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確定申告をしないとどうなる? 申告が必要な人と無申告のペナルティ

最終更新日: 2021年03月03日

会社員の場合は源泉徴収や年末調整を通じて勤務先が代わりに所得税を納税するため、自分で確定申告をする必要は原則としてありません。しかし一定の場合には、会社員でも確定申告の義務が生じます。確定申告をしないとペナルティを科されるので注意が必要です。

この記事では、確定申告が必要な人と不要な人の違いや確定申告をしないことによるデメリット、確定申告における注意点を解説します。

確定申告とその期間

確定申告とその期間
確定申告とその期間

給料などの所得にかかる税金が所得税で、所得税の税額を確定させて国に申告する手続きが確定申告になります。所得税は多くの人に関係する非常に身近な税金であり、その手続きである確定申告について理解しておくことが大切です。

確定申告をするかしないかに関わらず、まずは確定申告とはどのようなもので申告期間はいつなのか、確定申告の基本を理解するようにしましょう。

確定申告とは?

確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間の所得から所得税を計算して、確定した税額を国に申告する手続きです。所得額が少なくて所得税がかからなければ確定申告は不要ですが、逆に所得税がかかる場合には確定申告が必要になります。

会社員や公務員の場合は、源泉徴収や年末調整によって勤務先が所得税の納税を行うため、納税者本人による確定申告は原則として不要です。ただし給与以外の副業収入が一定額以上ある場合など、自分で確定申告をしなければならないケースがいくつかあります。

2021年の確定申告の期間

確定申告の期間は、所得が生じた年の翌年の2月16日から3月15日の1か月間です。2月16日や3月15日が土日祝日にあたる年は、その次の平日が確定申告期間の初日または最終日になります。

ただし2021年の確定申告期間については、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して延長されることが国から発表されました。本来の申告期間よりも1か月間延長されることになったため、2021年の確定申告の期間は2月16日から4月15日までの2か月間です。

確定申告は義務

後述するように確定申告が必要な人もいれば不要な人もいますが、確定申告の義務が生じた場合には、確定申告期間中に必ず手続きをしなければいけません。納税は国民が守らなければならない義務であり、納付すべき所得税がある場合は申告および納税が必要です。

確定申告が必要であるにも関わらず期限までに手続きをしないと、延滞税などの罰則が科されてしまいます。初めての確定申告でやり方がよく分からない場合には、期限までに手続きを終えるためにも早めに税務署や税理士に相談するようにして下さい。

確定申告が必要な人と不要な人

確定申告が必要な人と不要な人
確定申告が必要な人と不要な人

確定申告が必要かどうかは所得の種類や金額によって変わります。自分が確定申告をしないといけないのかを判断する際、「確定申告しなくていい金額」としてポイントになるのが48万円と20万円の2つです。確定申告が必要な人と不要な人、それぞれに該当する人の要件を見ていきましょう。

確定申告が不要な人

前述したように、収入が会社からの給料のみの場合は確定申告の必要はありません。また、その他にも確定申告が必要でないケースはいくつかあります。ここでは「確定申告が不要な人」の代表的なケースを見ていきましょう。

会社で年末調整済の人

会社や地方自治体などからの給与収入があり、年末調整の手続きを会社で済ませた方は確定申告の必要はありません。年末調整は、会社員や公務員などの給与所得者にとっての確定申告になりますので、年末調整を行なうことにより給与所得について適正な所得税額が計算され、納付が行われます。

しかし、年末調整を行った会社以外からの給与や収入がある場合は確定申告が必要になります。

年間の所得が48万円以下の人

確定申告では、収入から経費を差し引いた所得から生命保険料の支払いや、社会保険料の支払いなどに応じて一定の金額を控除できる「所得控除」があります。

「所得控除」の中には「基礎控除」というものがあり、年間の所得が2,400万円以下の人全員が48万円の所得控除を受けることができます。つまり、年間の所得が48万円以下の人は所得税額が発生しないため、確定申告を行なう必要もありません。

