「データベースを作成できるソフトをあまり知らない」「おすすめのフリーソフトが知りたい」とお困りではありませんか。
フリーソフトを使ってデータベースを作成できれば、マーケティングやアプリ連携などが可能になるでしょう。しかし、ソフトによっては料金が発生する場合があるので、製品選びには注意が必要です。
この記事ではデータベースを作成できるおすすめのフリーソフトや、その作業を楽にするツール、ソフト選びのポイントについて解説しています。
無料のデータベースソフトにはどんな種類がある?
無料のデータベースソフトには「フリーソフト」「オープンソース」の2つがあります。
「フリーソフト」と「オープンソース」の違いは?
改造できる自由度が異なります。オープンソースであれば開発する手間がかかりますが、より自由にデータベースを設計可能です。
無料で使えるオープンソースのデータベースソフト7選
無料で利用できるオープンソースのデータベースソフトの中でも、次の7つがおすすめです。
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MySQL:世界で最もシェアが高く、使いやすさを求める人におすすめ
【MySQLの特徴】
- 世界で最もシェアされているので、製品への信頼性が高い
- 柔軟性が高く、処理速度も速いので使いやすい
- データ処理が高速で使いやすいのでデータの数が多くても安心
MySQLはオラクル社が提供する、オープンソースのデータベースソフトです。世界で最もシェアされている製品であり、性能の高さや使いやすさは折り紙付きです。
たとえばあらゆる環境で動かせる柔軟性や、小さなデータベースから大きいものまで作れる拡張性をもっています。処理速度も速いので、使いやすいデータベースソフトといえるでしょう。
またMySQLは現在広く利用されているリレーショナル型のデータベースです。表形式でデータを管理するので、複雑なプログラムでも視覚的にわかりやすいのが最大の特徴です。
基本的に無料で利用することができますが「オラクル社からのサポートを受けられない」「開発したソフトウェアを公開する必要がある」の2点には注意しましょう。ソフトウェアを公開するため、せっかく作ったものを競合他社に利用されるリスクを避けられません。
データベースの種類 | リレーショナル型 |
料金 | 基本的に無料 |
注意点 |
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おすすめの方 |
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PostgreSQL:複雑な大量のデータを処理するのが得意
【PostgreSQLの特徴】
- さまざまなOSやプログラミング言語に対応しており使いやすい
- 世界的に利用者が多いWebサービスで活用されるほど高性能
- 複雑で大量のデータを扱うのが得意
PostgreSQLはPostgreSQL Global Development Groupが提供する、オープンソースのデータベースソフトです。
商用の製品と同じレベルで高性能・高機能なのにもかかわらず、無料で利用できるのが最も大きな特徴でしょう。日本語に対応しているうえに、さまざまなOSやプログラミング言語にも対応しています。
またMySQLと比べて「商用としてソフトウェアを開発しても無償で利用できる」「複雑で大量のデータを扱うのが得意」という点が優れています。
実際にYahooやFacebook、InstagramといったWebサービスに利用されており、その性能の高さがうかがえるでしょう。
ただし「対応する周辺機器が少ないこと」「サポートが不十分であること」の2点には、注意する必要があります。
データベースの種類 | リレーショナル型 |
料金 | 基本的に無料 |
注意点 |
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おすすめの方 |
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MariaDB:MySQLから派生した製品で、性能や安全性が強化されている
【MariaDBの特徴】
- MySQLから派生しており、さらに性能や安全性が高められている
- セキュリティ面を重視しており、信頼性が高い
- GoogleやWikipediaといった大手も利用している
「MariaDB」はMariaDB社が提供しており「MySQL」から派生したデータベースソフトです。MySQLの開発メンバーが、さらにソフトの性能や安全性を高めるために開発しました。
MariaDBではMySQLよりも大量のデータ処理を扱うことが可能です。そのため事業拡大に伴って、扱うデータ量が増えたとしても、十分に対応することができます。
