割り当てます。
評価者には公正な評価がおこなえるトレーニングを実施し、試行評価とフィードバックを通じて評価表を最適化します。定期的な見直しをおこなうことで、評価基準の精度と公平性を維持します。
自社の方向性を検討
給与体系モデルを設計する際には、自社の方向性を明確に検討することが不可欠です。企業のビジョンやミッション、長期的な戦略に合致した給与体系を構築することで、企業全体の成長を促進します。
とくに人材の維持と育成、生産性の向上を目指す場合、どのような給与体系が最も適切であるかを慎重に検討する必要があります。
職務給を設計する
職務給を設計するには、各職務の内容や責任範囲を詳細に分析し、それに基づいて給与を設定します。まず、職務ごとに求められるスキルや責任のレベルを評価し、それに応じた給与レンジを決定します。
公平かつ透明性のある職務給を設計することで、従業員のモチベーションを高め、組織全体の効率を向上させることができます。
給与体系を見直すタイミング
一度作成した給与体系を見直すことは、企業の成長と従業員の満足度向上において重要な役割を果たします。以下では、給与体系を見直すべきタイミングについて解説します。適切なタイミングでの見直しは、労働環境の改善と効率的な経営につながるでしょう。
法改正があったとき
給与体系の見直しは、法改正があった際に必須となります。たとえば労働基準法や労働契約法、最低賃金法などの改正が行われた場合、法令に準拠した給与体系へと変更する必要があります。
厚生労働省のガイドラインを参照し、法改正に伴う適切な対応をおこなうことで、企業はコンプライアンスの観点からも信頼性を高めることができます。
組織の変更に合わせて
企業の代表者の変更や新たな部署の設置など、組織の大きな変更に合わせて給与体系を見直すのも効果的です。組織体制の変化に応じて、役職や職務内容が変わるため、これに対応する給与体系の調整が求められます。事前に従業員へのヒアリングをおこない、公正で透明性のある見直しを実施することで、従業員の納得感を得ることができます。
創業周年の節目
創業周年や企業の重要な節目に給与体系を見直すことも1つのタイミングです。このタイミングでの見直しは、従業員にとっても企業の成長や改革の意図を感じ取るよい機会となります。
ただし節目としての見直しは、単なる記念行事と見なされないように、しっかりとした理由と根拠を持っておこなうことが重要です。戦略的な視点での見直しをおこない、従業員との信頼関係を強化します。
給与体系の見直し手順
給与体系の見直しは、公正で効果的な労務管理をおこなうために欠かせません。以下では、給与体系を見直すための具体的な手順について解説します。このプロセスをしっかりと踏むことで、従業員の満足度向上と企業の競争力強化につながります。
現状と問題点を把握
現状の給与体系とその問題点を詳しく把握することが重要です。従業員へのアンケートやヒアリングを実施し、不満や改善点を収集します。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」などのデータと比較することで、現在の給与水準が市場水準とどの程度一致しているかを確認します。この情報を基に、具体的な問題点を洗い出します。
給与体系を設定する
現状分析を基に、新しい給与体系を設定します。まず、企業のビジョンや方針に沿った給与モデルを選定し、職能給や職務給、年齢給などの要素を取り入れます。
公平で透明性のある評価基準を設定し、予算とのバランスを考慮して給与レンジを決定します。また将来的な成長や市場変動に対応できる柔軟性を持たせることも重要です。
社内に周知
新しい給与体系を設定した後は、従業員への周知を徹底します。具体的な変更点やその理由を明確に説明し、従業員全員が新しい体系を理解できるようにします。
厚生労働省のガイドラインに基づいて、労働組合や従業員代表との協議をおこない、同意を得ることも重要です。さらに周知期間を設けることで、従業員がその変更に適応する時間を確保します。
また給与体系の変更は「就業規則」に該当するため、労働基準監督署への届け出が必要です。労働基準監督署に新しい就業規則を提出し、適正な手続きを完了させましょう。
給与体系の変更によるメリットとデメリット
給与体系の変更には、メリットとデメリットの両方が存在します。賃金アップや福利厚生の充実は従業員のモチベーションを上げますが、自分と他人を比べて、不平・不満を持つ人も出てくる可能性があります。
従業員のモチベーションが向上
給与は、従業員のモチベーションを大きく左右します。給与体系が時代の流れに合っていなかったり、賃金水準と大きくかけ離れていたりすると、従業員のやる気がなくなり、仕事の質の低下につながるでしょう。
給与体系の見直しでは、従業員にヒアリングをおこないながら、これまでの問題点を洗い出します。新たな給与体系に改善点が反映されれば、従業員の仕事に対するモチベーションは大きく向上するはずです。
とくに「福利厚生の充実」や「最低賃金のアップ」は従業員の満足度を高める上、求人募集時に自社をアピールする要素にもなります。
公平感が失われるケースも
給与体系の見直しをすると「給与がどうすれば上がるのか」は明確になるものの、「なぜ自分がこのランクにいるのか?」「なぜあの人は給与が多いのか?」と納得できない従業員も現れます。
給与体系の変更時は、資格制度や役職制度の見直しもセットで行うのが基本です。「資格制度の基準」や「役職ごとの役割」をしっかり明示しなければ、不平・不満が出る恐れがあるでしょう。
とりわけ、課長・部長クラスの役職にもなると、「仕事内容はたいして変わっていないのに昇給するのはおかしいだろう」と周囲の不満を生む場合があります。
給与体系の見直しを成功に導く5つのチェックポイント
給与体系の見直しを成功に導くための5つのチェックポイントを紹介します。
- 従業員の対価に見合っているか
- 最低限の生活を守れる水準になっているか
- データ分析による根拠があるか
- 従業員の声を聞いているか
