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確定申告の屋号欄は記入必須なの?屋号・雅号の意味とは

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最終更新日: 2024年01月29日

個人事業主の屋号(雅号)は、ビジネスを営む上で重要な意味を持ちます。
ただし、確定申告書には屋号の記入義務がない(空白でもOK)というのはご存じでしたか?
屋号の基本事項や付けるメリットなど、新米事業主さんの屋号に関するお悩みにお答えします。

屋号・雅号とは?意味の違いがわからない!

顧問税理士
屋号と雅号の違いとは?基本事項をおさらい!

最初に、個人事業主の話題でよく聞く「屋号」と「雅号」とはそもそも何なのかを、基本から解説したいと思います。簡単に言うと、屋号は個人事業主が名乗るビジネスや店舗などの名称、雅号は芸術家などが名乗る本名とは異なる別名です。それぞれの概要について、以下より詳しく見ていきましょう。

屋号とは?

屋号とは個人事業主や自営業者がビジネスに使う商業用の名称のこと。会社で言えば社名に当たる存在です。

たとえば個人でクリーニング店を運営していて、そのクリーニング店の店舗名が「ABCクリーニング」だったとすれば、基本的にその「ABCクリーニング」が屋号にあたります。そのほかにもたとえばフリーランスとしてインターネット広告事業を行っていたとしたら、「○○アドサービス」などのように、ビジネス用に屋号を名乗ることもできます。

雅号とは?

雅号とは芸術家や作家などが本名のほかに仕事で名乗る別名、いわゆるペンネームや芸名などのこと。個人事業主が仕事で作家業などを行っている場合は、屋号ではなく雅号を名乗ることがあります。

たとえば、本名は「佐藤 祐介」だけど、作家としては「鈴木 祐介」として活動している場合、後者の「鈴木 祐介」が雅号です。企業で言う社名にあたる屋号とは違い、個人の名前のような役割を果たすのが特徴だと言えます。

確定申告・開業届の屋号・雅号は何書けばいいの?

それでは、個人事業をスタートさせるにあたって開業届を出す際、開業届に屋号を記入する必要はあるのでしょうか?実は、屋号の記入は必須ではありません。開業届と確定申告書には屋号を書く欄がありますが、こちらは空欄のまま提出しても大丈夫。屋号を書かなくても、そもそも特定の屋号を持たなくても、手続き上まったく問題はないのです。

開業届・確定申告書には屋号の記入欄あり

個人事業主が起業時に提出する開業届と、税務申告時に提出する確定申告書には、いずれも屋号を記入する欄があります。

屋号をつける場合、あるいはすでに屋号を持っている場合は、屋号欄にその屋号を記載しましょう。そのほか屋号をつけた場合は、普段の業務でクライアントとやり取りする請求書や領収書などにも屋号を記載できます。

開業届・確定申告書の屋号は空欄でも問題なし

開業届にも確定申告書にも屋号を記載する欄があるので、「屋号って必ずつけないといけないの?」と勘違いしてしまう方も多いのですが、実はそんなことはありません。

屋号はつけなくても問題なく、開業届・確定申告書の屋号欄も空欄のままでOKなんです。屋号がないから、屋号欄が空欄だからといって税務署から何か言われることはまずありません。屋号をつけるのはあくまでも個人事業主の任意です。

領収書の宛先も屋号・個人のどちらも可

先ほど請求書や領収書にも屋号を記載できるとご紹介しましたが、こちらも必ず屋号を使わないといけないというわけではありません。

たとえ屋号があったとしても、領収書・請求書の名前に個人名を使うこともできます。領収書によって個人名と屋号が混ざっていても、確定申告時に特段問題はありません。

義務がなくても!屋号を付けるメリット

起業したばかりの個人事業主
あえて屋号を付けるメリットって?

ここまでご紹介してきたように、屋号をつけるのは義務ではなく任意です。屋号を持たずに個人事業をはじめることもできます。しかし義務ではないとは言え、屋号をつけることにはメリットがあるのも事実。本項では屋号をつけるメリットについて見ていきたいと思います。

事業内容が分かりやすくなる

屋号をつけて名刺やホームページに記載すれば、事業内容が一目でわかりやすくなり、顧客へアピールできます。

たとえば翻訳を行っている個人事業主の井上さんが「井上翻訳サービス」という屋号をつけて名刺などに載せれば、説明しなくても名刺を受け取った人は「この人は翻訳事業をやっている人なんだ」と一瞬で分かりますよね。

屋号付き銀行口座を開設できる

屋号をつけると、銀行によっては屋号付き銀行口座を持つことができるのもメリットです。

屋号付き銀行口座を開設してビジネスの取引をそちらに集約すれば、事業に関する資金とプライベートの資金の区別がしやすくなります。これには確定申告に向けた帳簿付けや確定申告の手続きがしやすくなるという利点も。屋号付き銀行口座があれば顧客からの信頼度も増すでしょう。

事業にかける思いが高まる

屋号を持つと、精神的な面のメリットも大きいです。ビジネス用の屋号をしっかり持つことで自然と責任感が芽生えますし、個人事業に対するモチベーションもアップします。

個人事業は会社員と比べれば収入・信用面ともに不安定なので、しばしば壁にぶつかるもの。そんな時に屋号があれば、個人事業にかける思いが高まって、難局やトラブルを乗り越えるエネルギーがより湧いてくるかもしれません。

旧姓のまま仕事ができる!

結婚して姓が変わった後も、仕事上では旧姓を使用している方もいらっしゃいますよね。そんな方は確定申告時に旧姓と現在の姓のどちらでするべきか迷うかもしれません。結論から言うと、確定申告は戸籍上の名前、つまり結婚後の現在の姓で行います。

税務上、旧姓を使用して仕事をする場合、旧姓はペンネームのようなものとみなされます。そのため旧姓のまま仕事をされている場合、現在の姓で確定申告を行い、仕事で使用している旧姓を屋号の欄に記載するというのが正しい申告の仕方です。

結婚と同時に姓が変わると取引先にご挨拶をし、新たにお覚えていただく必要が生じます。そんな時は旧姓を屋号として使用すれば、変更時の手間が省けておすすめです。

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本記事では確定申告の屋号・雅号欄について説明をしてきました。初めて確定申告を行う際は分からないことが多く戸惑いますよね。そんな時はプロの手を借りるのも1つの手です。

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