エアコンには除湿モードがあるので、1日中除湿モードにしておけば室内とエアコン両方のカビ対策ができると考えていませんか?
実は除湿モードでエアコン内部のカビ予防はできません。
エアコンの除湿の仕組みやカビが発生する理由、対策をご紹介します。
エアコンの除湿モード運転は内部のカビ繁殖の原因になる
エアコンで除湿モードを使うと湿度がぐっと下がるので、カビ対策として除湿運転を使っている家庭も多いでしょう。
しかし除湿モードによって取り除かれた水分は、エアコン内部に溜まっていきます。
エアコン内部はカビにとっては魅力的な空間です。
除湿モード運転がなぜエアコン内部でカビを繁殖させてしまうのか、その理由を確認しましょう。
除湿モードで湿度を下げるしくみ
除湿運転をすると暖かい湿った空気がエアコン内部に取り込まれ、アルミ製の熱交換器で一気に冷やされます。
すると空気が保持できなくなった水分が熱交換器に付着し、水滴になって水受け皿に落ちドレンホースを伝って屋外に出ていきます。
これが除湿の仕組みです。
除湿モードには水分を失い冷えた風がそのまま排出される「冷房除湿」と冷えた空気を暖めてから排出する「再熱除湿」の2種類があります。
湿度は下げたいけれど部屋が冷えるのは困る方は再熱除湿がおすすめです。
冷房モードと除湿モードの違い
空気は冷えると保持できる水分量が減るので、冷房でもある程度の除湿がされています。
冷房モードと除湿モードの違いはエアコンから出る風の冷たさです。
冷房運転をしているときは部屋の温度を下げることを最優先で行います。
除湿モードは部屋の温度を下げずに湿度を取ることを目的としているので、冷房ほど冷たい風は出ません。
もし冷房をつけると寒いけれど少し室温を下げたいということがあるのなら、除湿モードにすることで解決できるかもしれません。
湿度が高いとカビが生えやすくなる
カビが生える条件は室内もエアコン内部も大きく変わりません。
カビが生えやすい温度と湿度、栄養となるホコリ・汚れがあればどんなところにでもカビが生えます。
カビが生えやすい条件は以下の通りです。
条件 | カビが特に生えやすい範囲 |
---|---|
温度 | 25~30度 |
湿度 | 60~80% |
栄養 | ホコリや皮脂汚れなど |
エアコン内部はカビが生えやすい条件が全て揃っています。
カビの発生を防ぐにはエアコン内部の湿度を下げることが最も手軽です。
エアコン内部のカビを予防する方法
エアコン内部のカビを放置すると喘息やアトピーなどの健康被害が発生することがあります。
普段の生活でちょっとした工夫をすればエアコン内部にカビが生える可能性はぐんと少なくなります。
エアコン内部のカビ予防に効果的な方法を3つご紹介します。
内部クリーンモードを活用する
多くのエアコンには「内部クリーン」モードが搭載されています。
このモードはエアコン内部を乾燥させてカビの発生を抑制してくれるものです。新しい機種であれば運転停止後に自動で始まることもあります。
もし「内部クリーン」モードがない場合は送風モードでも代用できます。
送風モードもない場合は設定温度を最高にした冷房モードで運転させてください。
大切なことはエアコン内部の湿度を下げて、カビの繁殖を予防することです。
エアコン内部を乾燥させる時間の目安は以下の表をご覧ください。
モード名 | 稼働時間の目安 |
---|---|
内部クリーン | 80~140分 |
送風モード | 60~120分 |
最高温度に設定した冷房モード | 60~120分 |
こまめに換気をする
もし屋外の方が湿度が低いのであれば、まめに換気をするとカビ対策になります。
換気をして空気の入れ替えをすると、カビの胞子が一か所にとどまれず繁殖ができません。
また換気をすると酸素の入れ替えもできるので「なんとなくぼうっとする」などの症状を軽減できます。
1日中家にいる在宅ワークの方であれば、カビの発生を予防しつつ集中力も保てるので、意識して行ってはいかがでしょうか。
定期的にフィルター掃除をする
エアコンのフィルターはホコリが付着しやすいので、ここを掃除するとカビが繁殖する栄養を奪えます。
毎日使っている時期は1~2週間に1度、あまり使っていない時期でも1か月に1度を目安にフィルターを掃除しましょう。
こまめに掃除すると1回の掃除の手間はぐんと軽くなります。
エアコンのフィルター掃除について詳しくは関連記事をご覧ください。
エアコン奥のカビや汚れの掃除はプロに依頼しよう
エアコンの外カバーから見える範囲の掃除であれば自分で掃除できます。
しかしエアコン奥のカビや汚れはエアコンクリーニングのプロに依頼しないときれいにできません。
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