美容室のレジ周りは、紙のカルテ、ホットペッパーなどの予約サイト、手打ちの会計と、道具がばらばらになりやすい領域です。
美容室のPOSレジ選びで最初に分かれるのは、施術履歴を製品の中に残すかどうかです。ここが決まると、候補はおよそ半分になります。
最初の分かれ目を決めてから、12製品の比較表と2つの質問で候補を絞り込む手順を用意しました。美容室向けPOSレジ各製品の強みや特徴も解説します。

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美容室のPOSレジは施術履歴を残すかどうかで2つに分かれる

美容室のPOSレジは、施術履歴を製品の中に残せるタイプと、会計から始められるタイプの2つに分かれます。機能の多さや金額よりも先に、ここを決めると候補が半分になります。
この順番になるのは、施術履歴がいちばん戻しにくい条件だからです。
一度カルテを製品に入れると、別の製品へ移すときにデータ移行が発生します。美歴には他のPOSからのインポート代行が初期55,000円で用意され、SalonAnswerにも既存システムからのデータ移行オプションがあります。
金額やプランは契約後でも変えられますが、カルテの置き場所だけは変えるたびに手間と費用がかかります。
施術履歴を電子カルテで残せるタイプ
前回のカラー剤や仕上がり、お客様の要望を製品の中に記録し、次の来店時に呼び出せます。手書きのメモや写真をそのまま残せる製品もあります。
その代わり、月額とは別に初期費用が発生する製品が中心です。導入時の設定や設置を担当者が行う製品では、初期費用が12万円から13万円になります。
会計から始められるタイプ
会計と売上集計、キャッシュレス決済までを月額0円から使えます。初期費用はかからないか、決済端末の購入代金だけです。
顧客情報を登録する機能はありますが、記録できるのは名前や電話番号、メモ、会計履歴が中心です。過去の施術内容を写真つきで見返す使い方には向きません。
どちらを選ぶかの決め手
直近1か月で、前回の施術内容を確認した回数がそのまま答えになります。
思い出すために紙をめくった記憶があるなら電子カルテで残せるタイプ、会計の締めと売上の把握が目的なら会計から始められるタイプが候補です。
美容室・サロン向けPOSレジ12製品の比較表
美容室のPOSレジは、初期費用と月額が別々に発生する製品と、月額だけで完結する製品に分かれます。ネット予約との連携が別料金になる製品もあるため、月額だけで比べると実際の負担とずれます。
| 製品名 | 初期費用 | 月額 | 施術履歴 | ネット予約 | 対応端末 |
|---|---|---|---|---|---|
| Aiony | 要問い合わせ | 5,000円〜 | 手書きメモ・画像 | 外部予約サイト連携 | iPad・ブラウザ |
| 美歴 | 0円〜/44,000円〜 | 8,800円/15,400円 | カルテ数無制限 | オプション 月額3,300円 | 要問い合わせ |
| SalonAnswer | 130,000円 | 9,800円〜 | 電子カルテ | オプション 月額5,000円〜 | PC・iPad |
| POS+ beauty | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 電子カルテ | 予約プラットフォームと連携可 | タブレット |
| A’staff Cloud | 120,000円 | 要問い合わせ | 電子カルテ | 要問い合わせ | クラウド |
