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DWHとは?必要性や導入するメリット、主な活用シーンを解説

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最終更新日: 2024年06月28日

ECサイトや航空券のシステムに活用されている、DWH(データウエアハウス)の必要性やメリット、おすすめのシステムを紹介します。一般的なデータベースとの違いやBIとの関係性なども解説するので、ぜひ参考にしてください。

DWH(Data Ware House)とは何か?

スマホを見る若いビジネスマン

DWH(Data Ware House)とは、企業で利用される顧客データなどを時系列に蓄積・保管するシステムのことです。DWHに集められたデータは条件ごとに抽出することが可能で、欲しいデータはすぐに入手できます。取り出したデータを元に事業の意思決定や業務支援に役立てるケースが多いです。

意思決定のための情報倉庫

DWHを一言で表現するならば、企業の意思決定のための「情報倉庫」です。企業の各部署・部門に散在しているシステムからデータを整理・保存し、業務で活用するだけでなく、企業の意思決定の基準とするために開発されました。

もともと1980年代に構想され、インターネットの台頭やパソコンの普及に伴い、徐々に実用化されてきた経緯があります。

DWHに保存される大量のデータは、企業の営業活動やマーケティングや財務に関するアプリケーション、顧客情報システムなど、さまざまな場所から得られたものです。

それらを統合・整理することで、企業はデータに基づいた合理的な意思決定ができるようになります。

DWHの仕組み

DWHは大量のデータ群から、必要な情報を抽出・活用するために導入されます。そのために、ExcelやCSVといったデータソースから多種多様なデータを収集・整理し、その企業が使いやすい形に変換した上で蓄積できる仕組みです。

DWH内には複数のデータベースが含まれることが多く、それぞれのデータベースには、テーブルによってデータが格納されています。必要に応じて取り出しやすくなっているのが特徴です。

さまざまなデータを収集・蓄積し、使いやすく加工した上で保存されており、取り出した情報の分析や可視化によって、企業の意思決定を支援します。

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データベース関連用語との違い

ビジネス

DWHとデータベースを混同してしまっている人は少なくありません。データベース以外にも、DWHと同じ文脈で使われやすい用語も多いので、ここで整理しておきましょう。

データベースとDWHは「保存できるデータ容量」が違う

データベースとDWHとは、どちらもデータを格納するシステムであることに変わりはありません。しかし、DWHは一般的なデータベースと比べて、保存できるデータ容量が多く、データの分析を前提としている点に違いがあります。

通常、企業の運用しているデータベースは、基幹システムやERP(Enterprise Resources Planning、企業資源計画)などに蓄積されるデータ群を指します。それぞれのシステム内で必要なデータを取り出し、活用しているわけです。

システムの目的に合わないデータは基本的に更新されるか、削除されることになりますが、DWHの場合は、既に使用しなくなったデータも格納されるのが特徴です。

さらに、DWHは大量のデータを高速に処理できる仕組みになっています。多種多様なデータを蓄積し、必要に応じて分析・加工することで、企業活動のさまざまなシーンで活用できるのです。

データレイクやデータマートとDWHは「データの保存方法」が違う

データレイクとは、各所に分散しているデータを生のまま格納したリポジトリ(保管場所)を指します。例えば、音声データや動画データ、アプリケーションのログデータなど、さまざまな形式のデータを、そのままの形式で保管しているのが特徴です。

一方、DWHは分析を前提とした大規模なデータ群であり、ユーザーが使いやすいように加工・整理した上でデータが保管されています。

また、データマートはDWH内のデータを、さらに部門やカテゴリごとに切り分けて保存したものです。DWHから必要な情報を抽出して作り上げたデータベースであり、さらに業務に活用しやすいようにカスタマイズして情報を格納しているのが特徴です。

ETLやBIとDWHは「データの活用方法」が違う

ETLとは「Extract(抽出)」「Transform(変換)」「Load(格納)」の頭文字を組み合わせた造語で、さまざまなデータベースやデータレイクからデータの形式を整え、DWHに格納するためのプロセスを指します。

一方、BIとは「ビジネスインテリジェンス」の略語で、社内各所に散在している業務データを統合・整理して、分析を加えることで意思決定に活用するための施策のこと。このBIを実現するためのデータ群がDWHです。

つまり、ETLツールを活用して収集したデータをDWHに格納し、BIツールを使って分析・活用するという流れになります。

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DWHを導入するメリット

街角のビジネスウーマン

企業がDWHを導入する具体的なメリットも確認しておきましょう。各部門にあるデータベースを利用して業務を進めている企業も多いですが、DWHを導入することで、以下のようなメリットを享受できます。

情報が分類・統合され、効率的なデータ収集が可能に

効率的なデータ収集ができるようになるのが、DWHを導入する最大のメリットです。企業の各部署・各部門に存在している多種多様なデータを収集し、利用しやすい状態で保管できます。

データを全社的に利用したくても、データが各所に散在しており、しかるべきタイミングで活用できずにいる企業は少なくありません。DWHを導入すれば、必要な情報を必要な場面で使えるようになるため、企業全体の生産性も向上するでしょう。