副業の所得が20万円以下の人

2ヶ所以上からの給与や退職金以外の収入(雑所得)がある人で、その収入から経費を差し引いた所得が年間20万円以下の場合は確定申告を行なう必要はありません。具体的には、お小遣い稼ぎで運営しているブログの広告収入や、クラウドソーシングなどが該当します。しかし、本業以外のアルバイトで得た「給与収入」は、確定申告が必要になるので注意が必要です。

確定申告が必要な人

上記の「確定申告が不要な人」に該当しなければ確定申告が必要になります。会社員や公務員のように給与所得がある人のうち、確定申告が必要になるのは主に以下のケースです。

  • 給与収入額が2,000万円を超える場合
  • 給与所得・退職所得以外の所得額が20万円を超える場合
  • 2ヵ所以上から給与を受けていて、主たる給与以外の給与(年末調整をされなかった給与)の収入額と給与所
  • 得・退職所得以外の所得額の合計額が20万円を超える場合

会社員や公務員がアルバイトなどの副業をした場合、副業による所得額が20万円を超えると確定申告をしなければいけません。家賃収入による不動産所得やFXによる雑所得が20万円を超える場合も確定申告が必要になります。株の売買で利益を得た場合は、特定口座(源泉徴収あり)で取引していれば確定申告は不要ですが、特定口座(源泉徴収なし)や一般口座で売買して20万円超の利益を得た場合には、確定申告が必要です。

なお公的年金受給者は、以下の2つの条件を満たす場合には確定申告が不要で、満たさない場合には確定申告が必要になります。

  • 公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下で、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象になっていること
  • 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下であること

確定申告をした方が良い人

確定申告と聞くと「税金を納付しなければいけない」と思われがちですが、場合によっては確定申告をすることによって税金の還付を受けることができます。どういった場合に所得税の還付が受けられるか見ていきましょう。

多額の医療費を支出した場合

多額の医療費を支出した場合は、「医療費控除」の適用を受けることができます。医療費控除とは所得控除の1つで、確定申告で所得税の計算を行う際に、昨年1年間にかかった医療費のうち一定額を所得から控除することができます。

医療費控除を受けられる条件は、「年間に10万円超の医療費を支払っていること」です。この医療費は、生計を一にする家族の分も含まれます。昨年に医療費の支出が多かった場合には、確定申告を行い所得税の還付を受けるようにしましょう。

寄附を行った人

ふるさと納税の対象となる自治体に寄附をした場合や、特定公益増進法人など法律で規定された一定の団体に寄附をした場合、所得税を計算する際に寄附金控除の適用を受けられます。控除額は以下の額のうち低いほうの金額です。

  • その年に支出した寄附金の額の合計額から2千円を引いた額
  • その年の総所得金額等の40%相当額から2千円を引いた額

寄附金控除を適用するためには年末調整ではなく確定申告が必要なので、確実に節税を行うためにも忘れずに確定申告を行って下さい。ただしふるさと納税に関しては、ワンストップ特例制度を利用している場合には確定申告は不要です。ワンストップ特例制度とは、寄附先が5自治体以内の場合に使える制度で、自治体に寄附をするときに当特例制度の利用申請書を提出すれば、確定申告をしなくても寄附金控除を受けられます。

住宅や家財が被災した場合

住宅や家財が被災して災害減免法の適用を受ける場合や、災害や盗難などによって資産に損害が生じて雑損控除の適用を受ける場合には確定申告が必要になります。

災害減免法は、災害によって受けた住宅や家財の損害金額(保険金などによる補てん額を除く)がその時価の2分の1以上で、災害にあった年の所得金額の合計額が1,000万円以下のときに適用できる制度です。雑損控除は震災や風水害、火災などによって損害を受けた場合に適用できます。

なお災害減免法と雑損控除は、同時に利用することはできません。各制度の適用要件や控除額の計算方法は、以下の記事でも紹介しています。

住宅ローンで自宅を購入した場合

所得税には、「住宅ローン控除」(正式には、「住宅借入金等特別控除」)という減税制度があります。年末の住宅ローン残高に1%を乗じた金額を所得税額から控除することができます。会社員が住宅ローン控除を受けるためには、初年度に確定申告を行わなければなりません。

2年後以降は年末調整で住宅ローン控除の計算が行われるため確定申告の必要はありません。住宅ローンを受ける初年度の確定申告には、登記事項証明書や不動産の売買契約書のコピーなどの書類が必要になりますので、早めに準備を行いましょう。