| USENレジTAB BEAUTY | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 写真つき電子カルテ | 別サービスとセットで自動連携 | タブレット |
| Salon de Net | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 電子カルテアプリ | LINE連携予約 | 要問い合わせ |
| StoreTouch | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 手書きカルテ・写真 | 要問い合わせ | iPad専用 |
| STORES レジ | 0円 | 0円/3,300円 | 要問い合わせ | スタンダードで追加料金なし | iPad・iPhone |
| Airレジ | 0円 | 0円 | 顧客メモと会計履歴 | 別サービスと連携 | iPad・iPhone |
| スマレジ | 要問い合わせ | 0円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| Square | 端末代4,980円〜 | 0円 | 施術メニューの管理 | 予約サイトを無料開設 | スマホ・タブレット |
美容室のPOSレジを2つの質問でさらに絞り込む
施術履歴をどうするかが決まったあとの美容室のPOSレジ選びは、2つの質問でほぼ確定します。
ネット予約とレジを自動でつなぐか
予約サイトの内容をレジに手で打ち直しているなら、連携が標準で入っているかどうかで月々の金額が変わります。
連携が標準に含まれる製品と、オプションとして別料金になる製品があります。オプションの場合、月額に3,000円から5,000円ほどが上乗せされる計算です。
まず今使っている予約サイトの名前を挙げ、その連携先が用意されている製品に絞ると、あとから足す費用を読み違えずに済みます。連携が標準の製品を探すならSTORES レジやSquare、使っている予約サイトに合わせるならSalonAnswerが候補になります。
月々の上限をどこに置くか
月額と初期費用を分けて、1年目の総額で上限を決めると比べやすくなります。
施術履歴を残せるタイプには、初期費用が12万円から13万円かかる製品があります。この初期費用に設定作業や訪問での操作指導が含まれる製品もあり、金額だけでは中身が見えません。
会計から始められるタイプは初期費用がかからないか、決済端末の代金だけで済みます。月々の上限を5,000円以内に置くなら、候補はこちらのタイプに寄ります。
| 判断する軸 | 判断の境界 | 自分の店に当てはめる |
|---|---|---|
| 施術履歴をどこに残すか | 過去の施術内容を見返す業務があるかどうか | 直近1か月で、前回の施術内容を確認したのは何回か |
| ネット予約とレジをつなぐか | 予約の内容を人手で打ち直しているかどうか | 1日のうち予約の転記に使っている時間は何分か |
| 月々の上限をどこに置くか | 月額のほかに連携やサポートの料金が別で発生するかどうか | 初期費用を含めた1年目の総額でいくらまで出せるか |
美容室のPOSレジおすすめ8選【施術履歴を電子カルテで残せるタイプ】
施術履歴を電子カルテで残せる美容室のPOSレジは、月額に加えて初期費用が発生する製品が中心です。料金を問い合わせで案内する製品も多く、機能の幅で選ぶことになります。
Aiony|株式会社アライズ

