社内FAQとは、社内でよくある質問をもとに回答をまとめたデータベースのことです。社内FAQを作成することで、社内の問い合わせ業務を削減できます。
中には「効果的な社内FAQの作り方がわからない」「社内FAQを整備している時間がない・・・」とお悩みの担当者の方もいるかも知れません。
そこで本記事では、社内FAQの作り方を詳しく解説。おすすめのFAQツールも併せて10製品ご紹介します。ぜひ、社内FAQ作りの参考にしてください。
社内FAQの作り方
社内FAQを作成する際はFAQのもとになる情報を収集したり、分析とブラッシュアップを行ったりなど、計7つの手順が必要です。また「Excel」や「スプレッドシート」「FAQツール」といったツールを活用することで、作成や公開が行えます。
社内FAQの作成手順
手順 | 解説 |
① FAQの管理担当者を決定する | 質問の追加や情報更新など、FAQの管理を行う担当者を決めましょう。 |
② FAQに必要な情報を集める | メールやチャット、電話、Webフォームで行われたやり取りのログから、問い合わせ内容を収集しましょう。
質問と回答を収集してする際は、カテゴリや優先順位に応じてリストアップしておくとFAQ作成の際に必要性を検討しやすくなります。 |
③ 質問文と回答を作成する | 収集した問い合わせ内容をもとにわかりやすい質問文を作成し、カテゴリ分けや優先順位で並び替えを行いましょう。
その後は質問文に対する回答文を作成します。回答は問い合わせのログや社内マニュアルを参考にして、正確に作成することが大切です。 |
④ 運用ルールを整備する | 社員が社内FAQを利用するうえで、守るべきルールを決めましょう。
FAQを上手く運用するためのルールの一例として「FAQ内で使う用語や呼称は専門用語を避ける」や「社内FAQで解決できない質問があればFAQ担当者へ報告する」などがあります。 |
⑤ 関係部署から承認を得つつスモールスタートする | 社内FAQには企業や各部署の大切な情報が含まれます。作成したFAQを採用して問題ないか、また正しい情報であるかを関係部署に確認してもらいましょう。
関係部署から承認を得たあとは、スモールスタートで運用を開始するのがおすすめです。「何人も一斉にFAQを追加しようとして、情報の調整が追いつかない」などの問題を避けられます。 |
⑥ 分析とブラッシュアップを繰り返す | 本格運用を開始したあとは、分析とブラッシュアップを繰り返すことが大切です。
FAQの運用データからアクセス率や解決率を割り出し、古い情報や誤った情報はピックアップしておきます。 アクセス率や解決率の低いFAQは、ユーザーのためになっていない可能性も。定期的にFAQの導線設計を見直したり、質問と回答の更新を行ったりしましょう。 |
⑦ FAQを追加して網羅性を高める | 検索回数が多いにも関わらず、FAQで解決できていない質問を順次追加していきましょう。
メールやチャット、電話、Webフォームの問い合わせ履歴を当面の間は記録しておくと、FAQの網羅性を高めるのに役立ちます。 |
社内FAQの作成に役立つツール
社内FAQを作成する際には「Excel」や「スプレッドシート」「FAQツール」が役立ちます。
「Excel」や「スプレッドシート」の場合は、シート上で社内FAQを作成したのち、クラウドで共有したりPDF形式で配布することが可能です。
導入費用や習得の手間がかからず、テンプレートからFAQを簡単に作成できるメリットがあります。一方で検索性の低さやファイルの破損リスクなどから、大量の情報を扱う際には向いていません。
FAQを効率よく管理したい場合は、FAQの作成や管理に特化した「FAQツール」の活用がおすすめです。
FAQツールは誰でもFAQを編集しやすい高機能エディタや、質問と回答の作成を支援するテンプレート機能を搭載。FAQ運用データの分析や、強力な絞り込み検索などにも対応しています。
社内FAQの作成手順で紹介した①から⑦の工程を、誰でも簡単に行えるのがFAQツールの強みです。
FAQツール選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品と料金プランを最短1分で自動診断。理想のFAQツールが見つかります。 |
社内FAQツールおすすめ10選
社内のナレッジを共有できる、社内FAQにおすすめのツールです。簡単に投稿・編集でき、社内の情報格差の低減につながるツールやシステムを紹介します。
「Qast」Q&AとWiki機能でナレッジを気軽に共有
- 従業員のナレッジを社内で蓄積することで自己解決へ導く
- 誰がどんな事柄に詳しいかが見える化し、組織のパフォーマンス向上を促進
- ITに慣れていない従業員も気軽に投稿・閲覧できる簡単操作
