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飲食店のゴキブリ対策!徹底駆除と日常的な予防が大切

最終更新日: 2024年04月09日

飲食店でできるゴキブリ対策は、発生したときの徹底駆除と、日常的な予防です。ゴキブリに侵入されず、発生したときは常態化しないように普段から対策を講じましょう。ゴキブリの発生状況によっては、業者に依頼して徹底的に駆除する必要があります。

飲食店で発生するゴキブリの特徴

飲食店で発生しやすいゴキブリの種類や特徴について解説します。近年増加している、『薬剤抵抗性ゴキブリ』についても理解しておきましょう。

飲食店では「チャバネゴキブリ」が発生しやすい

飲食店に発生しやすいゴキブリは、成虫の体長が10~15mm程度と小ぶりな『チャバネゴキブリ』が一般的です。チャバネゴキブリは屋外で生息できず、寒さに弱いため、飲食店やホテルなどの調理場や、地下街・オフィスビルなどに発生するのです。

チャバネゴキブリは繁殖力が強く、餌が多いと数が増えやすくなります。わずかな餌と水だけで増殖し、暖かい場所を好みます。水・油・食材が多い冷蔵庫の裏や調理機器の内部など温度が高い場所が多い調理場は、恰好の住処です。

薬剤が効きにくい「薬剤抵抗性ゴキブリ」が増加

近年は、特定の薬剤が効きにくい『薬剤抵抗性チャバネゴキブリ』が登場しています。同じ薬剤の噴霧を繰り返した結果、薬剤に含まれる殺虫成分が効きにくくなってしまったようです。

ベイト剤を食べないチャバネゴキブリが生き残り、繁殖している傾向にあります。

飲食店にゴキブリが侵入する主な経路

ゴキブリの主な侵入経路は以下の通りです

  • 配管・排水口
  • 換気扇
  • エアコンダクト
  • 出入口

5mm程度のすき間があればゴキブリが侵入してくる上、外部からの荷物にゴキブリの卵が付着しているケースもあります。

一度、数匹のゴキブリの侵入を許してしまうと、強い繁殖力で一気に増加します。内部発生が常態化すると駆除が難しくなるため、侵入されない対策を立てることが大切です。

飲食店のゴキブリ対策のポイント

飲食店にとってダメージが大きいゴキブリは、どのように対策すればよいのでしょうか。侵入させない方法や駆除方法、『IPM(総合的有害生物管理)』などについて解説します。

ゴキブリの侵入経路をふさぐ

ゴキブリ対策として重要で効果的な方法は、ゴキブリの侵入経路をふさぎ、店内に侵入させないことです

配管・排水口を通って侵入するゴキブリ対策には、排水口カバーを使用するか、排水口にふたをします。配管がストレートタイプの場合、U字トラップにすると、ゴキブリだけでなく、排水管路内の嫌な臭いも防げます。

窓を開けっぱなしにするとゴキブリが入りやすいため、しっかり閉めて、網戸を取り付けるなどして対策しましょう。換気扇はできるだけ回したままにし、出入口にはゴキブリが嫌う忌避剤や、ミント・クローブなどのハーブを置いておくのも1つの方法です。

発生してしまったゴキブリを完全に駆除する

ゴキブリが発生してしまった場合、隠れる場所や餌になるものを排除し、住みづらい環境にする必要があります。ゴキブリは、高温多湿で暗くて狭い場所を好むため、入り込めないようにしましょう。

ゴキブリの餌になるような水や油を残さないように、掃除を徹底します。市販のベイト剤をゴキブリの通りそうな場所に置いたり、ゴキブリが好むすき間をコーキング剤で埋めたりするのも効果的です。

状況によっては、業者への駆除依頼を検討しましょう。

ゴキブリ駆除を業者に依頼する

駆除剤を使うときは人体や食品への影響を考慮する

発生した場所が家であれば、目の前のゴキブリには殺虫剤を、隠れて住みついているゴキブリには燻煙剤が使えます。しかし飲食店の場合、食品や食器に殺虫剤や燻煙剤の成分が付着する可能性があるため、控えた方がよいでしょう

毒餌ともいわれる『ベイト剤』なら、薬剤が食品や食器に付着・混入するリスクが低いため、人体や食品への影響が抑えられます。『ホウ酸団子』や市販のベイト剤を、ゴキブリの通り道に設置するのがおすすめです。

定期的にゴキブリ調査を行う

ゴキブリが飲食店で発生した場合、人や環境への影響を考慮して駆除しなければなりません。ゴキブリを見かけるたびに薬剤を噴霧して全滅させるのではなく、一定以下の生息数にとどめるようにする方法が適切とされています

ゴキブリの侵入や発生を防止する対策として、厚生労働省が提示している『IPM(総合的有害生物管理)』の実施方法は、以下の通りです。

  • ゴキブリの場合、目視・トラップ・聞き取りで生息調査を行う
  • 清掃状況や整理・整頓状況・食物管理状況・厨芥類(ちゅうかいるい)の処理状況などの環境調査を行う
  • 壁や天井などの施設・設備の状況調査を行う
  • 上記の調査から許容水準・警戒水準・措置水準が導き出される
  • 半年に1回調査を行い、適切な防除措置ができているかチェックする

業者による飲食店のゴキブリ駆除方法

業者にゴキブリ駆除を依頼すると、ベイト剤の設置や薬剤の噴霧が行われます。それぞれの方法や効果について把握し、適切な作業を依頼しましょう。

ベイト剤の設置

業者にゴキブリ駆除を依頼すると、プロ仕様の『業務用ベイト剤』を設置してくれます。成分は市販のものと大きく異なりませんが、置き型ではなく直接塗布するタイプが一般的です。