月額5,000円からの美容室向け電子カルテシステムで、初期費用は問い合わせでの案内になります。
電子カルテには手書きメモと画像を記録でき、iPadアプリとウェブブラウザの両方から使えます。iPadは別途用意が必要です。
レジ会計とキャッシュレス決済、売上集計に加え、外部予約サイト連携と自社予約サイト、本部機能も備えています。キャッシュレスはSquare、楽天ペイ、STORESとの連携に対応します。
商品管理とまとめて会計、外部サイトの一括管理は実装予定の機能です。
美歴|スパイラル株式会社

プランが2つに分かれ、個人運営のサロン向けは初期費用0円から月額8,800円、スタッフ2名以上向けは初期費用44,000円から月額15,400円です。
どちらのプランでも登録カルテ数は無制限で、予約管理とカルテ共有、レジ機能、売上管理を使えます。スタッフ管理とEC、リピート分析はスタッフ2名以上向けのプランからです。
予約ポータルサイト連携は月額3,300円、Web予約機能は月額4,400円のオプションになります。
他のPOSからの乗り換え時には、初期55,000円でデータのインポートを代行してもらえます。
SalonAnswer|エクシードシステム株式会社
月額9,800円から、初期導入費用130,000円の美容サロン専用クラウドPOSです。
初期導入費用にはマスタ設定登録と初回訪問操作指導、納品設置が含まれます。パソコンやiPadなどの機器は含まれないため、別に用意します。
月額には安心サポートパック2,000円が入っており、加入しない場合のサポートはメールのみです。
ネット予約は月額5,000円から、LINEミニアプリは月額6,800円のオプションです。かんざし、ビューティーメリット、リザービア、リピッテ、ツリー、サロリザとの連携が用意されています。
無料トライアルから試せます。
POS+ beauty|ポスタス株式会社
カラーやパーマの施術履歴を電子カルテで管理し、前回のカラー剤や仕上がりを次の来店時に確認できます。
美容サロン向けの予約プラットフォームとの連携に対応し、本部から複数店舗の売上と在庫データをリアルタイムで見られます。チェーン展開まで想定した作りです。
会計は予約、回数券、返品、ギフト券まで幅広く扱えます。オプションは後からでも段階的に足せます。
導入時は担当者が店舗を訪問し、タブレットと周辺機器の設置から動作確認までを行います。利用には光回線とプロバイダの契約が必要で、料金は問い合わせでの案内になります。
A’staff Cloud|株式会社アライド・システム
初期費用120,000円で、POSレジと顧客管理、電子カルテを1つにまとめたクラウド型の製品です。
この初期費用には標準機能としてPOS、電子カルテ、新規顧客登録機能が含まれます。月額は問い合わせでの案内になります。
美容室と理容室のほか、エステ、リラクゼーション、ネイル、マツエク、トリミングサロンでも導入されています。
USENレジTAB BEAUTY|株式会社USEN
写真で残せる電子カルテを備えたタブレット型のPOSレジで、お客様のプロフィールと施術内容を記録できます。
顧客情報の照会と登録、変更ができ、登録メールアドレス宛にDMも送れます。
ネット予約はオンライン予約システム「USEN RESERVE BEAUTY」とのセット利用で自動連携します。空席情報と連動するため、オーバーブッキングが起きません。
Salon de Net|株式会社ハイパーソフト
顧客管理と売上管理、経営分析に加え、電子カルテアプリとLINE連携予約、マイページアプリを提供しています。
特徴的なのはキャッシュレス対応のセルフレジで、会計をお客様側で完結させられます。
全国累計5,000店舗を超えるサロンで使われています。料金は問い合わせでの案内です。
StoreTouch|株式会社リレーションズ
ヘアサロン専用のiPad POSレジで、顧客管理を最大の特徴に掲げています。
カルテは手書きに対応し、スタイルや施術の記録に写真も登録できます。
アプリはiPadとiPad mini の専用で、iPhoneやiPod Touch、Androidでは動きません。アプリをダウンロードしてアカウントを作れば、その日から使い始められます。
美容室のPOSレジおすすめ4選【月額0円から始められる】

月額0円から始められる美容室のPOSレジは、無料の範囲がどこまでかを製品ごとに確かめる必要があります。同じ「無料プランあり」でも、使える機能の線引きが分かれるためです。
スマレジのスタンダードプランは1店舗のみ月額0円ですが、顧客管理とポイント管理、電話サポート、セルフレジは対象外です。顧客管理10万件が使えるのは月額8,800円のプレミアムプラスからになります。
一方でAirレジは、商品登録と会計、管理・分析、サポート全般までが0円の範囲に入ります。
STORES レジ|STORES 株式会社
フリープランが月額0円、スタンダードプランが1店舗あたり月額3,300円です。どちらのプランでも初期費用はかかりません。
決済手数料は1.98%からになります。
スタンダードプランにすると予約システムが追加料金なしで使えるようになり、決済端末も1店舗につき1台無料です。
iPadとiPhoneに対応しています。
Airレジ|株式会社リクルート

基本レジ機能が0円で、月額費用もかかりません。商品登録と会計、管理・分析、サポート全般までが無料の範囲です。
顧客情報として名前と電話番号、メモを登録でき、顧客ごとの会計履歴を確認できます。
美容室向けには、席や個室、担当者を「リソース」として登録する機能があります。リソースごとの空き状況を把握し、伝票の作成から会計までを進められます。
キャッシュレス決済はAirペイとの連携に対応し、本部システムとの連携で複数店舗の管理もできます。
スマレジ|株式会社スマレジ

