社内に蓄積した大量のデータを素早く分析し、課題解決や経営戦略の策定につなげられるBIツール。無料でも十分に使える製品がたくさんあります。
そこで本記事では完全無料で使えるBIツールと、無料で試せるツールを合わせて10製品ご紹介。
各製品の特徴や、無料で利用できる機能などで徹底比較しました。ぜひ、ツール選びの参考にしてください。
無料のBIツールでできること
無料で使えるBIツールの代表的な機能
基本的なデータ分析やレポート出力、ダッシュボード画面などの機能を無料で利用できます。
機能 | 詳細 |
データ分析 |
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レポート出力 |
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ダッシュボード画面 |
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無料でBIツールを導入する必要性とは
Excelなどの表計算ソフトでは実現できないデータ分析を可能にするBIツール。人の手では見つけられなかったデータの傾向を把握するのにBIツールは必要です。
例えば大量のデータを一気に処理したり、専門知識なしでデータ加工を行なって高精度な分析をしたりできます。現場レベルでの課題解決から、トップ層の経営戦略の策定まで幅広いケースに有効です。
無料のBIツールの中にも、簡単に扱えて十分な機能を備えた製品は存在します。本記事で紹介している選りすぐりの無料BIツール10製品から、自社にぴったりのツールを見つけましょう。
無料で使えるおすすめBIツール10選
無料で使えるおすすめBIツールを10製品紹介します。各製品の「できること」や「できないこと」についても表にまとめました。
BIツール選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想のBIツールが見つかります。 |
「Microsoft Power BI」Excelの操作感であらゆるデータ分析が可能
- 各種データの処理・レポート作成ができる!特にMicrosoft製品との連携が強い
- 「Microsoft Azure」というAIと連携することで、さらに効率的な分析が可能
- Excelのように使えて、モバイルにも対応しているので、誰でも使いやすい
「Microsoft Power BI」はMicrosoft社が開発・提供しているBIツール。無料版はデータ容量などに制限があるものの、基本的な機能は利用可能です。
その特徴として、あらゆるデータを抽出・分析して、レポートを作成することができます。特にMicrosoft製品との連携が強いので、普段からExcelやWordなどのOffice365を使用する企業にこの製品は最適です。
また魅力的な点として「Microsoft Azure」というAIとの連携が挙げられます。これを活用すれば、専門知識がなくてもデータの準備や機械学習モデルの構築を行えるので、効率的なデータ分析が可能です。ビッグデータを活用したいといった企業におすすめの製品といえます。
またExcelのような感覚でデータの分析ができるのも、この製品の特徴。ノーコードで利用できるので、ITに関連した専門知識や技術は必要ありません。スマホアプリからも利用できるなど、とにかく手軽に扱えるツールだといえるでしょう。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | 〇 |
データ共有 | – |
カスタマイズ性 | 〇 |
SQLクエリでのデータ取り込み |
〇 |
対応データベース |
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料金プラン | 月額1,090円~/人 |
無料トライアル | 60日間 |
おすすめの企業 |
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「Looker Studio」Googleアナリティクス・広告との連携がスムーズ
- GoogleアナリティクスやGoogle 広告、Google BigQueryなどと連携が可能
- 直感的な操作で簡単にデータの取込やレポートの作成ができる
- 無料版ではデータマイニングなど、一部の機能に制限が付くので注意
「Looker Studio (旧Googleデータポータル)」はGoogleが提供する無料のBIツール。
その特徴としてGoogleアナリティクスなどの、Googleが提供する製品との連携が強いです。Webや広告へのアクセス数を効率的に調べられるでしょう。またGoogle BigQueryを使えば、ビッグデータを高速で処理できるので、確度の高い分析が行えます。
他にも直感的な操作でデータの取込やレポートの作成ができる、といった魅力も。出力したデータはGoogleドライブやダッシュボードで共有することが可能です。Googleアカウントさえあれば、これらの機能を利用できるといった手軽さも人気のポイント。
ただし無料版ではデータマイニングや管理コンソールなど、一部の機能が制限されているので注意しましょう。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | – |
データ共有 | – |
カスタマイズ性 | 〇 |