またセキュリティ面を重視しており、デフォルトでデータを暗号化したり、何か問題があれば公式がすぐに対処したりするなど、信頼性が高いです。
こういった特徴から、GoogleやWikipediaといった大手も利用しています。
ただし「開発したソフトウェアを公開する必要がある」ことは注意しましょう。
データベースの種類 | リレーショナル型 |
料金 | 基本的に無料 |
注意点 | 開発したソフトウェアは公開する必要がある |
おすすめの方 |
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MongoDB Atlas:厳密なデータ整理は苦手だが、ビッグデータを扱うのに最適
【MongoDB Atlasの特徴】
- ドキュメント型のデータベースソフトなので、ビッグデータを扱うのが得意
- サーバーごとにデータを分けるなどして、全体としての処理速度を上げられる
- Javascriptと同じ形式でデータを保存できるので、外部システムとも容易に連携可能
MongoDBはMongoDB社が開発した製品で「ドキュメント型」のデータベースソフトです。
リレーショナル型と違って「ドキュメント型」では厳密なデータ整理を行いません。しかし、その分データの処理速度は速く、さまざまなデータを柔軟に扱うことができます。そのためビッグデータの処理が非常に得意です。
またデータを複数のサーバーに分けたり、同時に処理したりすることができるので、全体としての処理速度を向上させられます。
加えてJavascriptと同じ形式でデータを保存できるので、外部システムとも比較的容易に連携可能です。
ただしリレーショナル型ではないので、データを厳密に整理できません。そのためデータの一貫性が重要になるシステムでは利用が難しいでしょう。
データベースの種類 | ドキュメント型 |
料金 | 基本的に無料 |
注意点 | データを厳密に整理できないので、データの一貫性が重要な場合は利用しづらい |
おすすめの方 |
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SQLite:導入が簡単なのでデータベースソフトを始める方におすすめ
【SQLiteの特徴】
- ソフトのダウンロードや導入時の面倒な設定が不要なので、気軽に導入しやすい
- ライセンスを気にせず、自由にソースコードを改変したり再配布したりできる
- 大量のデータを扱うのは苦手だが、データ処理の動作が軽く高速
SQLiteはリチャードヒップ氏が作成した、リレーショナル型のデータベースソフトです。
サーバーにダウンロードする必要がなく、使用したいアプリケーションに組み込むことで利用できます。導入時の手間が非常に少なく、面倒な設定が不要です。「データベースソフトを初めて使う」という方におすすめでしょう。
また著作権が放棄されている「パブリックドメイン」であるため、ライセンスを気にする必要はありません。ソースコードを自由に改変できますし、制限なく再配布することが可能です。
名前の通りデータ処理の動作が軽く高速といった特徴もあります。ただしMySQLなどと比べると、大量のデータを扱うのが苦手です。
「小規模なデータベースを作りたい」という方に最適といえます。
データベースの種類 | リレーショナル型 |
料金 | 基本的に無料 |
注意点 | 大量のデータを扱うのが苦手 |
おすすめの方 |
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Redis:メモリ上で動作するので、データへのアクセスや処理速度が速い
【Redisの特徴】
- メモリ上で動作するので、高速でデータにアクセスすることができる
- さまざまなプログラミング言語やデータ型に対応している
- 大規模なデータは扱えないが、データ処理は非常に高速
RedisはRedis Ltdが提供する、非リレーショナル型のデータベースソフトです。メモリ上で動作するので、インメモリ型データベースソフトといわれています。
メモリ上で動作するので高速でデータにアクセスすることができ、一般的なデータベースより処理が速いのが特徴的です。Webアプリケーションといったリアルタイムな応答が必要な場合に活躍するでしょう。
さまざまなプログラミング言語やデータ型に対応しているのも魅力の1つです。外部から取り込んだデータを処理しやすいのは、データベースを作成するのに大きな利点となるでしょう。
またオープンソースの製品なので、無料で利用することができます。
ただし、メモリ上で動作する関係上「常に大量のメモリを使うため大規模なデータ処理は苦手」「データが一部消える恐れがある」というデメリットがあります。
データベースの種類 | インメモリ型 |
料金 | 基本的に無料 |
注意点 |
