CPUクーラーの役割はパソコンのCPUを冷やすことです。種類によって冷却方法が異なります。冷却機能がうまく作用しないとCPUを冷却できず、故障の原因になりかねません。CPUクーラーの種類や役割について知れば、交換する際に役立つでしょう。
最終更新日: 2021年11月12日
CPUクーラーとは
CPUの取り換え方法を理解するために、まずはCPUクーラーの特徴について解説します。
CPUクーラーの役割
CPUクーラーの役割はCPUを冷やすことです。CPUは通常使用時にも約40～50℃の熱を発するため、冷やす必要があります。
CPUに大きな負荷がかかる高度な処理を行うと、温度は約70～80℃まで上昇します。この状態が長く続くとCPUの動作が重くなり、故障することもあります。CPUの温度が上昇することで起こる熱暴走を防ぐために、CPUクーラーは重要なパーツです。
CPUクーラーの調子が悪いときは、速やかに取り換えをしたほうがよいでしょう。
冷却装置の種類
CPUクーラーの種類には空冷式と水冷式の2種類があります。空冷式はファンを回して空気を送り込み、CPUを冷却する装置です。
冷却装置としてはスタンダードなタイプで、取り付けも難しくありません。価格が安いため、デスクトップパソコンを自作するユーザーによく利用されています。
一方で水冷式は空冷式と比べて、高い冷却性能を持つものです。強いファンが必要ないため静音性が高いものの、空冷式と比べて価格が高い点や装置本体のサイズが大きい点がデメリットといえます。
水冷式は定期的なメンテナンスが必要になるので、初心者が使うにはハードルが高い装置でしょう。
種類によって交換時期が違う
空冷式のCPUクーラーと水冷式のCPUクーラーは、それぞれ交換時期が異なります。水冷式の寿命は約3年です。
これはあくまでも目安でメーカーや製品などによっても異なります。稼働環境や使用環境によっても差が出るでしょう。
空冷式は水冷式よりも交換時期のばらつきは大きく、使用状況・メーカー・ファンの稼働時間によって大きく異なります。空冷式は水冷式と比べると寿命が長いのが特徴です。
CPUクーラーを購入する際には、MTTFという指標を参考にしてみましょう。MTTFとはCPUを使い始めてから故障するまでの時間を示す指標です。
全商品にMTTFが記載されているわけではないものの、なるべくMTTFの長い装置を選びましょう。
CPUクーラーを自分で交換する手順
CPUクーラーは自分で取り換えることが可能です。やり方を把握して挑戦してみましょう。
CPUクーラーの取り外し方
CPUクーラーを交換するために、まずはCPUクーラー外さなければいけません。
CPUクーラーを交換する前にPCケースの金属部分や、そのほかの電気を通しやすい物体に触れておきましょう。体内に蓄積された電気を逃がし、静電気による故障を予防することが可能です。
まずは既存のCPUクーラーを取り外しましょう。CPUクーラーは主にプッシュピンタイプとバックプレートタイプの2種類があります。ここではプッシュピンタイプを外すときの手順を解説します。
マイナスドライバーを使い矢印の方向にピンを90度回すことで、ロックを解除できます。手で回すことも可能ですが、作業はマイナスドライバーを使うと楽でしょう。
すべてのピンのロックを解除したら、CPUクーラーを押さえながらピンだけを引き抜きます。最後にCPUクーラーを持ち上げて取り外しましょう。
グリスが塗布されていると取り外しにくい場合もありますが、その際はCPUを軽くひねって外してみてください。
取り付け方法
プッシュピンタイプのCPUクーラーの取り付け方を説明します。取り付ける前に必ずグリスの塗布を行いましょう。グリスについては後述します。
プッシュピンの矢印が内側を向いている場合は、時計回りに回します。矢印が横を向いていれば問題ありません。マザーボードの穴と設置部分にある穴に、プッシュピンが入るようにCPUクーラーをセットします。
ピンが穴に入っているかどうか用心して確認します。穴からずれている状態でピンを押し込むと、故障の原因になりかねません。
最後にピンを押し込みます。CPUクーラーを取り付けるときは、対角線に固定すると作業がしやすいはずです。プッシュピンが「パチン」と音がするまで押し込みましょう。
黒いピンが白いつめに押し込まれていれば正しく設置できています。
グリスの塗布
水冷式・空冷式どちらの場合もCPUクーラーにグリスを塗りましょう。グリスはパソコンを長く使用することで劣化していきます。
パソコンの熱がこもりやすいと感じたら、グリスを塗り直すのがおすすめです。グリスはさまざまな素材のものが売られており、ネットで購入可能です。
自分での交換が難しい場合は
作業に慣れていない人は、CPUクーラーの取り換え作業に不安を感じるでしょう。そのような場合は、プロに頼むことで安心して取り換えできます。
無理せずプロに依頼しよう
CPUの交換方法を見て難しそうだと思った人は、プロの業者に依頼するのがおすすめです。費用はどのメーカーのCPUクーラーなのかというところから、取り付け場所などによって変わります。目安としては3,000～6000円程度です。
プロの業者を探すにあたり、「ミツモア」なら信頼できる業者から見積もりを受け取ることが可能です。複数の業者を比較検討してから正式に依頼できる点は魅力でしょう。
どの業者にお願いすればよいのか迷っている場合は「ミツモア」を利用してみるのがおすすめです。
CPUクーラーは故障する前に交換しよう
CPUクーラーの役割はCPUを冷やすことです。冷却がうまくいかないとCPUの温度が上がり、故障の原因となります。
CPUクーラーには水冷式と空冷式の2種類があり、交換時期が異なります。寿命が長いのは空冷式で、安価であることも含めおすすめです。
自分でCPUクーラーの取り換えは可能ですが、人によっては難しいと感じるでしょう。取り換えが難しい場合は、プロに依頼し早めに交換しましょう。