ベイト剤は、薬剤を噴霧する方法に比べて安全性が高いですが、すぐに駆除効果が得られるものではありません。しかし共食いをするゴキブリの習性を利用し、ベイト剤を食べていないゴキブリに対しても連鎖的に駆除できるため、時間はかかるものの効果は十分です。

ベイト剤はゴキブリが食べて効果を発揮するので、どこに置くかが非常に重要です。業者に依頼すれば、プロの目線で効果的な場所にベイト剤を仕掛けてもらえます。

薬剤の噴霧

ゴキブリが大量に繁殖しているときの駆除を業者に依頼する場合、薬剤の噴霧が行われます。専用の機材で業務用殺虫剤を噴霧しますが、方法により効果が異なるため、業者に依頼する前に状況を説明し、相談しましょう

噴霧の方法 効果の特徴
残留噴霧 床面やすき間に薬剤を噴霧する。ゴキブリが大量に発生している場合に適している
深層ミスト 機材の下のような閉鎖的な空間に薬剤を噴霧する。効き目が長い傾向にある
空間噴霧 薬剤を空間に噴霧する。ゴキブリやハエなどが大量に発生している場合に適している

残留噴霧はスピーディーにゴキブリを駆除できますが、床を水で洗うと薬剤が流れてしまうため、実行するタイミングに注意しましょう。深層ミストは水に流れる可能性が低いため、長期的な効果を見込めます。

空間噴霧のように広範囲に薬剤を使用する場合は、食器や調理器具などに薬剤がかからないように配慮する必要があります。

飲食店のゴキブリ駆除費用の相場

飲食店のゴキブリ駆除を業者に依頼すると、1坪辺り約3,300円からが相場です。店舗の広さや発生状況など、作業内容によっては10万円を超えるケースもあるため、複数の業者から見積もりを取って比較検討しましょう。

ゴキブリが発生したときだけ駆除を依頼するスポット作業か、定期的に管理してもらうかでも費用が異なります。

店舗に合った方法を選択するためにも、業者ごとの作業内容や費用を確認しておきましょう。

ゴキブリ駆除の見積もりを依頼する

普段からできる飲食店のゴキブリ予防

ゴキブリ予防として、侵入させない、快適な住処を作らない、潜みにくい環境にするなどの方法が挙げられます。普段から予防し、ゴキブリの出ない店舗を目指しましょう。

排水口やごみ箱にふたをする

ゴキブリは排水口から侵入してくる場合があるため、閉店後は排水口にふたをすると、ゴキブリ予防につながります

ごみ箱はゴキブリの餌になるものが豊富に入っているだけでなく、湿気が多く暗いため、快適な住処になります。必ずごみ箱のふたを閉めるように徹底し、対策しましょう。ごみ箱周辺に防虫剤を置いておくのも1つの方法です。

こまめにグリストラップ清掃をする

飲食店に設置が義務付けられているグリストラップは、生ごみや油脂分が直接下水に流れないようにため込む装置なので、汚れやすくゴキブリの繁殖場所になりがちです。

グリストラップを清掃しないと、油脂分が固まり、ゴキブリが卵を産み付けやすくなります。ゴキブリだけでなく、ハエなど他の害虫や、ネズミも発生する可能性があるため、注意が必要です。

グリストラップを自分でこまめに清掃すると、ゴキブリや害虫予防につながります。清掃を自分で行うのが難しい場合は、業者に依頼するのも1つの方法です。

段ボールを放置しない

段ボールはゴキブリに卵を産み付けられている可能性があります。

段ボールの断面のすき間はゴキブリが好む環境なので、住処にされる恐れがあります。またゴキブリは段ボールを食べるため、住み心地がよい上に食料もある環境はできるだけ作らないようにしましょう。

住処や食料にもなる段ボールは、倉庫や調理場に放置せず、すぐに廃棄する習慣を付けておく方が賢明です

除湿剤を置く

ゴキブリは、湿度75.0~100.0%の多湿の環境を好むので、除湿剤を置いて湿度を下げることもゴキブリ予防につながります。湿度60.0%未満はゴキブリが活発化しづらいといわれており、湿度が低い場所は侵入されにくい傾向にあります。

除湿剤を置くだけでなく、エアコンや除湿機も活用すると効果的です。換気扇を回したままにし、空気がこもらないようにするのもゴキブリ予防の対策の1つです。

市販のベイト剤を設置しておく

十分なほど予防対策をしても、どうしてもゴキブリは入ってきてしまうものです。侵入してしまったゴキブリ対策として、市販のベイト剤を設置しておくのがおすすめです

ゴキブリの巣がある、または巣になりそうな場所に設置すると効果を発揮してくれるでしょう。調理機器の下、棚や引き出しの中、その他ゴキブリが入り込みそうなすき間や、暗くて暖かい場所などが挙げられます。

ベイト剤には使用期限が明記されているため、定期的に交換する必要があります。

飲食店のゴキブリは徹底駆除と普段からの対策が重要

飲食店で発生しやすいゴキブリは、成虫の体長が10~15mm程度のチャバネゴキブリが一般的です。ゴキブリの侵入経路をふさぎ、住処や餌を排除することが普段からできる対策といえます

ゴキブリに侵入されてしまった場合は、内部発生が常態化しないように、業者に駆除を依頼しましょう。

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