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AI時代のCRM戦略とは?顧客をファン化する施策のコツ

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最終更新日: 2026年08月31日

生成AIによって商品やサービスを調べる人も増えている中、CRM戦略を含め、今まで通りのマーケティング戦略を続けているとビジネスチャンスを失うことにもつながりかねません。

AI時代でも選ばれ、顧客からファンになってもらうCRM戦略のコツやCRM戦略に力を入れている企業の事例を紹介します。

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CRM戦略とは

CRM戦略とは、顧客と良好な関係を築き、顧客満足度やLTVを最大化して継続的な利益を確保するための戦略を指します。端的に言うと、顧客をファンにし、繰り返しサービスや製品を使ってもらうための戦略です。

CRM戦略では、既に1度以上サービス等を利用したことのある既存顧客をターゲットにすることが多いです。これはマーケティングの世界において「1:5の法則」と呼ばれるものが関係しています。新規顧客を獲得する労力は、既存顧客を維持する5倍かかると言われているため、少ない労力で効率よく利益を上げるためには、まず既存顧客を満足させることが重要です。

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生成AIで商品情報を集める人は70%以上!選ばれ続けるサービスになるためにCRM戦略が重要

2026年現在、ChatGPTやGeminiなど様々な生成AIサービスがリリースされています。GMO NIKKO株式会社が2025年10月に行った調査によると、生成AIを月1回以上利用すると回答した人のうち、生成AIで商品情報を収集する人は72.3%でした。

また、生成AIを月1回以上利用し、商品情報の収集や検討に生成AIを利用すると回答した人の82.7%が実際にその商品やサービスを購入したことがあると回答しています。このことからは、検索エンジンやレビューサイトだけでなく、生成AIが商品やサービスの決定・購入に寄与する第三の情報源として機能していることが分かります。

検索行動も大きく変わっています。今まではSEO(Serch Engine Optimization:検索エンジン最適化)対策をして、Googleなどの検索エンジンで上位表示をすることがマーケティング施策のひとつとして行われていました。しかし現在はAIO(AI Overbews:AIによる概要)や生成AIを使った検索行動により、検索結果画面が見られないことが増えています。そのため、新規のユーザーに認知してもらうためにはまず、AIに認知してもらう必要があります。

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生成AI時代も選ばれるCRM戦略のコツ

製品やサービスが市場に溢れているうえ、生成AIによってレコメンドされる内容がフィルタリングされる現代においても選ばれ続けるためには効果的なCRM戦略が必要です。顧客がファン化するための効果的な戦略のコツを紹介します。

顧客がリピートしたくなる(ファン化する)条件を詳細に洗い出す

どのような製品やサービスであっても、これといった理由もなく継続的に購入や利用をする人はいません。どのようなときに顧客が製品やサービスをもう1度使おうと思うのか、つまりファンになる要因はなにかを詳細に洗い出すことが大切です。

「ファン化する」というと、コンテンツとして目を引くなにかが必要ではないかと考えてしまいがちですが、ペリエ ジュエの事例の圧倒的な品質の高さのように目に見えないものであっても他のもので代替できない価値があれば、1度限りの顧客からリピート購入するファンにすることが可能です。

全員一律ではなく属性に寄り添ったコミュニケーションを行う

「単純接触効果」という心理現象があります。これは興味のないものであっても何回も接触するうちに好感を得ることを指します。プッシュ通知やメルマガなどは、この効果を期待しているものだと考えられます。

ただし単純接触効果は、マイナスの方向にも働きます。1日に何度も通知を配信してしまうとかえって不快感を与えてしまい、通知をオフにされてしまったり公式アカウントのブロックやアプリのアンインストールをされてしまったりします。

一斉配信の通知だけでなく、ユーザーの興味関心にマッチした通知を配信してコミュニケーションを取るようにしましょう。

AIに選ばれるための「LLMO対策」にも力を入れる

2026年現在、検索行動はAIによって大きく変わっています。生成AIに言及してもらうための「LLMO対策(Large Language Model Optimization:大規模言語モデル最適化)」も重要です。

LLMO対策とは、ChatGPTやGemini、Perplexityなどの生成AIが読み取りしやすい形にデータを整えることを指します。対策内容そのものはシンプルですが、施策の効果測定などの面で独力で行うことは推奨できません。LLMO対策に力を入れているSEO会社やコンテンツマーケティング会社への依頼をおすすめします。

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CRM戦略に力を入れている企業の例

マーケティングの世界においては、「1:5の法則」といって、新規顧客を獲得するコストは既存顧客を維持するコストの5倍かかると言われています。CRM戦略はまさに、既存顧客を維持するための戦略といえます。

適切なCRM戦略によって実績を伸ばしている企業の事例を3つご紹介します。

これらの事例に共通していることは、顧客が何を求めているかを明確に捉えている点です。LTV向上につながる、効果の高いCRM戦略を実行するためには、顧客理解が最も重要であることを示唆しています。

LINEを軸にしたO2OによるCRM施策で熱量の高い顧客との接点を作る「ペリエ ジュエ」

飲食業界においては実際の体験はオフラインで行われます。そのため、オンラインで予約しオフラインで体験するといったO2O(Online to Offline)によるCRM戦略が重要です。O2Oを意識したCRM施策で使われるのが、国内ユーザー数1億人以上といわれるLINEです。

