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大開口窓とは?メリット・デメリットから費用相場まで徹底解説

最終更新日: 2022年12月13日

大開口窓のデメリットは?

大開口窓を採用するときデメリットとして挙げられるのは「冷暖房の効率が下がる」「外からの視線が気になる」「防犯や耐震に注意が必要」「虫が侵入しやすい」という4点です。それぞれの対処法とともに解説します。

大開口窓はどんな家・場所に向いている?

大開口窓は庭、テラス、ウッドデッキなどとリビングとをつなぐ部分の窓に最適です。ガーデニングにもこだわることで景色を楽しんだり、テラスやウッドデッキへの行き来がしやすくなったりするのがメリット。また部屋の奥行が広がったように見えるので、開放感が得られます。

大開口窓とは?

大開口窓のあるリビング・ダイニング

大開口窓とは面積の大きな窓のことです。デザイン窓と呼ばれることもあり意匠性が高いのが特徴で、採光性の高さ、自然を利用した景色の良さ、空間の広がりなどが感じられます。

一般的にはリビングに設置されて、庭、ウッドデッキ、テラスなどとつながる窓です。

ちなみに「開口(かいこう)」とは、建築用語で窓や出入口のことを指しています。大開口窓は、「開口部が大きい窓」という意味です。

大開口窓を設置するメリット

大開口窓のある家の庭

大開口窓を設置するメリットは、おもに以下のようなものが挙げられます。

  1. 日光によって明るい部屋になる
  2. 部屋が広く開放的に見える
  3. 十分な換気ができる

それぞれ解説していきます。

日光によって明るい部屋になる

大開口窓はガラスの面積が大きいことで外の光が入りこみやすいのが特徴。十分な日光を部屋に採りいれることができて、明るい印象の部屋になります。

とくに吹き抜けのリビングで、1階部分と2階部分の両方を大開口窓にすると、格段に採光性が高めることが可能です。まるでショールームのようなオシャレな空間にできるでしょう。

部屋が広く開放的に見える

大開口窓によって「壁」の面積が少なくなり、部屋と庭・テラスとが一体化しているような開放的な空間になります。

とくに足元の段差がないフラットな窓にすることで、庭やテラスが部屋の一部のような景観になり、さらに広々とした印象に。

また庭のガーデニングにもこだわれば、部屋に居ながら自然を楽しむことも可能です。

庭やテラスでバーベキューをするときや、子供やペットと遊ぶときは出入りも快適なので、機能面でのメリットも得られます。

十分な換気ができる

大きな窓があることによって、開けたときの風通しが非常によくなるので、十分な換気ができるようになるでしょう。

カビが発生したり、家の中に淀んだ空気がたまったりするのを避け、シックハウス症候群などを予防することが可能です。

また室内の空気を入れ換えることは気分のリフレッシュにも繋がります。「新鮮な空気で心身ともにリフレッシュしたい」という人にとって、大開口窓を設置することは非常に良い選択肢であるといえるでしょう。

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大開口窓を設置するデメリットと解消法

大開口窓のあるリビング・ダイニング

大開口窓を設置することにより、以下のようなデメリットもあります。検討するときには、工務店やハウスメーカーと相談しておくのがオススメです。

  1. 冷暖房の効率が下がる
  2. 外からの視線が気になる
  3. 防犯や耐震に注意が必要
  4. 虫が侵入しやすい

それぞれについて、おもな解消法とともに紹介していきます。

断熱性が下がり、冷暖房の効率が下がる

住宅の壁内には、基本的に「断熱材」が使われていて、外からの熱気・冷気を防いでいます。そのおかげで室内の温度が上がりすぎたり、下がりすぎたりしないのです。

しかし大開口窓の場合は、窓ガラスを伝って外気熱が室内に入りこんでしまいます。

一般的に住宅の開口部は熱を通しやすく、夏冷房時だと窓から約73%もの熱が入ってくるのだとか。また冬の暖房時、室内の熱が窓から58%も逃げていくそうです。

そして開口部が大きい窓は、一般的な住宅よりも熱を通してしまいやすいと言えます。

対処法

大開口窓に「複層ガラス」や「断熱サッシ」を採用することによって、窓の断熱性を上げることができます。

ほかには窓の構造を「二重窓」「二重サッシ」にするという方法もあり、室内の気密性を高められるうえ、窓ガラスの結露なども防止できます。

さらに設置場所を南向き、あるいは東向きにすることで日中の日当たりを調整し、熱がこもりすぎない快適な空間を実現することも可能です。

参考:開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか? | 一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会