年の途中で退職し、年末までに就職していない場合

年の途中で退職し、年末まで就職していない場合は、確定申告を行なうことで所得税の還付を受けられる可能性があります。年の途中で退職しているので、毎月給料から天引きされている源泉徴収税が過大に徴収されている場合がほとんどです。年の途中で退職をされた人は確定申告を行いましょう。

個人事業主が廃業した場合や死亡した場合も確定申告は必要

個人事業主が廃業した場合、1月1日から廃業日までの間に所得があって所得税がかかるのであれば確定申告が必要です。事業所得が赤字の場合には確定申告の義務はありませんが、他の所得と損益通算する場合は確定申告をする必要があります。

なお廃業した場合には後片づけや事後処理への対応で、廃業後にも費用がかかる場合が少なくありません。廃業後の費用であっても経費算入が認められるケースがあるので、経費の取扱いや税額計算の方法を税務署や税理士に確認してから確定申告をしたほうが良いでしょう。

また個人事業主が亡くなった場合には、その相続人が代わりに確定申告を行います。これは準確定申告と呼ばれる手続きです。1月1日から死亡日までの間に所得があって所得税がかかる場合には、「相続の開始を知った日の翌日から4か月以内」に準確定申告を行います。

確定申告は不要でも住民税の申告が必要な場合があるので注意

1年間の所得額が所得控除額以下で所得税がかからない場合でも、住民税がかかり住民税の申告をしないといけない場合があります。所得控除の中には所得税と住民税で控除額が異なるものがあり、確定申告しなくていい金額が所得税より住民税のほうが低い場合があるからです。

また所得がなければ確定申告は不要ですが、国民健康保険料や介護保険料などの保険料を正しく算定するために住民税の申告を自治体から求められることがあります。住民税の申告をしないと収入の状況を自治体が正しく把握できず、保険料額が高額になる場合があるので注意が必要です。

確定申告をしないことによる罰則やデメリット

確定申告をしないことによる罰則やデメリット
確定申告をしないことによる罰則やデメリット

期限までに確定申告をしないと延滞税などの罰金を科されてしまい、本来の納税額に加えて追徴課税分も納付することになります。

また義務ではないものの確定申告をした方が良いケースでは、確定申告をしないと様々なデメリットが生じるので注意が必要です。確定申告をしないと一体どうなるのかを理解して、必要な場合には手続き期限までに確定申告を終えるようにして下さい。

確定申告をしないことによる罰則

確定申告を怠ってしまい、確定申告期限内に提出することができなかった場合は、以下の厳しいペナルティがあります。

無申告加算税

確定申告期限内に確定申告書を提出しなかった場合は、確定申告の税額に割増で「無申告加算税」が発生します。「無申告加算税」は、確定申告の所得税の額が50万円までは15%が加算され、50万円を超える税額に対しては20%が加算されます。所得税額が多い人ほど「無申告加算税」が多く加算されます。

ただし、期限後の確定申告書提出であっても、税務署が調査を行う前に自主的に確定申告書を提出している場合については、5%のみが「無申告加算税」として発生します。また、確定申告期限後1ヶ月以内に申告し、本来は期限内に申告する意思が認められた場合は「無申告加算税」は免除されます。

延滞税

確定申告期限までに所得税の納付を行っていない場合は、「延滞税」が発生します。「延滞税」は利息のようなもので、確定申告書の提出が遅くなればなるほど金額が大きくなります。

確定申告期限までに確定申告書を提出している場合でも、納税をしていなければ「延滞税」の対象になるので、確定申告書の期限内申告だけではなく、納税も忘れないようにしましょう。

延滞税の計算方法については下記の国税庁のホームページから確認可能です。

青色申告の取り消し

「所得税の青色申告」には、「青色申告特別控除」を始め、税制面でいくつかのメリットがあります。2年連続して確定申告書を期限後に提出した場合は、「所得税の青色申告」が取り消されてしまいます。