各従業員が持つ知識を引き出して組織で活用できる社内FAQツール&ナレッジ経営クラウドシステムです。
簡単に操作できるUIを採用しているため、PC操作に慣れていない従業員でも投稿・閲覧できます。疑問点はQ&Aに、ナレッジはWikiに集積されるため気軽に参照可能です。
Qastを活用すれば、誰がどの情報に詳しいかが可視化されるので、組織全体のパフォーマンスが向上するでしょう。
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 無料プラン:0円(10ユーザーまで)
有料プラン:600円~900円(1ユーザーあたり) |
※月額費用は月契約の場合、720円~1080円(1ユーザーあたり)。
「Helpfeel Back Office」社内問い合わせの自己解決を促進
- キーワード検索で「よくある質問」を自己解決へ導く
- 社内規定やマニュアルが検索しやすく、問い合わせ件数の軽減へ
- 簡単に編集できるため、いつでも最新・正確な情報を提供できる
情報システム部や総務・経理などに寄せられる社内問い合わせを軽減できる社内FAQシステムです。
「立替」と「立て替え」のように、あいまいなキーワードや微妙に異なる表現でも、高い確率で検索結果がヒットします。従業員が自己解決できるようになり、社内の問い合わせが低減するでしょう。
社内規定や情報システム、マニュアルなどの情報の一元化が可能です。簡単に編集できるため、最新・正確な情報を従業員に提供できます。サービス向上や顧客満足度アップが実現可能です。
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
「NotePM」7,000社以上が導入!ナレッジ共有できる社内Wikiツール
- 強力な検索機能で疑問解決の時短に
- 高機能エディタとテンプレートで簡単に情報を編集
- マルチデバイス対応で、どこからでも気軽に検索
マニュアルや社内のナレッジを簡単操作で共有でき、FAQツールとしても便利な社内Wikiツールです。マルチデバイス対応なので、出先でもスマホから即座に検索できます。
Word・Excel・PDFなどのファイル内も全文検索できる強力な検索機能で、疑問解決までの時間短縮が可能です。簡単にマニュアルを作成できる高機能エディタと、フォーマット統一に便利なテンプレート機能が搭載されています。
利用料金は、ユーザー数に応じて個別に設定でき、見るだけのユーザーなら無料で登録可能です(編集ユーザー数の3倍まで)。200人以降は、100人増えるたびに6万円が追加料金としてかかります。
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 4,800円(8ユーザーまで)~120,000円(200ユーザーまで) |
「DocBase」1万社以上の導入実績!さまざまな社内情報を手軽に共有
- 社内設備・機器情報やマニュアルなどを共有可能
- シンプルなエディタで気軽に投稿・修正
- 日報や議事録、自己紹介までアイデア次第で柔軟に活用
メモ感覚で気軽に素早い情報共有が実現する情報共有ツールです。マニュアルや社内設備、機器情報など社内FAQとして活用できます。
シンプルなエディタなので簡単に投稿や修正が可能です。また複数人で同時に編集できます。社内FAQだけでなく、日報・議事録・企画書・技術仕様書・社内ブログなど、さまざまな活用法が可能です。
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 990円(3ユーザーまで)~43,450円(200ユーザーまで) |
「Qiita Team」簡単な投稿・共有・コミュニケーションでナレッジを共有
- プレーンなテキストで作成した記事を投稿するだけの簡単操作
- 業務や社内手続きを記事化し、質問・対応の労力を軽減
- 編集リクエスト機能で他者の記事を修正・補足可能
プレーンテキストで記事を作成し、フィードで共有するだけの簡単操作が特徴の社内向け情報共有サービスです。MarkDown記法を採用し、補助入力機能もあるため、手軽に情報を投稿できます。
業務のナレッジやマニュアルだけでなく、社内手続きに関する情報も記事にしておけば、社内FAQツールとして活用可能です。コメント欄や編集リクエスト機能を活用すれば、正確かつ最新の情報を共有できます。
30日間の無料トライアルがついているため、機能性や操作感を試してから導入したい場合におすすめです。
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 500円(1ユーザーまで)~15,300円(17ユーザーまで、18人目以降は1ユーザーあたり720円) |
「OfficeBot」FAQがなくてもAIが文書から回答
- 用意してあるFAQだけでなく、資料をセットすればAIが必要な情報を回答