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おすすめの方 |
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Firebird:ソフトの「導入しやすさ」「わかりやすさ」は魅力的
【Firebirdの特徴】
- ソフトが軽く20MBほどしかないので、インストールが簡単
- データ構造がシンプルなので、バックアップなどデータの管理が簡単
- 開発したアプリケーションと一緒にデータベースを配布できる
Firebirdは20年以上も開発が続いている、リレーショナル型のデータベースソフトです。「長い間サービスを提供している」という、安定性・安心感も特徴の1つでしょう。
しかし、Firebirdの最大の特徴は「導入しやすさ」「わかりやすさ」の2点です。
Firebirdはソフト自体が20MBと非常に軽く、簡単にインストールできます。また「1つのデータベースを、1つのデータファイルで構成する」というシンプルな構造であるため、データを管理しやすいです。
開発したアプリにデータベースを組み込んで配布できるので、他の人に共有しやすいのも魅力の1つです。
ただし、注意点として「日本語でのマニュアルが少ない」「使っている人が少ない」です。開発に詰まると、そのまま頓挫してしまう可能性が高いので注意してください。
データベースの種類 | リレーショナル型 |
料金 | 基本的に無料 |
注意点 |
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おすすめの方 |
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無料で使えるデータベースソフトを導入するときの注意点
無料で使えるデータベースソフトを導入する際は、4つのポイントに注意する必要があります。
【無料で使えるデータベースソフトを導入するときの注意点】
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十分なデータ量を扱えるか
フリーのデータベースソフトを導入するときは、十分なデータ量を扱えるか確認しましょう。
たとえばSQLiteはデータ処理が速いですが、小規模のデータしか扱えません。顧客のあらゆる情報をデータ化したい場合、SQLiteでは十分にデータを処理できない可能性があります。
データベースソフトを選ぶ際は「自社でどんなデータを扱いたいのか」「それにはデータ量がいくら必要なのか」を考えておくことが欠かせません。
この2点を考慮したうえで十分なデータ量を扱えるソフトを導入するようにしましょう。今後扱うデータ量が増える場合は、拡張性が高いデータベースソフトを選ぶのがおすすめです。
セキュリティが十分か
フリーのデータベースソフトを選ぶ際は、セキュリティにも注意する必要があります。
たとえばセキュリティのレベルが低ければ、大事な顧客のデータなどが流出してしまうかもしれません。会社の信用問題にも関わるので、非常に重要な問題です。
「データを暗号化する機能がついているか」「情報が漏れるような設計になっていないか」などを、よく確認するようにしましょう。
データベースを開発するのに十分な人員と時間があるか
データベースを開発するのに十分な人員と時間があることは、導入するうえで非常に重要な問題です。
たとえばデータベースソフトの中には、マニュアルが英語で記載されているものがあります。英語が得意な方がいなければ、理解するだけでかなりの時間を費やしてしまうかもしれません。
他にも不慣れな人ばかりなのに、高度なデータ処理ができるデータベースを作成しようとしても、いたずらに時間を使ってしまうでしょう。
円滑にデータベースを作成するために「いつまでに開発するのか」「どのメンバーで作業するのか」を決めておきましょう。
保守管理が十分に行えるか
データベースを開発する際「保守管理が十分に行えるか」も重要な点です。
たとえばデータベースに後で不具合が見つかるかもしれません。その場合にプログラミングコードを正確に保存・管理できていないと、修正することが非常に難しいです。
フリーソフトではサポートを受けることがほとんど期待できないので、自社でしっかりと対応する必要があります。
「どんなツールでデータベースソフトを管理するのか」「誰が定期的にシステムを見直すのか」などを決めておくようにしましょう。
データベースの作成を手助けするフリーソフト3選
実はデータベースの作成を手助けしてくれるフリーソフトがあります。
これらを利用することで、費用をかけることなく、より効率的にデータベースを作ることが可能です。
【データベースの作成を手助けするフリーソフト】
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「製品ごとに対応しているソフトが異なる」など、特徴に違いがあるので注意して選びましょう。
