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マンションの売却相場は?地域別の動向や相場情報の調べ方を解説

最終更新日: 2024年06月28日

近年マンションの需要が高まっており、新築・中古ともに売却価格が上昇しています。マンションの売却を考えているなら、データベースなどを見て相場を知っておきましょう。マンションを売却するタイミングや、売却価格を高めるためのポイントを解説します。

監修者

髙杉義征

髙杉義征(セカイエ株式会社元執行役員/宅地建物取引士)

株式会社日京ホールディングスの元取締役、セカイエ株式会社の元執行役員を経て、現在は株式会社ミツモアの事業部長として全体を統括。一貫して不動産業界に携わり、不動産仲介会社、不動産管理会社、不動産テック企業での経験を有する。不動産売却希望者と不動産会社をマッチングするサービスでは、執行役員として事業立ち上げからグロースまでを担当。また、不動産関連のセミナーやライブ配信にも登壇している。

マンションの売却価格は上昇傾向にある

マンションの売却価格は、新築・中古の両方で上昇傾向にあります。近年は戸建てよりもマンションの需要が増えており、節税対策だけでなく資産としてマンションを所有する人が増えているようです。

マンションの人気が高まっているのは、住宅ローンの低金利も理由の1つといわれています。住宅ローン減税などの制度もあり、個人でも気軽に不動産を購入しやすくなったのです。

新型コロナウイルス感染症が流行している中でも、マンションの売却価格はそれほど下落しませんでした。マンションの需要は現在も高いことから、今後も売却価格が上昇を続けるのではないかと考えられています。

主要都市別のマンション売却相場をチェック

レインズデータライブラリーなどのサイトを利用すれば、マンションが売買された記録を見ることが可能です。データを基に、マンションの売却相場をチェックしましょう。

東京都

㎡単価 価格 専有面積
2022年10月 94.32万円/㎡ 5,563万円 58.98㎡
2023年4月 94.65万円/㎡ 5,684万円 60.05㎡
2023年10月 98.99万円/㎡ 5,894万円 59.55㎡

神奈川県

㎡単価 価格 専有面積
2022年10月 51.41万円/㎡ 3,408万円 66.28㎡
2023年4月 54.12万円/㎡ 3,577万円 66.09㎡
2023年10月 58.11万円/㎡ 3,897万円 67.07㎡

千葉県

㎡単価 価格 専有面積
2022年10月 36.03万円/㎡ 2,595万円 72.01㎡
2023年4月 36.90万円/㎡ 2,659万円 72.07㎡
2023年10月 40.49万円/㎡ 2,951万円 72.90㎡

埼玉県

㎡単価 価格 専有面積
2022年10月 39.99万円/㎡ 2,752万円 68.81㎡
2023年4月 40.10万円/㎡ 2,752万円 68.64㎡
2023年10月 42.36万円/㎡ 2,938万円 69.35㎡

大阪府

㎡単価 価格 専有面積
2022年10月 44.85万円/㎡ 3,000万円 66.89㎡
2023年4月 44.28万円/㎡ 2,942万円 66.44㎡
2023年10月 48.05万円/㎡ 3,245万円 67.53㎡

愛知県

㎡単価 価格 専有面積
2022年10月 31.59万円/㎡ 2,372万円 75.10㎡
2023年4月 31.42万円/㎡ 2,346万円 74.66㎡
2023年10月 31.77万円/㎡ 2,314万円 72.84㎡

福岡県

㎡単価 価格 専有面積
2022年10月 33.12万円/㎡ 2,187万円 66.04㎡
2023年4月 33.79万円/㎡ 2,055万円 60.82㎡
2023年10月 37.21万円/㎡ 2,531万円 68.03㎡

北海道

㎡単価 価格 専有面積
2022年10月 26.99万円/㎡ 2,009万円 74.43㎡
2023年4月 28.43万円/㎡ 2,085万円 73.33㎡
2023年10月 29.67万円/㎡ 2,291万円 77.21㎡

マンションの売却相場の調べ方

マンションの売却を考えているなら、事前に相場を知っておくことも大切です。マンションの売却価格がどのくらいになるか、調べる方法を解説します。

不動産ポータルサイトを活用する

不動産会社の中には、ポータルサイトで相場のシミュレーションができるところも存在します。マンションがあるエリアや築年数など、条件を絞って検索できるのも便利なポイントです。

ポータルサイトでは多くの物件を取り扱っているため、売却したいマンションと似た条件の物件が探しやすくなっています。どのくらいの価格に設定されているか、どのような物件が多く売り出されているかなどを参考にしましょう。

大手不動産会社のポータルサイトには、それぞれ異なる特色があります。いくつかのサイトを利用して、物件の価格を比較しながら、相場を大まかに把握するのもよい方法です。

データベースから過去の事例を調べる

国土交通省や不動産流通機構などの団体が運営しているデータベースも、売却価格を知る材料の1つです。過去に行われた不動産売買の記録がアーカイブされているため、より正確に相場を確認できます。

このようなデータベースには、実際の事例が数多く集められているのがメリットです。マンションがある都道府県のデータを調べて、近年の売却相場やその推移をチェックしておきましょう。

代表的なデータベースには、土地総合情報システムレインズマーケットインフォメーションなどがあります。調べた情報を生かすために、不動産情報ポータルサイトと併せて利用するのもおすすめです。

一括査定サービスを利用する

売却するマンションの価値を正しく知りたい場合、不動産会社に査定してもらう方法もあります。価格の査定を依頼するなら、一度に複数の会社に依頼できる一括査定サービスを使うのがおすすめです。