- 自動で質問を予測して学習するためチャットボット導入の作業負担が少ない
- AIがわからない質問をされた際は従業員から情報を集めて学習
FAQを用意していない、または用意してあるFAQが少なくても、資料をセットすればAIが回答してくれます。資料のセットは、管理者が管理画面へドキュメントをアップロードするだけです。
AIの会話シナリオのフローチャート作成や学習、単語登録の作業は不要です。アップロードされたドキュメントから学習し、質問内容に最もフィットした内容を回答します。
わからない質問をされた際は、AIが社員にヘルプを要請する仕組みです。AIは得られた適切な回答を集積していくので、回答の精度が向上します。社員の経験則もナレッジとして活用できるうえに、運用の手間がかかりません。
初期費用 | 350,000円 |
月額費用 | 150,000円 |
※1か月間の無料トライアル付き
「Kibela」Tips情報やマニュアルなどさまざまな知識を共有
- ルールや手順をマニュアル化して共有&よくある質問の負担軽減
- シンプル設計のツールでナレッジ共有&社内の情報格差を撤廃
- 5人まで使える無料プランでじっくり試せる
従業員が持っているナレッジを共有し、自走型の組織を目指せます。社内のルールや手続きの手順を共有すれば、よくある質問に回答する担当者の負担が軽減するでしょう。
社内にナレッジ共有文化が根付きやすい、利用負荷の低いシンプル設計です。Tips情報・プロジェクト管理・業務マニュアル・プロジェクト管理など、社内FAQ以外にもさまざまな活用方法があります。
中小企業向けのスタンダードプラン(1人当たり月550円)は2週間、大企業向けのエンタープライズプラン(1人当たり月1650円)は2か月間の無料トライアルがついています。しっかり動作や機能性を確認してから導入できるのも魅力的です。
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 無料プラン:0円(5ユーザーまで)
有料プラン:550円~1650円(1ユーザーあたり) |
「PKSHA FAQ」顧客向けだけでなく社内FAQにも便利
- 疑問を自己解決に導き聞かれる側のストレスを軽減
- 高性能な言語理解エンジンを搭載した検索システムで素早く検索
- 従業員に周知することで社内の質問や担当者の負担を軽減
FAQサイト上で顧客を自己解決に導くシステムですが、社内FAQツールとしても活用できます。社内向けとしてだけでなく、顧客に向けたFAQを設置したい企業に向いているでしょう。
高性能な言語理解エンジンを搭載しているので、「スマホ」と「スマートフォン」、「引っ越し」と「引越し」のようなあいまいなキーワードも素早く検索可能です。
社内申請や社内ツール・システムの使用方法などをFAQにまとめておけば、対応する担当者の負担が軽減します。ユーザー数の多さは料金に関わらないため、規模の大きい企業に最適です。
初期費用 | 1,300,000円 |
月額費用 | 100,000円~250,000円 |
「ナレッジリング」柔軟に活用できるクラウド型FAQシステム
- 社内FAQ・コールセンターのFAQからマニュアル管理にも活用可能
- 検索の手間がかからない工夫で質問者の自己解決力をアップ
- 誰でも簡単に使える操作性で使いやすいから浸透しやすい
社内FAQやコールセンターのFAQなど、柔軟に活用できるFAQシステムです。PC操作が苦手な従業員でも簡単に使える設計となっています。
カテゴリーや検索対象など、こだわり条件を設定することが可能です。検索の手間がかからないので、質問者の自己解決力向上につながります。
上限20アカウントで、30日間利用できるフリープランが用意されているため、操作感を試してから導入できるのもポイントです。
初期費用 | 無料プラン:0円(20ユーザーまで)
有料プラン:98,000円~ |
月額費用 | 無料プラン:0円(20ユーザーまで)
有料プラン:9,800円~ |
「Tayori」導入実績約6万アカウント!社内FAQにも顧客対応にも
- ノーコードで社内FAQが簡単に作成できる
- FAQだけでなくフォーム・アンケート・チャットも作成・運用可能
- 導入実績6万アカウント
社内FAQにも顧客対応にも活用できるカスタマーサポートツールです。FAQだけでなくフォームやアンケート、チャットも設置できます。
FAQ機能を利用して業務マニュアルやシステムの利用マニュアル、顧客向けメール本文のテンプレートなど、さまざまな情報を共有可能です。
1ユーザーでフォーム・FAQ・アンケートを1件ずつ作成できる、フリープランが用意されています。操作感を試してから使いたい人にもおすすめです。
初期費用 | 無料プラン:0円~50,000円 |