データに基づいた分析で、効果的な経営戦略がとりやすい

DWHは膨大なデータを利用しやすい形式で蓄積しているため、適宜分析に活用することで、データに基づいた合理的な意思決定が可能になります。

近年はビッグデータの活用が注目されていますが、膨大なデータをまともに活用できずにいる企業も多くあります。

そこでDWHを導入し、いつでも利用できる形式でデータを保管しておけば、判断に迷う状況であっても、データを活用した戦略的な企業行動が取れるようになるでしょう。結果として、継続的な売り上げの向上や経営の安定化につながります。

データは時系列で永続的に保存され、欠損の心配がない

一般的なデータベースでは、古くなったデータは定期的に削除されるため、長期間にわたるデータ分析を行う場合に、必要なデータが残っていないという事態になりかねません。

DWHを導入すれば、どれほど古いデータでも品質を保持したまま保管しておけるので、さまざまな観点から多様なデータ分析が可能になります。品質の悪いデータは分析の足枷になってしまいますが、DWHならば時系列で整理されているため、データの正確性や一貫性を担保できます。

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DWHはどう活用する?

オフィスでパソコンのデータを見るビジネスマン

ではDWHの具体的な活用シーンも紹介しておきます。近年は業界・業種にかかわらず、多くの企業で活用されていますが、代表的な事例として、次のものが挙げられる場合が多いようです。

CRMによるデータ管理をサポート

CRM(顧客関係管理)のためのデータ管理に、DWHが導入されるケースが多くあります。顧客の購買履歴や顧客の好む属性の分析など、関係性の構築に使われています。

また大規模なECサイトを中心に、顧客の購買傾向や出品傾向の分析、サイト内での不正行為の監視などにもDWHが活用されているようです。多様なデータを管理し、分析することで、ECサイトの品質アップや売り上げの向上に寄与しています。

航空会社における空席管理

航空会社における空席管理も、DWHの活用方法を説明する上で、よく紹介される事例です。

DWHによって顧客の過去の利用歴を分析し、キャンセルの可能性を導き出すことにより、空席率の改善を試みるアプローチは多くの航空会社が採用しています。

航空会社にとって空席率は経営を左右する重要な指標であるため、できるだけ空席を減らすためにDWHが活用されているわけです。顧客の過去の行動分析は、店舗運営やエンターテイメント分野の企業でもよく行われています。

医療データの抽出がスムーズに

医療現場では病状に対して治療する際に、過去の診察・投薬の結果を参考にすることがあります。

DWHに過去の膨大な観察経過を保存しておき、患者の病状に合わせて必要な記録を抽出することで、迅速で効果的な治療につながるでしょう。

また臨床だけでなく、研究の分野でも過去の病歴や投薬のデータを効率良く集めるられるので、新たな治療法の確率や新薬の開発などにもつながります。

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おすすめのDWHシステム

それでは最後に、おすすめのDWHシステムを紹介しておきます。いずれも大規模かつ多様なデータを保管できるシステムで、データの分析の助けとなるでしょう。

Amazon Redshift

Amazon Redshift
引用:Amazon Redshift

Amazon Redshiftは、AWS(Amazon Web Service)が提供しているクラウド型のデータウエアハウスです。膨大かつ多様な種類のデータを分析でき、蓄積したデータの管理もしやすいのが特徴です。

処理速度もかなり速く、セキュリティもしっかりしているので、企業分野にかかわらず、世界中の組織が導入しています。

Google BigQuery

Google BigQuery
引用:Google BigQuery

Google BigQueryは、その名の通り、Googleが提供しているデータウエアハウスとして知られています。ペタバイト単位の大規模データの蓄積が可能で、とにかく分析速度が速いのが特徴です。

分析内容によりますが、たった数秒で高度な分析結果を得られることも多く、ビジネス上の意思決定を強力にサポートしてくれます。無料トライアル版も利用できるので、まずは使い勝手を確認してみましょう。

AnalyticMart

AnalyticMart
引用:AnalyticMart

AnalyticMartは、三菱電機グループが提供しているデータベースソリューションです。一般的なRDBで必要なチューニングが不要で、高度なデータ圧縮技術によって、容量を抑えながら大容量データの蓄積ができます。

さらに専用の導入支援ツールやデータ収集のためのETLツールも標準あるいはオプションサービスとして提供されるので、高度なデータ分析環境をまとめて整えられるのも魅力です。

b→dash

b→dash
引用:b→dash

b→dashはSQLを使わないノーコードで、データの取り込みや加工、統合、抽出から加工まで一気通貫で利用できるマーケティングクラウドシステムです。

DWHを含むデータを活用したマーケティングに必要な機能が網羅されており、豊富なテンプレートによって、欲しい機能を選択するだけで高度なデータマーケティングを実現できます。

業務データの一元管理からマーケティングへの活用まで、まとめて行いたい企業におすすめです。

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DWHで業務データを効率的に管理する

ビジネスシーン

DWH(Data Ware House)の概要とメリット、具体的な活用方法を解説しました。

DWHとは、企業の意思決定を支援する大規模なビジネスデータ群として知られています。通常のデータベースとは違い、大規模なデータを蓄積でき、分析しやすく整理できるのが特徴です。

効率的なデータ収集が可能で、データに基づいた意思決定を実現できるため、大規模なECサイトや航空業界などで広く活用されています。

業界・業種にかかわらず業務プロセスの改善やデータベースマーケティングが可能になるので、この機会に導入を検討してみましょう。

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DWHを導入すれば、データ収集や管理の効率化を図れます。とはいえ、DWHは製品によって特徴や機能もさまざま。「どのシステムを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。

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