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調剤薬局向けPOSレジおすすめ比較4選|レセコン連携と選定療養対応の選び方

ぴったりのPOSレジ・POSシステムをさがす
最終更新日: 2025年12月24日

レセコンとレジの二重打ちによるミス、2024年10月開始の選定療養制度への対応負荷、慢性的な人手不足。

調剤薬局の現場を圧迫するこれらの課題を一気に解決するポイントが、専用POSレジの導入です。

本記事では、レセコン連携の仕組みから最新の制度対応、主要製品の徹底比較まで、自局に最適なPOSレジを選定するための判断軸を解説します。

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調剤薬局のタイプ・課題別おすすめPOSレジ3選

導入・運用コストを最小限に抑えたいなら:スマレジ

  • iPadベースで月額利用料を抑制
  • アプリマーケットで必要な機能だけを追加

レセコン連携と業界特化機能をフル活用したいなら:BCPOS

  • NSIPS連携に対応
  • 軽減税率やインボイス制度など法改正に迅速対応
  • 既存PCを活用できる

365日の保守と手厚いサポートを重視するなら:POS+ retail

  • EMシステムズ、ユニケソフトウェアリサーチと公式連携
  • 複数店舗データの一元管理機能が充実

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なぜ今、調剤薬局に専用POSレジが必要なのか?

薬局

2024年10月の選定療養制度開始により、調剤薬局の会計実務は劇的に複雑化しました。

制度改正と人材難により、従来の手打ちレジや電卓計算では法令順守の維持が難しくなっています

専用POSレジの導入は、業務継続のための必須要件となっています。

2024年10月開始「選定療養」への対応コスト増

2024年10月開始の長期収載品の選定療養制度により、同一患者の会計内で「保険調剤一部負担金(非課税)」と「選定療養費(課税10%)」、「OTC医薬品代(課税10%または軽減税率8%)」が混在します。これらを正確に区分し、インボイス制度に対応したレシートに明記することは、人間の手計算では現実的ではありません

レセコンから出力されたデータを電卓で計算し直してレジに打ち込む運用は、計算ミスの温床となり、患者を待たせる主要因です。

レセコン二重打ちによる会計ミスのリスクと損失

レセコンに処方内容と金額を入力後、同じ金額をレジに再度手入力する二重打ちは、入力ミスによる過収受や未収金のリスクを常に抱えています。

たとえば、手打ち式レジを使用している薬局では、打ち間違いによる現金過不足が頻発し、レジ締め作業の長時間化が課題となっています。会計ミスが発生すると薬剤師が会計業務に張り付き、本来注力すべき服薬指導や健康相談といった対人業務の質が低下します。

レジ打ち、金銭管理、未収金管理といった非医療・事務作業が業務時間の多くを占有し、タスク・シフティングのボトルネックです。

患者のキャッシュレス需要と待ち時間短縮の相関性

キャッシュレス決済の普及により、医療機関でも「クレジットカードや電子マネーで支払いたい」というニーズが急増しています。現金のみの対応は患者の利便性を損なうだけでなく、若い世代の患者獲得における機会損失につながります。

小規模な個人薬局では、インボイス対応とキャッシュレス要望の増加を機にAirレジへ移行しました。Airペイ連携により多様な決済手段にスムーズに対応でき、若い世代の患者獲得に成功しています。

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失敗しないための3つの選定ポイント

ポイント薬剤師

調剤薬局向けPOSレジ選定では、業界特有の技術要件と法規制への適合性を満たす必要があります。以下の3つのポイントを押さえることで、導入後のトラブルを回避し、投資効果を最大化できます。

NSIPS対応と既存レセコンとの連携実績

NSIPSは公益社団法人日本薬剤師会が策定した、調剤システムと周辺機器を接続するための標準データ交換仕様です。

レセコンが処方入力完了時に共有フォルダへ患者情報、処方内容、請求金額を含むファイルを出力し、POSレジ側が常時監視して新しいファイルを検知すると即座にデータを取り込みます。レジ画面に患者名と請求金額が自動表示され、会計担当者は確認して会計ボタンを押すだけで完了します。

レセコンに入力した金額をレジで再度手入力する必要がなくなり、入力ミスによる過収受や未収金のリスクが物理的に消滅します。NSIPS対応であれば、レセコンを入れ替えてもPOSレジをそのまま使い続けられる可能性が高く、資産を有効活用できます。

軽減税率・セルフメディケーション税制への自動対応

OTC医薬品の販売では、特定の成分を含む医薬品がセルフメディケーション税制の対象となり、レシートには対象品目であることを示すマークや文言の記載が必要です。これはPOSシステムのマスター管理機能に依存する要件です。

BCPOSは軽減税率、セルフメディケーション税制、インボイス制度といった複雑なルール改正に迅速に対応してきました。制度対応の確実性を重視する薬局にとって、この対応スピードは重要な選定基準です。