青色申告を取り消されることで納税額の増加や、金融機関からの信用の低下などに繋がりますので、確定申告書は必ず期限内に提出を行いましょう。

確定申告をしないことによるデメリット

確定申告の義務がなくてもしたほうが良いケースでは、確定申告をしないことで以下のようなデメリットが生じます。

赤字の繰越しができない

事業で出た損失を他の所得と損益通算しても損失額が残る場合、青色申告を選択している個人事業主は確定申告をすれば翌年以降最大3年間にわたって損失を繰越すことができます。損失を繰越すためには、損失が出た年以降継続して確定申告が必要です。逆に確定申告をしないと赤字を繰越すことができず、翌年以降に利益が出た場合でも相殺できません。翌年以降に利益が出た場合でも所得額にそのまま課税されてしまい、損失を繰越して控除できるケースに比べて税負担が増える可能性があります。

還付金を受け取ることができない

原稿料や講演料など法律で定められた一定の報酬については、報酬を支払う際に所得税を源泉徴収することになっています。源泉徴収税率は100万円以下の部分が10.21%、100万円を超える部分が20.42%で、源泉徴収される時点では社会保険料控除などの所得控除は考慮されません。

そのため1年間の所得額が確定して所得控除や税額控除を考慮して確定税額を計算すると、所得税額よりも源泉徴収税額のほうが大きくなり、多めに払った税金の還付を受けられるケースがあります。所得税の還付を受けるためには確定申告が必要です。何もしなくても払戻しがされるわけではなく、確定申告をしないと還付金は受け取れません。

公的に収入を証明するための書類が入手できなくなる

例えば融資を受ける場合には一般的に納税証明書の提出を求められますが、確定申告をしていなければ納税証明書を発行できません。納税証明書は確定申告書等を提出した場合の納税額、所得金額又は未納の税額がないことを証明する書類であり、発行するためには確定申告をしていることが前提になります。個人事業主が確定申告をしないと収入の証明ができなくなり、融資を受ける際に困ることがあるので注意して下さい。

故意に確定申告をしなかったり確定申告で不正をしたりした場合の罰則

無申告が発覚して故意に納税を免れる意思があった場合、「5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金またはこれらの併科」という重い罪に問われます。確定申告で不正を行うことは脱税行為であり決して許されません。確定申告の義務がある場合には適切に税額を計算して期限までに申告・納税を行って下さい。

また、故意に脱税をしていたと判断されれば、重加算税も課せられます。重加算税はもっとも悪質な滞納者に課されるもので、税率も40%と非常に高いのが特徴です。重加算税が課せられるケースでは、大抵の場合、複数年にわたり無申告のままでいる人が多く、各年度の所得にたいして重加算税が40%も課税されるので大きなペナルティになります。

確定申告を忘れてしまったり申告内容に誤りがあったりした場合

確定申告を忘れてしまったり申告内容に誤りがあったりした場合
確定申告を忘れてしまったり申告内容に誤りがあったりした場合

確定申告の義務がある場合には、所得税を正しく計算して期限までに申告手続きを終える必要があります。しかし確定申告でミスをする可能性はゼロではなく、故意ではなくても後から申告漏れや申告間違いに気付くこともあるはずです。申告漏れなどに気付いたら申告しないまま放置するのではなく、以下で解説するように早めの対応を心掛けて下さい。

確定申告を忘れてしまった場合はなるべく早く申告をする

申告義務があるにも関わらず確定申告をしていなかった場合、1日でも早く申告することが大切です。申告が早いほど延滞税がかかる日数が減って負担が軽くなり、税務署から指摘を受ける前に自主的に申告すれば無申告加算税の税率が軽減されます。

また法定申告期限から1月以内に申告するなど一定の条件を満たすと、期限を過ぎた後の申告(期限後申告)であっても無申告加算税はかかりません。追徴課税による負担をできる限り軽くするためにも、期限後申告はなるべく早く行うようにしましょう。

申告内容に誤りがあった場合はケースに応じた修正を行う

当初申告した内容に誤りがあった場合は、修正申告または更正の請求を行なうことになります。税額を間違って過少に申告していた場合に行うのが修正申告、過大に申告していて払い過ぎた税金の払戻しを受けるために行なうのが更正の請求です。

