自宅の引き戸がゆっくりと閉まらない場合、簡単な故障なら自分で修理することが可能です。ただし状況によっては業者に依頼した方がよいでしょう。ゆっくり閉まらない引き戸を自分で直す方法や、業者に修理を依頼する場合の費用相場を紹介します。
引き戸がゆっくり閉まらない原因はソフトクローザーの故障
勢いを抑えてゆっくり閉まる引き戸には、ソフトクローザーと呼ばれるパーツが付いています。引き戸の勢いを抑えられなくなってきたら、ソフトクローザーの故障が疑われます。
簡単な故障なら自分で直せる
ソフトクローザーとは、引き戸が閉まるときの勢いを抑えるパーツのことです。ソフトクローザーが付いた引き戸は静かに閉まるだけでなく、最後まで手を添えなくても確実に閉まります。
引き戸を閉めるたびに大きな音がするのを防げることや、閉まるときの勢いで指を挟むリスクを回避できることが、ソフトクローザーを設置するメリットです。確実に閉まるため引き戸の閉め忘れも防げます。
引き戸がゆっくりと閉まらなくなったら、通常はソフトクローザーの故障と考えられます。部品が壊れておらず道具があるなら、ソフトクローザーは自分で修理することも可能です。
引き戸のソフトクローザーの修理を自分でやる方法
引き戸がゆっくり閉まらない問題は、ソフトクローザーの位置調整やレールの掃除をすると解決する可能性があります。これらは自分でもできるため、必要な道具や修理方法を覚えておきましょう。
ソフトクローザーの修理に必要な道具
引き戸のソフトクローザーを修理するときは、主に以下のような道具が必要です。
- ドライバー
- 脚立やイス
- ライト
- 保護メガネ
- 養生テープ
ソフトクローザーは上部に付いているため、上を向いて作業するときに部品が落下してくる恐れがあります。目を守るために保護メガネをかけて作業する方がよいでしょう。
ライトはソフトクローザーが暗くてよく見えない場合に必要です。また周辺を傷付けたり汚したりするのを防ぐために、養生テープやマスキングテープもある方が便利です。
ソフトクローザーの修理方法
ゆっくりと閉まらなくなった引き戸の修理方法として、以下の2つを紹介します。DIYに自信がある場合は修理にチャレンジしてみましょう。
- ソフトクローザーの受け部品のネジを調整する
- ドア下部にあるレールのごみ・ホコリを取る
ソフトクローザーの受け部品のネジを調整する
ソフトクローザーは戸先側の上部に付いています。ソフトクローザーの受け部品で引き戸を受けることにより、閉まる直前に引き戸の勢いが抑えられる仕組みです。
引き戸がゆっくり閉まらない場合は、ソフトクローザーの受け部分で、引き戸を適切に受けられなくなっている可能性があります。ドライバーでネジを調整して受け部分を下げてみましょう。
ソフトクローザーの受け部分が下がると、引き戸をしっかりと受けられるようになるため、ゆっくりと閉まるようになります。
ドア下部にあるレールのごみ・ホコリを取る
ドア下部のレールにごみやホコリがたまると、引き戸の動きが悪くなってしまいます。戸車やレールが故障する原因にもなりかねません。
戸車とは引き戸に付いている車輪のことです。戸車やレールはごみやホコリがたまりやすいため、引き戸がスムーズに動かない場合は、戸車やレールの掃除をしてみましょう。
レールのごみやホコリを取るときは、基本的にレールを外す必要があります。ブラシや爪楊枝などを使って汚れをきれいに取り除き、できれば潤滑油を差しておくのがおすすめです。
ソフトクローザーの修理を自分でやるときの注意点
ソフトクローザーを自分で修理するときに気を付けるべきポイントを紹介します。いずれも作業中の安全性を高めるための注意点です。
- 足場を安定させる
- 電動ドライバーは使わない
足場を安定させる
ソフトクローザーは上部に付いているため、自分で修理するときは脚立を使うのがおすすめです。ただし脚立は不安定になりやすいため、足場を安定させた上で作業しましょう。
脚立に乗るときは、開き止め金具を確実にロックし、天板を含めて上から2~3段目以下に足をかけることがポイントです。天板に乗ったり座ったりする行為や、脚立にまたがるのは転倒や転落の原因にもなり得ます。
イスやテーブルを使う場合も安全を確保しましょう。回転イスやパイプ製の折り畳みテーブルなどを使うのは危険です。
電動ドライバーは使わない
ソフトクローザーを修理するときは、電動ドライバーを使わないようにしましょう。電動ドライバーは、簡単かつ早くネジを調整できますが、細かい調整には不向きです。
調整するネジの場所によっては、外す必要がないネジが外れて引き戸も外れてしまう恐れがあります。引き戸が倒れてケガをしかねないため、ネジはドライバーを手で回して調整しましょう。
引き戸のソフトクローザーの修理を業者に依頼した方がよいケース
引き戸に不具合が生じている原因によっては、自分で修理するより業者に依頼した方がよいケースがあります。道具がない場合や体力に自信がない場合も、業者に任せるのがおすすめです。
- 部品が壊れていて交換が必要
- 必要な道具がない
- 体力に自信がない
部品が壊れていて交換が必要
ソフトクローザーの部品が壊れている場合は、部品の交換が必要です。ただし必要な部品を自分で判断すると、間違う可能性が高くなります。
部品が壊れていて交換が必要なケースでは、業者に依頼しましょう。業者なら原因を正確に判断した上で、適切な部品と交換してくれます。
ソフトクローザー以外に不具合がある場合も、業者に修理を任せた方が無難です。何でも自分で判断しようとせず、分からなければ業者を頼りましょう。
必要な道具がない
引き戸の修理には、ドライバーや脚立などの道具が必要です。道具がない場合は購入したり借りたりしなければなりません。
しかし道具を準備するのには費用や手間がかかる上、DIYに慣れていなければ適切な道具を準備できない可能性もあります。
また日頃からDIYをしない人にとっては、修理に必要な道具を購入しても、出番が少なければ費用が無駄になるでしょう。必要な道具がない場合も、業者に依頼するのがおすすめです。
体力に自信がない
引き戸のソフトクローザーを修理するときは、高所作業が発生します。脚立に乗りながらドライバーを回す作業には、ある程度の体力が必要です。
体力に自信がなければ、より不安定な状態で作業をすることになり、転倒や転落のリスクが高くなります。自分の体力に不安があるなら安全面を考慮し、最初から業者に修理を依頼する方が賢明です。
引き戸の修理にかかる費用
ソフトクローザー本体一式の費用相場は、1万円~1万5,000円程度です。自分で交換する場合は、部品代の500円程度で済むケースもあります。
一方で業者に依頼した場合、施工費の目安は5,000円~5万円程度です。ソフトクローザー本体一式の交換が必要なケースでは、部品代と施工費を合わせて3万5,000円~5万円程度かかると考えておくとよいでしょう。
業者によっては施工費以外に出張費や諸経費がかかる場合もあります。
ゆっくり閉まらない引き戸は業者に見てもらうのがおすすめ
引き戸がゆっくりと閉まらない主な原因は、ソフトクローザーの不具合と考えられます。DIYに慣れていない場合や部品の交換が必要な場合は、無理に自分でやろうとせずに業者に任せるのがおすすめです。
交換が必要な部品を適切に見極められることや、安全面に配慮して作業を進められることが、業者に依頼するメリットです。
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