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ポジティブフィードバックとは?パフォーマンスが上がる効果的なやり方を解説

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最終更新日: 2024年03月05日

従業員のモチベーションやパフォーマンスは会社の業績にも影響を与えます。しかし部下を評価したり鼓舞したりしても中々手ごたえが感じられないと焦ってしまいますよね。

そこで従業員のモチベーションやパフォーマンスを劇的に改善できる手段のひとつとして、本記事ではポジティブフィードバックを紹介します。ポジティブフィードバックの正しい実施方法やコツ、具体的な例文、逆にやってはいけないフィードバック方法を知り、従業員のパフォーマンス改善や業績アップにつなげましょう。

ポジティブフィードバックとは

部下を褒める上司

ポジティブフィードバックとは評価対象者のよい部分をポジティブな言葉で評価する手法です。言動や成果からよい点を探し出し、前向きに評価してさらなる成長を促します。

評価対象者の能力向上やモチベーションアップを期待できることが、ポジティブフィードバックの主なメリットです。成果を前向きに評価すれば、満足感や達成感も高められるでしょう。

ネガティブフィードバックとの違い

ポジティブフィードバックと正反対の手法で評価を行うのがネガティブフィードバックです。対象者の言動や成果から悪い部分を見つけ出し、改善できるように指導します。

否定的な視点で評価を行うため、評価対象者のモチベーションを下げかねない点がデメリットです。本人が精神的なストレスを抱えてしまい、ポテンシャルを引き出せない恐れもあります。

そのため難易度が高いネガティブフィードバックを上手に実施するためには、相手のやる気を削がずに期待を伝えられる高い技術と経験が必要です。

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ポジティブフィードバックのメリット・効果

ビジネス 研修を受ける新入社員

ポジティブフィードバックを行うことで、従業員のモチベーションアップや信頼関係の構築、個々の役割の明確化といった効果が期待できます。

モチベーションアップにつながる

ポジティブフィードバックの大きなメリットとして、従業員のモチベーションを高められることが挙げられます。自分の言動や成果を褒められれば、誰でもやる気がアップするでしょう。

モチベーションが高まった従業員には自発的な成長を期待できます。自ら学んで能力を高めようと努力する意識が芽生えるほか、会社に貢献したいという気持ちも強くなるため、組織全体に好影響を与えます。

やる気が出ることで従業員の成長速度を上げられる点も、ポジティブフィードバックのメリットです。評価の際に伝える期待値が高いほど、より早い成長を期待できます。

信頼関係を構築できる

ポジティブフィードバックにより部下の言動や成果を上司が認めることで、両者の間に信頼関係が構築されやすくなります。

例えば上司が賛同できない意見やアイデアを部下が述べても、ポジティブフィードバックでは相手を頭ごなしに否定せず、よい部分を評価した上で改善点を提示するからです。

部下からの信頼を得られれば、報告・連絡・相談がスムーズになりチーム全体としても一体感が出るでしょう。部下のみならず上司が動きやすい環境を整えられる点もメリットです。

個々の役割が明確になる

対象者のよい点を評価するポジティブフィードバックでは従業員ごとの長所を明確化できます。

各従業員の個性や長所に適した役割を与えられるため、戦略立案やプロジェクトの立ち上げに役立てられるでしょう。チーム力や組織力の向上にもつながります。

従業員の目標や課題がポジティブフィードバックで明らかになれば、組織として目指す目標を個人目標として設定することも可能です。従業員の成長が組織目標の達成に直結するようになります。