SQLクエリでのデータ取り込み |
△ (Google BigQueryも併用すれば可能) |
対応データベース |
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料金プラン | 要問合せ |
無料トライアル | なし |
おすすめの企業 |
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「Zoho Analytics」500以上のアプリ・システムと接続可能!体制を変えずに使える
- AIや機械学習を活かした、効率的なデータ分析を実現できる
- 見やすいダッシュボードを手軽に作成できる!データを確認・共有するのに最適
- 無料プランでは2人までしか利用できないので注意が必要
「Zoho Analytics」は膨大なデータを集約し、さまざまな角度から分析・可視化するためのBIツールです。
この製品の特徴としてAIや機械学習を活かした、効率的なデータ分析を行うことができます。たとえばボタンをワンクリックするだけで、複数のデータから有益なレポートを自動生成・分析してくれます。他にもモデルを活用して数値を予測してくれるので、非常に高性能な分析が可能になるでしょう。
非常に見やすいダッシュボードを手軽に作成できるのも、この製品の特徴です。ドラッグ&ドロップで簡単にダッシュボードを作ることができます。さまざまなグラフやピボットテーブルも設置できるので、見やすさも抜群でしょう。
注意点として、無料版では2ユーザーまでしか本製品を利用できません。登録後15日間は有償プランを試せますが、その後は無料プランに自動的に移行します。まずはトライアル期間中に全ての機能を使ってみて、必要と感じたなら有償版に切り替えるとよいでしょう。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | 〇 |
データ共有 | – |
カスタマイズ性 | 〇 |
SQLクエリでのデータ取り込み |
〇 |
対応データベース |
|
料金プラン | 要問合せ |
無料トライアル | 15日間 |
おすすめの企業 |
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「Pentaho」データ収集から分析まで!これ1つでデータドリブンな経営を実現
- データ収集や分析をこれ1つで行える!データドリブンな経営を可能に
- BIツールとしての基本的な機能が揃っており、使い方次第で大きな効果を発揮できる
- 日本語に対応しているので安心して利用できる
「Pentaho」はビッグデータの活用や各種データの統合・分析が可能なオープンソースのBIツールです。
この製品の大きな特徴として、データ収集や分析をこれ1つで行うことができます。無料版では一部に利用制限があるものの、ダッシュボードやレポーティング、データマイニングなどの機能が利用可能です。
BIツールとしての基本的な機能は網羅されているため、無料版でも使い方次第で企業の意思決定を強力にサポートしてくれるでしょう。
海外ベンダーの製品ですが日本語にも対応しており、日立系列の企業が日本での代理店になっています。日本語で利用することができるので、英語ができなくても安心です。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | 〇 |
データ共有 | – |
カスタマイズ性 | 〇 |
SQLクエリでのデータ取り込み |
〇 |
対応データベース |
|
料金プラン | 要問合せ |
無料トライアル | 30日間 |
おすすめの企業 |
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「Metabase」多種多様なデータを可視化できるので分析しやすい
- 直感的に把握できる形で多種多様なデータを可視化することができる
- 初心者でも使いやすい、シンプルな操作画面
- 日本語に対応しており使いやすい
「Metabase」は現在進行形で開発が進んでいる、オープンソース型のデータ可視化ツールです。
この製品の最大の特徴として、データの「見える化」が挙げられます。直感的に把握できる形で多種多様なデータを可視化することが可能です。より精度の高い意思決定を行えるようになるでしょう。
また初心者でも使いやすいデザイン性なのも、この製品の魅力。他のオープンソース型のデータ可視化ツールと比較しても、特にシンプルな画面構成になっており、初心者でも使いやすくなっています。
元々は海外の開発プロジェクトのツールですが、日本語のインターフェースで利用できるのも扱いやすいと評判です。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | 〇 |
データ共有 | 〇 |
カスタマイズ性 | 〇 |
SQLクエリでのデータ取り込み |
〇 |
対応データベース |
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料金プラン | 0円~ |
無料トライアル | なし |
おすすめの企業 |
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「Grafana」時系列データの観測・解析にも。経営課題を特定できる
- さまざまなデータソースから必要な情報を収集して、ダッシュボード内に表示させられる
