ミツモアメディア

中古のマンション売却で儲けるには?利益が出た際の節税対策も紹介

最終更新日: 2024年07月29日

マンションをできるだけ高く売りたいと考えているなら、儲かる条件を知っておくことが大切です。中古マンションで儲かった例や、高く売却するコツを紹介します。

監修者

髙杉義征

髙杉義征(セカイエ株式会社元執行役員/宅地建物取引士)

株式会社日京ホールディングスの元取締役、セカイエ株式会社の元執行役員を経て、現在は株式会社ミツモアの事業部長として全体を統括。一貫して不動産業界に携わり、不動産仲介会社、不動産管理会社、不動産テック企業での経験を有する。不動産売却希望者と不動産会社をマッチングするサービスでは、執行役員として事業立ち上げからグロースまでを担当。また、不動産関連のセミナーやライブ配信にも登壇している。

高額で売れやすいマンションの特徴5つ

マンション

マンション売却で儲かった人は、最初から売ることを考えて購入している傾向があります。どのようなマンションが儲かるのか、売れるマンションの特徴を押さえておきましょう。

駅から徒歩圏内で近い

駅から徒歩圏内にある好立地のマンションは、築年数が古くても比較的高く売却できる可能性があります最寄駅から徒歩15分圏内のマンションであれば、駅近物件として人気が出やすい傾向です。

まずは立地条件を確認してみましょう。

都市部や人気エリアに位置する

都市部の物件や人気の路線沿いにある物件なども高値で売却できる可能性があります。都市部には様々な施設が集まっていますが、中でも以下のような特徴があるエリアは特に人気があります。

  • バス・地下鉄・タクシーなど複数の交通機関を利用しやすい
  • 近隣に商業施設や病院がある
  • 治安が良好
  • 学校が近い(子どもがいる場合)
  • 住みたい街ランキングの上位に位置する

これらの要素に多くあてはまるほど、買い手からの需要も高くなるでしょう。

ニーズのある間取りと広さ

3~4人家族向けのファミリータイプのマンションなど、ニーズがある間取りのマンションも高く売れる傾向があります最も需要のある間取りは3LDKと言われています

また新型コロナウイルスが流行してから、リモートワークが急速に浸透してきています。そのため家族の人数よりも部屋が一つ多い間取りや、間仕切りで間取りを変えられるといった物件も人気です。

さらに、角部屋や高層階の物件も根強い需要があります。角部屋は数が少なく、隣人との騒音などの問題が少ないためです。高層階が人気な理由には、日当たりや景観が良好であることが挙げられます。

お持ちのマンションがこれらの特徴に当てはまる場合、高値で売却できるチャンスがあるかもしれません。

築10年以内である

新築から10年以内であれば、マンションの価値を比較的維持したまま売却できる可能性が高いでしょう

マンションの劣化が目立ち、マンションの修繕費がかさみ始めるタイミングは、一般的に築10年とされています。築年数が10年を超えている場合、購入時より2割ほど価値が落ちるケースもあります。築10年が迫っている場合は、早めにマンションの売却を検討しましょう。

なおマンションが高く売れるタイミングは、購入から10年以内ではありません。あくまでも築年数を見られる点に注意が必要です。

管理体制が整っている

管理体制が整っているマンションは人気が出ます。きちんと管理されているマンションは、エントランスなどの共用部分も清掃が行き届いているため、外観も美しく心地よく過ごせます。

管理体制が万全ならば、駐輪場などの必要な設備が整備されていなかったり古かったりすることもありません。さらに建物の修繕計画が適正に行われており、修繕積立金が急激に値上がりする可能性も低いでしょう。

このような物件であれば、高値で売却できる可能性があります。

マンションを少しでも高く売るコツ7つ

中古マンションを高く売りたいなら、コツをつかんでおくことも重要です。どのように売れば高値が付くのか、押さえておきたい7つのコツを解説します。

売主自身が積極的に売却活動に関わる

マンションを高く売るには、売主も積極的に売却活動に参加することが大切です。物件の広告に使う写真を写りよく撮ってもらえるよう要望したり、不動産会社の担当者に定期的に連絡を取るなど、自主的な行動を起こしましょう。

全てを不動産会社に丸投げしていると、他の熱意がある売主の売却活動を優先されるなど、本腰を入れて向き合ってもらえない可能性があります。

売却スケジュールに6ヶ月以上の余裕を持つ

中古マンションをできるだけ高く売りたい場合は、6ヶ月程度の長期で売る計画を立てましょう余裕を持ったスケジュールを立てておくことも、マンション売却で儲けるためのポイントです