外からの視線が気になる

大開口窓を実際に設置してみたとき、いちばん後悔するリスクが高いのは「外からの視線が気になる」というもの。

実際に外から室内がどのくらい見えるかという点はさておき、開放的な空間になるぶん、プライベートな空間が少なく感じてしまうケースがあります。

そのためとくに道路沿いや住宅街の家だと、大開口窓を設置するのはハードルが高いです。自宅の敷地だけでなく、近隣の状況までしっかり確かめたうえで大開口窓を設置しましょう。

対処法

外から部屋を見えにくくする「ミラーガラス」というものを採用する方法があります。マジックミラーの要領で、外から見ると鏡のように反射する仕組みです。

ただし夜になったり室内の方が明るかったりすると、ミラーガラスを使用していても外から室内が見える状態になります。

そのため夜間はカーテンを閉めるなどして、目隠し効果を得るようにしましょう。

防犯や耐震に注意が必要

大きな窓を設置すると、防犯や耐震といった面で注意が必要になります。

空き巣被害の多くは侵入経路が窓からのケースが多く、戸建ての場合はさらにその危険性が高いようです。

大開口窓は室内に人がいるかどうかが分かりやすいので、不在時に狙われるリスクが高まります。

また家の壁に大きな穴を開けるという仕様上、家の間取りや構造によっては耐久性を低下させてしまう原因になる恐れがあります。

対処法

防犯対策には、防犯カメラを設置したり防犯システムを導入したりするとよいでしょう。鍵付きの雨戸・シャッターを不在時に閉めておくことで、防犯効果を高めることもできます。

耐震性については、きちんと建築基準法に沿って建てられていることを確認しておきましょう。

一般的に安全とされているのは、木造住宅の場合、窓の幅が1.5~2間(2.73~3.64m)以内に収まっている状態です。また両端には、変形に強い「耐力壁」(耐震壁)を施工するのが一般的。

参考:「耐力壁」とは? | 吉野石膏

虫が侵入しやすい

大開口窓に限ったことではありませんが、開口部を開いていると虫が侵入しやすくなります。

とくに夏場は蚊やコバエ、ゴキブリなどが大量発生しやすいので注意が必要です。

大開口窓は基本的に開放することが前提となっているので、虫対策は事前にしっかり検討しておく必要があります。

対処法

対処法としては網戸の設置が挙げられます。

不要なときには折りたためる「アコーディオン」タイプや、メッシュ(網目)の大きさや色によって景観を損ねにくいタイプなど様々な種類があるので、専門業者に要望を伝えて相談するのがオススメ。

そのほかに出来る対策としては、虫が嫌うハーブ系の植物を育てたり、窓や庭に防虫剤・忌避剤を使用しておくという方法もあります。

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大開口窓はどんな家にオススメ?

大開口窓のある家のテラス

大開口窓はデザイン性が高いのがなによりの特徴ですが、採光性や採風性が高いという機能的なメリットもあります。

これらの特徴やメリットは、以下のような場所に設置すると活かすことができるでしょう。

  1. 光や風を取り入れやすい向きの窓
  2. 道路や隣の家からの視線を気にする必要がない
  3. 庭、テラス、ウッドデッキなどにつながるリビング
  4. 森林に囲まれていない家