修正申告を行なって過少に申告していた額を追加で納税する場合には、上記の無申告のケースと同じく1日でも早く申告して下さい。延滞税がかかる日数が減れば負担が軽くなり、税務署から指摘を受ける前に自主的に申告すれば過少申告加算税の税率が軽減されます。

また更正の請求ができるのは原則として法定申告期限から5年以内です。期限を超えると還付を受けられなくなるので早めに手続きを済ませましょう。

確定申告の修正については下記記事でも解説しています。

確定申告における注意点

確定申告における注意点
確定申告における注意点

確定申告をするためには資料の整理や金額の集計、申告書の作成など手間と時間がかかります。確定申告をしないといけないと分かっていても、普段の仕事が忙しいと確定申告に向けた準備が後回しになりがちです。申告期限直前になって慌てないためにも、確定申告で特に注意すべき点について確認しておきましょう。

確定申告で時間がかかることが多い作業

医療費控除を受けるためには医療費控除の明細書を作成して確定申告書に添付する必要があります。医療費が分かるレシートや領収書などを確認して、一つひとつ記入して集計しなければいけません。

収入や経費の種類が多い人は確認や集計の作業が大変になります。複数の事業を行っている個人事業主や副業を掛け持ちしている会社員は、確定申告の準備に時間がかかることが多いので早めに準備を始めたほうが良いでしょう。

また生命保険料控除証明書などの必要書類を紛失した場合、再発行の手続きをしてから実際に書類が手元に届くまで時間がかかることがあります。必要書類の確認は早めに行い、万が一見つからない場合には再発行手続きをすぐに行なうようにして下さい。

確定申告で申告漏れしやすいもの

生命保険の満期保険金や競馬の払戻金、クイズの賞金など、一時所得に分類される所得では申告漏れが起きやすいので注意が必要です。所得控除では、障害者控除の要件を本人のみと勘違いして家族を含め忘れて申告漏れを起こしたり、家族分の社会保険料を支払ったものの社会保険料控除額に含め忘れて本人分だけ申告したりするケースが見られます。

また会社員や公務員が副業による所得を申告する場合、経費の取扱いに慣れていないことが多く、経費の計上漏れを起こすことが少なくありません。例えばFXで得た所得を申告する場合には、FXに関する書籍の購入代やセミナー参加費などの経費計上が可能です。

水道光熱費や家賃、ガソリン代など普段の生活と業務の両方で使うものに関して、家事按分をすれば事業用部分を経費扱いにできることを知らず、経費として計上し忘れているケースもあります。何が経費にできるのかよく分からない場合には、確実に経費を計上して節税をするためにも税理士に相談したほうが良いでしょう。

確定申告をしないとばれる?

確定申告をしないとばれる?
確定申告をしないとばれる?

「収入があるけどもそれほど大きな額ではないし、黙っていればばれないだろう」と考える人もいらっしゃると思いますが、無申告のままだと税務署にそのことがばれる可能性が高いです。無申告がばれた場合、前述した「無申告加算税」「延滞税」に加えて、「重加算税」の対象になる場合があります。

特に最近ではマイナンバー制の導入により、税務署はお金の流れを以前よりも把握しやすくなっています。また、以下のような理由で無申告がバレる場合があります。

取引先の帳簿

取引先に税務調査が入った場合、税務署は取引先の帳簿のチェックを行います。帳簿には支払先の名称や取引金額などが記載されていますので、税務署はその情報をもとに個人の確定申告が適正になされているかチェックを行います。

銀行口座の取引履歴

税務署は、銀行口座に対する調査も行なうことができます。調査対象の個人の銀行口座について過去に遡って調査を行い、不自然なお金の流れを把握します。所得税だけでなく相続税や贈与税についても、銀行口座への調査で無申告がばれることがあります。

不動産の購入

不動産を購入し、登記を行なうと法務局から税務署へデータが送られます。無申告の人が不動産を購入している場合は、不動産購入の資金源の調査が行われます。資金源が不透明な場合は、税務署から調査が入る可能性が高いです。

オークションの収入

ヤフオクやメルカリなどのネットオークションで得た収入も、税務署に把握される可能性があります。オークションで利用する銀行口座に、取引の履歴が残るためです。

また、取引の明細はオークションの運営サイト上や、運営会社の帳簿にも記録されています。オークションを運営している会社に調査が入れば、脱税が発覚する可能性は大いにあります。

