浴室の折れ戸を開閉する際に、音がうるさく感じた経験はないでしょうか。折れ戸から音がする原因は、戸車やレールといった部品の故障や、ドア本体の劣化などさまざまです。折れ戸のうるさい音に対処する方法と、修理を依頼する場合の料金について解説します。
最終更新日: 2024年04月05日
浴室の折れ戸の開閉音がうるさい原因
ドア全体をじゃばら状に折りたためる構造の折れ戸は、浴室用のドアとしてよく使われています。浴室の折れ戸を開閉する度に音がする原因を見ていきましょう。
レールにごみや汚れが溜まっている
折れ戸のレールや戸と床のすき間に汚れが溜まっていると、ドアの開閉時に異音が発生する可能性があります。浴室はホコリ以外にも髪などのごみが多い場所なので、定期的な掃除が必要です。
浴室は家のなかでも水が多い場所であり、入浴する度に折れ戸にも自然と水がかかります。せっけんの泡やシャワーの水が折れ戸にかかると、汚れやカビが発生しやすくなるのも異音の原因の1つです。
汚れがたまると扉の動きが妨げられるため、浴室の掃除をする際は折れ戸に汚れが付いていないか確認しましょう。折れ戸は凸凹が多い作りなので、折りたたまれる部分には特に注意が必要です。
折れ戸の戸車がずれている
戸車とは扉をスムーズに開閉できるよう設置される、小さな車輪のことです。折れ戸にも戸車が使われており、何年にもわたって使い続けたり強い力で閉めたりすると、戸車がずれる原因になります。
戸車がずれたまま折れ戸を開閉すると、開けにくくなるだけでなく音がうるさくなりがちです。放置しているとさらに音が大きくなりやすいので、早めに対処するよう心掛けましょう。
戸車のずれはよく起こるトラブルですが、折れ戸自体の故障にもつながりかねません。ずれを防止するためにも、日頃から強い力で扉を閉めないように気を付けましょう。
折れ戸の戸車が破損している
戸車のずれを直しても開閉時の音が改善しないなら、戸車が破損している可能性も考えられます。新しいパーツを購入すれば自力での交換も可能ですが、慣れていない人はプロに交換を依頼するのもおすすめです。
強い衝撃が加わるだけではなく、長く利用することによる経年劣化も戸車が故障する原因になります。折れ戸が滑らかに動かないと思ったら、部品の交換を考えてみましょう。
新品の戸車はホームセンターなどで販売されているため、比較的簡単に入手できます。自分で浴室にどのようなパーツが使われているかを事前に確認し、折れ戸に合ったものを選びましょう。
ドア自体が老朽化している
戸車やレールといった部品はもちろん、折れ戸本体の経年劣化も音がなる原因の1つです。浴室の折れ戸全体の耐用年数は約15～25年といわれており、ドアの交換が必要になるケースも存在します。
扉がスムーズに滑らないことで音がなっているなら、扉全体を取り換えましょう。うまく折りたためなかったり、力を入れなければ開閉できなかったりするのが、折れ戸が劣化しているサインです。
使い始めてから10年以上経過している場合、ドアの老朽化が異音の原因と考えられます。音以外にも不便だと感じる点があるなら、ドアの交換を検討してみましょう。
浴室の折れ戸がうるさいときの対処法
浴室の折れ戸を開ける度に音がなると、気になる人も多いのではないでしょうか。開閉時の音がうるさいと感じたときに試せる対処法を紹介します。
レールを掃除する
折れ戸のなかでも、折れ曲がる部分やレールの下は特に汚れがたまりやすい部分です。レールを掃除すれば、異音が軽減する可能性があります。
水に含まれるミネラルが白く固まると扉が開きづらくなるため、小まめに汚れを拭き取りましょう。水アカやせっけんかすをそのまま放置していると、異音はもちろんカビの発生にもつながります。
レールの汚れを落としたいなら、クエン酸を使う方法が効果的です。小さじ1杯のクエン酸を200mLの水で薄めてレールにスプレーし、しばらく置いて汚れを浮かせます。細かい部分はヘラや歯ブラシなどを使ってこするのが、汚れをしっかり落とすポイントです。
