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公正証書の費用はいくら?誰が支払う?作成手数料について解説

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最終更新日: 2022年04月22日

公正証書作成の費用はどうやって決まりますか?

公正証書の契約内容で取り扱われる金額の大きさによって、公正証書の作成手数料が決まります。たとえば遺言の場合は「相続する金額」、離婚の場合には「養育費や慰謝料の金額」によって、作成手数料が定められています。

公正証書作成の費用が高くなることはありますか?

作成手数料については一律ですが、場合や条件によって加算されることがあります。たとえば遺言書の作成時に病院まで出張してもらう場合は、手数料の50%が加算されます。また手数料は契約内容ごとに必要で、たとえば離婚時には「養育費」と「財産分与・慰謝料」とが2つに分かれ、それぞれ作成手数料が必要です。

公正証書の作成にかかる費用はいくら?

印鑑

離婚や遺言、不動産、借金など様々な場面で公正証書を作成しますが、いずれの場合も手数料は同じ基準で決まります。

ただし住民票や戸籍謄本などを取り寄せる場合は、数千円の手数料が上乗せになることも。

また法律の専門家に相談しながら進める場合は、自費で相談料を支払わなくてはいけません。

公証役場へ支払う作成手数料

公正証書は、契約者にあたる人が「公証役場」という場所に出向いたうえで、「公証人」に契約内容を証明してもらうために作成します。

そのため公証役場での作成手数料が必要です。

公正証書の作成手数料は、契約金額(目的価格)によって決まっています。

たとえば遺言書の場合は「相続する財産の価額」によって、離婚の場合は「財産分与、慰謝料などの合計金額」(養育費は限度10年分までの合算)によって、それぞれ以下の作成手数料となります。

目的価格 作成手数料
100万円以下 5,000円
100万円以上200万円以下 7,000円
200万円以上500万円以下 11,000円
500万円以上1,000万円以下 17,000円
1,000万円以上3,000万円以下 23,000円
3,000万円以上5,000万円以下 29,000円
5,000万円以上1億円以下 43,000円
1億円以上3億円以下 43,000円+超過額5000万円までごとに13,000円
3億円以上10億円以下 95,000円+超過額5000万円までごとに11,000円
10億円以上 249,000円+超過額5000万円までごとに8,000円

※手数料には消費税はかかりません。

公正証書の作成手数料は、証書全体に記載された金額を合わせたものではなく、法律行為ごとに発生します。

たとえば遺産相続について、1人にのみ1億円を相続する場合は手数料が43,000円です。しかし1人に6,000万円、もう1人に4,000万円を相続する場合、2つ分の手数料がかかります。

それぞれの手数料は43,000円と29,000円なので、合計72,000円です。(※ただし相続の場合、1億に満たない額を遺贈するときは11,000円が加算されるので、実際には83,000となります。)

また土地などの売買で公正証書を作る場合は、目的価格が2倍となります。たとえば土地の売買価格が5,000万円だとすると、売りてと買い手のどちらにも義務が発生するので、2倍した額である1億円を目的価格とする手数料が発生し、合計43,000円です。

必要資料を収集するための費用

公正証書作成時には、内容を裏づけるための書類を集めなければなりません。必要書類は証書の内容や類型により異なります。費用相場の目安は2,000~5,000円です。

公正証書遺言を作成する場合、遺言者の住民票・戸籍謄本・印鑑証明書が必要となります。不動産を相続するケースでは、固定資産税の評価証明書や登記事項証明書を入手しなければならないでしょう。

これらの書類を収集する際は、役所・法務局での発行手数料や、遠方から取り寄せるための送料が発生します。遠方の役所へ支払う際に使う、郵便小為替の発行手数料も必要です。

用紙代や交通費など

作成手数料以外にも、必要に応じていくつかの手数料が加算されるケースがあります。

証書1枚あたり250円の用紙代がかかります。公証役場で保管する原本については4枚を超えるときに1枚あたり250円加算となる計算です。

また売買契約の公正証書では、収入印紙の添付が必要となるので、これに手数料がかかります。

そのほか、例えば入院中の手続きが必要となり公証人が病院まで出張するときにかかる費用など、必要に応じて加算される費用がいくつかあります。

いずれの場合も、契約内容が固まった段階で公証役場から金額を知らせてもらえるので、支払い時までに現金を用意しておけば問題ありません。

公証人への相談は無料

公証役場で公正証書の作成を直接依頼する場合は、日時を予約して相談に応じてもらうことができます。相談のみの場合、料金は無料です。

どのように手続きを進めればいいか、必要となる書類はどれか、といったことを確認できます。

キャンセル料が発生する場合がある

もしも公正証書を依頼したあとで、「やっぱり要らない」と伝えても、すでに公証人が作業に取り掛かっていた場合はそのぶんの手間がかかっています。そのためキャンセル料が発生するケースがあるのです。