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ポジティブフィードバックのデメリット

さぼるサラリーマン

ポジティブフィードバックは相手の長所を褒めることが主体なので、相手の受け取り方次第では現状に満足してしまったりとパフォーマンスが逆に下がる可能性があります。

またフィードバックを行う側が主観的な意見で評価してしまうと、従業員側に納得感が生まれず信頼関係を損なうかもしれないので注意が必要です。

相手の受け取り方次第で逆効果にもなりうる

ポジティブフィードバックは大まかに言えば相手を褒めて伸ばす手法なので、従業員の性格によっては逆効果になるかもしれません。

例えば褒められたことで現状のままでよいと錯覚してしまい、従業員がより高い成果を上げようと努力をしなくなる可能性があります。

ポジティブフィードバックはあくまで従業員を成長させるためのものであると、評価する側とされる側の双方が認識しなくてはいけません。

主観的な意見が多くなる可能性がある

ポジティブフィードバックは個人が個人へ行うものであるため、他の評価方法よりフィードバックする側の主観的な意見が混ざりやすい傾向にあります。

主観的に意見されすぎるとフィードバックされる側としても納得がいかなかったり、困惑したりして両者の信頼関係が損なわれてしまいます。フィードバックする側は個人が受けた印象ではなく事実ベースで評価するようにしましょう。

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ポジティブフィードバックの正しい手順

ステップアップポジティブフィードバックはまず相手に目標を立ててもらうところから始まります。フィードバック時は評価した事実や行動、それによって得られた成果を具体的に挙げるようにしましょう。今後期待する行動を伝えるのもその後の成長に効果的です。

1.相手に目標を立ててもらう

まずはポジティブフィードバックを行う相手に目標を立ててもらいます。

目標は相手が自分の現状をきちんと認識して、振り返り時には変化があったと明確に言えるものにすることが大切です。将来進んでいきたい方向性を踏まえて目標を設定できるとさらによいでしょう。

相手の現時点での考えや心情を本音で聞き取れる場所を用意し、相手の希望が叶うよう上手くサポートしてください。

2.評価の対象を具体的に挙げる

ポジティブフィードバックを行う際は評価する相手のよい点をピックアップする必要があります。漠然と褒めるのではなく、評価に値する対象を具体的に挙げることが重要です。

例えば「今月はよく頑張った」などという曖昧な評価は印象に残りにくく、高い効果を期待できません。評価の対象が複数ある場合も、それぞれを丁寧に褒めるのがポイントです。

能力や成果を評価する際は他人との比較で褒めずに、あくまでも本人の伸びた部分を評価しましょう。自分が成長していることを実感しやすくなるため、本人がより強い自信を持つことにつながります。

3.行動によって得られた成功結果を伝える

評価対象となるよい部分を見つけ出して褒めた後は、成功結果を説明します。本人の言動や成果がチームや会社に与えた影響を伝えることが大切です。

自分の努力や働きにより具体的にどのような結果がもたらされたのか、本人が気づいていないことも少なくありません。褒めた部分と実際の成果を結び付けて伝えることで、新たな気づきを得られる上、満足感や達成感も得てもらえるでしょう。

成功結果を伝えればチームや会社への帰属意識も高められます。自分の出した結果が組織に貢献していることを実感できるため「もっと貢献して認められたい」という意識が強くなり、モチベーションも向上します。

4.今後期待する行動を伝える

よい部分を褒めて成功結果を伝えたら、最後に今後の目標を設定します。現在の目標をさらに詰めるのか、新たな目標を立てて高みを目指すのか、お互いの考えをじっくりとすり合わせて決めましょう。

目標を設定する際は評価対象者への期待を伝えることが大切です。組織として求めている結果や理想とする人材像などを、振り返りの内容をもとに説明します。

会社の経営戦略を伝えた上で中長期的な期待を伝えるのも一つの方法です。自分の役割や立ち位置が明確になるため、より自発的な成長を促進できるようになるでしょう。

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ポジティブフィードバックの例文

部下を褒める上司

ポジティブフィードバックをビジネスの中で実施する場合の例文をいくつか紹介します。

「初めてお客様を担当して慣れない中、あと一歩のところまで良く健闘したね。」

「今年の月間目標は半分以上が達成できているね。達成できた時は何が良かったと思う?」

「さっきのプレゼンは結論からきちんと話せていて聞きやすかったよ。次からスライドで数値資料を使う時はグラフを利用すると見やすくなって、もっとプレゼンが良くなるだろう」

