ワークフローや勤怠管理のクラウドサービスで業界をリードするrakumo。利用社数2,100社を突破し、解約率はわずか0.78%と高い実績を残しています(※1)。手軽な操作性と充実した機能、さらに価格面での優位性もありますが、選ばれ続ける理由として製品以外の魅力があるはずです。その秘密について、rakumo株式会社の鈴木一弘氏、中村友宣氏、五十嵐純也氏へのインタビューから探りました。
rakumo株式会社
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コロナ禍で露呈した非効率さをスピード解決
―― 勤怠管理や経費精算をはじめとしたSaaSの市場規模は年々拡大しています。近年rakumoの実績はいかがでしょう。
クライアント数、ユーザー数ともに増え続けています。クライアント数は堅調に推移し、2,100社を突破。ユーザー数も2000年40万ユーザー、2021年45万ユーザーに到達しました。
特にrakumo ワークフローはコロナ禍で引き合いが増えています。クライアントの老舗企業では、承認申請の際にこれまでは社内で紙を持って手作業で回している状況でした。それがコロナ禍では出社ができなくなり、業務が一時ストップしてしまうため、「ワークフローシステムを導入しよう」という流れです。
クライアントからは「これがなかったらコロナ禍を乗り切れなかった」とお声をいただき、実際に5日かかっていた承認作業が1営業日でできるようになりました。こういった業務改善の事例がコロナ禍が始まってから急増しています。
電子契約システムも同様です。今でもハンコを押すために出社する「ハンコ出社」をする人もいるでしょう。さらに社外との契約書となると「お互いの同意を得たあと、捺印をして、2通封入して、郵送する」という非効率な作業が発生します。
そこでrakumoでは電子契約システムの「クラウドサイン」と連携できるようにしました。電子契約システムならほとんどの契約がウェブ上で完結するわけです。このように生産性が上がるアップデートを何度も繰り返して、時代と現場に合った製品に仕上げています。
―― 特にクライアントから反響があるのはどの点でしょう。
まずは導入時です。ワークフローシステムは業務改善に欠かせないツールですが、導入時の従業員登録と設定が手間でした。その点 rakumo の全製品は、普段お使いのGoogle Workspace を利用します。Googleアカウントで管理するため、新たにIDやパスワードを発行することなく、スピード感ある対応ができるでしょう。
入退社や人事異動があっても、Google Workspace の設定がrakumo 製品にも自動反映されるので、情シスやバックオフィスもアカウント管理がラクです。
さらにrakumo は Google Workspaceを使いやすくしています。例えばGoogle Workspaceには「役職」という概念がありませんが、rakumo は登録できるようにしてあり、その辺の連携性や柔軟性が支持されています。
―― rakumo製品ではどのような利用者が多いでしょうか。
アナログが浸透している企業にも、デジタル化が進んでいる企業にも利用いただいています。スタートアップやベンチャー企業、中小企業は、わりと決断が早いかもしれません。これは元々Google Workspaceを仕事で使っていることもあり、導入しやすいという背景もあります。
またrakumo 製品は事業規模も業種も選びませんが、教育機関や公共団体でもご利用いただいていますし、母数が多い製造業と情報通信業は導入実績が豊富です。
継続率99%以上は解約理由が見つからないから
―― 2021年度の解約率は0.78%と伺いました。業界水準でもかなり低いと思います。
ここは私たちがアピールしたいポイントです。SaaS業界では十数%の解約率のサービスもあります。その点rakumo はチャーンレート1%以下、99%の継続率は誇れる数字ではないでしょうか。
―― なぜこれほどまでにrakumo 製品の解約率は低いのでしょうか。
クライアントからは導入時には「何も問題なくスピーディーに導入できた」や「現場から質問が来ないほど定着が早かった」という声をいただいています。
AtoD(アナログからビジネスへ)を推進していく部署は、情報システム部やDX推進チームが多いですが、担当者からすると「導入が簡単で、安心して使えて、トラブルがない」状態で業務改善できるため、rakumo を解約する理由がないとの認識です。
―― 逆に解約率0.78%の発生要因は何でしょう。
0.78%という解約率は、プラットフォームの変更でやむなくは切り替えたものも加味しています。Googleというプラットフォームの上でrakumo のサービスは動いています。クライアントが「GoogleではなくMicrosoftなどの別のプラットフォームに移行する」となると、rakumo も解約せざるを得ません。
顧客課題に真摯に向き合い、泥臭く開発する
―― rakumo 製品はどのように使いやすさを追及しているのでしょうか。
常に顧客ニーズを汲み取っています。お客さまからの要望をそのまま実装すると、逆に使いにくくなることもあるため、本当にお客さまの業務改善につながるもの、その先の満足度に寄与するところに取り組んでいるかたちです。
中でも画面の使い勝手はかなり重要です。お客さまにとっては1回の小さな作業でも、使い続けるとストレスが蓄積されていくでしょう。