折れ戸の戸車をはめ直す
戸車がレールからずれているのが異音の原因であれば、戸車を正しい位置にはめ直す必要があります。戸車は2つのネジで固定されているため、自分で直す際にはプラスドライバーが必要です。
ネジを外して戸車を引き抜くためには、一度ドアを取り外さなければなりません。折れ戸は重量があるため、周りのスペースを確保してから作業を行うよう注意しましょう。
戸車に汚れが付いているのもずれの原因になるので、車輪にホコリや水アカがたまっていれば取り除きます。それでも音が改善しない場合は戸車の故障が考えられるため、業者に修理・交換を依頼するのもおすすめです。
折れ戸の戸車を交換する
戸車が劣化・破損しているなら、新しい部品に交換しなければいけません。2つのネジを外して折れ戸の下枠から戸車を取り出し、枠に合うよう新しい戸車をセットしましょう。
固定ネジを締めた後は、ドアを何度か開閉して正しく取り付けられているか確認します。戸車を取り付ける前に、レールに付いた汚れを取り除いておくのもポイントです。
DIYが得意な人は、自分で新しい戸車を要して交換することもできます。ただし扉を取り外さなければ交換できないケースが多いため、基本的には業者に依頼するのがスムーズです。
折れ戸を交換する
折れ戸本体が劣化している場合、ドア自体を交換する必要があります。折れ戸は重量があるため、取り外す際に周りの壁や床を傷つけないように、業者に交換を依頼するのが一般的です。
DIYに挑戦するならホームセンターなどでドアを購入することになりますが、初心者には取り付けが難しく感じられるかもしれません。立て付けが悪いと、かえって不具合が起きる可能性もあります。
使い始めてから10年以上経過しているなら、折れ戸の経年劣化で異音が発生することも珍しくありません。快適に入浴するためにも、折れ戸の交換は業者に依頼するようにしましょう。
浴室の折れ戸がうるさいときの修理費用
折れ戸の開閉音がうるさく感じても、自力では対処できないケースも数多く存在します。プロの業者に依頼する場合の費用相場をチェックしましょう。
戸車の交換費用
部品の経年劣化や故障が原因であれば、修理・交換の費用は比較的安く抑えられます。戸車などの部品を交換する際の相場は、業者にもよりますが約2～7万円が目安です。
折れ戸を長く利用している家庭では、部品も古いものを使っており、同じものが見つからないケースもあります。同じ戸車が手に入らなければ、折れ戸全体を取り換えることになる可能性もあるため注意が必要です。
戸車だけでなく折れ戸全体を交換する場合、部品のみを取り換えるよりも高額な費用が発生します。家で使っている戸車がいつのものか、事前に確認しておきましょう。
ドアごと交換する費用
浴室の折れ戸を交換する際は、ドアのみを交換する方法と、外枠もまとめて交換する方法の2種類があります。ドアのみ交換する場合は約3～6万円、外枠も交換する場合は約8～12万円が料金の相場です。
ドアだけを交換する場合、すでに設置されている枠に合わせてドアを選びましょう。外枠の工事を行う際は、周りの壁も壊すため1日で工事が終わらない可能性もあります。
折れ戸はレールを設置する必要があるため、引き戸や開き戸よりも工事の料金が高くなる傾向があります。外枠を交換する際にドアの種類を変えることも可能なので、折れ戸にこだわりがなければ検討してみましょう。
浴室の折れ戸がうるさい原因を知って対処しよう
浴室によく使われるは折れ戸は、ドア本体を折りたたむように開閉するのが特徴です。レールや戸車などの部品に異常があると、開閉時に音がなる原因につながります。
レールに付いた汚れや戸車のずれなどが原因であれば、自分で対処することが可能です。それでも開閉時の音が改善しないなら、経年劣化による部品やドア本体の故障が考えられます。
修理・交換が必要なら、プロの業者に依頼するのが一般的です。折れ戸の交換は初心者には難しいため、事前に相場を調べて信頼できる業者を選びましょう。
