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業務用エアコン修理の費用相場は?買い替えと迷ったときの判断基準も

最終更新日: 2024年05月02日

業務用エアコンの修理と買い替えで悩んでおり、費用を知っておきたい人もいるでしょう。故障内容によって変わる費用相場や、修理費用を抑える方法を紹介します。買い替えと迷ったときの判断基準や、業者に依頼するときのポイントも参考にしてみてください。

業務用エアコンの修理費用はいくら?

業務用エアコン修理の費用は、通常どの程度かかるのでしょうか。ここでは、業務用エアコンの主な故障内容ごとの修理費用相場と、修理費用を抑えるポイントを解説します。

業務用エアコンの故障内容別の修理費用相場

業務用エアコンの修理費用は、故障内容によって相場が大きく変わります。主な故障内容ごとの相場は、大まかに次の通りです。

修理する部位・パーツ 費用相場
コンプレッサー 10万円~
熱交換器 10万円~
冷媒ガス漏れの修理 10万円~
ファン・ファンモーター 10万円ほど
排水異常の修理 10万円ほど

コンプレッサーや熱交換器の故障や冷媒ガスの漏れがあると、重修理となり費用がかさむ傾向です。室内機のファンやファンモーターの故障であれば、中修理となりそこまで高くはなりません。

故障内容をしっかり見極めて 修理費用の相場を把握し、買い替えと修理どちらにするか、どの業者に依頼するかの判断に役立てましょう。

業務用エアコンの修理費用を抑えるポイント

業務用エアコンの修理費用を抑えるには、修理を依頼する前に保証期間を確認することが大切です。保証期間内であれば、無料か費用がかかってもメーカーで安く修理対応をしてもらえます

定期的なメンテナンスと点検も、業務用エアコンの修理費用を抑えるのに効果的です。故障を早期発見でき、重修理となってしまうような症状が出る前に、エアコンの異変に気づけます。

修理を依頼する際は、複数の業者から見積もりを取りましょう。 修理内容や部品代・出張費用などを比較することで、自分のケースでの適正料金を把握できるとともに、納得のいく業者に依頼しやすくなります。

業務用エアコンの修理と買い替えで迷ったら

業務用エアコンを修理すべきか買い替えるべきか、費用の面で迷う人もいるかもしれません。判断しにくいときは、紹介する基準を参考に、修理・買い替えのどちらが損をしないか考えてみましょう。

業務用エアコンの修理費用と買い替え費用の目安

業務用エアコンの修理費用は、故障内容や機種によって数千円から10万円を超えるケースまで、さまざまです。一方、新品のエアコンを購入するには、機種によって15万~40万円かかります。

1つの基準として、修理の費用が新品エアコンの価格の半分以上になる場合は、買い替えを検討するのが賢明です。例えば次のようなケースでは、買い替えの方がよいでしょう。

  • 今まで使っていたエアコンの修理費用:15万円
  • 今まで使っていたエアコンとスペックがほぼ同等の新品価格:25万円

故障内容による修理か買い替えかの判断基準

業務用エアコンの故障内容によっては、修理費用が高額になることがあります。例えば、コンプレッサーの交換が必要な場合、修理費用は通常10万円以上、場合によっては20万円以上になることも珍しくありません

買い替えを検討している機種の価格にもよりますが、 10万円を超える重修理(基盤やコンプレッサー・冷媒ガス漏れの修理)が発生するようなら、買い替えてしまうという基準を設けるのも、1つの方法です。

一方で部品の交換や軽修理・中修理で済むような故障であれば、買い替えるより修理に出した方がお得になるケースが多いでしょう。故障の内容を自分で判断するのが難しい場合は、 業者に相談するのがおすすめです。

経過年数による修理か買い替えかの判断基準

業務用エアコンの修理か買い替えかを判断する際、購入からの経過年数も重要なポイントです。一般的に、業務用エアコンの寿命は10~15年といわれています

購入から10年以上経過している場合は、修理費用が高額になる可能性が高く、省エネ性能の観点でも買い替えを検討した方が賢明かもしれません。購入してから 7年未満で保証が切れているのであれば、修理費用と新品の購入価格を比較して判断しましょう。

保証期間内なら安く修理してもらえる

故障したエアコンが保証期間内であれば、買い替えよりも修理の方がお得になる可能性が高くなります。まずは保証内容を確認しましょう。メーカーによる『メーカー保証』は、会社によって保証の内容や期間が異なります。

もう1つ修理を考えるときに確認したいのが、販売店で購入時に加入した『延長保証』です。こちらも販売店によって保証の内容・期間が変わります。

メーカー保証か延長保証どちらかの保証期間内なら、通常の価格なら新品価格の半分以上かかってしまう修理でも、無料か大幅に安い価格で対応してもらえます。買い替えよりもお得になるケースが大半でしょう。

