転職の際に企業から提出が求められる雇用保険被保険者証。しかし「雇用保険被保険者証ってなに…」「もらった覚えがない…」「持っていない…」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、雇用保険被保険者証の発行方法やよくある疑問について徹底解説します。雇用保険被保険者証をしっかりと準備して書類の不備をなくし、転職先によい第一印象を与えましょう!
雇用保険被保険者証とは
雇用保険被保険者証とは、雇用保険に加入していることを示す証明書。再就職のための支援を受けたり、失業した際の給付を受けたりするのに使用する書類です。
以下の2つの条件を満たす労働者は、ハローワークから雇用保険被保険者証が発行されています。
- 所定労働時間が週20時間以上
- 31日以上の雇用見込みがある
手続き自体は就職先や派遣元の企業が行うので、存在を知らない方も多いのではないでしょうか。
しかし条件を満たしていれば必ず加入しているため、あらかじめ確認しておきましょう。
会社で保管されるケースがほとんど
基本的に雇用保険被保険者証は、雇用保険に加入した段階で発行されます。
ただし雇用保険被保険者証は、退職や転職の際を除いてほぼ使いません。そのため会社で保管されているケースがほとんどです。また会社で保管されている場合は、退職時にもらえる場合が多いです。
転職や失業手当を計算するときに必要
雇用保険被保険者証は以下のようなシーンで使用されます。
- 転職
- 失業保険の受給
- 教育訓練金の受給
- 厚生年金保険の裁定請求
日本国内におけるほぼすべての会社が雇用保険制度を導入しているため、新しい会社へ入社する際には証明書が必要です。しかし必要なのは証明書に記載された「被保険者番号」であり、原本は必ずしも必要ではありません。
退社してもすぐに新しい職が見つからない場合は、失業手当が雇用保険から支給され、スキルアップのために指定の教育訓練を受けるのにも費用の一部が支給されます。どちらも雇用保険被保険者証が必要です。
65歳未満の人が厚生年金保険を請求する場合にも、雇用保険被保険者証の提出が求められます。月収によって受け取れる年金額が調整されるため、請求者の在職状況をハローワークが確認するために使用されるのです。
雇用保険被保険者証を持っていない場合の対処法
雇用保険への加入条件を満たしているのにもかかわらず、雇用保険被保険者証が手元にない場合はどうすればいいのでしょうか。
受け取っていない場合と紛失した場合とでは対応が異なるため、確認しておきましょう。
受け取っていない場合:会社の担当者に相談
雇用保険被保険者証を受け取っていない場合は、退職先の会社が渡すのを失念していることがあります。そのため会社の担当者に受け取っていない旨を伝え、渡してもらうよう依頼しましょう。
もし会社に確認しても見当たらない場合は、そもそも雇用保険に加入していない可能性があります。
紛失した場合:ハローワークで再発行
雇用保険被保険者証を万が一紛失してしまった場合は、ハローワークで再発行の申請をしましょう。転職や失業手当を受給するには必要不可欠なため、再発行の申請は早めに行います。
時間が取れずハローワークへ手続きしに行けない場合は、通常よりも時間を要しますがインターネットや郵送でも再発行の手続きが可能です。または代理人に手続きを委託しても再発行できます。
雇用保険被保険者証の再発行方法
雇用保険被保険者証の発行には、雇用保険被保険者証再交付申請書の記入が必要です。最寄りのハローワークで必要事項を記入し、申請しましょう。
雇用保険被保険者証再交付申請書を記入する
雇用保険被保険者証再交付申請書は、ハローワークの窓口やホームページから入手することができます。記入すべき事項は以下のとおりです。
- 申請者情報
- 退職した企業情報
- 被保険者証の滅失または損傷理由
- 申請者の署名
- 押印
雇用保険の手続きに対応していないハローワークもあるので、ホームページや電話などで事前に確認しておくと安心ですよ。
再発行に必要なもの
再発行の手続きには「顔写真つきの本人確認書類」「退職した会社の正式名称・所在住所・電話番号」「印鑑」が必要です。
顔写真つきの本人確認書類がない場合は、健康保険証や住民票のコピーなど2点を提出します。
会社の情報はホームページで確認するのが一番手軽で確実です。本人確認書類は本人が手続きを行う際は原本を、代理人に委託する場合は「写し」を渡します。
また本人が申請する場合は、直筆の署名でも手続き可能で印鑑は必要ありません。
雇用保険被保険者証についてよくある疑問
「雇用保険被保険者証と離職票の違いは何か」「雇用保険被保険者証はコピーでも代用できるのか」など疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。1つひとつ解説していきます。
雇用保険被保険者証と離職票の違いはなにか
雇用保険被保険者証は「雇用保険に加入していることを証明する書類」で、離職票は「退職したことを証明する書類」です。
雇用保険被保険者証と一緒に渡される場合が多い雇用保険被保険者離職票。名前は似ていますが、2つの書類の役割は異なります。
離職票は以下の場面で必要となります。
- 失業給付金を受給するとき
- 転職先から提出を求められたとき
- 転職先の会社をすぐ辞めたとき
離職票は上記の場面でない限りあまり必要とされることがありませんが、雇用保険被保険者証は提出必須である場合が多いです。
雇用保険被保険者証はコピーでも代用できるのか
雇用保険被保険者証を活用するシーンでは、原本の提出よりも「被保険者番号」が求められます。つまり原本が手元になくとも、番号が記載されている部分が鮮明に分かればコピーでも使用可能です。
近年では電子申請で雇用保険被保険者証が発行されるケースも増えているため、必ずしも原本が必要ではありません。しかし紛失しているのが確定していれば、再発行をしておくと安心です。
雇用保険被保険者証には詳細な経歴がバレるのか
雇用保険被保険者証には詳細な経歴は記載されません。転職以前の勤め先名称と雇用保険に加入した日はいつなのかは明記されていますが、退職時期は知られずに済みます。
個人の雇用保険加入について事業所側が調査する制度はないため、気になる経歴が知られることはないでしょう。しかし源泉徴収票と一緒に確認した際には、いつ退職したのかや転職前のブランクはどのくらいなのかが判明してしまうかもしれません。
古い雇用保険被保険者証を提出できるのか
雇用保険被保険者証には有効期限がないため、古いものでも提出可能です。
基本的に加入条件を満たした状態で雇用されているのであれば、雇用保険番号は引き継がれ有効期限はありません。
しかし就職していない期間が7年経過してしまうと、交付された雇用保険番号は抹消され使用できなくなるので注意しましょう。
アルバイトやパートでも雇用保険被保険者証はもらえるのか
1週間に20時間以上の所定労働時間があり、31日以上の雇用見込みがあれば、アルバイトやパートであっても雇用保険被保険者証は交付されます。
ただし残業時間は所定労働時間に含まれないため、注意が必要です。
雇用保険被保険者証がない場合はすぐに再発行しよう
正社員で就職すると自動的に勤務開始日から雇用保険に加入し、雇用保険被保険者証は会社が保管しているケースがほとんどです。そのため新卒で入社した場合、所在を知らないまま退職や転職をしてしまうこともあります。
転職先が決まったり失業中の手当を受け取ったりする場合は、雇用保険被保険者証が必要です。そのため退職時には忘れないよう返却してもらい、もし所在が分からない場合はハローワークで再発行しましょう。
適切に雇用保険被保険者証を用意し、転職先によい第一印象を与えましょう。
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