売却期間に制限を設けると売り急がなければならなくなり、焦って想定以上の値下げ交渉に応じてしまうなど、希望より安く売却してしまうリスクがあります。

なお物件をすぐに売却したい場合は、仲介ではなく買取を選択し、不動産会社に買い取ってもらうことも可能です。ただし売却価格は相場の7割程度にまで下がってしまいます。

マンション購入のニーズが高い時期に売る

進学・就職・転勤などで引越しが多い2~3月は売り出しに適しています。この時期なら多少は強気の価格を付けても売れやすいでしょう。2~3月に売り出せるように、12月ごろには売却の準備を進めておきましょう

マンションを2~3月に売り出した場合、一般的な成約時期は3~4月です。マンションの売れやすさは社会情勢や経済環境にも左右されるため、世情も考慮して売却時期を判断しましょう。

またマンションが売れやすい時期ではなくても、売却中の物件が周辺に少ない場合は、高値で売れる可能性があります。一方で売り出し中の物件が周辺に多いケースでは、売れやすい時期でも、値崩れする恐れがあるでしょう。

内覧で物件を魅力的にアピールする

マンションの売り出し中に購入希望者が見つかったら、内覧を行うのが一般的です。内覧で物件を魅力的に見せるポイントをまとめました。

  • 室内を清掃し隅々まできれいにしておく
  • 不用品を処分して室内を広く見せる
  • 全ての照明をつけて部屋を明るくする

また購入希望者は物件自体だけでなく、売主の人柄を見るケースもあります。「この人からなら安心して購入できそうだ」と思ってもらえるように、内覧の際は丁寧な対応を心掛けましょう。

マンション売却で儲けている人は、不動産会社と一緒に工夫して、さまざまな面から物件の価値を高めています。マンションの価値向上につながる工夫の例は、以下の通りです。

  • 築年数の古い物件にリフォームやリノベーションを施す
  • ホームセキュリティを導入して防犯性を高める

高めに売り出し、10万円単位でこまめに値下げする

売却価格の小刻みな見直しや値下げ交渉に対応しやすくなるように、最初の売り出し価格は、高めに設定しておくのがおすすめです

中古マンションの売却は、値下げが1つの戦略になります。マンションを高値で売却できた人は、売り出し中に価格を何度も見直しています。

10万円単位で小刻みに値下げしていけば、購入希望者の値下げ交渉にも柔軟に対応することが可能です。「少しでも安くしてもらえた」という購入希望者からの好印象に繋がるため、成約にも結びつきやすくなるでしょう。

希望の売却価格のラインを3段階で決める

こまめな価格の見直しと合わせて重要なのが、希望する売却価格のラインを決めておくことです。上から順に「理想の売却価格」「現実的な売却価格」「最低限の売却価格」の3段階で設定しましょう

売り出しの際には相場より高めに設定した「理想の売却価格」で売却活動をします。購入希望者が現れなければ「現実的な売却価格」まで値下げしていき、それでも見つからない場合は「最低限の売却価格」をベースに希望者を探すと、必要以上の値下げを防げます。

購入希望者が現れたら、値下げ交渉にも適宜10万円単位の戦略で応じつつ、成約を実現させましょう。

複数の不動産会社に査定を依頼する

マンション売却で儲けるためには、不動産会社との緊密な連携が不可欠です。仲介でマンションを売却する場合、マンション自体の魅力だけでなく不動産会社の腕も問われます。複数の不動産会社に査定を依頼することで、実力が期待できる不動産会社を見つけやすくなります

査定だけでなく売却も複数社に依頼することが可能です。査定価格やサービスを比較して不動産会社を絞り込んだら、複数社と契約できる一般媒介契約をそれぞれの業者と締結しましょう。

実際に複数の不動産会社に依頼することで、より広い範囲で買主を探せるようになります。各不動産会社の営業担当者から、有益な情報を得られるのもメリットです。

不動産売却・査定の見積もりを依頼する

マンション売却で利益が出た時に使える節税対策3つ

マンションの売却益が購入額+売却費用を上回ると、譲渡所得税が発生します。節税方法を知っておかないと、せっかく出た利益が税金で全て消えてしまうこともあるかもしれません。

マンション売却で利益が出た時に使える、お得な節税対策を4つ紹介します。

マイホームの3,000万円控除

売却したマンションが一定の条件を満たしていれば、売却益から最高で3,000万円を非課税とする控除が適用されます。この控除を利用すれば、譲渡所得税がかかるのはマンション売却で出た利益のうち3000万円を超えた部分のみになります。

満たすべき条件は以下の通りです。

  • 売主が実際に居住していたマンションである
  • 売った年の前年および前々年に、この特例や売却損についての特例を利用していないこと
  • 売った年の前年および前々年に、マイホームの買換えや交換についての特例を利用していないこと
  • その他規定の特例を利用していないこと
  • 売主と買主が、親子や夫婦など特別な関係でないこと

控除を受けるには確定申告が必要です。

10年超所有軽減税率の特例

売却するマンションを自宅として使用しており、かつ所有期間が10年を超えている場合は、「10年超所有軽減税率の特例」が適用できます。この特例は、マイホームの3,000万円控除と併用することが可能です。