- 複数のデータベースを利用する際に効率的なデータ分析が行える
- データ収集機能がないので、既存システムとの連携が不可欠
「Grafana」は、オープンソース型のダッシュボード構築ツールです。
この製品の大きな特徴として、さまざまなデータソースから必要な情報を収集して、ダッシュボード内に表示させることができます。これを使えば、データの可視化がスムーズに行えるでしょう。
特に複数のデータベースで情報管理をしている場合、この製品が重宝します。Grafanaのダッシュボードを活用すれば、データの確認・分析が効率的に行えるでしょう。
ただし、この製品の注意点として、データを収集する機能がありません。そのためデータを集めるには、既存システムとの連携が必須です。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | – |
データ共有 | – |
カスタマイズ性 | 〇 |
SQLクエリでのデータ取り込み |
〇 |
対応データベース |
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料金プラン | 0円~ |
無料トライアル | なし |
おすすめの企業 |
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「Apache Superset」クラウド環境のデータベースにも対応
- MySQLなどの代表的なものに加えて、クラウド環境のデータベースにも対応
- 見やすいダッシュボードなど、データの可視化が得意
- 一部しか日本語対応していないので、英語の理解が必要
「Apache Superset」は30種類以上のデータベースに対応している、オープンソースのBIツールです。
この製品の大きな特徴として、クラウド環境で利用されるデータベースに対応しています。もちろんMySQLなどの代表的なデータベースにも対応しているので、柔軟にデータを活用することが可能です。
またダッシュボードも使いやすく、各種グラフやチャートなど、さまざまな可視化ができます。
しかし、この製品の注意点として、一部しか日本語化されていません。そのため、使いこなすには基本的な英語の理解が必要です。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | – |
データ共有 | – |
カスタマイズ性 | 〇 |
SQLクエリでのデータ取り込み |
〇 |
対応データベース |
|
料金プラン | 0円 |
無料トライアル | なし |
おすすめの企業 |
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「Kibana」位置情報データの探索などが可能!データ同士のさらなる関連性を発見できる
- 位置情報データの探索や高度な時系列分析ができるので、さらなる関連性の発見に役立つ
- ヒストグラムや線グラフ、円グラフなど多様な表現でデータを表示できる
- 可視化したデータの共有が簡単に行えて便利
「Kibana」はビッグデータの解析を生業にしている企業が開発したBIツールです。
この製品の大きな特徴として、位置情報データの探索や高度な時系列分析ができます。データ同士のさらなる関連性を発見するのに役立つでしょう。
また便利な点として、多様な表現でデータを表現することが可能です。たとえばヒストグラムや線グラフ、円グラフ、サンバーストなどでデータを可視化できます。
また可視化したデータをリンクで共有したり、PDFやCSVなどで出力したりすることもできます。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | – |
データ共有 | 〇 |
カスタマイズ性 | 〇 |
SQLクエリでのデータ取り込み |
〇 |
対応データベース | 要問合せ |
料金プラン | 月額95ドル~ |
無料トライアル | 14日間 |
おすすめの企業 |
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「Graylog」大量のログも高速検索!セキュリティログの管理に最適
- 大量のログを検索可能!セキュリティに使うのがおすすめ
- 膨大なデータの管理も得意
- ユーザー数やデータ量に制限がない
「Graylog」はサーバーの管理やログの可視化などが可能な、オープンソースのソフトウェアです。
この製品の特徴として、大量のログを素早く検索することができます。そのためセキュリティの分野に用いられることが多いです。
またビッグデータ用の全文検索データベースとして知られる「Elasticsearch」を使っています。そのため膨大なデータも効率的に管理できるのが特徴です。
またユーザー数やデータ量に制限がなく利用可能であるため、多くの企業に支持されています。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | 〇 |
データ共有 | – |
カスタマイズ性 | 〇 |
SQLクエリでのデータ取り込み |
– |
対応データベース | 要問合せ |
料金プラン | 0円 |
無料トライアル | なし |
おすすめの企業 |
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「Re:dash」Googleスプレッドシートに対応!Googleでデータを管理している企業に