MySQL Workbench:豊富な機能を搭載!MySQLを利用するなら導入しよう
【MySQL Workbenchの特徴】
- MySQLにしか対応していない
- データベースの開発・管理がビジュアル的に行えるので、作業を簡単にできる
- パフォーマンスの確認やバックアップの管理など、豊富な機能を搭載
MySQLを開発している会社が提供している公式のソフトなので、安心して利用できます。
このソフトの最大の特徴は、データベースの開発・管理がビジュアル的に行えることです。現在の状況を可視化することができるので、作業が効率的に進められるでしょう。
パフォーマンスの確認やバックアップの管理といった、さまざまな機能を搭載しているのも特徴的です。
ただし、このソフトはMySQLにしか対応していません。他の製品を利用する際はこのソフトを利用できないので、注意してください。
対応データベースソフト | MySQL |
対応OS |
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導入すべき方 | MySQLを利用する方 |
A5:SQL Mk-2:SQLの実行計画の取得やER図の作成が可能!Excelと連携して作業を効率的に
【A5:SQL Mk-2の特徴】
- SQLの実行計画を取得したり、ER図を作成したりできる
- Excelと連携しており、さまざまなデータをやり取りできる
- 多くのデータベースソフトに対応可能
A5:SQL Mk-2は複雑化するデータベース開発を支援するために開発されたソフトです。
SQLの実行やテーブルの編集だけでなく、SQLの実行計画の取得やER図の作成ができます。
Excelと連携しているので、さまざまなデータをExcelとやり取りすることが可能です。動作テストの結果や開発途中のテーブルを保存しておくことで、より効率的に作業を行うことができるでしょう。
多くのデータベースソフトに対応することができるのも魅力の1つです。
対応データベースソフト | Windows (Windows Vista以降) |
対応OS |
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導入すべき方 |
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QueryBook:作業中のデータやSQLを復元できる、プロジェクト保存機能が便利
【QueryBookの特徴】
- データベースに加えて、ExcelやCSVファイルなどにもSQL文を発行できる
- プロジェクト保存機能のおかげで、作業中のデータやSQLを後で復元することが可能
- 無料版では機能に一部制限がかかっているので、利用しづらい可能性も
QueryBookはほとんど全てのデータベースソフトに対応することができます。SQLiteなどを利用する方は、ぜひ導入を検討してみてください。
またデータベースソフトに加えて、ExcelやCSVファイルなどにもSQL文を発行できるのが強みです。しかもプロジェクト保存機能が備わっており、作業中のデータやSQLを後で復元することができます。
ただし、最近有料版が作成され、無料版には一部機能に制限がつきました。利用したい機能が搭載されているか、よくHPで確認するようにしてください。
対応データベースソフト | Windows (Windows 2000以降) |
対応OS |
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導入すべき方 |
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データベースソフトを活用して業務を円滑にしよう
フリーのデータベースソフトを利用することで、コストをかけずにデータベースを作成することができます。
データベースがあればデータの整理・管理が簡単になるだけでなく、マーケティングに活かすことが可能です。
「顧客は何を求めているのか」「業界のトレンドは何だろう」と詳細に分析できるのが、データベースの一番の強みといえるでしょう。
「マーケティングを成功させたい」「企業の売上UPを図りたい」という方は、ぜひデータベースソフトの活用を検討してみてください。
ぴったりのデータベースソフト選びはミツモアで
データベースソフトは製品によって特徴や機能もさまざま。「どのソフトを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりのデータベースソフトが見つかります。
ぴったりのデータベースソフトを最短1分で無料診断
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