月額費用 | 無料プラン:0円(1ユーザーまで)
有料プラン:3,400円(3ユーザーまで)~25,400円(30ユーザーまで) |
※31人以上の利用料金は要問い合わせ
社内FAQツールを選ぶ際のポイント
社内FAQツールを選ぶ際には操作性の良さや、外部ツールとの連携性、セキュリティ水準の高さに注目しましょう。
誰にでも使いやすい操作性か
社内FAQツールを導入し、よくある質問を受ける担当者の負担を軽減するためには、従業員に使いこなしてもらわなければいけません。
しかし、ツールの操作が複雑だったり、専門知識が必要だったりすると、従業員が「聞いた方が早そう」と考えてしまい、浸透しない可能性があります。疑問が発生したときにすぐ使えるように、簡単に操作できる社内FAQツールを選びましょう。
フィードバックや情報の追加などが発生した際に操作するため、管理側も簡単に使える必要があります。
他ツールと連携できるか
社内FAQツールは、SlackやTeams、チャットボットなど他ツール・システムと連携できると便利です。例えば、Slackと連携すれば、Slack上のやりとりをFAQとして蓄積できます。
チャットボットなら、収集データをもとに質問に対して自動で返信してくれます。自ら参照しやり検索をかけたりする必要がないため、時間短縮・労力軽減に繋がるでしょう。
社内FAQツールを導入する際は、すでに社内で利用している/今後利用する予定のツールやシステムとの親和性を確認しておくのも得策です。
セキュリティ対策は万全か
社内規則やマニュアルなど、社内FAQシステムには自社の重要な情報が含まれるケースもあります。情報漏洩のリスクを低減させるためにも、セキュリティ対策がしっかりしているサービスを選びましょう。
また機密性の高い情報には、特定の役職や関連部署の従業員のみが閲覧できるように設定できると安心です。アクセス制限機能を搭載しているかどうかも確認しましょう。
社内FAQツールを導入するメリット
社内FAQツールを導入するメリットには「知識の均質化や共有強化により顧客満足度を上げられる」「社内での疑問や問題を早期に解消し、業務負担を軽減できる」の2点が挙げられます。
知識の均質化や共有強化により顧客満足度を上げられる
顧客からよくされる質問を集積し、共有しておくことで、業務知識を常にアップデートすることが可能です。社員・店舗間で同じナレッジやノウハウがあれば、どのような顧客に対してもいつでも同クオリティーのサービスを提供できます。
社員教育の属人化を打破することにも繋がり、教育体制の統一化・質の高い人材育成が実現可能です。社員やサービスの質が上がれば、顧客満足度しいては売上の向上に期待できるでしょう。
社内での疑問や問題を早期に解消し、業務負担を軽減できる
社内手続きに関する質問やシステムの使用方法など、社内でよくある質問を解消することは、担当者の業務負担の軽減につながります。
社内FAQツールを導入し、よくある質問を集積しておけば、従業員による自己解決が可能です。対応担当者の業務負担が軽減することで、コア業務に集中できるようになります。
蓄積されたナレッジで自己解決することは、従業員自身のスキル向上にもつながるでしょう。
社内FAQツールの活用で業務効率化を実現しよう
手続きの申請方法やシステムの使用方法など、社内ではさまざまな「よくある質問」が発生します。それぞれは些細な質問でも、対応する担当者にとっては大きな負担になるものです。
社内FAQツールを導入すると情報を一元化でき、検索しやすくなるので、従業員が疑問を自己解決できるようになります。担当者の業務負担軽減になるだけでなく、従業員のスキルアップや、社内の情報格差解消にもつながります。
自社に合った社内FAQツールを導入し、社内の情報や個々の従業員が持つナレッジを共有しましょう。
ぴったりの社内FAQツール選びはミツモアで
社内FAQツールは製品によって特徴や料金プランもさまざま。「どのソフトを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりの社内FAQツールが見つかります。
ぴったりの社内FAQツールを最短1分で無料診断
欲しい機能などの項目を画面上で選択するだけで、最適な社内FAQツールを最短1分で自動診断。もちろん費用はかかりません。
ぴったりの料金プランも一緒にお届け
希望条件に沿った料金プランも製品と一緒に診断します。実際にかかる金額を見積もりからチェックして、理想のプランを探してみましょう。
診断結果は最大5製品!比較・検討で最適な製品が見つかる
最大で5製品の診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬ製品との出会いもあるかもしれません。
ミツモアなら、ぴったりの社内FAQツールがすぐに見つかります。