業務用エアコン修理は信頼できる業者に依頼を

業務用エアコンの修理を依頼する際、どのような点に注意して業者を選べばよいのでしょうか。信頼できる業者に業務用エアコンを修理してもらうために、依頼時に事前に準備しておくべきことと併せて、業者の選定ポイントを紹介します。

業務用エアコン修理業者の選定ポイント

業務用エアコン修理業者を選ぶ際は、まず無料で見積もりを出してくれるか、現地調査に対応しているかを確認しましょう。現地調査の上で見積もりを無料で出している業者は、信頼できる傾向があります。

業務用エアコンの故障内容によっては、電気配線の修理や冷媒ガス漏れの修理が必要になる可能性も考えましょう。 電気工事士・冷媒フロン類取扱技術者・ガス溶接技能者などの有資格者がいる業者なら、幅広い修理に対応できて安心です。

豊富な修理実績があるか、修理後のアフターサービス・保証があるかも重要な選定ポイントとして挙げられます。実際その業者に依頼した人の口コミを見ると、判断しやすくなるはずです。

業務用エアコン修理を依頼するときの注意点と事前準備

業務用エアコンの修理を依頼する際は、故障状況はもちろん、型番や設置年数などの情報を準備しておくことが大切です。リモコンにエラーが出ている場合は、故障内容を判別する材料になるので、メモしておきましょう。

また、夏や冬の直前は業者の繁忙期に入るため、 シーズン前にエアコンの状態をチェックしておいた方が、待たされずに済みます。

メーカー以外の業者を選ぶときは、 複数の業者から見積もりを取った上で、価格だけでなく修理内容や保証期間・対応の良さなどを総合的に判断することが重要です。仕事に大きく関わる業務用エアコンの修理は、信頼できる依頼先に任せましょう。

業務用エアコンは定期点検とメンテナンスも忘れずに

業務用エアコンを長持ちさせ、修理費用を抑えるためには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。業務用エアコンの定期点検をする必要性や自主点検の方法、専門業者に依頼するメリットを解説します。

定期的な点検とメンテナンスの必要性

業務用エアコンは、長期間使用すると故障のリスクが高まります。定期的な点検とメンテナンスを行うことで、故障を未然に防ぎ、修理費用を抑えられるでしょう

例えば、フィルターの清掃や冷媒の補充などを定期的に行うことで、エアコンの効率が維持され故障のリスクが減ります。専門業者に依頼すれば、適切な点検とメンテナンスを受けてエアコンを長持ちさせることが可能です。

故障を完全に防げなかったとしても、 早めにエアコンの不調を発見することで、重修理となって修理費用がかさんでしまう事態を防ぎやすくなります。

自主点検の方法とポイント

業務用エアコンの簡易点検は、自分でも可能です。日本冷凍空調設備工業連合会が発表している『業務用冷凍空調機器ユーザーによる簡易点検の手引き』を見ると、業務用エアコン(室外機・室内機)の簡易点検の方法が分かります

『業務用冷凍空調機器ユーザーによる簡易点検の手引き』に記載されている、室外機の点検項目は次の通りです。

  • 異常な振動や運転音がしないか
  • エアコンそのものやエアコン周辺に油がにじみ出ていないか
  • エアコン本体の傷や熱交換器のサビ・腐食がないか

室内機の点検項目としては、熱交換器に霜が付いていないかが挙げられています。室外機・室内機ともに、安全に目視や点検ができる場合のみ、自分で簡易点検をしましょう。これらの項目に以上があったり、エアコンが効きにくかったりするときは、専門業者に詳しい点検を依頼する必要があります。

専門業者に定期点検を頼むメリット

業務用エアコンの定期点検を専門業者に依頼するメリットは、自主点検では見落としがちな部分も、プロの目できちんとチェックしてもらえることです。また、故障の予兆を早期に発見し、大きな故障や修理費用を未然に防げるメリットもあります。

さらに、専門業者なら最新の技術や知識を持っているので、点検で異常が見つかった場合は 適切なメンテナンスや修理を受けられるでしょう。点検を担当する人の負担や、点検作業時にケガを負うリスクも減らせます。

業務用エアコン修理の費用相場を知って業者に依頼を

業務用エアコンの修理費用相場は、故障内容や機種によって変わります。熱交換器やコンプレッサーの故障、冷媒ガスの漏れがあると修理費用が高額になるため、買い替えの方が結果的にコスト削減につながる可能性を覚えておきましょう

修理か買い替えかを決めるときには、故障内容ごとの修理費用の相場を把握し、紹介した考え方を参考に総合的な判断をすることが大切です。メーカーや販売店の保証期間内かどうか、購入からの経過年数も踏まえ、修理の方がよい場合は専門業者に見積もりを依頼しましょう。

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