間取り次第では、これらの条件を満たしていなくても大開口窓を開けられる場合があるので、リフォーム業者に相談しましょう。

光や風を取り入れやすい向きの窓

大開口窓のある家に日が当たっている写真

大開口窓を採用すると、窓ガラスの面積が広くなることで、外からの光が取り入れやすくなります。

そのためリビングに南向きに設置すると、いつでも明るい部屋にすることができるでしょう。

またスライディング式の大開口窓を開けると、外の空気も取り入れやすくなります。庭などのスペースがあり、遮蔽物がない場所だと風通しのよさが際立つでしょう。

窓の面積が大きいことで冬には寒くなってしまう可能性もありますが、日光を採り入れる工夫をすることで、暖かい日差しが入ってくるようになります。

道路や隣の家からの視線を気にする必要がない

リビングの大開口窓

大開口窓を採用することで、室内から見える景色が広くなるため眺めはよくなります。

一方で窓が大きいぶん、外からも室内が見えやすくなるので、人通りの多い通路沿いや、集合住宅に面しているところだと視線が気になってしまうことも。

塀で囲まれた小庭や、背の高い仕切りがあるウッドデッキなどに面した場所に大開口窓を設置するのがオススメです。

庭、テラス、ウッドデッキなどにつながるリビング

大開口窓の外にあるウッドデッキ

庭に面したリビングに大開口窓を採用すると、ガーデニングによる景色の変化を楽しむことができます。

また大きめの庭木を育てれば日よけのような効果も得られるので、自然のカーテンのような役割にすることも可能です。

テラスやウッドデッキなどに面した場所だと、大開口窓によって「部屋とデッキがダイレクトにつながっている」ように見せることもできて、広々とした空間を演出できます。

テラスやウッドデッキの使い勝手をもっと良くするなら、軒(のき)や庇(ひさし)を設置して、雨の日でもデッキを利用したり、雨によって窓が汚れない設計にするのがオススメ。

また軒(のき)部分に天窓を採用することで、採光具合を調整することもできます。

森林に囲まれていない家

森林の中にある一軒家

森や林などの自然のなかにポツンとあるような一軒家だと、大開口窓を開けたときに害虫が入りやすくなってしまいます。

もちろん網戸などで対策することも可能ですが、夜間もリビングの光に虫が寄ってくるなど、不快に感じる面は多いかもしれません。

とはいえ森林に囲まれた住宅環境であれば、普通の窓だとしても防虫対策は必須となるので、景観を優先して大開口窓を採用するのもまったく問題ないでしょう。

大開口窓の費用相場は?

窓のリフォームは、窓のサイズや施工箇所などさまざまな条件によって費用が細かく変動します。おおよその費用目安は以下のとおりです。

  • 防犯ガラス:約80,000~100,000円
  • 遮熱ガラス:約90,000~120,000円
  • 雨戸・シャッター付き:約80,000~150,000円
  • 二重窓:約200,000~250,000円

おおがかりなリフォームが必要になった場合は、さらに費用がかかることがあります。

立地条件や住宅の仕様によっても金額は違うので、詳細な費用は見積もりを取ってみましょう。

同じ条件を指定したうえで複数業者から見積もりを取れば、おおよその相場が分かり、安い業者を選べる可能性も上がります。

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大開口窓の設置は業者選びがポイント

大きな窓の部屋

大開口窓を設置する上で非常に重要になってくるのが、どの業者を選ぶかという点です。

納得できる施工会社の選び方

窓のリフォームは家の構造に関わる大事な工事です。むやみに窓を設置してしまう業者を選んでしまうと、家の耐久性に影響を与えかねません。

できれば家を建てる予定の地域で、大開口窓の施工実績が豊富な業者を選びましょう。

地域の気候や立地条件を把握したうえで、大開口窓を取り付けるべきかどうかといった相談にも乗ってくれるはずです。

またできるだけ複数の業者から見積もりを取って、そのなかから料金面や口コミなどがよさそうな業者を見つけるのがオススメ。

業者の比較は一括見積もりサービスが便利

実績のある業者を自分の力で探し出して、1社ごとに見積もりをもらうのは、手間も時間もかかってしまいます。そこでおすすめしたいのが、一括見積もりサービスです。

一括見積もりサービスとは、サイトに登録している事業者から条件に合う見積もりがまとめてもらえるというもの。

ミツモアの場合は無料で最大5件の見積もりが届きます。料金が明朗で分かりやすく、利用者の口コミも比較できるので安心です。

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大開口窓は室内に光や風を取り入れ開放的な空間を実現できる、非常に機能性の高い窓です。しかし今回紹介したように、メリットだけでなくデメリットも存在することも事実。

そのためリフォーム業者や建築業者としっかり相談した上で設置場所などを決めましょう。

ミツモアならいくつかの質問に答えるだけで、無料で最大5件の見積もりが届きます。料金はもちろん、実績や口コミも比較できるので、スピーディかつ安心に業者を選ぶことが可能。

また具体的なサービス内容や見積もりの内訳などは、チャット形式で気軽にたずねることができます。

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