基本的にはキャンセル料は、作成手数料の金額をそのまま支払うことになります。

専門家へ相談する際に支払う費用

公正証書作成の相談を法律の専門家に行う場合、費用相場は10万~20万円が目安です。一般的には、行政書士・司法書士・弁護士に相談できます。

とくに公証役場で協議離婚の公正証書を作成する場合、協議内容は事前に2者間で取り決めておく必要がありますが、後から双方の認識違いなどのトラブルを防ぐことができるので、事前に相談しておくのがおすすめです。

また遺言の場合には、証人2名の立ち会いが必要です。公証役場で証人を紹介してもらったり、法律のプロや公証役場の公証人に依頼したりする場合、1名あたり7,000~15,000円の日当が発生します。

立会人は、成人済みであれば基本的に誰でも依頼することも可能です。その場合は証人を依頼する費用がかかりません。ただし相続する予定の親族などは対象外となります。

公正証書の作成費用は誰が支払う?

公証役場

公正証書の作成にかかる費用の支払い方法について解説します。誰が支払うべきなのかは、状況によることも覚えておきましょう。

誰が負担するかはケースバイケース

公正証書の費用を「当事者のうち誰が支払うのか」は、証書を作成した状況によります。

通常であれば公正証書の作成を求める人が費用も負担します。たとえば遺言書を自分の意志で遺すのであれば、作成する本人が手数料を支払うのが一般的です。

ただし公正証書の支払いに関しては、最終的には公証役場に指定の金額が納められればそれでよいので、とくに誰が払っても問題ありません。

たとえば離婚時は、夫婦で公正証書の作成手数料を折半するのが基本です。ただし一方的に問題を起こして離婚原因を作った人がいるなら、その人の負担とする場合もあるでしょう。また給与収入が多い側が費用を全額負担するケースも見られます。

そのほか、契約する当事者間の契約が対等なものであるなら、費用も折半にしても問題ありません。

支払うタイミングは?

公正証書の作成を依頼するとき、事前に作成費用の概算額を出してもらえます。また書面の内容が固まったときに、公証役場から確定した費用の連絡があります。

支払うタイミングは、公正証書の受け取り時です。15~30分ほどで契約内容を再確認し、手続きの終了とともに現金で支払います。

支払い方法は現金のみ

公正証書の作成費用は、現金で支払う必要があります。クレジットカードなどは使えないことに注意が必要です。作成後にその場で現金支払いを行うと、役場から領収証を交付してもらえます。

前もって費用を教えてもらえるので、当日に役場へ向かう前にお金を準備できます。最終的な請求額に大きな差額が発生することはほぼありません。

離婚のときの具体例

離婚するときは、おもに財産分与、慰謝料、養育費、親権などについて2人で合意した内容を記載し、公正証書を作成します。

ちなみに離婚の協議内容については「離婚協議書」と「公正証書」とがあるので注意してください。

離婚協議書は私署証書にあたり、公文書としては扱われません。もしも離婚協議書の内容が破られるなどトラブルに発展した場合は、裁判をして勝訴する必要があります。

一方で公正証書は公文書にあたるので信頼性が高く、契約したお金の不払いがあったときには、法的な手続きがなくても債務者の財産を強制的に差し押さえることが可能です。

離婚協議書も公正証書も、夫婦間で合意した内容をまとめる書面ではありますが、不払いなどの不測の事態に備えるなら、公正証書のほうが安心できるでしょう。

ちなみに早く離婚の届け出をしたい場合は、届け出のあとで公正証書を作成することに合意を得ておき、離婚協議書を作成したあとで公正証書を作成することもできます。

離婚公正証書の手数料

離婚公正証書の作成にかかる手数料を計算するとき、「財産分与」と「慰謝料」は合算です。しかし「養育費」は別で計算する必要があります。

また「養育費」は10年以上にわたって支払うこともありますが、その場合も10年分までの合計を目的価格とします。

【例1】子供2人に月額4万円ずつの養育費を、10年以上支払う場合

  • 4万円×2人×12カ月×10年=960万円
  • 作成手数料は17,000円
【例2】子供2人に月額4万円ずつの養育費を10年以上支払い、かつ財産分与として800万円を支払う場合