現場を止めない「駆けつけ保守」の有無と範囲

システムの停止が許されない医療現場では、トラブル発生時のサポート体制が極めて重要です。

POS+ retailは365日の電話サポートに加え、全国対応の駆けつけ保守を提供しており、システム障害が発生した場合でも迅速な復旧が可能で、業務への影響を最小限に抑えられます。

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導入で失敗する3つのパターンと回避策

POSレジ導入において、多くの薬局が直面する典型的な失敗パターンを事前に把握することで、導入後のトラブルを未然に防げます。

レセコン連携の事前確認不足

最も多い失敗が、既存レセコンとの連携可否を確認せずにPOSレジを選定してしまうケースです。NSIPS対応と謳っていても、特定のレセコンメーカーやバージョンでは動作が不安定だったり、追加のカスタマイズ費用が発生したりする場合があります。

導入前に必ず、自局が使用しているレセコンの製品名とバージョンをベンダーに伝え、連携実績と動作保証を確認してください。

選定療養制度への対応遅れ

2024年10月開始の選定療養制度に対応していない旧型POSレジを選んでしまい、非課税と課税の混在会計で計算ミスが頻発したり、インボイス対応レシートを手作業で補正したりする事態に陥る薬局があります。

導入検討時には、最新の制度改正に対応済みか、今後のアップデート対応方針がどうなっているかを必ず確認してください。

成長を見越さない選定

開業当初はコストを抑えるため最小構成で導入したものの、店舗拡大時に本部機能がなく複数店舗管理ができない、OTC販売強化時に在庫管理機能を追加できないなど、拡張性のないシステムを選んでしまうパターンです。3〜5年後の事業計画を見据え、必要に応じて機能追加や店舗追加が柔軟にできるシステムを選定することが重要です。

スマレジのようなアプリマーケット型や、POS+ retailのようなクラウド型は拡張性に優れています。

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調剤薬局向けPOSレジおすすめ4選

BCPOS(ビジコム)

BCPOS
出典:「BCPOS」公式サイト

BCPOSは株式会社ビジコムが提供するWindows PCベースのPOSレジシステムです。

調剤薬局向けにNSIPS準拠のレセコン連携機能を搭載し、2024年10月開始の選定療養制度に対応したBCPOS Ver.9.5をリリースしました。軽減税率、セルフメディケーション税制、インボイス制度など法改正に迅速対応しています。ローカルPC上で動作するため、インターネット回線の障害時でもレジ業務を継続でき、BCP対策として有効です。

既存PCを活用できるため、ハードウェア投資を抑えたい薬局に適しています。

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スマレジ

スマレジ
出典:「スマレジ」公式サイト

スマレジは株式会社スマレジが提供する高機能クラウドPOSで、iPadベースの低コスト導入が最大の魅力です。

調剤薬局向けにNSIPS対応のレセコン連携機能を備え、アプリマーケットから「スマレジforMedical」を追加すれば50種類以上の電子カルテ・レセコンと連携できます。非課税処理や自動釣銭機連携にも対応し、会計業務の負担を軽減します。

必要な機能をアプリとして購入・追加でき、初期投資を抑えながら段階的に機能を拡張したい薬局に最適です。スマレジAPIが公開されており、直感的で使いやすいUIはグッドデザイン賞を受賞しています。

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POS+ retail(ポスタス)

POS+ retail
出典:「POS+ retail」公式サイト

POS+ retailは株式会社ポスタスが提供する小売・専門店向けクラウドPOSです。

365日対応の電話サポートと全国駆けつけ保守が特徴で、調剤システム市場で高いシェアを持つEMシステムズやユニケソフトウェアリサーチと公式に連携体制を構築しており、接続の安定性が担保されています。クラウド型の利点を活かし、複数店舗のデータを一元管理できる本部管理・分析機能が充実しており、店舗別の売上推移、時間帯別客数、商品別荒利などを可視化できます。

18店舗を展開するマロン薬局の導入事例では、レセコン連携により手入力作業が消滅し、会計ミスがほぼゼロになりました。

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レジポン(ウェブフロンティア)

レジポン
出典:「レジポン」公式サイト

レジポンは株式会社ウェブフロンティアが提供する調剤薬局専用に設計されたPOSレジです。

薬局で働く経営者、事務、薬剤師の声をもとに開発され、iPadを使用するため省スペースで導入できます。NSIPS対応のレセコンと連携可能で、処方箋訂正時の差額自動計算、OTCと処方箋の合算会計、複数処方箋の同時会計など、実務に即した機能が特徴です。調剤薬局専用に開発された処方箋入金管理や未収金管理など、現場のかゆい所に手が届く機能を搭載しています。