スタンダードプランなら1店舗のみ月額0円で、基本的なPOSレジ機能を使えます。
複数店舗管理は月額5,500円のプレミアムから、顧客管理10万件とポイント管理、電話サポート、AIレポート、セルフレジは月額8,800円のプレミアムプラスから使えます。
レジ端末は1店舗につき3台までで、追加は1台あたり月額1,540円です。スタンダードプランでは端末を追加できません。
Square POSレジ|Square株式会社
月額などの固定費は一切かからず、初期費用は決済端末の購入代金のみです。
端末はSquare リーダーが4,980円、Square スタンドが29,980円、Square ターミナルが39,980円です。
決済手数料は2.5%から。これは年商1,000万円未満かつ主要カードブランドによる対面決済の場合で、それ以外は3.25%からまたはカスタム手数料になります。
予約専用サイトを無料で開設でき、配色やレイアウト、ページ構成を選べます。顧客情報とスタッフ管理、施術メニューの管理も1つのアプリにまとまります。
美容室のPOSレジ導入を成功へ導く3つのポイント
美容室のPOSレジは、入れる順番と範囲を決めてから始めると立ち上がりが早くなります。
予約の転記をなくす経路から先に決める
導入後の負担がいちばん減るのは、予約サイトの内容をレジに打ち直す作業がなくなったときです。
連携が標準で含まれるか、オプションとして別料金になるかは製品によって分かれます。今使っている予約サイトの名前を先に挙げ、その連携が用意されているかを確認してから製品を絞ると、あとで足す費用が読めます。
過去のカルテは移す範囲を決めてから始める
紙のカルテを全部入力し直そうとすると、開始そのものが止まります。
直近半年の来店客だけを入れる、といった範囲を先に決めておくと初日から動かせます。データ移行を頼む場合は、美歴が初期55,000円でインポート代行を用意しているように、費用が別に発生します。
最初の1か月はスタッフ1人が使える状態を作る
全員が同時に覚えようとするより、1人が使いこなしてから広げるほうが定着します。
初回の操作指導が初期費用に含まれる製品もあります。SalonAnswerは初回訪問操作指導が初期導入費用に入り、POS+ beautyは担当者が店舗を訪問して設置と動作確認まで行います。
まとめ
美容室のPOSレジ選びは、3つの点に整理できます。
- 最初の分かれ目は、施術履歴を製品の中に残すかどうか
- ネット予約の連携は標準の製品とオプションの製品があり、月額に3,000円から5,000円ほどの差が出る
- 「無料プランあり」でも使える機能の線引きは製品ごとに違う
閉店後のレジ締めが数分で終わり、翌日の予約と前回のカラー剤が同じ画面に並んでいる。そうなると、施術以外に使っていた時間が戻ってきます。
製品の数は多いものの、実際に迷うのは最初の1問だけです。施術履歴をどこに残すかが決まれば、残りは金額の比較になります。
まずは今使っている予約サイトの名前と、月々に出せる金額を書き出すところから始めてみてください。
よくある質問
多店舗展開しているサロンでも使えますか
複数店舗の売上をまとめて見る機能は、製品によって扱いが分かれます。
Aionyは本部機能を備え、Airレジは本部システムとの連携で複数店舗を管理できます。スマレジは月額5,500円のプレミアムプランから複数店舗管理が使えるようになります。SalonAnswerの多店舗管理はオプションの本部版として用意されています。
これから開業する場合、いつ入れるのがよいですか
開店前にアカウントを作り、メニューの登録まで済ませておくと初日から会計を回せます。
StoreTouchのようにアプリのダウンロードとアカウント作成で使い始められる製品もあれば、POS+ beautyのように担当者の訪問設置が入る製品もあります。訪問が必要な製品は日程調整の時間を見込んでおくと安心です。
POSレジの導入に補助金は使えますか
中小企業や小規模事業者のITツール導入を支援する制度として、があります。旧IT導入補助金にあたる制度で、中小企業基盤整備機構が運営しています。
対象となる製品や補助率、上限額、申請の締め切りは年度ごとに変わります。検討している製品が対象に登録されているかも含め、最新の条件は上記の窓口で確認してください。
無料の製品から有料の製品へ乗り換えられますか
乗り換えは可能ですが、顧客データの移行に手間と費用が発生します。
美歴は他のPOSからのインポート代行を初期55,000円で用意し、SalonAnswerにも既存システムからのデータ移行オプションがあります。将来カルテを本格的に使う見込みがあるなら、乗り換え時のデータ移行を最初に確認しておくと選び直しが減ります。
ぴったりのPOSレジ選びはミツモアで

ミツモアなら、欲しい機能と導入形態を画面上で選ぶだけで、条件に合う製品が見つかります。
- 最短1分の無料診断:質問に答えるだけで候補が絞り込まれます
- 料金プランも一緒に提示:月額と初期費用を並べて比べられます
- 診断結果は最大5製品:比較検討しやすい数に収まります
施術履歴をどこに残すかが決まっていれば、あとは条件を入れるだけで候補が出ます。12製品を1つずつ調べ直す必要はありません。
比べる手間をかけずに、今日のうちに候補を3つまで絞ってみてください。