  • 養育費960万円の作成手数料=17,000円
  • 財産分与800万円の作成手数料=17,000円
  • 合計で34,000円

「支払うのが誰か」については、前述のとおりケースバイケースです。

給与が多い一方が全額負担することもあれば、ちょうど半分ずつの金額を折半することもあります。どちらか一方が強く公正証書の作成を望んでいるなら、そちら側が全額負担することも。

最終的には必要な金額を満額支払うことができれば、それで問題ありません。費用の分担方法は夫婦の話し合いによって決まります。

契約内容が決まってからでないと手数料は分からない

公証役場では公正証書の手数料を見積もりしてくれますが、養育費や財産分与などの条件が決まっていないことには計算できません。

「養育費がいくら、財産分与はいくら」といった契約内容を決めるのは公証役場ではなく、事前の協議のときに夫婦で話し合って決めます。

公証役場はすでに決まった内容を公文書として作成し、あとは2人の合意を得るという役割です。作成手数料も、契約された金額にしたがって決定することになります。

そのため事前の話し合いや、後々の支払い時に金銭トラブルにならないよう、しっかりと契約内容を練って合意しておく必要があります。

公正な契約条件になっているか、どんな内容の契約にするか、といった事前の相談をするなら弁護士や行政書士に依頼するのがおすすめです。相談料金はかかりますが、希望する契約イメージの幅を広げつつ、契約内容に不備がないように公正証書を作成できます。

遺言の公正証書の具体例

「公正証書遺言」は、公証人と証人2人の前で遺言の内容を告げることで、公文書として書き起こしておくものです。

自筆証書の場合は、方式の不備によって無効になったり、紛失したりするケースもあります。そういった点で、法的に見てきちんと整理された遺言となるうえ、しっかり保管してもらえるので安全な遺言方法です。

もし入院中の場合や、自分で文字を書けない場合でも対応できます。公正証書の場合は遺言の内容を口頭で告げたうえで真意を確認してくれるうえ、病院や養護施設への出張もできるからです。

改ざんされたり破棄されたりする心配もないので、とくに金銭がからむ遺産相続にかんしては安心できる手段と言えます。

公正証書遺言の手数料

公正証書遺言も目的価格に応じて手数料が決まっていますが、財産を相続する人数が分かれている場合、それぞれの相続内容につき手数料が発生します。

また総額1億円に満たない額を遺贈するときは、11,000円が加算される「遺言加算」という仕組みがあります。

【例1】妻1人にだけ3,000万円を遺贈する場合

  • 遺贈3,000万円の作成手数料=29,000円
  • 遺言加算=11,000円
  • 合計で40,000円
【例2】妻に5,000万円、息子に3,ooo万円を遺贈する場合

  • 妻への遺贈5,000万円の作成手数料=43,000円
  • 息子への遺贈3,000万円の作成手数料=29,000円
  • 遺言加算=11,000円
  • 合計で83,000円
【例3】妻に5,000万円、息子に3,000万円、娘に3,000万円を遺贈する場合

  • 妻への遺贈5,000万円の作成手数料=43,000円
  • 息子への遺贈3,000万円の作成手数料=29,000円
  • 娘への遺贈3,000万円の作成手数料=29,000円
  • 遺言加算なし(遺贈の合計額が1億以上なので)
  • 合計で101,000円

このように場合によって手数料の計算方法が変わります。

また公正証書遺言には公証人のほかに、証人2名が必要となります。公証役場を通して証人を紹介してもらう場合は、6,000~8,000円ほどの費用がかかります。

またそのほか、相続人との続柄を証明できる戸籍謄本の取り寄せなどに雑費がかかります。

公正証書遺言には証人2名が必要

公正証書遺言を作成するときには、事前に遺言の案を作成しておき、公証人と相談しながら作成していきます。

そして内容が確定したら公正証書を作成しますが、作成当日には証人2名が必要です。

公正証書遺言を作成するときは、遺言者本人の口から遺言の内容を告げます。遺言者の判断能力を確認したうえで、今度は公証人が改めて遺言公正証書の原本を読み聞かせ、内容に不備や間違いがないことを確認します。