創業200年を超える老舗シャンパーニュメゾン「ペリエ ジュエ」では、LINEを軸にしたCRM戦略に力を入れています。LINEは顧客との接点としてだけではなく、顧客とつながりを継続するためのデータ基盤としても利用されています。

ペリエ ジュエにはオンラインメンバーシッププログラムの「マイ ペリエ ジュエ」があります。マイ ペリエ ジュエを通じてイベントも開催していますが、関係構築や継続に課題があったそうです。従来は参加履歴のデータはイベントの場で、紙を配って必要項目を記入して収集していました。しかしアルコールを提供する場であることと、参加者の負担やデータの正確性という観点から、より適切に顧客と関係を築けるツールとしてLINEが選ばれました

LINEの友だち情報とメンバーシッププログラムであるマイ ペリエ ジュエの会員情報を紐づけることで多角的な分析が可能になったそうです。ポップアップイベントにおける来場チェックイン機能により、「誰が、どの展示会で、なにを、何杯飲んだか」という情報まで詳細にトラッキングができます。顧客からの視点では、自分がどの展示会で何を飲んだかが「イベントダイアリー」として可視化されるためイベント体験を忘れにくく、思い出として保持しやすくなります。

ペリエ ジュエでは、施策を通じてLINE友だち数とマイ ペリエ ジュエ会員数のどちらも目標値に達しています。2025年時点ではLINEのブロック率が2024年と比べ約10%も低くなったとしており、熱意の高い顧客が増えたことが窺えます。

8割の公式ECサイトリピート率と若年(20代)ファン急増「西武ライオンズ」

プロ野球チーム「埼玉西武ライオンズ」とベルーナドームの運営を行っている株式会社西武ライオンズでは、「圧倒的至近距離」をキャッチフレーズにして顧客との関係を構築しています。

埼玉西武ライオンズのファン層は40代~50代が中心です。この層は80年代~90年代のライオンズの黄金期を知る世代です。昔からのファンを大切にしつつも、ファン層の拡大が球団の課題でした。

20代~30代の若年層のファンクラブ会員を増やすために、様々な施策を行っています。たとえばファンクラブに入会すると、ユニフォームが無料でもらえる特典がありますが、2026年はこれに加えペンライトの特典が追加されました。これにより入会直後のファンでも他のファンとの一体感を覚えながら試合の応援ができ、良い印象につながりやすくなります。これらの施策が功を奏し、20代の若年層ファンが急増しているそうです。

また、埼玉西武ライオンズ公式ECサイトのデータによると、購買層のボリュームゾーンはファン層のボリュームゾーンと同じ40代~50代です。約8割がファンクラブ会員による購買のうえ、平均購買単価は9,000円~10,000円と高めなのが特徴です。リピート率が約8割と高く、人気が高いのはタオルやユニフォームなど、好きな選手につながるアイテムです。

埼玉西武ライオンズのファンは西部線沿線のユーザーが多く、地域密着型のチームです。今後ともファンと球団、チーム、地域が一体になる取り組みを行っていくとしています。

キャラクターとのエンゲージメントを高め”サンリオ時間”の増加を図る「サンリオ」

サンリオは2025年に創業65年を迎えました。同社には国内外を問わず様々な人から愛される多彩なキャラクターがいます。マーケティングの文脈におけるサンリオは、サンリオキャラクターのファンの笑顔の総和を示す指標「サンリオ時間」があることで有名です。このサンリオ時間を伸ばす取り組みにCRMが大きくかかわっています。

サンリオでは、サンリオ時間を増やすアプローチとして、全社CRM「Sanrio+(サンリオプラス)」を活用しています。

顧客とサンリオが接点を持てるチャネルは、オフライン・オンラインともに多様です。たとえばオフラインのチャネルは直営店や百貨店棟の販売店舗だけではなく「サンリオピューロランド」などのテーマパークもあります。オンラインチャネルはアプリやメール、オウンドメディア、SNSなどもあります。

これらの多様なチャネルでの接触データを分散させず、一元管理するためにCRMシステムが活用されています。

サンリオではファンに寄り添った1to1コミュニケーションも大切にしています。たとえば一般的なアプリ会員証では、ポイント数が大きく表示されることが多いですが、Sanrio+の会員証では、22のキャラクターから自分の好きなキャラクターを選んで会員証のデザインを変更できます。自分好みにカスタマイズできることは、顧客感情にプラスの影響を与えると考えられます。

他にもインセンティブを明示することでアンケートの回答率が上がることにも言及しています。Sanrio+には会員ステージを上げるための制度である「Sanrio+ハートあつめ」があります。これは既定のアクションに対してハートが付与され、一定数のハートが集まると会員ステージが上がる仕組みになっています。

ハートが集められるアクションの1つにアンケートの回答がありますが、回答率が低く認知されていないと考えられていました。そこでアンケート未回答の顧客のうち、ハートをあと1つ獲得すればステージが上がる顧客に向けて「アンケートに回答すればステージが上がる」「ステージが上がるとサンリオピューロランド デイパスポートのプレゼントキャンペーンに申し込める」等の具体的なインセンティブを提示しました。

するとABテストの結果、インセンティブを提示したグループのほうがしなかったグループよりもアンケートの回答率が高いことが分かり、正式配信に至りました。あと少しで次のステージに切り替わる顧客を取りこぼさず、寄り添ったコミュニケーションをとる施策が成功した例です。

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