何度も依頼する手間が省けるため、個別に依頼する時間がない忙しい人にも適しています。査定結果をまとめて比較・検討しやすいのはもちろん、その後の契約もスムーズに行えるのがメリットです。

一括査定サービスはWebからも申し込めるため、複雑な手続きは必要ありません。必要な情報を入力するだけで依頼が完了し、無料で利用できる手軽さが一括査定サービスの魅力です。

マンション売却タイミングの見極め方

マンションを売却するなら、不動産全体の相場や税金などの知識を持っておきましょう。適切な売却のタイミングを見極めるためのポイントを紹介します。

不動産市況

マンションの売り時を見極めるには、不動産全体の市場を知ることが欠かせません。マンション売買の成約件数などを見て、現在の不動産市況がどうなっているかを把握するのがポイントです。

売り出されている物件の売買が成立しており、なおかつ新しい物件が少ない時期が狙い目になります。買い手がつきやすい時期かどうかを考えて、時期が悪いと感じたら売却を待つのも方法です。

売買が成立しているかを確認するには、正確な情報が見られるデータベースが役立ちます。市場動向を小まめにチェックしながら、売却のタイミングを判断しましょう。

条件が近い物件の動向

マンションの購入を考えている人は、築年数や駅からの距離などさまざまな条件を確認しています。似たような条件で売りに出されているマンションがあると、自然と価格を比較されやすくなるのが特徴です

ライバルとなる物件の中で価格が高めに設定されていると、買い手が見つかりにくくなる恐れがあります。そのため、ライバル物件が多く存在する時期にマンションを売却するのは、避けるた方が無難です。

逆に、比較されるような物件が見当たらないときが売却に向いたタイミングといえます。不動産会社のポータルサイトなどを活用して、市場に出ている物件を把握しましょう。

築年数

一般的に、新築に近い状態のマンションほど高い価格で売れると考えられます。利用状況にもよりますが、築年数があまり経過していないマンションはすぐに買い手がつきやすいのがメリットです。

比較的新しいマンションはすぐに売買が成立しやすく、買い手からの需要が高いと考えられます。特に築10年以内の物件は人気が集まりやすいので、売却するなら早めの決断がおすすめです。

また、築年数30年以内のマンションは1年ごとに大きく価格が下落する傾向にあります。築年数が30年を超えると価格の下がり方が緩やかになるため、築年数が経過しているマンションはじっくりタイミングを見極めて売却できます。

所有期間による税金の差

マンションを売却する際に利益が出ると、譲渡所得税が発生します。マンションの所有期間が5年を超えているかどうかによって、税率が異なることに注意が必要です。

マンションの所有期間が5年に満たない場合は短期譲渡所得、5年以上所有している場合は長期譲渡所得に当てはまります。所得税と住民税を合計すると、長期譲渡所得は短期譲渡所得の半分ほどの税率になるのがポイントです。

節税を考えているなら、マンションの所有期間が5年を超えるのを待ってから売却する方法もあります。所有期間が5年未満でも控除を利用できるケースがあるため、制度について調べるのも重要です。

マンションをなるべく高く売却するポイント

マンションを高い価格で売却するためには、不動産会社選びや時期にも気を付ける必要があります。売却の前に知っておきたいポイントを見ていきましょう。

需要が高い時期に売り出す

1年の中でも、マンションの買い手がより多く期待できる時期が存在します。マンションの需要が高くなるのは、学生や社会人の新生活に合わせた1~3月と、会社の決算期である10月頃の年2回です

進学や就職に伴い新しい土地での生活を始める人が多くなる春先は、引越しのシーズンとして知られています。4月から新生活がスタートするのに合わせて、1~3月に物件を探す人が多くなるのです。

10月頃は、多くの会社で人事異動が行われる時期になります。異動や転勤によって転居する人が増えるため、マンションの買い手を見つけやすい春と秋を狙って売却するのがポイントです。

売り出し価格をやや高めに設定する

マンションの売買を行う中で、買い手側から値下げ交渉があることも珍しくありません。そのため、ある程度の値下げがあるのを前提として、価格をやや高めに設定しておく方法もあります

こうしたケースでは、買い手の様子を見ながらじっくり交渉を行いましょう。互いに納得できるよう話し合いを重ねる時間がかかるため、売却をそこまで急がない人に適したやり方です。

あまりにも設定価格が高すぎると、買い手が見つかりにくくなるデメリットもあります。なかなか買い手からの反応がないようなら、状況に応じて価格を変更しましょう。

信頼できる不動産会社と契約する

不動産会社が扱う物件は多岐にわたっているため、マンションの売買を担当する経験が少ない会社も存在します。これまでにマンション売却実績がある業者を選ぶのも、売却価格を上げるためのポイントです。

売却後の物件の宣伝などは不動産会社が中心となって行うため、担当者の意欲にも左右されます。信頼できる相手かどうかを判断するためにも、会社選びは慎重に行いましょう。

また、会社と契約した後は担当者と小まめにコミュニケーションを取るのがおすすめです。マンション売却を成功させるためにも、担当者と情報を共有し、よい関係を築けるよう努力しましょう。

マンションの売却相場や売却のタイミングを知ろう

近年マンションの需要が高まっていることもあり、マンションの売却価格は上昇を続けています。マンションの売却を考えているなら、まずは大まかな相場を把握するのがポイントです。

不動産会社のサイトで似たような物件がないか検索したり、データベースを参照したりと、マンションの売却相場を調べる方法は多岐にわたっています。築年数や不動産市況をチェックして、買い手が見つかりやすいタイミングを見極めるのが大切です

マンションをなるべく高い価格で売却するには、信頼できる不動産会社選びも重要になってきます。担当者とも協力しながら、マンションの売却を成功させましょう。

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