このときに遺言者と公証人が伝えた内容に間違いがないかを確認したり、確認したことを証明するための署名・押印をするのが証人2名です。

相続する可能性がある近親者だと、証人にはなることができません。そのため証人になりうる人がいない場合は、誰か別の人に依頼して証人になってもらいます。

公証役場で証人を紹介してもらう場合は、証人1人につき6,000~8,000円程度の日当が発生するのが一般的です。

出張する場合には手数料が加算される可能性がある

遺言者が病気や高齢により公証役場まで行くことができなければ、公証人が出張対応してくれます。

病院、自宅、老人ホーム、介護施設など遺言者のもとへ赴いて公正証書を作成できますが、その場合は手数料が50%加算となることがあるのです。

またその場合、公証人の日当や交通費もかかります。日当は1日2万円、4時間までなら1万円です。

【例】妻1人にだけ3,000万円を遺贈、かつ公証人が病院などへ出張する場合

  • 遺贈3,000万円の作成手数料=29,000円
  • 手数料の50%=14,500円=43,500円
  • 遺言加算=11,000円
  • 日当=2万円
  • 合計で74,500円(+交通費)

このように手数料の50%が加算されることがあります。

公正証書は自分で作成できる?

公正証書

公正証書は自力で作成できますが、法律の知識を必要とする上、かなりの時間や手間を必要とするでしょう。確実に証書を作成したいなら、プロに相談するのがおすすめです。

可能だが時間と手間がかかる

公正証書は自分で作成することが可能です。ネット上の無料テンプレートを活用し、目的に合わせてカスタマイズすれば、それなりの形に仕上がるでしょう。

ただし、公正証書の作成には法律に関する高い専門知識が必要となるため、事前にある程度の知識を身に付けておく必要があります。内容に誤りがあり、証書の信頼性が下がってしまうと、証書作成自体の意味がなくなる恐れもあるでしょう。

目的を達成するために必要な法律を調べたり、書き方が正しいかどうかチェックしたりするのに、多くの手間や時間を必要とします。

法律知識に不安があれば専門家へ依頼を

公正証書作成を直接公証役場に依頼する場合も、証書を作成する背景にある事情までは考慮してくれません。役場の仕事は証書の有効性を確認することのみであり、契約内容が依頼者にとって適切なものかどうかまではアドバイスできないのです。

法律の知識が乏しく、証書作成に不安を感じるなら、法律のプロへ作成を依頼するのがおすすめです。専門家に頼めば、目的にかかわらず依頼者が有利になるように、的確なアドバイスを行ってくれます。

時間や手間を大幅に削減できることもメリットです。必要書類の収集や公証役場での公証人との打ち合わせも行ってくれるため、手続きを速やかに進められます。

そもそも公正証書とは?

そもそも公正証書とはどのような性質を持つ文書なのでしょうか。作成される主なシーンや作成の目的など、公正証書の基礎知識を解説します。

法律の専門家による公文書

公正証書とは、法律の専門家である公証人が、当事者間の権利・義務に関する契約などをまとめた文書です。法令で定められた形式にのっとり、全国に設置されている公証役場で作成されます。

公正証書が作成される代表的な場面は、夫婦が離婚するときや遺言書を遺すときです。お金が絡んだ約束を交わす際に、公正証書を作ることで約束の安全性が高まります。

公正証書を作成する公証人に選ばれるのは、裁判官や検察官、弁護士などを長年務めてきた法律のプロ。そして任命するのは法務大臣です。

公証人は全国で約500名、公証役場や全国で約300か所あるので、基本的にはどの地域でも対応してもらうことができます。

また作成された公正証書は公証役場で20年間厳重に保管されるため、依頼人が原本を紛失しても、再発行してもらうことが可能です。

契約や遺言を法的に証明するもの

公正証書は、当事者間の争いを未然に防ぐ目的で作成される文書です。契約を交わしたり遺言を作成したりする際、公正証書を作っておけば、内容の正当性を法的に証明できます。

夫婦が離婚する際に交わした契約や被相続人が遺した遺言は、当事者間でのみやり取りが行われた場合、争いに発展しても誰が正しいのか分かりません。しかし、事前に公正証書を作成しておくことで、契約や遺言に強い証明力・執行力を持たせられます。

公正証書に「強制執行認諾文言」が記載されていれば、契約違反により相手の支払いが滞った際に、相手の財産を強制的に差し押さえることが可能です。

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公正証書は、おもに離婚時や遺言作成時に作られる公文書です。契約や遺言を法的に証明する目的で作成されます。

公正証書は自分でも作れますが、高い専門性を求められる上、時間や手間がかかります。より適切な内容に仕上げるためにも、専門家へ作成依頼するのがおすすめです。

自分で法律の専門家を探そうとしても、公正証書作成に強いかどうかまでを判断するのは困難です。

そんなときはぜひミツモアをお試しください。

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