Web管理画面から全店舗の売上集計や在庫管理が可能です。

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導入前に知っておくべき「コストとROI」の考え方

POSレジの導入費用を単なるコストとして捉えるのではなく、人手不足の解消、採用コストの抑制、残業代の削減、会計ミス防止による損失回避という「リターンを生む投資」として再定義する視点が重要です。

初期費用(ハード・設置)と月額費用の相場

エントリーモデル(1店舗小規模): iPadベースのクラウド型POSレジなら、アプリ自体の月額利用料が0円のものもあり、iPad端末代と周辺機器を合わせて10万円台から導入できるケースがあります。専用機に比べて導入障壁が極めて低く、初期投資を抑えたい個人経営薬局に適しています。

スタンダードモデル(1〜3店舗): 無料プランから段階的な料金設定がある製品を選べば、事業規模に応じてコストコントロールが可能です。既存PCを活用できるタイプなら、ハードウェア投資を抑えつつ安定した運用を実現できます。

ハイエンドモデル(5店舗以上): 医療機関専用に設計されたモデルは、自動釣銭機との連動を標準とするため初期費用は高めですが、セミセルフ方式による現金管理の厳格化と感染症対策を同時に実現できます。月額費用が発生するクラウド型でも、複数店舗の一元管理機能と手厚いサポート体制を考慮すると、チェーン展開している薬局にとっては費用対効果が高いと言えます。

IT導入補助金の活用で実質負担を50%削減

POSレジシステムの導入には、IT導入補助金を活用できる可能性があります。補助率は通常1/2程度で、例えば初期費用100万円の導入であれば、実質負担は50万円程度に抑えられます。導入を検討する際は、最新の補助金制度を確認し、申請要件を満たすかどうかをベンダーと相談することが推奨されます。

月間30時間削減の経済的価値は年間120万円

株式会社メディックスでは、調剤システム連動POSの導入により、処方入力から会計までのデータフローがシームレスになり、窓口での会計準備時間が大幅に短縮されました(※)。短縮された時間を薬剤師による服薬指導や健康相談といった対人業務に再投資でき、患者とのコミュニケーション密度が高まり、薬局への信頼感や満足度の向上につながっています。

マロン薬局の事例では、レジ締め作業時間が劇的に短縮され、スタッフの残業削減につながりました(※)。仮に月間30時間の事務作業が削減されれば、時給換算3,000円の薬剤師の人件費として月額9万円、年間108万円のコスト削減効果があります。会計ミスによる過不足調査や未収金回収の工数削減を含めると、年間120万円以上の経済的価値を生み出します。初期投資100万円のシステムであれば、約10ヶ月で投資回収できる計算です。

POSデータを活用した薬局経営の多角化

データ活用

POSレジの導入は会計業務の効率化にとどまらず、蓄積されたデータを活用することで薬局経営を次のステージへと進化させる可能性を秘めています。

デッドストックを削減する「売れ筋OTC」の分析手法

POS+ retailのように本部機能を持つシステムを導入することで、複数店舗の売上データをクラウド上でリアルタイムに集約・分析できます。店舗ごとの収益構造の可視化、OTC医薬品の販売傾向分析、在庫回転率の最適化など、データドリブンな経営判断が可能です。

マロン薬局では、全店舗の売上やOTC医薬品の販売動向がクラウド上でリアルタイムに可視化されたことで、「今どの店舗で何が売れているか」を把握し、即座に商品補充や配置転換を行うといった機動的な経営が可能になりました(※)。

デッドストックの削減と売れ筋商品の効率的な在庫配置を実現しています。

処方箋以外での「選ばれる薬局」になるための顧客分析

従来の「処方箋を受け取り、薬を渡す」だけの受動的なビジネスモデルでは、収益性の維持が困難になりつつあります。

POSシステムに蓄積された購買データを分析することで、顧客の健康ニーズや購買傾向を把握し、季節商品の提案や健康相談の強化など、処方箋以外での「選ばれる薬局」になるための施策を打てます。キャッシュレス決済への対応も若い世代の患者獲得において重要で、Airペイ連携により多様な決済手段に対応できるようになった小規模薬局では、機会損失を防いで若い世代の患者獲得に成功しています。

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まとめ:今すぐ行動すべき理由

2024年10月の選定療養制度開始により、調剤薬局の会計実務は劇的に複雑化しました。インボイス制度対応と深刻化する人手不足という三重の課題に直面している今、専用POSレジの導入は薬局経営の生存をかけたデジタルトランスフォーメーションの起点です。

NSIPS連携と税率自動計算は、法令順守と業務継続のための必須要件です。

レセコンとの二重打ちによる会計ミスのリスク、患者の待ち時間増加による満足度低下、薬剤師の対人業務圧迫という負のスパイラルから脱却するため、自局の環境に最適なPOSレジを選定し、今すぐ導入を検討してください。

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