「新規顧客の開拓が難しい中、〇ヶ月間よく粘り強く取り組んだね」

このように目標を達成できなかったり改善点が見受けられたりした場合も、ポジティブな表現に言い換えて伝えることが重要です。

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効果的にポジティブフィードバックを行うコツ

部下にフィードバックする上司

効果的なポジティブフィードバックを行うには、個々の目標や課題を全体共有すること、適切な目標を設定すること、できるだけ行動直後にフィードバックすることが重要です。またゴーレム効果やサンドイッチ型等の話法を知っておくことも有用でしょう。

個々の目標と課題を社内全体で共有する

具体的な評価や評価内容は本人だけに伝えますが、個々の目標や課題は部署内や社内全体で共有しましょう。それぞれの目標や課題をチームのものとして捉えることで、個人のみならず組織としても成長できます。

適切な目標を設定する

目標は個々の従業員のレベルや性格に合った適切なものを設定する必要があります。

簡単に達成できる目標や期間内に達成が難しい目標を立ててしまうと、かえって従業員のモチベーションやパフォーマンスを下げる可能性が高いので重々気を配りましょう。

できるだけ行動直後にフィードバックする

ポジティブフィードバックを行う際はできるだけ評価する行動直後にしましょう。

フィードバックするタイミングが遅れるほど相手の記憶も薄れてしまい、納得感が低くなる結果成長のチャンスが失われます。遅くとも相手が自分の取った行動を振り返る前には声を掛けなくてはいけません。

ゴーレム効果・ピグマリオン効果を知っておく

ゴーレム効果とは相手に対する期待値が低いと相手のパフォーマンスが低くなる現象、ピグマリオン効果は相手に大きな期待をかけると相手のパフォーマンスが高くなる現象のことです。

つまり期待していることを相手にしっかりと伝えることが、相手を成長させるコツのひとつであるといえます。

話法を活用する

ポジティブフィードバックを行う際には、相手が気持ちよくフィードバックを受け入れてくれるようにするために話法を使うのも効果的です。

サンドイッチ型

フィードバックの話法で最もスタンダードなタイプがサンドイッチ型です。最初に相手を褒め、次に否定的な内容を伝え、最後に再び相手を肯定する内容を伝えます。

最初と最後に褒めることで否定的な内容の印象が弱まるため、改善点の指摘も受け入れられやすい点がメリットです。相手に過度なストレスを与えずに話し合いを終わらせられるでしょう。

ただし何度もサンドイッチ型を繰り返すと、褒める部分が付け足しのように受け取られる恐れもあります。最初と最後に褒め過ぎると改善点の指摘が伝わりにくくなることもあるため、肯定と否定のバランスを考慮することが大切です。

SBI型

SBI型とは評価対象者における状況・行動・結果の順にフィードバックを進めることです。「Situation(状況)」「Behavior(行動)」「Impact(結果)」の頭文字で構成されています。

SBI型の話し合いでは最初に評価対象者の状況について共通の認識を持ちます。その状況における行動と結果を確認した上で適切な解決策を模索できるため、フィードバックの内容をより深く理解できる点がメリットです。

評価対象者のSBIをしっかりと共有するためには、評価する側も従業員を日頃から観察しておく必要があります。従業員の言動や結果をきちんと把握することで、従業員の内省や気づきをより的確に促せるでしょう。

ペンドルトン型

評価対象者の主体性を引き出しながらフィードバックを進める手法がペンドルトン型です。評価者の一方的な評価だけでなく、評価対象者の内省も織り交ぜながら話し合いを進めていきます。

ペンドルトン型では評価対象者も自ら良かったと思える点や改善すべき点を話すのが特徴です。今後の目標設定やフィードバックの振り返りについても、評価対象者が主体となってやり取りを進めていきます。