株やFXの収入

株やFXなどの取引は、収入がインターネット取引所のサーバー上に記録されています。当然税務署の調査が証券会社に入った場合、無申告はばれます。確定申告が必要な利益を出したら、必ず確定申告をしましょう。

友人や知人による通報

「仮想通貨で1億儲けた!」

「手渡しで給料貰ってるから確定申告していなくてもバレない」

と周囲に公言していると、税務署から連絡が来ることがあります。脱税は犯罪行為なので、友人や知人が税務署に通報すれば、調査の対象になります。

また近年、税務署はSNSの投稿もチェックしており、競馬などで大儲けしていると投稿しているにも関わらず確定申告をしていない人を重点的に調査・摘発しています。

税務調査

税務調査の対象になれば、当然ながら確定申告をしていないことがバレます。税務官は税務調査にあたり事前に入念な下調べをしており、銀行口座や勤務先や取引先などをチェックしています。税務調査で虚偽の証言を行うと、悪質と判断され、最も重いペナルティである重加算税が課税されることもあります。

住民税の額

副業による利益を確定申告すると、会社に副業がばれることがあります。もちろん違法なことをしているわけではないため、加算税などのペナルティが課せられることはありませんが、会社によっては就業規則で副業を禁止しているところもあるでしょう。

副業が会社にばれる大半のケースは、副業の利益を確定申告をしたことによって住民税の額が変わることによるものです。住民税は前年度の収入に応じて税額が変わるのですが、会社は従業員の住民税を給与から源泉徴収しています。そのため、副業の利益によって住民税額が上がった場合に、会社の給与以外に収入があることが発覚してしまうのです。

住民税を「普通徴収」にすると会社にバレない?

「確定申告の際に住民税の納税方法を普通徴収にする」という方法で、会社にばれることを防ぐという方法が紹介されていることがありますが、まったくおすすめできません。

くわしくご説明しましょう。住民税の納付方法には「普通徴収」と「特別徴収」の2パターンがあり、住民税を会社が預かって社員の代わりに納税する方法を「特別徴収」といいます。一方、自分で住民税を納税する方法が「普通徴収」です。確定申告書の住民税の欄に住民税の納税方法を選ぶ箇所があり、「自分で納付」を選ぶと、自分で住民税を支払うこととなるので、住民税の税額変動が会社に知られない、という方法です。

しかし、住民税の納税方法を「普通徴収」にしたからと言って、100%副業がばれないというわけではありません。そもそも普通徴収を選ぶ人がほとんどいませんので、突然切り替えた場合、会社に怪しまれます。

また、副業でアルバイトをしていれば、そのアルバイト先から本業の会社に副業がばれる可能性も大いにあります。アルバイト先の雇用主が報酬を「給与」として支払っている場合には、アルバイトの給与を住民税を天引きして支給していることが多いので、本業・副業所得を合算した住民税額が市町村から本業の会社へ通知される仕組みになっているからです。

副業を行いたい場合は、こっそり行なわずに会社と相談してみてください。最近は副業解禁の会社も多いので、話を聞いてくれる会社も多くなってきています。

確定申告が間に合いそうにないときは税理士に相談を

確定申告が間に合いそうにないときは税理士に相談を
確定申告が間に合いそうにないときは税理士に相談を

確定申告が必要な場合には、所得が生じた年の翌年の確定申告期間に手続きが必要になります。期限までに申告をしないと延滞税などの罰金を科されてしまうので、申告が必要な場合には期限までに確定申告を終えるようにして下さい。また申告義務がない人でも確定申告をしたほうが良い場合があります。損失の繰越しをする場合や還付金を受け取る場合には確定申告を行いましょう。

確定申告に向けた準備は早めに始めることが大切ですが、申告期限ぎりぎりになってしまい慌てる人も少なくありません。申告期限直前での依頼や期限後の申告に関する相談を受け付けている税理士も多いので、確定申告で困った場合には税理士に相談するようにして下さい。専門家に任せれば自分でやるよりもスムーズに申告手続きが終わり、ミスなく確実に確定申告をできるので安心です。

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