- 十分な検討を重ねたか
これらのポイントを押さえたうえで見直しを進めていけば、企業と従業員の双方が納得できる給与体系が実現するでしょう。
従業員の対価に見合っているか
給与体系を考えるにあたって大切なのは従業員の目線に立つことです。一般的な給与水準を満たしていたり、企業の理想に沿っていたりしたとしても、従業員が労働した分の対価に見合っていなければ適切な環境とはいえません。
人事考課や評価制度に基づいて、従業員の特徴やスキル・能力を公正な基準のもとに判断したうえで、給与を決定する必要が求められます。
最低限の生活を守れる水準になっているか
従業員の最低限の生活を守れる水準になっているかどうかも大切なポイントです。良質な仕事は良質な生活の元に成り立ちます。生活を支えられない給与では授業員と企業が良好な関係性を保てないばかりか、事業にも悪影響を及ぼしてしまいかねません。
個人の能力や成果に応じた変動は少なからずあるにせよ、すべての従業員が最低限の生活を守れるような給与体系を構築しましょう。
データ分析による根拠があるか
データ分析による根拠がない状態では、実態に沿った給与設定ができません。これまでの人事情報をフル活用しつつ、みえてきた課題や改善点に沿って給与体系を整えていくことが、改善のための1番の近道です。
間違ってもそのときの感覚や感情にまかせて決定してはいけません。
従業員の声を聞いているか
給与体系を設定する際には従業員の声を必ず聞きましょう。従業員が給与に対する不満を表向きに打ち明けることは、ほとんどありません。しかしいざ耳を傾けてみると、想定していなかった思わぬ課題や改善点が見えてくることも多いです。
アンケートを匿名で実施したり、担当者を限定した面談を実施したりするなど、従業員のリアルな意見を集める仕組みづくりが大切です。
十分な検討を重ねたか
給与体制を考えるうえで、見直しや検討は重ねるに越したことはありません。
給与の設定を低くしすぎると、従業員の不満が爆発する可能性があります。とはいえ、高くしすぎると企業の資金難につながるおそれもあるのです。
給与体制の見直しによって組織がポジティブな方向に向かうよう、検討を十分に重ねたうえで入念な調整を進めていきましょう。
賃金支払いの5原則
労働基準法24条では賃金の支払いについての5つの原則を定めており、給与体系を考える際にもこれらのルールは守らなければなりません。5原則の具体的な内容をみていきましょう。
通貨払いの原則
「通貨払いの原則」とは、賃金を通貨で支払わなければならないとする原則です。ここでいう「通貨」は、日本銀行の銀行券及び貨幣を指します。外国通貨や小切手は対象外と考えましょう。
金融機関の口座振り込みによって賃金を支払う方法は、通貨払い原則の例外として認められています。ただし労働者の同意が前提で、勝手に振込みをしたり、特定の金融機関口座を振込先に指定したりするのはルール違反です。
直接払いの原則
賃金は「労働者本人」に直接支払うのが原則です。労働者の親権者や代理人に賃金を支払えば、労働基準法違反と見なされ、支払いは無効となります。
ただし、労働者本人が病気やケガなどが原因で賃金が受け取れない場合に「使者」を立てることは認められています。使者とは、本人の命令や依頼を受けて使いをする人です。
代理人と混同されやすいですが、「本人に支払うのと同一の効果が生ずるかどうか」で区別されます。
全額払いの原則
「全額払いの原則」では、支払いが確定している賃金は全額を支払わなければならないとされています。
全額払いが行われない場合、労働者は安定した生活の確保が難しくなります。賃金の一部保留により、労働者の「退職の自由」が妨げられる恐れもあるでしょう。
会社が労働者に貸付けを行っていても、賃金から貸付け分を相殺して支給することはできません。企業側が積立金や貯蓄金と称して、賃金から一部を控除する行為も基本的にルール違反です。
ただし「法令上の控除(源泉徴収や社会保険料など)」や「労働協定が定められている場合(物品購入代金など)」はその限りではありません。
毎月1回以上払いの原則
「毎月1回以上払いの原則」では、賃金は毎月1回以上支払わなければならないとされています。賃金の支払い回数を定め、労働者の生活の安定性を確保するのが目的です。
「毎月1日~月末の間」に少なくとも1回の支払い日を設けるのがルールで、2カ月に1回や半年に1回といった支払いはルール違反になります。
賃金の計算期間は、必ずしも1日~月末に設定しなければならないわけではなく、毎月1回以上の支払いがあれば、「前月21日~当月20日」としても問題はありません。
一定期日払いの原則
「一定期日払いの原則」では、賃金は毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならないとされています。毎月払いの原則と同様、労働者の生活を安定させるのが目的です。
一定期日というと、具体的な日にちを指定しなければならないと考えがちですが、一定期日に支払いがおこなわれれば「月末」や「毎週金曜日(週給の場合)」を指定しても問題はありません。ただし、月給制で「毎月第3土曜日」と定めるのはNGです。
また「臨時の賃金」や「賞与」の支払いは、一定期日払いの原則の例外とされています。
給与体系の綿密な設計と改善で活気ある組織づくりを
給与体系の見直しが従業員に与える影響は非常に大きいものです。従業員のモチベーション向上など人材の成長が期待できる一方で、変更内容によっては反発を招いてしまうことも。
自社の給与体系をポジティブな方向に改善するためには、従業員の声を聞いたりこれまでのデータを分析したりするなど、現状の課題を正しく捉える姿勢が欠かせません。
目の前の課題に向き合い、従業員と組織の双方にとってWin-Winな改善を実施してこそ、意味ある給与体系の見直しだといえます。
給与体系の綿密な設計と改善を通じて、活気のある組織づくりを実現していきましょう。
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