rakumo社のビジョンにて「仕事をラクに。オモシロく。」と掲げているとおり、仕事中に発生する余計なストレスを取り除き、本来自分が集中すべき仕事を実行していただく、その環境を提供できるように泥臭く開発を続けています。
あとは市場の動きをみています。お客さまの働き方の変化は見逃しません。基本的には「私たちがどうしていきたいか」よりも「お客さまの課題をどう解決するか」というところです。
―― rakumo 製品の他社との差別化はどのようなところでしょう。
なぜrakumoを選んだのかとお客さまに聞くと、「すでにGoogleアカウントがあって、その上にrakumo サービスを載せるだけで済む」とのことでした。新たにワークフローシステムを導入するとき、新規でアカウント管理やシステム連携が必要になると、導入も運用も煩雑になります。rakumo 製品にはその負担がありません。Googleアカウントで管理するから、導入も運用も手間いらずであり、これがお客さまにとって大きなメリットです。
さらにUIには特にこだわっていまして、お客さまからは「新しい社員が入っても自己解決できる」や「トレーニングがいらなくて済む」とおっしゃっていただけるほどです。rakumo ワークフローもrakumo キンタイも画面を見れば、誰でもストレスフリーで操作できます。
もちろん機能にも自信があります。社内掲示板のrakumo ボードであれば、情報の投稿者は従業員の既読チェック、従業員側も各自で未読チェックができますし、検索機能はキーワードのみではなく日付で探せるなど、そういった細かな気配りがrakumo 製品には詰まっています。
あとはサービス間の連携もユニークな強みです。例えば勤怠管理とカレンダーを連携すると、rakumo勤怠管理で休暇申請が承認されたら、自動でrakumo カレンダーに「休暇」と入ります。このようにrakumoではワークフロー、経費精算、連絡先管理も一括連携できて使いやすいです。
好評も不評もなく、あたかも普通に使っているが嬉しい
―― 現場のお客さまの評判はどうでしょうか。
導入後に「好評と不評がない」こと、これが1番の評価かもしれません。あたかもrakumo が日常に溶け込んでいるかのように、皆さまに普通に使っていただけることが嬉しいです。
これはデザインで工夫している部分が「お客さまのニーズに刺さっているのでは」という印象です。1つの文言や表現も細かく修正を加えることで、ユーザーが利用する上で使い勝手がいいものになっていると考えています。
ものすごい細かい例をあげると、ワークフローでは申請で長文を書くケースもあるでしょう。その際 rakumo ワークフローのクライアントから「テキストボックスが縦方向に広がったら、入力しやすくて便利」という声が上がり、すぐに開発要件として取り組みました。お客さまこそがヘビーユーザーであり、お客さまの要望をしっかり反映する状態が必要であると考えています。
―― どのような想いでrakumo 製品を提供していますか。
弊社代表の御手洗も「ITによる効率化をどのような企業でも享受できるようにしたい」というこだわりがあります。だからこそ規模や業種は問わず、すべての企業でも契約できるプランを提供しています。少人数だから導入できないや、1,000人を超える企業だから対応できないということはありません。お客さまにはフレキシブルでありたいという想いが強いです。
先回りしたサポート力が担当者を安心させる
――rakumo 製品を試してみたい人はどうすればいいでしょう。
導入前にrakumo製品は「オンラインデモ」と「無料トライアル」という2つのお試しプランがあります。オンラインデモではIDとパスワードは共通のものをお渡しして、ダミーデータで操作感を試せます。
無料トライアルはお客さまのデータを入れて、実際の管理画面を操作できます。データ入力や権限設定などの作業が発生しますが、その時点から担当者が徹底的にお手伝いさせていただき、オンボーディングできるようにしています。
――rakumo 製品を導入するまでの日数はどのくらいですか。
rakumoでは最初に無料トライアルで導入し、そのまま利用し続けるパターンが多いです。基本1カ月以内には運用できます。先日もお客さまにセミナーを実施したときは「ワークフローシステムの立ち上げを30日以内にやる」とうたったくらいで、いろいろと要件を詰めると日数はブレますが、それでも30日以内にはクロージングできるスケジュールです。
――サポート力にも期待できそうです。
サポート満足度1位を獲得した実績もあるほど、電話やメールも相当のスピード感を持って、丁寧に対応します。導入時も弊社では「もくもく会」というフォローアップの仕組みがあり、そこでは企業独自の悩みを1対1で共有してもらい、一緒に課題を解決していきます。
rakumoはGoogle Workspaceを拡張し、ワークフローや勤怠管理、経費精算などの多様なクラウド型サービスを提供するSaaS企業です。Googleアカウントはそのままに、圧倒的に使いやすい画面と操作性、ユーザーファーストの機能を開発し、現場の業務効率化を後押しします。
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※1 rakumo株式会社「2021年12月期 第3四半期決算説明資料」