評価者から評価を受ける前に評価対象者がさまざまなことを主体的に考えるため、自ら気づきを得やすいことがメリットです。自発的な行動を期待できる側面もあります。

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やってはいけないポジティブフィードバックの例

やっちゃダメ

ポジティブフィードバックは複数人に対し同時に行ったり、本人の努力以外のことを褒めたり、フィードバックしただけで終わったりしては効果が半減してしまいます。

複数人に同時に行う

フィードバックは1対1で行うのが基本です。業務の合間に1on1ミーティングを実施するなど、従業員と1対1でやり取りする機会を設けましょう。

複数人同時にポジティブフィードバックを行うと、従業員同士で自分や他人の評価を気にしてしまい効果的な話し合いができなくなります。また人前で自分の至らない点を指摘されることで委縮してしまったり、自尊心を傷つけられモチベーションを下げてしまったりする可能性も否めません。

従業員から本音を引き出すためにも自分自身としっかり向き合ってもらうためにも、フィードバックは複数人で行わないのがポイントです。

本人が努力したこと以外を褒める

ポジティブフィードバックでは本人の努力と関連性が高い成功結果のみを褒めるようにしましょう。自身の行動が結果に影響したと実感できてこそ、話し合いの効果を期待できます。

強く関与していないことを褒められても「本当に自分のことをしっかりと見てくれているのだろうか」と正当に評価している部分も相手に受け入れてもらいにくくなってしまいます。

そのため評価の対象となるものを褒めた後に成功結果を伝える際は、関連性をきちんと確認しておくことが重要です。成功結果を褒めたときに評価対象者がどのように反応し、褒めた後にどのような成長を期待できるのかを意識しましょう。

主観的な意見ばかりを述べる

ポジティブフィードバックは1対1で行う都合上、フィードバック側の主観が混じってしまうことは避けられません。しかし主観的な意見ばかりを述べては納得しづらく、相手側の不満増大につながります。

フィードバックを行う際は相手の起こした行動や得た成果など、事実に基づいて評価するように気をつけましょう。

フィードバックだけで終わる

ポジティブフィードバックの効果をより高めるためには、評価する側のフィードバックだけで終わらせないことが重要です。評価対象者の意見も引き出しながら今後の目標を設定しましょう。

目標を明確にしておけば評価が曖昧になるのを防げます。目標に到達しなかったケースでも目標に向かって努力した姿勢を褒めることが可能です。

またフィードバック後に相手の気持ちや考えを確認する作業も必要です。評価の内容や改善点を理解してもらえなければ、フィードバックを行う意味がありません。褒めたことや今後の行動などについてきちんと理解しているか確認しましょう。

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ポジティブフィードバックの効果を最大化するには?

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従業員エンゲージメントを確認したり、相手とのコミュニケーションを活性化させたりすることで、ポジティブフィードバックの効果をより高めることができます。

従業員エンゲージメントを把握する

ポジティブフィードバックを行った後は従業員エンゲージメントの把握に努めましょう。従業員エンゲージメントとは従業員が持つ会社への貢献意欲のことです。会社のミッションや方向性を理解し自発的な貢献意欲を持っている従業員は、従業員エンゲージメントのスコアが高くなります。

フィードバック後に対話や意識調査を行えば、自発的な意欲や能力を測れます。またアンケート形式の意識調査を実施する場合は従業員から本音を引き出せない恐れもあるため、調査目的や情報の取り扱いについてきちんと説明しておくことが大切です。

コミュニケーションを活性化させる

ポジティブフィードバック後にコミュニケーションの活性化を意識すれば、パフォーマンスの向上をより強固に支えられます。理解が足りないと感じられる部分があれば積極的にコミュニケーションを図り、フォローアップに務めましょう。

コミュニケーションを活性化させるためには、環境を整えた上できっかけづくりをするのも有効です。社内イベントや勉強会など、自社で取り組める施策を検討するとなおよいでしょう。

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ポジティブフィードバックで従業員のパフォーマンスを高めよう

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ポジティブフィードバックは、従業員のよい点を褒めて評価する手法です。従業員の能力やモチベーションが高まったり、従業員との信頼関係を構築できたりするメリットがあります。

ポジティブフィードバックの効果を高めるには正しい手順や適切な話法、コツを意識する必要があります。またやってはいけないフィードバックの例を把握しておくことも効果的です。

適切なポジティブフィードバックを実施し、従業員の成長とパフォーマンス向上を促しましょう。

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