この特例では、売却益に対して以下のような軽減税率を適用できます。

課税長期譲渡所得金額 所得税 住民税
6,000万円以下の部分 10.21% 4%
6,000万円超の部分 15.315% 5%

この特例も、利用するには確定申告が必要です。

マイホームの買換えの特例

マンションを売却して新しい住居に住み替える場合には、マイホーム買換えの特例が利用可能です

この特例では、マンションの売却益よりも新しい住居の購入額の方が高い時のみ、売却した年の譲渡所得税が課税されなくなります。次にもう一度住居を売却した時に、課税されなかった売却益と、二度目の売却で発生した利益について課税されます。

住み替えを一度しかしない場合には、譲渡所得税が課税されるタイミングがないため、大きく節税できる可能性があります。

ただし、マイホームの3,000万円特例や10年超所有軽減税率の特例など、ほかの特例とは併用できません。これらの特例を使った場合の節税額と比較して、よりお得な選択をしましょう。

この特例を利用する際も、確定申告が必要になります。

優良な不動産会社の選び方4つ

中古マンションを高額で売却するには、売却活動をサポートしてくれる不動産会社の協力が不可欠です。優良な不動産会社の選び方のコツ4つを紹介します。

複数の不動産会社に査定を依頼する

複数社の査定を受けると、査定額の相場を把握できたり、担当者の対応を比べて信頼できる会社を見つけられたりします。依頼する不動産会社に見当がついている場合でも、査定は複数社受けておく方がよいでしょう。

不動産会社ごとの特徴を把握しやすくなる点もメリットといえます。例えば、ある会社が他社よりも高い査定額をつけているのは、その会社が得意とするエリアだからかもしれません。査定の段階で各会社の特徴をつかむことができれば、正式に契約する会社を選ぶ判断材料になります。

不動産売却・査定の見積もりを依頼する

査定額の根拠を説明してくれる会社を選ぶ

査定額の根拠について納得感があり、分かりやすく説明してくれる不動産会社を選ぶのもポイントです。なんとなく近隣の相場に合わせた査定額ではなく、建物や土地の状態を確認した上で相場をもとに算出された金額であれば、根拠が明確です。

加えて担当者との相性のよさも大切です。説明を受けているときのやり取りがスムーズで、コミュニケーションを取りやすい不動産会社を選ぶと、その後も安心して任せられます。

売却戦略を明確に示してくれる会社に依頼する

スムーズな売却に向けた戦略の有無は、不動産会社選びの重要なポイントです。不動産会社が、どのように家を売却する計画を立てているかも確認しましょう。

具体的な売却戦略が何もないまま媒介契約を締結しても、なかなか買主が決まらず時間だけが過ぎていく可能性があります。

専任媒介契約や専属専任媒介契約は、契約期間が最長3カ月なため、戦略がないと大きな動きがないまま契約期間が終了する恐れもあります

しっかりと売却までの道筋を見通せる戦略を示してくれる会社に依頼しましょう。

売買実績が豊富かどうか確認する

不動産会社のこれまでの売買実績を確認してみましょう。実績豊富な不動産会社であれば、安心して任せられます。

不動産にもさまざまな種類があるため、何を専門としているかも重要です。スムーズな売却を実現するには、自宅用の家の売却に携わってきた実績のある不動産会社へ依頼することが重要です。

たとえば自宅用の家の査定と売却を依頼したいのに、収益用物件の売買を専門としている不動産会社に相談しても、思うような結果にはつながりません。

また、不動産会社が居住エリアに精通しているかも確認しましょう。地域ならではの特徴を把握している不動産会社へ任せることで、早い段階で買主が見つかる可能性が高まります。

戦略を立ててマンションを高く売却しよう

簡単!無料の3ステップでぴったりのプロが見つかる!

中古マンションの売却で儲けるためには、売れるマンションの特徴を知っていることや、売るタイミングを計画していることが重要です。また不動産会社と一緒に工夫している場合も、マンションを高く売却しやすくなります。

マンションの売却で儲かる条件と儲からない例をチェックし、適切な不動産会社に依頼してできるだけ高く売りましょう。マンションの売却を依頼する不動産会社は、一括査定サービスで探すのがおすすめです。

不動産売却・査定の見積もりを依頼する

サービス提供事業者さま向け
ミツモアにサービスを
掲載しませんか?
ミツモアにサービスを掲載しませんか?

ミツモアは依頼者さまと事業者さまをつなぐマッチングサイトです。貴社サービスを登録することで、リードの獲得及びサービスの認知度向上が見込めます。 さらに他社の掲載サイトとは違い、弊社独自の見積システムにより厳選されたリード顧客へのアプローチが可能です。 もちろん登録は無料。 ぜひミツモアにサービスをご登録ください。