- 主要なデータベースをはじめとして、Googleスプレッドシートにも対応
- インターフェースが英語で使いにくい
- データを一括で管理するのに最適
「Re:dash」はMySQLなどの代表的なデータベースをはじめとして、50種類以上のデータベースに対応しているBIツールです。
この製品の特徴として、Googleスプレッドシートからのデータ取得に対応しています。そのため基本操作さえ理解すれば、簡単にダッシュボードが作成出来ます。
インターフェースは全て英語で、使いこなすには相応の専門知識が求められます。
しかし、各所に散在しているデータソースをまとめて可視化したい企業にはおすすめです。
レポート機能 | 〇 |
データ分析機能 | – |
データ共有 | 〇 |
カスタマイズ性 | – |
SQLクエリでのデータ取り込み |
– |
対応データベース |
|
料金プラン | 0円 |
無料トライアル | なし |
おすすめの企業 |
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無料BIツールを選ぶ際のポイント
無料のBIツールを選ぶ際は利用可能なユーザー数やデータ量、機能制限の有無、既存のシステムとの親和性、UIの扱いやすさに注目しましょう。初めてBIツールを使う場合は、サポート体制の充実度で選ぶことも大切です。
利用可能なユーザー数やデータ量を確かめる
無料のBIツールでは利用可能な人数に制限がかかっている場合があります。無料のBIツールを選ぶ際は、利用可能なユーザー数について確認しておきましょう。
利用可能人数を増やすには、多くの場合有料プランへの変更が求められます。企業規模の拡大や長期間の利用を検討しているなら、無料版から有料版に移行しやすいツールを導入するのも1つの方法です。
また無料のBIツールでは、データ容量にも制限がかかっているケースもあります。複数部署や企業全体で使う場合には、データ容量が十分であることを確認しましょう。
機能制限の内容を確認する
BIツールをずっと無料で使い続ける場合、無料の範囲で「できること」と「できないこと」を明確にしておきましょう。
ユーザー同士でレポートの共有や共同編集ができなかったり、ダッシュボードのカスタマイズ性が低く視認性が悪かったりと、使ってみて不便に感じることがあるかもしれません。
本記事の製品紹介では各製品の「できること」と「できないこと」を表でまとめているので、ぜひ参考にしてください。
既存のシステムと連携できる製品を選ぶ
社内の既存システムと連携ができるか否かは重要な選定基準といえます。データが自動反映されることで手入力の手間が省けるため、BIツールと外部システムとの連携は欠かせません。
デフォルトで連携できるシステムを確認するのはもちろん、APIを開発・導入すれば既存のシステムと連携できる製品などがあります。
社内のメンバーが扱いやすい製品を選ぶ
無料でも多くの機能が利用できるBIツールですが、現場の担当者が使いこなせなければ意味がありません。専任の担当者がいない場合などは、誰でも簡単に扱えるツールを選びましょう。
近年はプログラミングや統計学などの専門的な知識を持っていなくても、一定程度の分析ができるBIツールが数多く存在します。
業績アップや生産性向上を実現するためには、自社の社員が日常的に活用しやすい製品を見つけることが重要です。
サポート体制の充実度で選ぶ
自社に専門知識を有する技術者がいない場合、サポート体制が十分なBIツールを選びましょう。サービスベンダーからのサポートが受けられない場合、トラブルへの対応が円滑に進まないリスクが高いので要注意です。
ほとんどの無料BIツールはメールなどでの簡易的なサポートが行われます。初めてのBIツール運用に不安があるなら、導入支援や運用支援などの有料オプションを検討するのもおすすめです。
無料のBIツールで業務効率化への第一歩を
簡単な操作で大量のデータを分析できるBIツール。中でも無料で使えるBIツールは、操作性を確かめたい場合や少人数での利用におすすめです。
無料のBIツールでも、基本的な分析機能を活用した課題解決や経営戦略の策定を行えます。無料BIツールの導入を成功させるには、利用可能なユーザー数やデータ量、機能制限などを事前に確かめておくことがポイントです。
自社にぴったりのBIツールを導入し、業務の効率化や業績アップを実現しましょう。
ぴったりのBIツール選びはミツモアで
BIツールは製品によって特徴や機能もさまざま。「どのソフトを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりのBIツールが見つかります。
ぴったりのBIツールを最短1分で無料診断
従業員数や欲しい機能などの項目を質問に沿って選択するだけで、最適なBIツールを最短1分で自動診断。もちろん費用はかかりません。
ぴったりの料金プランも一緒にお届け
希望条件に沿った料金プランも製品と一緒に診断します。概算金額を見積もりからチェックして、理想のプランを探してみましょう。
診断結果は最大5製品!比較・検討で最適なソフトが見つかる
最大で5製品の診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬソフトとの出会いもあるかもしれません。
ミツモアなら、ぴったりのBIツールがすぐに見つかります。